第8話
朝食を食べ終えた杏は、館を出て、村内の散策に行くことにした。本格的に神隠しの情報収集するためである。
(でも、青君の話だと、村の住人の話は信用しない方がいい…て、言われてるし。誰に聞こうかな。)
適当に歩き回っていると、神社が見えたので、参拝することにした。
「…………ふぅ。何処に行こうかな。」
「旅の方ですか?」
境内に青髪、青の巫女服を着た少女が現れた。
「そうだよ。私は双葉杏だよ。17歳だからね。」
「私は平居リエです。15歳です。よろしくお願いします。」
平居はこの神社の巫女のようだ。杏は村の情報を得るために、お祭りの事を聞いた。
「犬神様のお祭りは、犬神役の犬が選んだ人が祟られるお祭りです。」
「祟られるの!?ダメじゃないか!」
「それは、建前なんですけど、選ばれた人を厄除けするために、厄除け部屋に行かされます。」
「その部屋で、寝泊まりしないとダメなのかな?」
「正解です…無事に終わればですが…」
平居の言葉に、目付きが鋭くなる杏に、笑みを浮かべながらいった。
「冗談ですよ。杏さん。」
「ならいいけど。」
「この情報は内緒にしてくださいね。」
「杏は口が固いから…」
杏は神社を後にすると、再び村内の散策をする。
(犬神祭り…嫌な予感がするね…)
喫茶店を発見すると、休憩のため店内に入る。
「いらっしゃいませ…」
「あれ?村長が店長なの!?」
「旅の方…空いている席にどうぞ。」
柳田に言われて、空いている席に座る杏。喫茶店は柳田の趣味で始めたらしい。メニュー表を見ると、料理の種類はデザート類が多い。
「何を選ぶかな。お茶とショートケーキをお願いね。」
「畏まりました。」
柳田が厨房で準備をしていると、司馬が店内に入ってきた。
「司馬さんいらっしゃいませ。何にする?」
「そうですね。ホットコーヒー1つとバタートースト1つ。」
「空いている席に座ってください。」
「司馬さんは今から仕事なの?」
「双葉さん。村のお茶を宣伝して、客を呼び込む仕事なので…」
柳田がショートケーキとお茶を杏に出した。一口食べると、目を輝かしている。
「美味しいよ!」
「お気に召したかな?」
「お茶も美味しい…」
「それはよかった。一応、言っておくが、お茶はサービス、おかわり自由だ。」
「それって、大丈夫なの?経営的に…」
「喫茶店は私の趣味で始めたからの。最低限の儲けが出れば、問題ない。副業もしとるし。」
杏は柳田の副業の発言に注目したが、表情には出さずに、ケーキとお茶を堪能した。
「御馳走様でした。美味しかった…」
「また来なさい。」
「また来るね~」
会計すると、喫茶店を出ていった。
次回はドラマ内 登場人物紹介②を投稿します。