艦これ×ガンダム ガンダムビルド艦隊これくしょん 〜黒野一家のビビッ島旅行記・改〜   作:星龜

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乱入者(後)


 

その時だった。

 

正面モニターに

 

ZERO SYSTEM DRIVE

 

と表示されたのだ―。

 

(バカな…!?

ゼロシステムだと…?

しかし…

ゼロシステムが起動するほど、俺はそこまで作り込んでないぞ…?)

と驚く深海…。

 

 

Z.E.R.O.System(ゼロシステム)

 

領域化及び情動域(Zoning and Emotional Range)欠落化装置(Omitted System)

 

【新機動戦記ガンダムW】に登場する、超高度な情報分析と状況予測を行い、毎秒毎瞬無数に計測される予測結果を、搭乗者の脳に直接伝達するインターフェースである。

 

 

もっとも、ビビッ島のガンプラバトルにおけるゼロシステムの再現度は、情報分析と状況予測のみである。

 

当然の事ながら、試合の展開が予測通りになるはずがなく、あくまでウイングガンダムゼロおよびガンダムエピオンといった

ゼロシステム搭載機の雰囲気を楽しむためだけのモノ

 

…のはずなのだが

実際にシステムの予測通りに試合が展開されたこともあった

ようで、それゆえ、ビビッ島のガンプラファイターの中には

ガンプラバトルでも、ゼロシステムは完璧に再現されていると、本気で信じている者もいる―。

 

 

ビビッ島のガンプラバトルでは、ガンプラの完成度に関係無く、機体のアビリティが発揮される。

 

正面モニターには、ゼロシステムの予測データが表示されているが…

 

(残念だが

ゼロシステムなど、俺には必要の無いモノだ…。

なぜなら

自分の運命や未来は、自分自身の手で切り拓いていくものだからだ…ッ☆

と、正面モニターに表示された、ゼロシステムの予測データを無視する深海。

 

そして、ツインバスターライフルを撃つアド([深海])バンスドウイングガンダムゼロ。

 

アド([深海])バンスドウイングガンダムゼロの攻撃を回避したGNイナク([パトリック])トはモビルスーツ形態に変形する。

 

そして、リニアライフルの銃身に内蔵されているカーボンブレイドを展開し、アド([深海])バンスドウイングガンダムゼロに斬りかかる。

 

GNイナク([パトリック])トの斬撃を、アド([深海])バンスドウイングガンダムゼロはビームサーベルで受け止め

 

「接近戦をする時は、二手、三手、先を読め。

無闇矢鱈と突っ込むと、こうなる…ッ!!」

と、両肩口のマシンキャノンを撃つアド([深海])バンスドウイングガンダムゼロ。

 

至近距離からの射撃には、さすがのGNイナク([パトリック])トも回避できない…。

 

 

うおぉッ!?

と、至近距離からアド([深海])バンスドウイングガンダムゼロにマシンキャノンを撃たれ、被弾するGNイナク([パトリック])ト―。

 

(接近戦をする時は、二手、三手、先を読め…か★

言ってくれるケン…★

それにしても…

さっきの戦闘機モドキといい、このウイングガンダムといい…

2人とも『ニュータイプ』とは、どういうわけじゃケン?)

と、困惑するパトリック…。

 

 

そう…。

 

このパトリックは、『ニュータイプ』と呼ばれる、特殊能力を持ったガンプラファイターなのである。

 

 

(相手が『ニュータイプ』なら、手加減無用じゃケンッ☆)

と、パトリックは武装スロットから『SA(特殊攻撃)』を選択した。

 

すると、GNイナクトの背中の擬似太陽炉の出力が最大となり…

 

GNイナクトの体が、赤く輝き始めた…!!

 

 

(あれはTRANS-AM(トランザム)…!!)

と、GNイナク([パトリック])トの体が赤く輝き始めたのを見た深海が、心中でつぶやく。

 

 

TRANS-AM(トランザム)

 

それは、太陽炉および擬似太陽炉を搭載したモビルスーツの機体内部に、高濃度圧縮されて蓄積されていたGN粒子を全面開放することで、一定時間、機体のスペックを3倍まで上げることができる機能であり、使用時は機体が赤く発光する。

 

 

ビビッ島のガンプラバトルでは、持続時間は1分間で、使用後、5分間はTRANS-AMを使用できない―。

 

 

GNイナク([パトリック])トの姿が消えた。

 

本当に消えたのではない。

 

姿が見えないほどの速さで移動したのだ。

 

だが、しかし!!

 

深海は慌てたり、焦ったりもせず、目を閉じて、口元には笑みを浮かべていた。

 

TRANS-AM(そういうモノ)に頼り過ぎてるようでは…

俺には勝てん…ッ☆

と、深海が目を開くと…

 

瞳の色が、血のような赤色

になっていた―!!

 

 

アド([深海])バンスドウイングガンダムゼロの背後に回り込んだGNイナク([パトリック])トは、カーボンブレイドで斬りかかる。

 

だが!!

 

なんと!!

 

振り返ったアド([深海])バンスドウイングガンダムゼロが左手で、GNイナク([パトリック])トのカーボンブレイドを持つ右手の手首をつかんだのだ!!

 

ななななな…何だとぉぉぉ…ッ!?

と絶叫するパトリック…。

 

[同じ事を2度言わせるな。

接近戦をする時は、二手、三手、先を読め…ッ!!

と、アド([深海])バンスドウイングガンダムゼロは右手にビームサーベルを持つと、GNイナク([パトリック])トを斬った―!!

 

1度だけでなく、2度、3度、4度…。

 

な…何じゃ…?

何が起きとるケン…?

オレはTRANS-AMを使っとるケン…?

それなのに…

どうして、オレが負けとるケン…ッ!?

と、困惑するパトリック…。

 

 

困惑しているのは、パトリックだけではなかった。

 

「おい…。

あのウイングガンダム…

何者だ?」

 

「あのイナクト…

TRANS-AM使ってるのに…

何で負けてんだ…?」

 

…と、見物客達も、深海の戦いぶりに困惑し、驚嘆していた。

 

もちろん、あの青年も、深海の戦いぶりに困惑していた。

 

そこに

「アミオ。」

と言いながら、青年―アミオを呼ぶ、アミオより背の低い少女―ビビが来た。

 

「おかえり。

もう終わったのか?」

と訊くアミオに

 

「あぁ☆

瞬殺だったよ☆」

と答えるビビ。

 

ビビは、アミオが秋雨達のバトルを観戦している間に、別のステージで、ガンプラバトルをしていたのだ。

 

「つ〜か…

こっちは、何やってんだ?」

と訊くビビに

 

「あのウイングガンダムが、乱入してきたTRANS-AMを使っているイナクトを圧倒しているんだ…。」

と言うアミオ。

 

「いるんだよな…

そうやって、使えもしないのにTRANS-AM使うバカ★」

と、あきれるビビ。

 

「それでも、TRANS-AMを使えない機体(ガンプラ)が、TRANS-AMを使える機体(ガンプラ)に勝つなんて…?」

と言うアミオに

 

「TRANS-AMを使えない機体(ガンプラ)が、TRANS-AMを使える機体(ガンプラ)に勝つことは、けっして珍しいことじゃない。

TRANS-AMは

攻撃に特化した技

だから

守勢にまわれば、意外と脆い

TRANS-AMは、絶対無敵の必殺技じゃないんだ。」

と言うビビ。

 

(そうなのか…?)

と、ビビの冷静な解説に、アミオは驚くのだった…。

 

 

アド([深海])バンスドウイングガンダムゼロの最後の一太刀をくらったGNイナク([パトリック])トの耐久値はゼロになり、爆発のエフェクトにつつまれたあと、自動的に退場ゲートへと向かっていった…。

 

「な…何で…?

何でだよぉ…!?」

とパトリックは、現実(敗北)を受け入れることができないでいた…。

 

 

深海がパトリックに勝てたのは、TRANS-AMの対処法を知っていたからではない。

 

アドバンスドウイングガンダムゼロの内部に使われている

MKI(ミカイ)フレーム*1

の機能によるものだ。

 

そこに

深海自身の戦闘能力

が加わることで、アドバンスドウイングガンダムゼロは

もはや、異常(チート)としか言いようのない強さ

を発揮するのだ…。

 

*1
詳しくは、こちら→https://syosetu.org/novel/299759/5.html

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