最強の後輩   作:ハナホジン

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サカモトデイズ面白いから見てね、見て。




面倒くさいことになるわ

最強の殺し屋がいたー

その名も坂本太郎ー

彼は最強だったー

彼は全ての悪党から恐れられ、全ての殺し屋の憧れだったー

 

その伝説の殺し屋がいた教習所、日本殺し屋養成機関JAPAN CLEAR CREATION、通称JCC。

生徒数およそ1000人弱、全寮制4年制。

訓練は熾烈を極め命を落とす生徒も少なくない。

しかし優秀な生徒は在学中にライセンスを取得することもある。

つまりここは国内の殺し屋養成機関の中で最高峰に位置する。

 

そんな伝説の殺し屋の後輩がJCCでどういった旋風を巻き起こすか、今は誰も知らない。

 

 

 

ピピピッ、ピピピッ、ピピピッ、ピピピッ

電子音が鳴り響く、6畳ほどの部屋の中は全体的に白を基調としており、大きめの本棚、パソコンが置かれている机、背の低い小さなテーブルにシングルベットがそれぞれ置かれている。

 

ベットはモゾモゾと上下へ動いており、毛布の中から手が生えてきた。

その手はベットの上に置かれている設置型時計へと伸びていき、手を振り下ろした。

電子音は止まり、カチッカチッと秒針が回る音が聞こえる。

モゾモゾとしていた毛布は膨らみを上げて立ち上がり、ズルっと滑り落ちる。

すると中からは人が目をシバシバさせて眠たそうに欠伸を上げて生まれ出てきた。

彼は首を回しながらベットから降り、いつものように身支度をし始めた。

 

彼は逸ノ治 一(いちのじ はじめ)、暗殺科3年の19歳、殺し屋世界では珍しく普通の公立高校に入学、そして不祥事で退学し編入した男。

彼がJCCに来た理由はただ親にしつこく迫られたのと面白そうと思っただけである。

幸い、両親は殺しのプロであったため最低限のスキルは身に付いていた。

だがそれでも付け焼き刃のスキルだけでその年の倍率53.8倍の壁を壊し主席の座を勝ち取ったのだ。

彼は類稀なる殺しの才能を持っているがそれを自慢したり、才能があるように振る舞ったりはしない謙虚な男である。

 

彼の成績は他と比べて良い。

実技や筆記もうまく取れているが本当の天才にはあと一歩及ばない。

しかしある時急にその天才を打ち倒すことや手玉に取ることもできるという。

その真相は不明だが、多くの者は偶然だとまぐれだと鼻で笑っている。

 

そして彼の容姿もどちらかというと良い方に分類される。

細かに書けば、中よりの中よりの上程度だ。

黒髪のサラサラヘアーで目つきは優しく、鼻も高くちゃんとしている。

だがキムハクやマヅジュンのような容姿端麗ではない。

しかし彼には多くのプレゼントが届く、勿論女子からだがプレゼントをしたほぼ全員は毒殺科の子であるから、逸ノ治は毒入りの食べ物を苦しみながらも死にかけながらも何とか完食しているという。

捨てれば全て解決だが彼は「可哀想じゃん?」と言って全てを喰らう愚かな男だ。

 

 

 

 

「はぁ…、なんでこんな目に合わなくちゃいけないんだよ」

逸ノ治はため息をつきながら、ある廃墟のビルのてっぺんで10mm弾を指先で弄っていた。

 

(茂部との賭けに負けたからってこんな死に行くような事する必要ねぇだろ)

彼は彼の友人、茂部とのポーカー勝負に負けて罰ゲームとしてあることをするように命令された。

 

「オーダーを誂うとか無理ゲー」

ORDER(オーダー)

殺連直属の特務部隊であり最高戦力。殺し屋界の秩序を保つ孤高の存在。

一人一人が殺しのプロの中のプロであり、彼らは人ではなくある種の法律のような存在だ。

今逸ノ治はその殺し屋に無謀に挑まなければならないのである。

 

「あいつは確か、ここにオーダーが現れると言ってたけど本当に来るのかね」

そう言って下を見下ろすと底は暗く、ゴミで溢れている中道がある。

本当にその情報合ってんのかよと思った瞬間、金髪と黒髪、黒い髪?をしている三人が脇道から現れた。

 

彼は空に向かってため息をつき、地面に置いておいた目の部分だけ空いている覆面を頭のてっぺんから突っ込み、首まで引きずり下ろす。

そして彼は手すりを掴み、飛び越えて底へと落ちていった。

 

 

 

 

ドガン!!!

逸ノ治が地面に着地する、ビルの屋上からここまでの高さは15mほど、だが足を深く曲げて着地しただけで怪我や地面にヒビが入った形跡はない。

 

「誰やねんこいつ」

「神々廻のお友達じゃないの〜w」

(まっくろくろすけみたい…)

金髪の顎に火傷のような跡をつけた男、神々廻。

黒髪の爽やかな青年、南雲。

黒いドレスを纏い、ベールをつけた華奢な女性、大佛。

 

(化け物の勢ぞろいだな…)

勿論三人はオーダー、殺連の最高戦力が三人も揃ったならば通常ならばその覇気だけで泡を吐き気絶するだろう。

しかし、逸ノ治はその殺気など風を受けるように軽く流し、上着の中に仕舞っていたピストルを取り出し、三人の頭に向けて引き金を引いた。

 

三人は玉を躱したり、ノコのような物で受けたりして、大佛がこちらにその巨大な丸ノコを持って迫ってきた。

逸ノ治は腰を落として大佛の攻撃を受け流すように構える。

 

「真ん前だけ見てたらあかんで」

すると神々廻がいつの間にか横におり、トンカチを逸ノ治の頭に振る。

逸ノ治は胸を張って体を後ろに逸し、足の片方を上げて神々廻のこめかみに直撃させる。

神々廻は蹴られた方向に飛んでいき、こちらへ来ていた大佛の丸鋸に銃を撃つ。

大佛はまた丸鋸で玉を防ぐがそのため減速する。

 

(女性だけど、遠慮はしない!!)

逸ノ治は大佛に向かって疾走り、スライディングして大佛の股下を通る。

 

(あ、黒…)

逸ノ治は股下を通る瞬間に手で大佛の足を掴み、引っ張り上げると大佛は前のめりになって顔からコケた。

 

「良いねぇ、君」

立ち上がった逸ノ治の背後から死神の声が聞こえ咄嗟に腕を右顔の方へ出して防ぐ体勢に移る。

が来た衝撃が思っていたよりも大きく、逸ノ治は吸収できないままコンクリートのビルを破壊しながら飛んでいった。

 

「いっつぅ〜、なんなん?あいつ」

「さぁ?何処かで借金でもした?」

「どアホが殺すぞ。俺はんなバカみたいな事はせぇへんわ」

「顔、擦った…」

神々廻は首を抑えながら、南雲は笑いながら、大佛は両手を顔の前に置いてわなわなと震えている。

 

(だぁ〜、今1分かよ…。行けるか?これ)

逸ノ治は手を顔の前に置いて、唸り声を上げる。

体を動かすとパラパラとコンクリートの粉が舞う。

 

(あと九分、耐えれるか?)

逸ノ治が起き上がり、体を前のめりにしてクラウチングスタートの格好になる。

そして口をおちょぼにして息を吐き出すと足を力み地面を蹴り出した。

 

バゴン!!!!

 

人越しに石の壁をバラバラに粉砕する。

体を丸くさせてラグビーのプロ選手のタックルのように、されど破壊力は鋼鉄をも破壊する威力だ。

それを人に当てたら体は粉々、内蔵も傷つけられるだろう。

相手が常人ならば。

 

「痛い…」

大佛はそう言って、腹に当たっている逸ノ治の肩を掴み上げる。

そして体を人形で遊ぶ子供のように振り回して壁に当て、地面に当て回す。

脇腹に華奢な細い足の蹴りを入れて横に飛ばされる。

 

「効かないねぇ」

(めちゃくちゃ痛えぇぇ!!!)

逸ノ治は脇腹と腕で大佛の棒のような足を挟みこんで動けないようにする。

足を両手で掴み、穴が空いた方へと投げ飛ばす。

大佛は空中で一回転し、地面をヒールで擦り上げながら飛ばされた衝撃を殺す。

 

「大佛、わかったんか?」

「…?」

「わかってへんのかい!!あいつの変な戦い方や」

「ね〜、殺す気が無いっていうか。時間を稼ぐようなやり方なんだよねぇ」

(やべぇな、色々と探られる前に思考を止めさせてやらぁ!!)

逸ノ治は再び銃を取り出して横に並んでいる三人に向かって放つ。

1発の玉をマガジンに入れたまま、瞬時にリロードする。

 

「甘ちゃんやなぁ。これ、お返しや」

そう言って神々廻は撃っていた穴から建物の中に入ってきて、逸ノ治の腹に小さなトンカチで殴りかかる。

逸ノ治は当たる直前に体を脱力させ、体をトリプルアクセルのように回転しながらトンカチの衝撃を後ろへ受け流す。

そして回っている状態から一気に片足を地面に突き立て、回転蹴りのように逆足のつま先が神々廻の頬にクリーンヒットする。

ところだった。

 

「やるやん、けどもう一歩が欲しいなぁ」

神々廻は片手で足を掴んでおり、踏ん張っても石像になったのかと錯覚するほど動かない。

神々廻の方へ引っ張られ、持っていたトンカチが今度は逸ノ治のこめかみに直撃する。

更に容赦なく、神々廻は地面へ倒れた逸ノ治の胸に馬乗りになり、顔目掛けてトンカチの丸い方で殴ってくる。

逸ノ治は両腕で顔を守り、顔への直撃は許さないがその分腕に軋みが走る。

 

(し、死ぬぅ!!)

逸ノ治は振ってきたトンカチを持っている神々廻の腕を掴み、逆手で神々廻の腹に正拳突きした。

少しグラついた神々廻の隙を見逃さないように両手で神々廻のスーツの襟を掴んで引っ張る、そして額でこちらへ迫ってきた神々廻の鼻を正面からへし折る。

ボギィっと一緒に鼻から血が滝のように流れる。

 

(どけぇい!!)

逸ノ治は襟を掴んで上の方へ腕の力だけで飛ばす。

神々廻は背負投げされたように飛んで背中から地面に当たる。

 

(いっ!!)

目の前にいた邪魔が居なくなり逸ノ治は仰向けの状態から起き上がるがその時に腕に痛みが疾走った。

 

(骨ヤッたか…)

逸ノ治は痛みの感覚で骨の状態を確認し、痛みを我慢して目の前にある光漏れる穴へと走っていく。

外へ出たその瞬間、首筋にヒヤリとした寒気を感じ前方へ飛び込み前転をする。

 

バンッ!!!

 

逸ノ治がいた所には茶色のレインコートを着ている南雲が、巨大な缶切りのような物を地面に刺している。

 

「察知能力高いねぇ〜」

南雲は常時笑顔の状態のまま、ゆらりゆらりと近寄ってくる。

そして一気に南雲は接近速度を増やし、上からその特異な武器を振り下ろす。

逸ノ治は手を前に出して、刃先の尖っていない場所に手の平を当てて勢いを殺す。

 

(…!?、なんだよこの力、強すぎる…)

逸ノ治と南雲のパワーは後者の方が強く、ジワジワと刃が逸ノ治へと近寄ってくる。

 

「ほらほらぁ〜、食い込んじゃうよ〜」

逸ノ治の肩に刃が血を吹き出させながら入り込んでくる。

 

(ぬごぉぉ…!!!、ゴリラかよぉ…)

逸ノ治は足を畳ませて、頭の位置を下に下げる。

そして右足で南雲に足払いをする。

 

「おっと」

(チャンス!!)

足に当たった蹴りが南雲のバランスを崩させる。

逸ノ治は逃げるように地面を這いつくばりながら横へ避ける。

立ち上がって逃げようとすると、後ろから回転音が聞こえてきた。

後ろを振り向くとそこには超高速で回っているギザギザの刃が目の前にあった。

 

(おっぶえ!!)

頭を土下座するような勢いで躱す。

髪が少し回転する刃によって切られた。

 

「顔に傷つけた、許さない」

大佛は巨大丸鋸を振り回してくる。

しかし正確性は無い、そのため逸ノ治は体を逸したり、足を下げたりして躱し続けた。

躱しながら後退していくとその時、後ろに何かが当たった。

壁ではない、生暖かくて、丸っこい形をした何かだ。

 

「鼻やりやがって、殺す」

鼻が有らぬ方向へ曲がっている神々廻が逸ノ治の背中を抑えてこれ以上後ろへ下がれないようにしていた。

そして丸鋸が逸ノ治の首に当たり、頭は風船のように飛ぶと考えられた。

が、大佛の丸鋸は急に方向を変えて逸ノ治の頬を擦る程度にしか与えられなかった。

 

「は?」

神々廻は困惑しているようだがその間に逸ノ治は体を回して膝蹴りを神々廻の脇腹に当てる。

神々廻は横に吹き飛ばされ、ゴミが入っている黒いビニール袋が山のように立てられた所の中にバサッと音を立てて消えていく。

 

(今だ!!)

そして逸ノ治は壁となっていた神々廻が消えたことで逃げるルートを確保をでき、そのルートに沿って逃げ出した。

 

(多分もう10分経過しただろ。てかこれ以上ここにいたら死ぬわ!!)

逸ノ治は手を振り、足を動かし、戦場から負け犬のように逃げ出した。

 

 

 

 

「なんだったんだろうね〜、さっきの」

「あのカスは絶対に殺す」

「…?」

大佛は丸鋸を眺めながら、はてなを浮かばしている。

 

「どしたんや?大佛」

「なんであの時、私のが変な方に行ったんだろうって」

神々廻が鼻を無理やり元の方向へと直して、片方の穴を塞いで残った血を吹き出す。

 

「あぁ〜あれね。僕が他所から見てたけど、鋸が当たる時に銃を取り出して下から鋸に向かって撃ってたぽいよ」

「その衝撃で鋸が少しズレたんだね」

南雲は走っていった逸ノ治の道を眺めながら二人の側まで近寄った。

 

「ん?」

その時南雲は地面に目をやる。

しゃがんで地面に落ちていた物を拾うとニヤッと不気味な笑顔を顔に乗せる。

それは南雲のとっての母校である誰かのJCCの生徒証明カードであった。

 

 

 

 

 

「うごぉぉぉぉ…、体中がいてぇ…」

「ヌメへへへへへ、死んだと思ったよ」

「うっせ茂部」

逸ノ治は食堂のテーブルに上半身を乗せながら痛みに唸っている。

それを友人の茂部が笑いながらJCC名物、JCC丼を食べている。

 

(もう二度とコイツと賭けなんてやらねぇ)

逸ノ治はため息をつきながら、体のダルさを感じる。

 

「やぁやぁどうも、殺し屋君」

すると何処からか声が聞こえ、隣に誰かが座ってきた。

 

「え…?おま…」

逸ノ治は驚愕の表情を出している。

逸ノ治がちょっかいを出したオーダーの南雲が逸ノ治に笑顔で話しかける。

 

(嫌な予感しかしねぇわ…)

逸ノ治は心の中で面倒くささを感じながら、ポーカーをやったこと、負けたことに今一度後悔した。




文才になったらもっとカッコいいの書けるのになぁ…。

ヒロインいる?

  • 王道ヒロインの晶(あきら)
  • 絶対メンヘラの大佛(おおらぎ)
  • あえての死刑囚ダンプ(ワイは好き)
  • ヒロインとかいらんわ(ガチギレ)
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