Fragment glow   作:桜花 如月

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倉田ましろ目線で進む話です。


白き蝶のはねやすめ

私は今、ななみちゃんと同じ布団で寝てる。

 

急にそんなこと言われても、ってなるだろうけど、私にもなにがなんだかわからない。

なんというか、流れに身を任せたら……ななみちゃんの言うことに一切否定できなかったからこうなったんだろうけど。

 

 

 

というのも数時間前。

月ノ森からの帰り道、一緒に帰ってた途中で天気予報にない雨に降られてしまい一度私の家で雨宿りをすることに。

濡れちゃった髪を拭いて止むのを待ったけど、止むどころかさらに強くなる雨に帰るのは危険だと判断したお母さんが「よかったら泊まっていく?」って提案して、ななみちゃんが家族に電話して了承を得たことで今日は泊まっていくことになった。

 

「2人とも雨に濡れて寒いでしょう?一緒にお風呂はいってきたら?」

「一緒に!?」

「行こ〜、しろちゃん」

「さすがに一緒にはちょっと……」

 

お母さんからの突然の提案に頭が追いつかないままななみちゃんにお風呂に連れていかれそうになったのを何とか抵抗して説得しようとした、でも。

 

「しろちゃん、恥ずかしい?」

「それはそうだよ!?」

「あらあら……でも、まとめて入った方が楽なんだけどなー」

「うぅ……お母さん……」

「それじゃいこ〜」

 

結局、お母さんとななみちゃんの連携?によって私は一緒にお風呂に入ることに。

とはいえさすがにタオル巻いて、着替えも順番にやったけど。

それでも一緒にっていうのが恥ずかしくて。

 

「ふーん……」

「な、なに?」

「いや〜何も〜?」

「そう見られると洗いにくいんだけど……」

 

一切恥ずかしがることも無く体を洗い終えて先に湯船に浸かったななみちゃんがじっと私を見てくる。

凄い視線が気になって洗いにくい、それになんでこんなに見てくるんだろ……もしかして、気づかないうちに私、ふと──

 

「いやいやそれはない!」

「……急にどうしたの?」

「あっ、何でも……ない」

「ふふっ、しろちゃん面白い」

 

湯船に浸かったあともななみちゃんの妙な視線を受け続けて上がった時には少し疲れちゃった。

上がる時にななみちゃんが「いいものが見れました〜」なんて言ったけど、何を見られたんだろ私……

 

 

「さ、ご飯出来たから食べましょう」

「わ、ご馳走」

「いいんですかこんなに?」

「ましろちゃんのお友達が泊まるってことで頑張っちゃった」

 

お風呂から出てしばらくしてご飯になった。

頑張っちゃったと言いながら出されたのはかなりの量のおかず。

私の苦手なものを避けつつこの量を作ったのは凄いし、頑張りすぎてる気もする。

 

「「いただきます」」

 

 

 

 

 

 

ご飯を食べ終えた私たちはお母さんの入れてくれたココアを飲んで一休みしてテレビを見て談笑して。

眠くなってきたところでお母さんが「一緒におやすみしましょう?」って言われてななみちゃんと一緒に私の部屋に行った。

 

そこまでは普通に良かったんだけど。

あまりにも眠くてそこまで意識回ってなかったから気づくのが遅れて。

 

 

「しろちゃん、いい匂いするよね〜」

「そ、そう……?」

「うん、お花のいい香りするよ〜」

「ありがとう……というか、近いよ?」

「それはねぇ……同じ布団で寝てるからね〜」

 

ななみちゃんにそう言われてから自分がどういう状態かやっと気づいて。

 

「……え?」

「だから〜、しろちゃんのお布団に入ってるよ?」

「どうして?」

「しろちゃん寝かけてたからそのまま一緒に入ったんだ〜」

 

えへへ、と目の前で説明してくれたななみちゃん、やっと理解したけどやっぱりなんでなのかわからない。

でも、ななみちゃんもいい匂いで……

 

「お母さんお布団用意して……ない」

「だって、しろちゃんのお母さん、『仲良く一緒に寝なさい』って言ったんだよ?」

「そうなんだ……って、同じ布団で寝ろって意味じゃないと思うよ?」

「しろちゃんは、広町と寝るの……やだ?」

「嫌じゃない……よ」

「なら遠慮なくこのまま寝よ〜」

 

 

 

……ということで、私はいまななみちゃんと同じ布団で寝てます。

 

「そういえばしろちゃん……お腹触り心地いいって聞いたよ」

「誰に!?」

「やよいちゃんと叶恵ちゃんに〜」

「……触らないでね?」

「えー……まあしろちゃんが嫌なら無理にやらないよ〜」

「良かった……」

 

少し前にCIRCLEで2人にやられたこと、ななみちゃんに伝わってた。

さすがに手を出してこなかったから助かったけど、2人と……奏先輩には口外しないようにお願いしないと。

 

「……こうやって誰かと寝るの、青春っぽい」

「うん、楽しいよ」

「良かった〜……」

 

少しずつ声が小さくなっていったななみちゃんはそのまま寝息を立てていた。

その寝顔は、すごく楽しそうで。

 

「そういえば、誰かと寝るの、夏休み以来……」

 

急遽月ノ森でお泊まり会をやることになったあの日以来の友人との就寝は、いつもの寂しさが全くない、それでいて静かな夜で。

 

 

「……おやすみ、ななみちゃん」

 

既に寝ちゃったななみちゃんにそう伝えて、私も夢の中へ意識を落とした。




お久しぶり、かな?


本日7月4日は「ななまし(704)の日」らしいので
七深誕生日記念に書こうとして間に合わなかったこの作品をこの日に投稿しました。
とても拙い文で申し訳ないです。


久しぶりにモルケニ見たらましろのお母さん美人すぎた。
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