登場人物紹介②
司馬男六、28歳
村の栽培しているお茶を外に、宣伝するセールスマン。双葉杏に神隠し事件の捜査依頼をした人物。
村の外で、お茶葉を販売しようと考えているが、村の住人達から反対されている。
江藤青、7歳
村の唯一の資産家の一人息子。両親を幼い頃に亡くしている。理解力が高く頭がいい。自分の家系に興味はなく無関心な少年。村を何故か、呪われた村と呼称する発言をしている。
佐藤可憐、19歳
青の姉的存在兼専属メイド。掃除洗濯が得意だが、料理は家庭料理しか作れない。
青が幼い頃からメイドととして働いていた。村の住人に人気がある。
柳田敬三、65歳
村の村長で、名産品であるお茶葉を栽培している人物。それ以外にも、趣味で喫茶店を経営している。副業をしているらしいが不明。
青の後継人を任されている。
山谷礼蔵、58歳
館の中庭の庭師で、青が生まれる以前から任されている。村の住人からの信頼があり、発言力もある。
青を孫のように可愛がっている。
平居リエ、15歳
神社の巫女で、村長である柳田とは親戚である。ケーキ好きで、柳田の喫茶店にケーキを食べに来る常連である。
青を弟のように可愛がっている。
第9話
その日の夜。杏は夕食を食べ終えて、食堂を出ると青が中庭に向かうところを目撃した。
(気になるね。)
杏は青を尾行することにした。
(中庭で何をやってるんだろう?)
青は中庭で満月を見ている。杏は静かに青を眺めるが、突然後ろを振り向いた。
「杏姉ちゃん、趣味が悪いよ。」
「バレちゃったかな?ごめんね。」
「僕に何か?」
「この村の事で、いろいろとね。」
杏の言葉に青は、鋭い目線を杏に向ける。だが、溜め息をしながら杏にいった。
「最初に忠告したはずだよ。杏姉ちゃん…」
「そうだね…忠告はされたね。でも、杏はやらないといけないんだよ。」
「………この呪われた村に興味を持つなんて、変だよ。杏姉ちゃん…て、言っても聞かないよね?」
「ごめんね。青の知ってる情報を教えて欲しい。」
「僕みたいな子供に何を聞くのかな?」
「冗談でしょ?青は理解力高いよね。英語の本を読むくらいだし。」
杏の言葉に少しだけ、暗い表情を見せる青。
「……青、ごめん。」
「………杏姉ちゃん面白いよ。」
暗い表情を見せていた青は、急に笑みを浮かべていた。どうやら、演技をしていたらしい。
「僕の部屋に来る?何が知りたいの?」
「………そうだね。この村での祭りを聞きたいかな?屋台とか出てたら、何が美味しいか知りたいしさ。」
「屋台。外だと冷えるから、僕の部屋に来てよ。お茶くらいなら出せるよ」
「お言葉に甘えようかな?」
青は杏を部屋に案内した。その様子を山谷が見ていたが、怪しむ素振りもなく、部屋に戻った。
その頃。客室に戻っている菜々はノートを取り出すと、いろいろと書き込んでいた。杏に頼まれて、情報を整理している。
(杏ちゃんがわかった情報だと、村祭りの情報だけみたいですね。神隠し事件に関係しているかは不明。依頼人である司馬さんは、何かを隠しているのでしょうか?村が栽培しているお茶葉を外に売ってはいけない。関係性は…)
得た情報をノートに書き込んでいき、一旦中断する。
「行方不明者は…何処に?」
菜々は休憩を終えて、作業を続ける。深夜まで掛かったようだ。
次回は第10話投稿します。