第13話
村祭りの翌日、平居は厄除け部屋にいる栄居を迎えに着た。この扉は外からでは開けられず、内からでしか、鍵が掛けられないようになっている。
「おはようございます。栄居さん……寝てるのかな?」
困っていると、その近くを菜々が走っていた。
「リサちゃんどうしたんですか?」
「菜々さん…それが…」
事情を聞いた菜々は嫌な予感が渦巻いた。念のため、柳田の家に向かい事情を話すことに。
「それは…仕方ない。扉を破って入るか。リサはどうしてる?」
「厄除け部屋で待機するみたいで…」
「急いで向かうぞ。」
柳田と菜々が厄除け部屋に到着すると、木製の扉を叩き必死に呼ぶ。
「柳田さん…この扉は?」
「内からでしか開けられない。普段、厄除け部屋には何も置かないからね。」
3人が扉を破って、室内に入ると、栄居吉矢が仰向けで倒れていた。
「栄居さん!?」
「柳田さん、リサちゃん動かないで!」
菜々が栄居の手に触れて脈を調べる。
「柳田さん…警察に連絡してください。栄居さん死んでます。」
「そんな…!?どうして…」
「わかりません……あれは…」
菜々が酒の入ったガラスコップを発見する。
(遺体に外傷はありませんね。室内からでしか施錠できない。密室殺人……それに、この甘い香りは…なんでしょうか?)
「柳田さん…リサちゃん、現場から出ましょう。」
「わかりました。」
「はい……」
3人は殺人現場から出る。柳田は家に戻り、警察に連絡を入れる。
(さて、大変なことになりましたね。杏ちゃんにも報告しておきますか。)
それから30分後。警察が村に到着する。警官の1人が柳田に話を聞く。
「第一発見者は貴方ですか?」
「私の他に、2人いますが…」
「後で、その2人にも話を聞きます。」
柳田は警官に朝の出来事を話した。警察手帳にメモしながら頷く。
「……検死ですか。それで?」
「その人の指示で警察に連絡を…」
「ふむ。わかりました。それでは…」
警官は柳田から離れていった。
「大丈夫だった?警察の人に聞かれたよね?」
「大丈夫だ。安心しなさい。」
柳田は警官が行った方向を見つめた。
菜々は杏に事件の事を話した。
「フリージャーナリストが…殺人なの?」
「自殺だと、不自然すぎるんです。」
「……調べるしかないね。やってみるよ。」
杏は館から出て、捜査に向かった。
(何処から調べようかな?厄除け部屋に行ってみようかな?警察が見張ってると思うけど…)
事件現場である厄除け部屋に向かうことにした。既に警官達が現場にいて、調べている最中だった。
(入れそうにないね。入る気はないけど…)
現場から離れて、村内を歩き回る。
(栄居さんの死因はなんだろう?菜々さんの話では、外傷はなかったみたいだし…)
情報収集を始めた。
次回は第14話投稿します。