10月15日18時
みくは帰宅すると、親はまだ帰っていなかった。共働きのため、帰りは遅く朝は早い。
(初日は緊張しました。でも、やっていけそうです。まさか、青君も同じ学園だとは思いませんでしたが…)
この村の学園は2つあり、イベントとかは、交流もしている。
夕食を食べながら、ニュースを見ている。
『○○村の山中で、身元不明の焼死遺体が発見されました。身元特定が出来るものがないことから……』
(その村って、近いですね。殺した上に、特定できないように、燃やしたと…残忍すぎます…)
『脱獄した例の殺人犯と、関係あるのでしょうか?』
『無いとは言い切れませんね。殺人犯は、犯行をする際に、下準備を行ってからする傾向がありますから…』
『解説ありがとうございました。皆様は、夜出歩かないように、注意してください。警戒体制を引いています。新たな情報が入り次第、お伝えします。』
(余計怖くなりました。早めに寝るのがいいですね。)
19時58分
青の家では、夕飯を食べ終わった後、部屋で読書をしていた。だが、急に不気味な声が、頭の中に響き渡る。
『結界に守護されし、その対価として、生け贄が1人、闇に消えるだろう。』
「何、今の声…生け贄が闇に消える?」
青は急に、冷や汗を流すと、早めに入浴して、布団に潜った。
「意味がわからない…」
20時15分
未央の家では、夕食を食べていると、親の言い争いが聞こえてきた。
「何を考えているのよ!未央の気持ちを考えないの!?」
「あの学園の土地は、買収できれば、より良い暮らしができる。この村に学園は1つで問題ない。会社の方で、議題を出しておこう。」
(………嫌だな…今の暮らしで、満足なのに…)
暗い気持ちを無理矢理変えて、カレンダーを見る。
(明日は先輩が来る日だ!手品楽しみだよ!)
10月16日7時10分
朝食を食べながら、テレビを見ているが、事件の話で持ちきりだ。
(物騒な世の中ですね。さて、出る準備をしますか。)
07時30分
みくが家を出ると同時に、青が家から出るところだった。
「おはようございます。」
「みく姉ちゃんも……おはよう……」
青は気分が悪いのか、少し寝不足のようだ。みくは心配して、呼び止める。
「大丈夫ですか?顔色が悪そうですよ。」
「うん……」(相談した方がいいかな……)
「青、みく。おはよう!青は元気がないぞ!」
「未央姉ちゃんおはよう。元気だね…」
未央は余り元気がない青を心配して、青の頭を撫でる。
「未央…姉ちゃん?」
「行くよ!遅刻したらダメだからね!」
3人は学園に向かった。
10月16日8時25分
学園に到着すると、顔に包帯を巻いた男性が段ボールを持って、学園に来ていた。中には、カボチャが入ってある。
「吉岡さん。おはよう!」
「元気がいいですね。今日も私が配膳しますので、給食を楽しみに…」
「鉄雄兄ちゃん料理美味しいから、楽しみだよ!」
「青君もありがとう。」
笑みを浮かべる青に、みくは安心した様子だ。
「私は準備がありますから…」
学園に入っていった。みくは未央に、聞いてみる。
「吉岡さんは結構前から、この学園に?」
「そうだよ。5年くらい前から、給食配膳の担当の1人だね。毎日じゃないけど、必ずカボチャ料理は1品あるよ。」
「そうなんですね。」(偽者の……何を考えて…確りしなくては。)
「それじゃあ、またお昼休憩にね。」
青は小学部の教室に、みく、未中は高等部の教室に行った。
9時10分
小学部の授業中、青はノートに書き込んでいると、また、不気味な声が頭の中に響き渡る。
『生け贄が闇に消える』
(また、あの声だ…)
青は席から立ち上がる。小学部教師、山田聖夜が青に近づく。
「白石さん、どうしましたか?」
「頭が痛いので…保健室に…」
「わかりました。私も行きます。皆さんは、自習をしてください。」
山田は青を保健室に連れていった。