第7話
翌朝。青は部屋から出ると、誰かを探していた。中庭を歩いている佐藤を見つける。
「…あの。」
「可憐さん…昨日は…ごめん…」
青からの謝罪に佐藤は、目を見開いている。謝罪されるとは思っていなかったようだ。
「そんな、昨日は私が…」
「昨日は僕が悪かったんだ!許して欲しい。」
「私は許すも何も、怒っていません。青様は何も悪くありません。ですから…」
「……だったら、命令だよ。僕の事は名前で呼んで欲しい。今みたいに名前で呼んで…それと…これは命令じゃない。僕と仲直りして欲しい。昨日は、僕が悪かったんだ。可憐さんは何も悪く無いよ。お願い…」
「青様…仲直りしたいです。」
青と佐藤の様子を偶然、遠くで見ていた杏は、欠伸をしながら客室に戻る。
(仲直りしてよかったね。盗み聞きしたのバレないといいけど…今日はどうするかな?村の事を調べる?司馬さんの言っていた神隠し事件。何年前から発生していたのか、調べないとね。)
杏は今日のやることを決めると、朝食を食べに食堂に向かう。
「双葉様。おはようございます。丁度、お呼びしようと…」
「早く目が覚めちゃってね。小梅と菜々さん見なかったかな?」
「白坂様と安陪様でしたら、祠の方に行かれました。」
「祠?」
「この村の守り神です。犬の像が村の入り口付近にありますので…」
「入り口付近…鉄の門がしてある場所か。」
「では、食堂でお待ちしています。」
佐藤は食堂に向かった。杏は少し考えるが、食堂に向かう。途中で、菜々と小梅と合流して一緒に食堂に行く。
「おはようございます。」
「おう、おはよう。」
山谷は欠伸をしながら入ってきた。
「山谷様。おはようございます。眠そうですね。」
「夜遅くまで、道具の手入れをしてたからな。」
「無理しないでくださいね。」
佐藤は料理を運んで、テーブルに並べる。メニューは、鯖の塩焼き、胡瓜の漬物、油揚げの味噌汁、ご飯である。
「和食はいいな。」
「ありがとうございます。」
「メイドさん…村で何かあるの?…祭りの準備してたけど…」
「白坂様。明日は犬神様のお祭りがあるんです。内容は明日になればわかりますよ。」
「お祭り…」
(まさかね。神隠し事件に関係無いよね。あったら、面倒だけど…)
朝食を食べながら考えるのだった。
「礼蔵おじさんは明日のお祭りには行くの?」
「どうするかな。お祭りになると、奴が来るからな。」
「そうだよね。」
「……誰が来るんですか?」
菜々が山谷と青の会話が気になったらしく、質問した。
「フリージャーナリストが毎回、来るんですよ。来なくてもいいのに。」
「村の皆は迷惑してるみたいだけど…呪われた村特集をしてたよね。」
「そうですね…青様。」
(呪われた村に関しては、僕も同意だけどね。神隠しが発生したせいで、村の住人達は、祟りだと言い出すから迷惑だよ。)
青は食後のコーヒーを飲みながら思ったのだった。
次回は第8話投稿します。