艦これ×ガンダム ガンダムビルド艦隊これくしょん 〜黒野一家のビビッ島旅行記・改〜   作:星龜

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乱入者(前)


 

降参したラグノが、コクピットルームから出ると…

 

「な…何ですか、あなたは!?」

 

突如、全身黒ずくめの、小太りの中年男性が、ラグノが入っていたコクピットルームに入っていった。

 

「何をしているんですか!?

今、バトル中なんですよ!?」

と、ラグノはコクピットルームのドアを叩くが、男が出てくる様子は無い。

 

まもなく、バトルステージに、男の愛機(ガンプラ)が姿を見せた。

 

それは、赤色のサーシェス専用イナクトカスタムだったが…

 

赤いGN粒子を噴出させていた―。

 

 

「えっ、何?」

と、エクストラパックのレーダーが、11時方向から接近してくる、正体不明の機体(ガンプラ)を捉えた。

 

正面モニターに、正体不明の機体(ガンプラ)のデータが表示される。

 



 

【機体名】

GNイナクト

 

【ベースキット】

1/144 HG サーシェス専用イナクトカスタム

 

【種別】

汎用型モビルスーツ

 

【属性】

 

【ファイター】

パトリック

 



 

(えっ?

どういうこと?)

と、混乱する秋雨。

 

考えられるのは…

 

乱入者

だ…。

 

 

GNイナク([パトリック])トが、機首のリニアライフルを撃ってきた。

 

その攻撃を回避するエク([秋雨])ストラパック。

 

GNイナク([パトリック])トは、巧みな操作で、エク([秋雨])ストラパックの背後についた。

 

エク([秋雨])ストラパックはGNイナク([パトリック])トを引き離そうとするが、GNイナク([パトリック])トはエク([秋雨])ストラパックの背後にピッタリとついてくる。

 

(引き離せない…!!)

と焦る秋雨。

 

GNイナク([パトリック])トが、機首のリニアライフルを撃ってきた。

 

きゃあああ…ッ!!

 

GNイナク([パトリック])トからの攻撃を回避できず、被弾してしまうエク([秋雨])ストラパック。

 

なんとか、GNイナク([パトリック])トを引き離そうと、急旋回したり急降下するエク([秋雨])ストラパック。

 

しかし、GNイナク([パトリック])トを引き離せない。

 

どうやら、パトリックは、かなりの腕前を持つガンプラファイターのようだ。

 

 

きゃあああ…ッ!!

 

GNイナク([パトリック])トの攻撃をくらってしまうエク([秋雨])ストラパック…。

 

もうすぐ、耐久値も60パーセントを切ろうとしている…。

 

(この人…

強い…!!

と、秋雨はパトリックの強さに驚愕した…。

 

 

「何だ、アイツッ!?」

 

「おい、乱入だぞ、乱入ッ!!」

 

「どこの誰だよッ!?」

 

「出ていけよッ!!」

 

…と、GNイナクトの登場に、見物客達からブーイングがおきていた。

 

ガンプラバトルにおいて

乱入はマナー違反

だからだ。

 

 

(まずいな…。)

と、秋雨の危機に、深海は居ても立っても居られなくなり、コクピットルームに向かった。

 

「君、どこに行くんだい?」

と訊いてくる青年に

 

「娘の危機を見過ごすわけにはいかないからな!!

それに元々、俺も参加するはずだったからな…!!」

と深海は答え、空いているコクピットルームに入っていった。

 

(娘って…

あの人…

成人だったのか…★)

と、青年は驚いた…。

 

 

コクピットルームに入る深海―。

 

 

『GUN-PLA Battel, Stand up.』

 

システムが起動し始めた。

 

 

『Please set your GP base.』

 

GPベースを、スロットにセットする。

 

 

『Please set your GUN-PLA.』

 

ガンプラを、カタパルトデッキにセットする。

 

 

コクピットルーム内に、ホログラフィーで再現された球体操縦桿と正面と左右のカメラモニターや、残弾数や各部のダメージ表示を示すメモリなどが映るモニターが現れる。

 

球体操縦桿を握り、そして―

 

深海は少しだけ、口元に笑みを浮かべた。

 

「今行くぞ、秋雨…!!

黒野 深海…

アドバンスドウイングガンダムゼロ、出る!!」

 

 

バトルステージに飛び出したアドバンスドウイングガンダムゼロはスラスターを全開にし、秋雨の救援に向かった―。

 

 

エク([秋雨])ストラパックは、GNイナク([パトリック])トの攻撃をくらい続けて、耐久値は40パーセントにまで低下していた。

 

「そろそろ撃墜(フィニッシュ)じゃケン…

…ん?」

と、エク([秋雨])ストラパックに引導をわたそうしたパトリックだったが、その時、高熱源体接近の警報が鳴った。

 

「何じゃケン?」

と、パトリックが天井モニターを見ると…

 

上空から大出力ビームが降り注いできた…!!

 

うお…ッ!?

と、慌てて回避するGNイナク([パトリック])ト。

 

[今のをかわすとは…

いいカンをしている…★]

と、深海からの通信が入った。

 

正面モニターを見れば、上空には、先ほどの大出力ビームを放ったと思われる機体(ガンプラ)の姿があった。

 

同時に、その機体(ガンプラ)のデータも表示される。

 



 

【機体名】

アドバンスドウイングガンダムゼロ

 

【ベースキット】

1/144 HG ウイングガンダムゼロカスタム(EW )

 

【種別】

汎用型モビルスーツ

 

【属性】

 

【ファイター】

黒野 深海

 



 

深海の愛機(ガンプラ)・アドバンスドウイングガンダムゼロ―。

 

それは、ウイングガンダムゼロカスタム (EW) の背中に、旧HGのストライクフリーダムガンダムのバックパックを装備し、両腕はウイングガンダムゼロ (TV) の物を使用している機体(ガンプラ)だった―。

 

 

「誰じゃケン…!?」

と訊くパトリックに

 

[秋雨と梅雨葉の父親だ☆]

と答える深海―。

 

 

『大丈夫か、秋雨?』

と、深海からの通信が入ってきて

 

「お…お父さん…!?

なんで…?」

と、驚く秋雨。

 

『何を言っている?

もともと、3人でやるはずだったじゃないか。』

と言う深海。

 

たしかに、その通りなのだが…

 

しかし、ガンプラバトルにおいて

途中参加は乱入と同義

とされ、マナー違反とみなされる…。

 

 

そもそも、深海は一人で生きて育ってきたからか、一般常識や一般教養に疎い面がある。

 

徹底した合理主義ゆえ、法を曲げたり、社会のルールを破るなど、日常茶飯だ…。

 

しかし、それゆえに、人間と深海棲艦との和平を実現させることができた。

 

常識や教養に厳格な人間には、深海棲艦と和平を結ぼうなどという発想が出ないからだ―。

 

 

今回の深海の行動の根源は

娘を助けること

だ。

 

そのために、ガンプラバトルのマナーを破った…。

 

助けに来てくれたのは嬉しいが、そのためにマナー違反を堂々とやらかす深海に、秋雨は辟易した…。

 

『それよりも、機体の方はどうなんだ?』

と訊く深海に

 

「うん…

かなり、やられた…。

耐久値も、30パーセントにまで低下してる…。」

と答える秋雨。

 

『まだやれるか?』

と訊く深海に

 

「なんとかね…。」

と答える秋雨。

 

『なら、ここは俺に任せろ。

お前は、梅雨葉と合流しろ!!』

と言う深海に

 

「わかった。

けど、気をつけて。

あのイナクト…

かなり強いよ…!!」

と言う秋雨。

 

『心配するな。

俺は負けん☆

と言い放つ深海に

 

「そうだね…☆」

と、GNイナク([パトリック])トの相手を深海に託し、秋雨は梅雨葉のもとへと向かった―。

 

 

「ここからは、俺が相手だ!!」

と、GNイナク([パトリック])トに向かって言う深海。

 

[子供の戦いに、親が介入してくるケンか?]

と言うパトリックに

 

「子供の危機を見過ごす親がいると思うか?」

と言う深海。

 

[そういうのを、世間じゃ

親バカ

と言うんじゃケン★]

と、パトリックは深海を嘲笑するが

 

「だから何だ?」

と、意に介さない深海。

 

[まったく…★

親バカには、付き合いきれんケン…ッ!!]

と、リニアライフルを撃ちながら、GNイナク([パトリック])トが上空から急降下してきた。

 

その攻撃を回避しつつ、GNイナク([パトリック])トを見据える深海。

 

 

パトリックの愛機(ガンプラ)・GNイナクトは、サーシェス専用イナクトカスタム (アグリッサ型) の背中に、自作した擬似太陽炉を2つ装備した機体(ガンプラ)だ。

 

 

「そんな、つまらん機体(ガンプラ)で、俺に勝てると…

ぐっ…!?

と、GNイナク([パトリック])トを攻撃しようとした深海だったが

突然の頭痛

で、攻撃することができなかった。

 

逆に、GNイナク([パトリック])トのリニアライフルの銃弾が、アドバンスドウイングガンダムゼロの左肩に当たった。

 

ダメージは軽微だが、それよりも、被弾したことに、深海は驚愕した。

 

(この俺に当てるとは…ッ!!

なるほど…

秋雨では、相手にならんわけだ…。

しかし…

貴様は俺を怒らせた…★

と、頭痛が治まった

深海の両目は血のように紅く

なり…

 

そして、少しだけ、口元に笑みを浮かべた―。

 

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