番外編4
今夜もまた、黒羽快斗は怪盗キッドになり、ハンググライダーの翼を広げ、夜の空を飛行をしていた。
「この宝石もパンドラじゃない。さっさと、持ち主に返すかな。」
快斗は飛行を続けながら降り立つ場所を探していると、一瞬近くのビルに子供の姿が目に写った。
(まさか…あいつか。)
ビルの屋上に降り立つと、コナンの姿があった。快斗は紳士的な仮面を被り、コナンを見る。
「久し振りだな。怪盗キッド…」
「これは、お久し振りでございます。名探偵…」
「今、探偵は休業中。アイドル活動に勤しんでるよ。」
「そういえば、今の名前は、江藤青だったな。髪も茶髪だし…」
今現在のコナンの姿に、笑みを浮かべている快斗。
「で、キッドは何で今現在も、宝石泥棒をしてるんだ?例の組織は壊滅したんだろ?」
「パンドラを狙う奴は、いなくならない。破壊するか、俺が捕まるまではやめない。お前は俺の正体を知っているにも関わらず、見逃している。何故なんだ?教えてくれよ……」
快斗の質問に黙るコナンは、視線を下に向けるとこう言った。
「そんなのフェアじゃないだろ?俺は現行犯でキッド…お前を捕まえたいんだよ…て、言っても…」
コナンは子供の仮面を被り、快斗を見る。
「僕は…江藤青だよ。怪盗キッドさん。警察に捕まらないように、気を付けてね?」
携帯画面のテレビ中継画面を快斗に見せる。
「………何時からだ?」
「今さっき、安室さんの携帯に繋げてたから、30分で到着するよ。」
「………何処がフェアだ!?」
快斗はハンググライダーを広げ、夜の空に消えた。
「…………今の…僕に…探偵は…無理だよ……」
コナンは座り込むと、冷や汗をかきながら夜空を見る。
(…江藤青になって以降…既に、人格が定着してるのかもな…今のは、完全に無意識だな。安室さんに相談するかな。)
長時間外に出ているのが、原因なのか、体が疲労している。
(アイドルは体調管理が基本…明日は、オフだし…部屋で過ごすかな…)
コナンは重い足取りの中、帰っていった。
自宅に戻った快斗は、盗んだ宝石を丁寧に特殊加工された箱の中に。
(……名探偵。変だったな…アイドル江藤青…それが、江戸川コナンの仮の姿……か。俺も言えないけどな。いつまで、アイドル活動するんだか…)
宝石の返却準備を終えると、パソコンを起動させて、346プロダクションのホームページを開いた。
(名探偵の所属は、シリデレラプロジェクトだが…実際には、ソロで活動してるな。担当は、武内プロデューサーと安室プロデューサー補佐……安室?確か、安室さんは公安所属だったよな…黒の組織殲滅作戦で、協力したし………)
数秒後、快斗は現実に戻される。
(何で、安室さんがプロデューサーなの!?また、潜入捜査なのか!顔写真は掲載されてないけど…何かあったのか?)
暫く時間が経ち、快斗は欠伸をする。
(明日は宝石を返却しますか。)
ベッドに横になり、眠った。