最強バギー伝説   作:バギ次郎

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先輩がうざい~の漫画を少しだけ読みました。

めっちゃ面白くて社会人も悪くないかなと思いましたが気のせいでした。


第7話:いちいちそんなことしてたら日が暮れちまうだろォ!

「ド派手に脱出大作戦じゃァーー!!」

 

 バギーは踏みつぶしていたサテマスを拾い上げると、衛兵たちに向けて言い放った。

 

「こいつの命が惜しくばそのドアの前に一塊になれェ!」

 

 バギーたちを取り囲んでいた兵士達は言われた通りにドアの前に集まった。

 

「何をするつもりかはわからんが、その方はこの国の王子!手を出せばただでは済まんぞ!」

 

「そうかい、なら返してやるよ」

 

 バギーは掴んでいたサテマスを集まっていた衛兵たちに投げると、右足を前に突き出した。

 

 それを見たカバジが慌てて少年とライオンをバギーの後ろへ移動させた。

 

「船長まさか……」

 

「わざわざ集まってくれてご苦労、これで手間が省けたぜェ」

 

「伏せろ!!」

 

 カバジはあっけにとられていた二人をかばうようにして覆いかぶさった。

 

「くらえ!特製マギー玉!!」

 

 足裏に仕込んでおいたスイッチを押すと、靴底の発射口から小さな玉が飛び出て衛兵たちの中心で大爆発を起こした。ドアのみならず天井も吹き飛び、きれいな青空が広がっている。

 

 爆風で舞い上がった煙の中から、信じられないといった表情のカバジがバギーに詰め寄った。

 

「室内で爆発物を使うな!!生き埋めにでもなったらどうするんですか!!」

 

「大丈夫だァ。さっき落ちるときにこの城の外観は大体把握してある。いまので騒ぎを聞きつけたやつらがどんどん集まって来てやがる。さっさと行くぞ」

 

 部屋に置かれていた高価そうなものを懐に入れながらバギーはその場を後にした。げんなりしていたカバジも遅れまいと走り出そうとしたが、やはり気になり一声かけた。

 

「来るか?」

 

 少年モージとリッチーは、顔を見合わせ力強くうなずくとカバジに向き直った。

 

「はい!」「ガルル!」

 

この人たちについていけば大丈夫なんだとなんとなく思った。

 

 

 

 

 

 

 襲い来る衛兵たちなどものともせず、脱出には成功したが気がつけば城が半壊していた。バギーたちは瓦礫に埋もれているが、おそらく中庭であった場所で一息ついていた。

 

「ハデにマギー玉を使い切っちまった。後で補充せねば」

 

「おかげで私の出番はほとんどありませんでしたがね」

 

 進行方向から現れる敵はバギーが全て倒していたが、たまに後ろから襲ってきた相手はカバジが切り伏せた。二人に挟まれるような形で走っていたモージとリッチーは、目の前の兵士たちが現れたそばから薙ぎ倒される様に終始圧倒されていた。

 

「ところで、そこにいるガキどもはいつまでついてくんだ?ミンク族……でもねェか」

 

 明らかに自分たちに話しかけられているものの、服の裾を掴んでじっと黙ったままでいる。

 

「なんとか言ったらどうなんだ」

 

「喋ってもいいんですか?」

 

「なにわけわかんねェこと聞きやがる」

 

「勝手に喋ったらお仕置きされてたから……」

 

「いちいちそんなことしてたら日が暮れちまうだろォ!」

 

 体の傷から想像はしていたが、実際に耳にすると気分がいいものではなくカバジの表情が曇る。

 

「ほれ、首輪は取ってやるからよ。どこへ行くとも勝手にしろ、お前らはもう何をするにも自由だからなァ」

 

 バギーは武装色で黒くなった手で二人の首輪をいとも簡単に引きちぎった。

 

 モージとリッチーはしばらく呆けたあと、涙しながら勢いよく頭を下げた。

 

「ありがとうございます!!このご恩は一生忘れません!!」

「ガルルゥ!!」

 

 わけもわからずある日突然連れてこられ、その日から地獄が始まった。理不尽な理由で痛めつけられる日々。始めは他にも大人や自分よりも少し上の子どももいたが、気づけばリッチーと二人だけになっていた。モージの猫のような地毛を気味悪がり、誰も助けてはくれなかった。ただひたすらに痛みと恐怖に耐え、今日まで生きてきてよかったと心の底から思う。いつあの王子の逆鱗に触れ命を落とすかもわからず、眠れぬ夜を過ごすようなこともないのだ。

 

「気にすんな、もう二度と捕まるようなヘマすんじゃねェぞ」

 

 対するバギーは事もなげな様子で二人に背を向け歩き出した。カバジは二人をチラリと見やるもすぐにバギーの後を追った。

 

 

 

 

「だァからなんでまだついてきてんだァ!!」

 

 バギーは足を止め後ろに振り向くと、二人がいるところにビシッと指をさした。

 木や草むらに身をひそめながらついてきていたモージとリッチーは、気づかれているとは思っていなかったためびっくりした。隠れる必要もなくなったので観念して二人の前に姿を現した。

 

 目を泳がせ落ち着かない様子だったが、意を決してバギーたちに向かってこう尋ねた。

 

「一緒に連れて行ってくれませんか?雑用でも何でもします!頼れる人とか行く当ても無いんです……」

 

 しゃべっているうちにしりすぼみになりうつむいてしまう。

 

「ダメに決まってんだろ!てめェらみてェなガキがよォ。海軍の駐屯地にでも行きゃ見習いにでもしてくれんだろ」

 

「助けてくれたのはあなたたちですし、それにさっき何をするのも自由だって……」

 

「確かに言いましたね」

 

 いままでじっと話を聞いていたカバジが口をはさむ。

 

「カバジ、おめェまで……わかったよチクショウ!勝手にしやがれ!!言っとくがおれ達ァ海賊だぞ?世間の嫌われモンだ。その覚悟はあんのかァ!!」

 

「よくわかりませんが、一生ついていきます!!」

「ガルルォ!!」

 

「ほら見ろ!やっぱりガキじゃねェか!!」

 

「まあまあ、それよりも新しい船を調達しませんか?できればあんな小舟ではなく、ちゃんとした船を」

 

「根に持ってやがる……だがまァ、それもそうだな」

 

 四人は船を求め町へと歩き出した。

 

 まだ子供といっても差し支えない少年たちの物語が始まった。いま、まさにここでバギー海賊団の卵が誕生したのだ。各々が後の世に名を轟かせることになるとはまだ誰も知らない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 海軍本部にて

 

「失礼します!」

 

「うむ」

 

 敬礼と共に一人の海兵が部屋の中へと入る。

 

「こちらがショネク王国に関する事件の報告書であります」

 

 部下から受け取った報告書に目を通すのは、海軍の中でも中将を任されている壮年の男性。その中に挟まっていたピエロ顔の男の写真に、報告書をめくる手が止まった。

 

「あのロジャーのとこの見習いがこんなところにいたとはな」

 

 男はまだ階級の低かったころにロジャー海賊団と戦ったことがあった。ロジャーはもちろんのこと幹部たちに圧倒されはしたが、あの赤髪と赤鼻の見習いが妙に粋がっていたことを思い出した。

 

「余計なもんを残しおって……ロジャーめ」

 

 一通り目を通したので部下を下がらせようとするも、新たな報告書を差し出してきた。

 

「そしてこちらがショネク王国の王であるサテル王からの陳情になります」

 

「なんでそんなもんがわたしのところに来るのだ……」

 

 この陳情の返事とまだ終わっていない書類の山のことを思うと気が滅入る中将であった。

 

 

 

 

 

 

 ニュースクー号外!!

 

 あのゴールドロジャー海賊団の元クルーが王族暗殺未遂か!?

 どこからともなく現れ王子を襲撃後、王城を壊滅に追い込み逃走した模様!!海軍及び世界政府は元ロジャー海賊団ということもあり、若冠17歳にして破格の懸賞金をかけた。近辺の海軍支部には引き続き警戒を促し、周辺諸国には何か情報があれば協力願いたいとのこと。行方の分かっていない他の元クルーたちはいまどこにいるのか……!!

 

“道化”のバギー懸賞金1億900万ベリー

 




原作のバギー海賊団って結構仲もよくて面白くて好きです。

本作では絆ガッチガチのつよつよ集団にしたいと思っています。



よろしければ評価、感想などお待ちしています。完結までもっていきたいという気持ちはあります……はい
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