艦これ×ガンダム ガンダムビルド艦隊これくしょん 〜黒野一家のビビッ島旅行記・改〜 作:星龜
「あの…すみません…。」
と、近くで同じように見ていた若い男性に、秋雨は訊いてみた。
「何だい?」
「これ…
ガンプラバトルの実戦ですか?」
「そうだよ。」
「でも…
ビームサーベルで斬られたのに、傷一つつかないなんて…?」
「ん…?
もしかして…
お嬢さん、ビビッ島の人じゃないの?」
「あ、はい。
日本から旅行に来て…。」
「そっか…
外の世界から来た人か…。
なら、ここのガンプラバトルについて、知らないわけだ★」
このあと、秋雨達は、この親切な男性から、ビビッ島独自のガンプラバトルについて教えてもらった…
…が…
「お前…
俺の娘に、何か用か…?」
と、ステージの予約を済ませて戻ってきた深海が
怒りのオーラ
を身にまとい、秋雨達にビビッ島独自のガンプラバトルについて教えてあげている親切な男性に話しかけた。
どうやら、深海は、秋雨達にビビッ島独自のガンプラバトルについて教えてあげている親切な男性のことを
秋雨達をナンパしている
と勘違いしたようだ…。
「違うよ、お父さん!!」
「…お父さん…勘違いしすぎ…。」
「誤解だよ、深海…。」
秋雨、梅雨葉、時雨がなだめに入るが、しかし、深海の怒りのオーラは収まらない…。
白は、あからさまに、呆れた顔をする…。
秋雨達にビビッ島独自のガンプラバトルについて教えてあげている親切な男性は、目の前で怒りのオーラを放っている謎の少年が、秋雨達の父親だと知って驚いた。
しかし、それよりも…
「あ…あのぉ…
私はこれで…★」
「あぁ、そうしろ…。
俺の気が変わらんうちにな…。」
「失礼しましたぁーッ★ ToT」
身の危険を感じた、秋雨達にビビッ島独自のガンプラバトルについて教えてあげた親切な男性は、猛ダッシュして去っていったことで、深海の怒りのオーラはおさまった…。
秋雨達は
深海の親バカぶり
に、心底、あきれかえった…。
深海は、家族に対する愛情が深すぎるため、時折、このような勘違いをやらかす。
しかも、本人に、その自覚は皆無である…。
◇
地下のバトルステージエリアに降りていく秋雨達。
バトルステージエリアには、9基のバトルステージが据えられており、見物客や、バトルの順番待ちをしている人達でいっぱいだった。
「どこでやるの?」
と訊く秋雨に
「6番ステージで、2時からだ。」
と答える深海。
秋雨は、スマートフォンを見た。
13時32分―。
順番待ちのついでに、現在、6番ステージで行われているバトルを見物する事にした―。
6番ステージでは、廃墟の都市を舞台に
ジェムズガン
リゼル
アッシマー
のチームと
ゾロアット
ドライセン
ガザC
のチームが対戦していたが…
「何…あれ…?」
「…つまんない…。」
「話にならんな…。」
秋雨も、梅雨葉も、深海もあきれかえるような、つまらないバトルが行われていた…。
両チームとも、物陰に隠れて撃ち合っているだけなのだ…。
とうとう…
「真面目にやれーッ!!」
「つまんねぇことしてんじゃねぇよッ!!」
「今すぐやめろーッ!!」
…と、まわりの見物客達からブーイングが起こり始めた…。
アッシマーが、不用意に頭を出した…
…途端に、頭を撃ち抜かれ、爆発した…。
「あのアッシマー、アホじゃねぇの?」
「アッシマーのコクピットが頭にあることを、知らなかったのか?」
と見物客達は、アッシマーの不用意な行動を批判した。
ただでさえ、つまらないバトルを展開しているのに、それに輪をかけたようなアッシマーの不用意な行動は、見物客達を興冷めさせた…。
やがて、制限時間となって、つまらないバトルは終了した…。
結果は、アッシマーを撃破した、ゾロアット・ドライセン・ガザCのチームの勝利だったが、見物客達からの拍手はまばらだった…。
いよいよ、秋雨達の番…
…だというのに、深海のスマートフォンが鳴った。
「ん?」
と、深海は発信者を見る。
「青葉から…!?
すまん、秋雨。
梅雨葉と、二人でやってくれないか?」
と言い出す深海に
「えっ、お父さん?」
と驚く秋雨だったが
「大事な電話なんだ…!!」
と、険しい表情で深海が言うので
「わかった…。」
と、聞き入れる秋雨。
「すぐ戻る!!」
と、走り去る深海。
「じゃ、行こうか、梅雨葉…。」
「…うん…。」
と、バトルステージに向かう秋雨と梅雨葉。
「がんばってね、秋雨、梅雨葉。」
「がんばれ、がんばれ、がんばれ☆」
「・・・・・・☆」
と、時雨、雨葉、白が、秋雨と梅雨葉に声援を送った―。
◇
対戦相手は
背の低い、黒髪ツインテールの少女
と
黒髪ツインテールの少女よりも、やや背の高い、金髪ソバージュの少女
と
身長は170センチはあろう、前髪の右側が長い、青髪ショートヘアの少女
の、女性3人組だった。
秋雨と梅雨葉に歩みよる3人。
「私はラグノ。
よろしく☆」
と名乗る、身長は170センチはあろう、前髪の右側が長い、青髪ショートヘアの少女。
「わたしはティナ☆
よろしくね☆」
と名乗る、背の低い、黒髪ツインテールの少女。
「アリアです。
よろしくおねがいします☆」
と名乗る、黒髪ツインテールの少女よりも、やや背の高い、金髪ソバージュの少女。
「秋雨といいます。
今日は、よろしくおねがいします☆」
「…梅雨葉といいます…。
よろしく…。」
と、秋雨と梅雨葉も自己紹介し、ラグノと握手する。
「
この辺りじゃ、見かけない娘だね?」
と訊くラグノに
「はい。
私達は、日本から旅行に来たんです。」
と答える秋雨。
「どうりで…。
しかし、そっちは2人か…。
なら、こちらも2人でやらせてもらうよ。」
と、提案するラグノ。
「はい。
おねがいします。」
と、ラグノの提案を受け入れる秋雨…
…だったが…
「…お気遣いなく…。
3人で来て
ください…。」
と言う梅雨葉。
「ちょっ…梅雨葉!?
何言ってるのよ!?」
と驚く秋雨。
「…仲間外れは、かわいそう…。
やるなら、みんなでやらなきゃ…。」
と言う梅雨葉。
たしかに、梅雨葉の言うとおり、2対2で対戦するのなら、ラグノ、アリア、ティナの誰か1人が抜けなければならない。
梅雨葉には、それが不憫に思えたのだ。
「わかった。
ただし、手加減はしないよ☆」
と、3人で秋雨と梅雨葉に挑むラグノ。
「…望むところ…☆」
と、どういうわけか、珍しく、挑発的な態度をとる梅雨葉。
「こちらこそ…
よろしくおねがいします…。」
と、不安いっぱいな表情の秋雨…。
そして、各々、コクピットルームに入っていく―。
◇
『Gun-pla Battel, Stand up.』
システムが起動し始めた。
『Please set your GP base.』
GPベースを、スロットにセットする。
『Begining Plavsky particle dispersal. 』
ステージからプラフスキー粒子があふれ出し、バトルフィールドを形成する。
形成されたバトルフィールドは、平原。
『Please set your Gun-pla.』
ガンプラを、カタパルトデッキにセットする。
コクピットルーム内に、ホログラフィーで再現された球体操縦桿と正面と左右のカメラモニターや、残弾数や各部のダメージ表示を示すメモリなどが映るモニターが現れる。
球体操縦桿を握り、そして―
『Battel start!!』
バトルスタートの合図が鳴り響く―!!
「秋雨!!
エクストラパック、行っきまーすっ!!」
「…梅雨葉。
ナラティブガンダム、行きます…。」
「ラグノ…
ジムスナイパー・ステルス、出ます…!!」
「アリア!!
ガンダム
「ティナ!!
アサルトドム、急げ、急げぇ〜ッ☆」
両チームのガンプラが発進した―。