無職転生 妄想ss集   作:み缶

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今回は神が再降臨します。
そういえば年齢とか考えないで結婚させたけどこの世界は成人してないと結婚出来ないとかあるのだろうか。


転移事件が起きなかった場合 3

―――ロキシー視点―――

 

私は再びこの村に戻ってきた。

この村はあの頃と変わっていなかった。

中には覚えてくれていて通った時に声をかけてくれた者もいた。

そして懐かしい道を歩いていると、かつて私が魔法を教えていた少年が住んでいた家にたどり着いた。

 

「ロキシーちゃん!」

 

家を訪ねようとすると庭の手入れをしていた一人の女性に名前を呼ばれた。

その女性は私が魔法を教えていた少年の母親、ゼニス・グレイラットだった。

 

「ゼニスさん。お久しぶりです。」

「久しぶりねロキシーちゃん。

立ち話もなんだから家に入って!」

「はい。」

 

そこで歩こうとした瞬間、ローブの裾を踏み、後ろによろけてしまった。

 

「あ」

「おっと、大丈夫ですか?」

 

転びそうになったところを支えてもらったのでそっちを見る。

するとそこには私より少し背が大きい、どこか見覚えのあるような少年がいた。

 

「ありがとうございます。」

「いえいえ」

「良かったら名前をお聞きしても宜しいですか?」

「え?」

「あ」

 

その少年とゼニスさんの声が被った。

そしてその少年が動かなくなってしまった。

 

「あれ?どうしました?」

 

そして、この少年が魔法を教えていた少年、ルディだったことは後にゼニスさんから知らされてやっと気づくことになった。

 

―――ルーデウス視点―――

 

久しぶりに会ったロキシー師匠に忘れられていて思わず立ったまま気を失ってしまった。

まさか神に忘れられてしまうとは。

 

「あのルディ、決して忘れてたわけじゃないんですよ。昔のルディと結び

つかなかっただけで。」

 

ロキシーが慌てながら言い訳をする。

 

「...ほんとですか?」

「ほんとですよ。...そしてそちらの女性は?」

「僕の妻のシルフィエットといいます。」

「シルフィエットです。はじめまして。」

「ルディ結婚していたんですか!?」

 

ロキシーが目を見開き大声を上げる。

 

「はい、少し前に。」

「そうですか...!おめでとうございます!

あんなに小さかったルディがもう結婚とは...」

 

そしてその日の晩はロキシー師匠の歓迎会のような感じで行われ、ノルンとアイシャの紹介。そしてシーローンでの出来事について聞いたりした。

ノルンは俺の魔術の師匠だ。というと目を輝かせながらロキシーにあれこれ質問したりした。アイシャはたまにニヤニヤしながらこちらを見ていた。

...これは口止め料を渡さなければ俺の威厳が危ういかもしれない。

 

―――

 

翌朝、俺が森に狩りに行こうとすると、ロキシーが「見学したい」というので同行してもらうことにした。

もちろんシルフィには許可を取っている。

少し進んだところで、ターミネートボアと、アサルトドッグがでてきた。

そいつらを泥沼で足止めし、ストーンキャノンを放つと師匠が隣で「すごい」と呟いていた。

嬉しいね。

その後も森に出る魔物を狩り、日が暮れた頃に家に戻ることになった。

 

「ルディは凄いですね。」

「ありがとうございます。これも師匠のおかげです。」

「あなたは私がいなくても強くなりましたよ。」

 

そんな会話をしながら家に戻る。

道中で前を歩いているロキシーとたまに目が合ったが、すぐにそらされた。

なんだろうか。

 

―――ロキシー視点―――

 

私はただ弟子の成長を見守るつもりで狩りについていった。

でも狩りをしているルディはかっこよかった。

ルディは既に結婚している。そういった感情を抱いてはいけない。

そう言い聞かせようとしていた。でも狩りが終わる頃には私の気持ちは完全にルディに向いていた。

昨日は素直に祝福できた。

なのに昨日の今日でこんな感情が湧いてきてしまった。

私はなんて女なのだろう。

 

―――

 

あれから数日たった。

ずっと家を借りているのも申し訳ないし、そろそろ出ていこうと思っても、ルディに対する感情が私の邪魔をするどうしたら良いのだろうか。

これでもし、ルディが既婚者じゃなければ告白の1つでもしてこの感情にケジメをつけることが出来る。

でもそれは叶わない。もし今告白しよう物なら、人の男を横取りしようとする、女狐にしか見えないだろう。

そう考えながら朝食を取っていると、緑の髪を肩まで伸ばした女性に呼ばれた。ルディの妻、シルフィだ。

部屋に通されそれぞれ向き合って座る。

 

「ねぇロキシーさん。単刀直入に聞くけどルディのこと好き...?」

「...はい。弟子として好きですよ。」

 

あぁ。なんでこんな誤魔化し方しか出来ないのだろうか。自分が嫌になる。

 

「別に責めるつもりは無いから隠さなくていいよ?」

「いえ....いや、そうですね。先日、ルディの狩りを見た時に好きになってしまいました。すいません。別に取ろうと言う気持ちは無いですし、近いうちに出ていきます。」

 

口ではこう言いながらも心で「離れたくない。」そう思っていた。

 

「ロキシーさん。ルディのことが好きならその気持ちを伝えてみない?」

「えっ?」

「ボクはね一時期ルディと離れていたから分かるんだ。好きなまま離れるのは辛いことだよ。そしてボクは別に妻が1人だろうが2人だろうが幸せなことには変わりないと思うんだ。」

「ですが...」

「ロキシーさんもパウロさんたちを見て不幸そうだとかは思わないでしょ。?」

「だから一度気持ちを伝えてみない?

ボクは絶対に受け入れてくれるなんてことは言えない。けど伝えられな

いまま離れてしまうのは絶対に後悔するよ。」

 

いいんだろうか。私なんかがそんなことをして。

いやここは素直に受け取っておこう。シルフィが許してくれるなら、私はこの気持ちにケジメをつけることが出来る。

 

「...ありがとうございます」

 

そういうとシルフィは少し微笑んだ。

 

―――ルーデウス視点―――

 

その日、俺は休みだったので庭で素振りをしていた。

 

「ルディ。ちょっといいですか?」

 

師匠に呼ばれた。なんだろうか。

 

「ルディ。今から伝えることは私の本当の気持ちです。別に受け取ってくれとは言いません。ただ聞いて貰えると助かります。」

「もちろんです!」

 

何の話だかは知らないが俺は(ロキシー)の話を聞き逃すわけが無い。

そういうとロキシーは少し苦笑いをした。

 

「ルディ。どうやら私はあなたのことが好きになってしまったようです。」

「えっ?」

「先日狩りに行った時のルディがかっこよくてこんな気持ちが芽生えてしまいました。」

 

そういうロキシーの目には少し涙が浮かんでいる。

 

「すみません。こんな女で。一応シルフィには許可を取ってるんです。」

「最後に...この村を離れる前に伝えなきゃと思って...」

「・・・・」

「でもやっと、自分の気持ちにケジメをつけることが出来ました。」

 

そう言ってロキシーは走り去ろうとする。

 

「待ってください!」

 

俺は咄嗟にロキシーの腕を掴む。

 

「ロキシー!あなたがいいなら2人目の妻としてうちに来ませんか!」

「えっ?」

「シルフィは妻が増えることによって不幸になるとは思ってませんし、なにより不幸にするつもりもありません!」

「ロキシー師匠。僕は貴方の悲しむ顔が見たくありません。なのでもし良かったらうちに来ませんか?」

「いいんですか?...」

「はい。ロキシー師匠。僕は小さい頃外に出れなかったんです。外に出ようとするとものすごい恐怖が襲ってくる。そこから救い出してくれたのがロキシー師匠です。師匠がいなかったら僕はシルフィと出会うことも出来ませんでした。」

「なので、家に来ませんか。」

 

そういうとロキシーは目から大粒の涙を流しながらありがとうございますと何回も言っていた。

 

―――

 

その日の夜、ロキシーを嫁にすることを報告した。一応シルフィにも同席してもらって、シルフィが認めていることも伝えてもらった。

リーリャとノルンはおめでとうございますと言ってくれた。ほかの3人はというと、パウロは目を少し逸らし、アイシャはニヤニヤしながらこっちを見つめている。

さて、ゼニスはどこにいるでしょーか!

正解は・・・

じゃん!俺の後ろに立っ、痛、て俺の頭、痛い、握り、痛いって潰そうとしているでした!

 

「痛いです母様。」

「あなたにはちゃんと二人を大切にする気があるんでしょうね。」

「はい、痛い、もち、痛ろんです。」

「よろしい」

 

そういうと手を離してくれた。

 

「ここでボクからも報告なんだけど。」

 

お、どうしたんだろうか。

 

「ボク、妊娠しました。」

 

その言葉を聞いた瞬間。シルフィに駆け寄る。

 

「ホントに...?」

「うん」

 

俺はそっとシルフィを抱きしめる。

 

「ありがとう...ありがとう...」

 

俺は気づいたら涙を流していた。

 

「ふふっルディったら。」

 

そう言いながら頭を撫でてくれる。

こうして俺はロキシーと結婚し、シルフィとの間に子供を授かることとなった。




ちょっと急展開過ぎたかな...?
次回はシルフィとロキシーの日常回とかで少し深堀しようかな。
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