無職転生 妄想ss集   作:み缶

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今回から少し長めのifルート、転移事件が起きなかった場合を書こうと思ってます。なんか思ったよりパート数かかるかも...最低でも3日に1回は投稿できるように頑張ります。


転移事件が起きなかった場合 1

俺の10歳の誕生日から早2年がたった。

10歳の誕生日ではエリスと5年後にナニをするという約束までをした。

だか考えてみれば家庭教師の契約はエリスが15歳になるまで、俺が12歳になるまでだったから、約束を果たせないまま俺はこの地を去ることになるのだ。

約束も魅力的だし、フィリップからもこれ以上居ても良いと言われている。

だが、俺もさすがに5年も帰ってないとなるとホームシックになることぐらいあるのだ。

エリスには悪いが、俺は時期が来たらロアの街を去ろうと思う。

一応パウロとの約束がなければいつでも行ける距離にはあるからな。

ちなみに誕生日のあとのパウロ達からの接触は誕生日プレゼントが送られてきたくらいだ。

パウロの事だ。誕生日のような特別な日に行くのは構わないが、帰ってくるなと言った手前、何でもない日に出向くの違うと判断したのだろう。

 

~~~1ヶ月後~~~

 

「ではサウロス様、フィリップ様、ヒルダ様、ありがとうございました。」

「もう少し居てくれてもいいんだよ。ルーデウス。」

「いえ、そろそろ1度くらい帰らないと父様が寂しがっちゃいますので。」

「はは、パウロの事だ。今は君の妹2人に夢中になっているんじゃないかな。」

 

・・・そんな気がするな

俺が帰ることは分かっているだろうが今頃は妹と遊ぶのに夢中だろう。

俺も早く自分の妹に会いたいな。

誰だ?って顔されないか心配だ。

 

「エリス、また会いましょう」

「・・・どうしても帰らなきゃダメなの?」

「はい家族が待っていますから。」

「そう...また会いに来なさいよ。」

 

エリスも心なしか元気がないなんだかんだ言って約5年ずっと一緒に過ごしてきたわけだからな。

悲しんでくれているのだろう。

ふと、後ろの馬車のおっちゃんから声がかかる

 

「では、ありがとうございました。

またいつか来ますのでその時はお願いします。」

 

もう1度感謝の言葉を述べ馬車に乗ると、馬車が動き出す。

馬車の窓から手を振っているとエリスが少し駆け寄ってきた。

 

「ルーデウス!元気でね!」

 

そう言った彼女の目には、少し涙が浮かんでいるように見える。

 

「はい!エリスもお元気で!」

 

そうしてボレアス家の面々が見えなくなるまで手を振った。

少しして眠気がしてきたので寝ることにした。

ブエナ村までは数日かかるらしいので別に今寝てもなんの問題もないだろう。

 

~~~3日後~~~

 

―――パウロ視点―――

 

今日は5年ぶりに息子が帰ってくる。

なんだかんだ言って誕生日の日も行けなかったし、その後も行くことが出来なかった。

つまりほんとに5年ぶりの再会というわけだ。

そのせいかゼニスとリーリャは張り切ってご飯の準備をしていた。

なんなら、シルフィちゃんも手伝っていたくらいだ。

俺は料理は出来ないのでノルンとアイシャと一緒に遊んでいる。

すると外から馬車の音が聞こえてきた。

どうやら帰ってきたらしい。

ノルンとアイシャの手を引き、ゼニス、リーリャ、シルフィちゃんを呼び迎える準備をした。

 

―――ルーデウス視点―――

 

久々に見たブエナ村は何も変わっていなかった。

シルフィと一緒に遊んだ木、ロキシーの卒業試験のために通った道。

・・・木しか思い浮かんばんな。

そう感傷に浸っていると家に着いたらしい。

護衛の騎士に頭を下げ馬車をおりるとちょうど家の中からパウロたちが

出てくるところだった。

 

「父様。久しぶりです。」

「おお何だ、お前も大きくなったな。」

 

頭を下げていると何やら身体に大きい衝撃が来て思わず目を瞑り、倒れてしまった。

目を開けると緑色の綺麗な髪をした少女が抱きついているのが視界に写った。

 

「ルディ...!久しぶり!」

「シルフィ!久しぶり!」

 

久々に見た彼女は髪が肩あたりまで伸びていた。

・・・なんで俺はこんな可愛い子を少年と間違えたんだ?

体を起こし当たりを見渡すと、パウロの隣にゼニス、その隣には少し頭を下げたリーリャが居た。

 

「ルディ!元気にしてた?」

「ルーデウス坊っちゃま。お久しぶりです。

ほら...アイシャも頭を下げなさい。」

「...やだ。」

 

見るとリーリャの後ろには同じ髪の色をした6歳くらいの女の子がたっていた。

多分アイシャだろう。

・・・何故か嫌われてしまっているようだ。

なんかしたっけな。

 

「ノルンもよ。お兄ちゃんに挨拶しなさい。」

「はじめまして...兄さん。」

「はは...久しぶりなんだけどな...」

「...!そうですね。すいません...」

 

ノルンは少し顔を赤らめて謝罪した。

どうやらこっちは嫌われていないらしい。

良かった。

 

「さあ!ルディも帰ってきた事だし、ご飯にしましょ!」

 

ゼニスがそう言うとみんな返事をして家に入り始めたので、それに着いていく。

家の中に足を踏み入れた瞬間、帰ってきた実感が湧いた。

俺が生まれ約7年の時を過ごしたこの家に。

 

―――

 

その日のご飯は記憶の中にあるものよりずっと豪華だった。

俺が帰ってくるからとわざわざ用意してくれたのだろう。

食卓では様々な話が飛び交った。

今までの俺の話、ノルンやアイシャの話、シルフィの話。

どうやらシルフィは俺が居なくなってから今までの間、

ゼニスの診療所を手伝ったり、リーリャから礼儀作法を習ったりなど頑張っていたそうだ。

久々に家族で囲んだ食卓はすごい楽しかった。

 

―――

 

ノルンとアイシャが眠そうになってきたところでお開きになった。

みんな自室に戻って休む雰囲気だったので俺も戻ろうとすると、後ろから裾を引っ張られた。

 

「ねぇルディ...一緒に寝てもいい...?」

 

これはどういうイベントだろうか。

久々に帰ってきたら幼馴染が同衾したいと言ってきた。

後ろにいるパウロはニヤニヤしながらこちらを見ている。

まさかこれはあれか!?そういうイベントなのか!?

・・・いやまて後ろにいるゼニスの目を見てみろ、丁重に扱わないと頭を吹っ飛ばすぞ言わんばかりの目で見ている。

俺がしばらく無言になっていると、シルフィが涙目になりながら、

 

「ダメ?」

 

と聞いてきた。

さすがに泣かれるとなるとまずい。

 

「俺は別にいいけど...シルフィはいいの?」

「...うん!」

 

という事だったので、絶対に手を出さない意志をゼニスにアイコンタクトすると目を逸らしてくれた。

許されたということだろう。

今日の俺は紳士デウスだ。

 

―――

 

ふぅ...幼馴染の女の子とベットの中で2人きり。

何も起きないはずもなく...という訳でもなく...

昨晩は寝ながらシルフィが抱きついてきた上、寝言で「ルディ」と耳元で呟かれるので理性が吹っ飛びそうでした。

危うく猛獣デウスになってゼニスに頭を吹っ飛ばされるところだった。

 

隣で寝ているシルフィを起こさないようにそっと体を起こし、下に降りる。

 

「おはようございます、父様、母様」

 

パウロは昨日の夜と変わらずニヤニヤした目でこちらを見ている。

ゼニスはと言うと...

 

「昨日はシルフィちゃんに何もしてないでしょうね。」

 

頭をがしっと掴まれそう聞かれる

 

「はい、痛、何も、痛い、痛いです母様。」

 

何もしてないことを伝えると手を離してくれた。

 

―――

 

久しぶりにシルフィと一緒に魔術の特訓をすることになった。

すると、それを見ていたノルンがちらちら見ていたので「ノルンもやるか?」と聞くと「いいんですか!?」と目をキラキラさせて食いついてきた。

これは頓挫したかっこいいお兄ちゃん計画も捨てたもんじゃないかもしれない。

・・・アイシャには嫌われているが。

 

―――

 

元々、エリスの家に家庭教師に行ってきたのは、シルフィと一緒に魔法大学に行くためだがこの生活をしていると行かなくてもいいように思えてくる。

実際、魔法大学がどのようなものか分からないが魔術自体の研究は設備がないだけでブエナ村でもできるのだ。

そう考えながら昔遊んでいた木の下で人形を作っていると、シルフィが駆け寄ってきた。

 

「ごめん、待った?」

「いや、今来たところだよ。」

 

最近はノルンと一緒に魔術の特訓をしていたが何やら今日は一人で来て欲しいと言われたのだ。

 

「で、どうしたの?」

「その...」

 

何故かシルフィは顔を赤らめている。

・・・はっ!これはもしかして・・・御神体の存在がバレたか!?

まずい・・・シルフィに気持ち悪いなんて言われたらこの場で自分の喉を切りかねない。

 

「昔からルディのことが好きでした!ボクをお嫁さんにしてください!」

 

ひょえ・・・?

 

「ルディが家庭教師に行く前までは、友達とか話せる人がルディぐらいし

かいなかったから好きだったのかなとかも思ったりしたんだ...

でもゼニスさんの手伝いとかをするようになって、色んな人と関わるこ

とになっても頭の中ではルディのことばっかり考えてたんだ...

だから...ダメかな...?」

 

考えてみよう。家庭教師から帰ってきたら、髪を肩まで伸ばして理想の姿になった幼馴染から告白された。しかもそれは昔のような依存ではないという。

いや全然ダメじゃない。1度はエリスになびきかけたが、久々に帰ってきてシルフィと一緒に過ごしているうちに俺の心はシルフィに戻りつつある。

ならば俺のすべき返事はひとつだ。

 

「俺でよければ、よろしくお願いします。」

 

シルフィは目を少し涙目になりながら、俺に飛びついてきた。

 

「やった・・・!ありがとう、ルディ!」

 

こうして俺はシルフィと結ばれた。




アイシャがルーデウスのことを苦手がっているのはリーリャによる教育、そして御神体を大事にしていることを知ってしまっているため。
逆にノルンがルーデウスをそんなに苦手に思ってない理由は、原作の世界線のようにパウロに対して殴ったりしていないためです。
あと・と.の使い分けは適当です。
特に意味はないので気にしないでください。
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