廃墟ビルに1台の車が停まった。出てきた人物は携帯を取り出して電話を掛けていた。数分して電話を終えると、廃墟ビルに近付きながら周囲を警戒している。
(ジンは廃墟ビル内にでもいるのか。だが、入らないわけにはいかない。)
その人物は廃墟ビルに侵入した。それを見ていた謎の人物は笑みを浮かべると闇に消えた。
廃墟ビル内に侵入した人物は、目の前にいるジンに拳銃を向けられている。
「久し振りじゃねえか…バーボン。会えて嬉しいぜ。」
「僕も会えて嬉しいですよ。こんな再会でなければ…」
安室はジンに、拳銃を向けられている。だが、それでも笑みを浮かべていて、余裕の表情である。
「バーボン…逃走用の車を寄越しな。お前が運転してきた車だ。」
「構いませんが、人質である森久保さんと交換です。無事かどうかを確認させてください。」
「………良いだろう。」(バーボンの狙いは、俺を確保するか、射殺のどちらかだろう。隙を見て、バーボン……お前を殺す。その後で、あのガキを殺してやる。あの車にガキを乗せてるんだろう…)
その頃。キッドの隠れ家で眠らされていたコナンが目を覚ました。部屋にある目覚まし時計で、時間を確認すると午前2時15分になっていた。
コナンは自分が、眠らされていたことに気づいた。急いで部屋から出て、外に行こうとしたら灰原に呼び止められた。
「江戸川君。何処に行こうとしてるの?」
「灰原…何でいるんだよ!?」
キッドの隠れ家に、灰原がいることに驚いているコナンは、何でいるのかを質問した。だが、答えようとせずに部屋にあったポットを使って、ホットコーヒーを作ると、コナンに出した。
「少しは落ち着きなさい。それを飲み干したら、質問に答えるわ。」
「そんなことより……」
「飲みなさい。江戸川君…冷静になりなさい。」
何も言わせない無言の威圧感に、コナンは逆らえない。言われた通りに、灰原に出されたホットコーヒーをゆっくりであるが飲み干した。
「何でいるんだよ。灰原……答えてくれるんだろうな!」
コナンの質問に、灰原は頷いて理由を明かした。ベルモットと快斗からコナンが、無茶をする危険性を考えて、行かせないように見張って欲しいと頼まれたようだ。
「なんだよそれ……ジンの狙いは…」
「貴方ならそれくらい、予想できないわけ無いわよね。ジンの狙いに……」
「俺に復讐すること…俺の目の前で、人質を殺して絶望させる。」
「推理できてるじゃない。」
それでも、コナンは向かいたかったが灰原は、行かせるつもりはないらしい。必ず、無茶をするからだ。それを灰原は何度も見てきた。
「少しは大人しくしなさい。人質救出には、黒羽君とベルモットも向かっているわ。」
「……………わかったよ。」
灰原はコナンの見張りを続けるのだった。