プロダクション内を歩き回っているコナンは、爆弾騒ぎの犯人を探すために調べていた。
(爆弾騒ぎが発生したアイドル会場にいた人を見つけるのは、簡単だったな。)
コナンはカフェで空いている席に座ると、コーヒーを飲む。すると、コナンがいる席に近づいてくる女性がいた。
「相席良いかな?」
「待ってたよ。お姉さん…」
「私に聞きたいことは何かな?」
コナンが待っていた女性は、三船美優というアイドルである。爆弾騒ぎが発生した時に、会場でライブに参加する予定だった1人である。
「嫌な噂を聞いちゃって…」
「どんな噂なの?」
店員に紅茶を注文すると、コナンとの会話に戻る。
「爆弾騒ぎの噂を聞いちゃって…」
「その話ね…あの爆弾騒ぎは、大変だったわ。あれのせいで、ライブが中止になったから。」
「……そうだったんだ。」
紅茶を飲む美優は、爆弾騒ぎの事件で、気づいたことをコナンに教える。
「それと、担当プロデューサーから聞いた話なんだけど、爆弾騒ぎが発生する1週間前に現場監督が何故か、怒って…たのよ。」
「現場監督?」
「このプロダクション専属の監督よ。企画を考えたりするのは、プロデューサーの仕事だけど、現場監督はその場で指揮を執る立場の人間。怒った理由がわからない。みんな練習を重ねたのにな……暗い話してごめんなさい。」
「大丈夫だよ。教えてくれて…ありがとう。お姉さん…」
「青君はアイドル候補生だっけ?」
「ボイトレが苦手だけど…」
「諦めないでね。よかったら相談に乗るから。」
「うん。ありがとう…」
「私はそろそろ出るわね。」
「またね。お姉さん。」
カフェを出たコナンは、時計を確認する。時刻は13時過ぎだ。他の情報を調べたいコナンだったが、怪しまれる可能性を考えて、断念する。
「レッスンがあるのは…14時。仕方無い、今からでも行くか。」
少し早いが、レッスン場に向かうことにした。すると、未央と遭遇した。
「これからレッスンに行くの?」
「うん。未央姉ちゃんも行くの?」
「ダンス練習が大変なんだよ。」
「……僕は、ボイトレが苦手で…」
コナンの言葉に、未央は乾いた笑いをしている。カラオケ大会の事を思い出しているのだろう。
「レッスンが終わったらケーキ食べたい!」
「ふと…」
「あーお!女の子にその言葉は禁句だよ!」
「ごめんなさい。」
「わかればよろしい。」
レッスン場に到着すると、凛、みくが集まっていた。その後に、多田李衣菜が遅れてきた。
「しぶりん!お帰り。海外ロケはどうだった?」
「良い体験だった。長期間ロケは滅多にないから。未央、隣にいる子は新しいアイドル候補生?」
「プロデューサーから聞いたのか。」
「私は渋谷凛…よろしく。」
「江藤青だよ。よろしくね。凛姉ちゃん。」
「私は前川みくだにゃ!よろしくにゃ。」
みくの自己紹介に唖然としているコナン。李衣菜が助け船を出す。
「青だっけ、私は多田李衣菜だよ。みくは猫キャラで、キャラ作りしてるだけだから気にしなくて良いよ。」
「キャラ作りじゃないにゃ!」
「キャラ作りだろ!」
「凛姉ちゃん、喧嘩してるけど、止めないの?」
「あれはネタだから。気にしなくても大丈夫。」
喧嘩が終わったようで、みくと李衣菜がコナンの方を見る。
「えーと…大丈夫…?」
「みくと李衣菜が喧嘩したから、青が困ってるじゃん。」
「未央姉ちゃん、大丈夫だから。僕は江藤青。よろしくね。みく姉ちゃん、李衣菜姉ちゃん。」
「新しい仲間が増えたね。ロックだね!」
「李衣菜…」
「トレーナーまだかな。」
会話を楽しんでいると、トレーナーが来て、レッスンメニューを言い渡す。
「集まったな。江藤はボイトレ、他の者はダンス練習だ。」
「青はダンスやらないんですか?」
「青はダンスレッスンを終わらせている。当分はボイトレに専念させる。ボイトレが出来次第、ダンスレッスンに移る。」
みくはコナンの方を黙って見ているが、トレーナーが気づいて、一言いった。
「江藤はダンスを一通り出来ているんだが…ボイトレの方を優先にしないと、皆に追い付けないんだ。」
「ん?どういうことだにゃ?」
「江藤は……」
「トレーナーさん。僕が言うよ。ボイトレ以前に…歌唱力が苦手で…」
「青は音痴なんだよ。」
未央が暴露して、コナンが未央の方を見る。
「未央姉ちゃん!?」
「なんてことを…本田!レッスンメニューを倍に増やす。」
トレーナーのお怒りに触れた未央は、倍のメニューをすることになったそうだ。