快斗のアジトにいる安室、ベルモットは眠っているコナンを見ながら、ジンからの電話を待っていた。買い物から帰ってきた快斗は、腕時計を見ている。
「1時か。そろそろかな?」
すると、安室の携帯に着信音が鳴り響いた。すぐに電話に出ると、ジンからの電話だ。
「ジンか。」
『待たせたなバーボン。準備が終わったんでな…今から指定する場所に、来てもらうぞ。』
「森久保さんには、手を出していないだろうな?」
『出さねえよ。指定する場所をメールで、送ってやるから、午前2時までに来な。1秒でも、遅れたら、命の保証はしない。それと、要求するものがある。』
安室は怒りを我慢して、ジンからの次の要求を聞いた。逃走用の車を要求してきた。
「逃走用の車?」
『そうだ。人質と車を交換しようじゃないか?わかっていると思うが、警察が来ていることがわかったら、人質を殺す。車はバーボン…お前が運転して来い。』
ジンからの要求に、怒りを宿した安室だが、その要求を承諾すると電話を終えた。すると、指定場所の写真が携帯に送られた。
「やっぱり、廃墟になったビル内…」
「どうやって、助けるかだな。」
「ジンは人質と交換で、逃走用の車を要求してきたわ。何かを企んでいる…」
逃走用の車を手配するのは容易いが、ジンの逃走を防がなければならない。だが、用意しないと乃々の命が危ない。
「風見に連絡したいが、警察が来たことがわかった時点で、殺されてしまう。」
「行ながら、策を考えた方がいいわね。」
ジンはタバコを吸いながら、廃ビルの室内の窓から監視している。今現在の時刻は午前1時25分である。
(約束の時間まで、残り45分。さて、どうやって…絶望させるか。特に、あのガキは絶対殺す。バーボンも殺らないとな。)
冷たい笑みを浮かべながら、窓の戸を閉めて、携帯を取り出すととある人物に電話をする。
「俺だ…もし、俺が逮捕された場合は、俺の代わりにガキを殺れ。」
『わかったわ。ボス…』
電話を終わらせたジンは、乃々が目を覚ましていないのを確認して、部屋を出ていった。
車に乗り込んでいる安室は、ジンから指定されている廃墟ビルに向かっていると、一羽の鳩が安室の乗っている車に近づいてくる。窓を開けた安室は、鳩を入れると、足に取り付けていた盗聴器を取り外すし、鳩を消した。
「さて、助けにいかないとね。」
再び、車を走らせて、廃墟ビルに向かった。
快斗の隠れ家にベルモットは、ワインを飲みながら、ベットに寝かされているコナンを見ていた。睡眠薬が効いているのか、今も眠っている。
「悪いけど、貴方はお留守番してもらうわよ…シルバーブレット…」
ベルモットは小型拳銃を袖に隠すと、隠れ家を出ていった。