ちょっと2人きりで過ごしたい時って、きっとあるから。
9月4日。
青葉モカの誕生日……の翌日。
俺、夕凪奏は自宅にて昨日が誕生日だったモカに抱きつかれた状態で一緒にパンを食べていた。
何故こんな状況になっているのかというと、時は朝に遡る。
『そーくん、今日は空いてる?』
朝、目が覚めるとモカからメッセージが届いていた。
空いてる、と返信すると『行くね〜』と一言だけ返ってきて待つこと数分、インターホンが鳴りモカが大きな袋を持ってやってきたのだ。
そして、招き入れてすぐソファに座った俺に抱きついてきた、というわけだ。
「そもそも俺の家でよかったのか?せっかくの誕生日……は昨日だけど買い物とかやりたいこと無かったのか」
「昨日一日そーくんと離れてたしそーくんと2人きりで過ごしたかったんだよね〜」
「2人きり……ね」
昨日、誕生日当日はバイトがどうしても抜けれない状態だった上に色々とハプニングが重なり結局モカにはメッセージでしか誕生日を祝えなかった、それを妹にも怒られたものの、どうすればいいのか迷っていたら妹が今朝早くから出かけて今家にいるのは俺だけ。
まさか叶恵、これを予期して……?
「昨日は凄かったんだよ〜、蘭たちがブルムの皆も呼んでパーティー開いてくれてさ〜」
「俺の代わりに行ってくれた叶恵から聞いたよ、柚月がサプライズでハプニング起こしたりそれをしばらく凪が叱り続けてたんだっけ」
「そうそう、ゆっづーがでかいクラッカー不発させたんだよね〜」
俺が行けなかった分行ってくれた叶恵とやよいから昨日のパーティーにて起きた出来事は色々と聞いた。
柚月のやらかしだけじゃなく、モカがプレゼントで貰ったパンを一瞬で食べきったり、柚月がケーキの切り分けで凪に怒られたり、と何かと楽しそうなパーティーだったことがわかる。
だからこそ、行きたかったが今それを悔やんでも仕方ない。
「そーくん、パン食べさせて〜」
「自分で取れ……って抱きついてたら無理か」
「そゆこと〜」
別に一旦離れてパン取ればいいだけなのだが、昨日一緒にいれなかった事もあるし何も言わずに袋を漁りパンを取る。
適当に取ったのはチョココロネ、袋から取り出してモカの口へ運ぶ。
「はい」
「あ〜ん」
口の前へ持っていくとすぐにチョココロネを大口開けてかぶりつく。
中のチョコレートを抱きついたまま上手いこと垂れないように食べるのはさすが毎日食べてるだけのことはある。
「そーくんに食べさせてもらうのいいね〜」
「満足してくれるなら良かった……っと、チョコ付いてるぞ」
「ん〜?どこ〜?」
「……怒るなよ」
ほっぺにチョコを付けているモカが上目遣いで見てくるせいで少しイタズラしたくなってしまい、指で取ったあとにチョコがついていたところにキスをした。
「え〜……」
「何も用意できなかったから……プレゼント代わり、な」
「も〜……そーくんと2人っきりでいることがプレゼント貰ってるつもりだったのに……」
「そんなことだと思ったよ、だからあえてな」
「そーくんの意地悪〜、でも……ありがと」
そう言いながら顔を背けてしまったモカとパンを食べ終えたあともゲームしたりテレビ見たり、帰ってきた叶恵と一緒に夕飯を食べたりして誕生日翌日を満喫したのだった。
モカ、誕生日おめでとう(遅刻)
当日に書けなかったのでそれすらネタにしました。
そしてまたまた永嶋誘さんの『夕焼けの後を照らす月のように』(現在非公開)から岡村柚月と萩尾凪(名無しちゃん)をお借りしました、本人から許可はいただいてます。
Afterglowを守り続けた君に、これからも幸あれ、と。