というわけでチート追加。
そして原作にあったブラッキーvsイカしたおじさまの試合を書きます。
文字数は少し少なめ。
「ひゃ~すごい人ですね」
「まさかここまで盛況だとはね。キリトも有名になるわよ」
「いっそサインでももらっといたらどうだ?『黒の剣士より、リズへ愛をこめて』みたいなの」
「冗談でも却下よ。アスナになんて言われるか…」
「そういやアスナさんはキリトが好きなんだっけ」
「この上閃光様まで彼女にしたら有名どころか恨まれるでしょうけどね。主に多くの男連中から」
「あっキリトさんが来ましたよ!」
俺たちが見つめる先にいるのは全身を黒い装備で染め、背中には黒と青の二本の剣。
我らがブラッキー君だ。
「そしてあっちが血盟騎士団のヒースクリフか…貫禄のあるおじさまだな」
説明が遅れたが俺たちが今いるのはアクティベート直後の75層。
そこにある巨大コロシアムの観客席だ。
そして今まさに戦いを始めようとしているのは、ブラッキー君ことキリトと、血盟騎士団団長のヒースクリフ。
なぜこんなことになったのか。
それはおそらく当の本人であるキリトが聞きたいことだろうが、事情があった。
74層の攻略があまりにもひどい結末になったため、アスナさんが攻略を休みたいと言い出し、その条件として出されたのがキリトがヒースクリフに勝つこと。
このアインクラッドのプレイヤー達は騒ぐことが好きなようで、血盟騎士団はその事態を大いに活用して一つのイベントとして開催した。
この世界のトップ二人のタイマン勝負ということもあり、その戦いを一目見たいと押しかける者も多く、今日売り出されたチケットはすでに完売している様子。
「キリトが勝ったらアスナを休ませるんだっけ?じゃあキリトが負けたらどうなるのかしら?」
「そういえば聞いてないな。ここまで大事になったんだし何かしらのペナルティはあるはずだけど」
「えっと、その場合はキリトさんが血盟騎士団に加わる、という取り決めみたいです」
俺とリズが疑問に思っていると、パンフレットを片手にシリカが答えた。
「なんだそれ。そんな案内まで売ってるのか…」
「はい。入口でチケットと一緒に買いました」
「これだけの人数が集まっただけでも血盟騎士団は相当な利益を得るでしょうね。それなのにキリトまで手に入れようだなんて…」
「ヒースクリフって人はよっぽど欲張りなんだろうな。にしてもこれでキリトが負けたらあの制服を身につけることに…」
「そ、それは…」
「なんというか…」
三人揃って口を閉ざす。
多分俺と同じでキリトがあの制服を着たところを想像しているのだろう。
「に、似合わねえ…」
「絶対無理ね。あのキリトが黒以外の装備を付けるだなんて」
「失礼かもしれませんが私も同意見です…」
どうやら俺と同じ結論に至ったようだ。
まあそれはそれで見てみたい気もあるが。
「あっ、始まるみたいですよ!」
コロシアム内の歓声が急激に大きくなり、それにつられてキリトの方を見る。
二人の距離は大体10m弱。
そのちょうど中間地点の空中にバトル開始までのカウントが刻まれていた。
「アインクラッド内の『最強の矛』と『最強の盾』の対決か…」
「いよいよね。あんた達はどっちが勝つと思う?」
「そりゃあもちろんキリトさんですよっ」
「あたしも同意見よ。あのゲームバカがあんなおっさんに負けるとは思えないし」
ふむ。
リズとシリカはキリトが勝つと見たか。
「フォーレンはどう?」
「俺か?俺は…まあヒースクリフだろうな」
「「えっ!?」」
二人とも俺が予想と逆の答えを出して驚愕する。
「そりゃキリトは強いし勝って欲しいと思ってるけど、あのヒースクリフに勝てるとは思えないんだよな…」
特にあの盾…
防具屋としての目線から言わせてもらえば相当な業物だ。
これだけ離れたところから見たんじゃ正確には判断つかないが、それでも現存するどの盾よりも強固な一品。
俺が作ってきたものと比べてもあれより頑丈なのはないだろうな。
しかもヒースクリフはユニークスキル『神聖剣』の所持者。
あのスキルは伊達じゃないってことを考えると、あの盾も関連したスキルがあるかもしれない。
ただの盾ならあそこまで大きく作る必要はないはずだし、そもそも『盾持ち片手剣』とどこかが違うはずだ。
「とはいえ勝負が始まる前の予想なんてあてにならないよ。やってみなきゃ結果はわからないんだから」
ピーンッ
そうこう言っている間にカウントがゼロになり、勝負が始まった。
『はあああっ!』
ビキイィン!
開始の合図とともにキリトが正面から突っ込み、先制攻撃。
だがヒースクリフも構えていた盾でその剣擊を防御した。
初撃は防がれたもののキリトは攻撃の手を休めず、構えられた盾そのものをぶち抜く勢いで猛ラッシュ。
しかしその攻撃も全ていなされ、ダメージが通ることはなかった。
「す、すごいです…」
「あのキリトの攻撃を全部受け止めてるわ。流石はトップギルドのリーダーね」
ヒースクリフが攻撃を止めるたびに歓声が増し、コロシアム内の熱気はどんどん高まる。
「すごいなあの盾は。あれだけ攻撃を受けてるはずなのに傷一つつかないのか…というより何だあの耐久値は?」
防具にも武器や食品と同じく耐久値というものが存在する。
それは敵から攻撃を受けたときに減少していき、耐久値がゼロになればその防具は破壊される。
減ってしまった耐久値は防具屋でメンテナンスをすれば回復する、という仕組みだ。
だがあの耐久値は何だ?
仮にもキリトは『最強の矛』なんて呼ばれるような攻撃力だ。
その攻撃をすでに数十回連続で受け止め、なおかつ傷一つ無いだって?
そんなことありえないだろ。
どういう手品だ?
そこまで考えたところで戦闘に変化が起きた。
「見てっ、キリトのHPバーが…」
「すでに一割近く減少してます!なんで…」
キリトはここまでヒースクリフの剣による攻撃は全て躱しきっていた。
にもかかわらずそのHPゲージは減っている。
そこから導き出される結論は…
「やっぱりそうか」
「フォーレンさん、なにか気づいたんですか?」
「ああ。初めから予想はしてたけど、あの盾…あれにも攻撃判定があると見るべきだろうな」
「攻撃判定が…あの盾に?」
「キリトは今まで『剣による攻撃』は受けていない。だが要所要所ではあの盾をぶつけられてるんだろう」
リズもシリカも驚きを隠せないようだ。
無理もない、通常の盾には防御の判定こそあってもそこに攻撃としての意味はまったくない。
ただの『盾持ち片手剣』では盾をぶつけても相手にダメージは通らないのだ。
「だが実際にキリトはダメージを受けている。おそらくあの『神聖剣』ってスキルが関係してるんだろうな」
「例のユニークスキルのことですか?」
「なるほどね。それなら説明がつくわ」
そう、そこに関しては説明がつく。
けど『神聖剣』に装備武器を強化するスキルなんてのがあるのか?
そうでなければあの盾の異常なまでの耐久力が説明できない。
(でも今まで装備に補正がかかるスキルなんてのは聞いたことがないな…『ユニークスキルだから』の一言で納得しちゃいけないような、そんな気がする)
おそらく考えすぎ、気のせいなのだろうが、つい癖でそこまで考えがいってしまう。
「そろそろ決まるかしら?」
「はい。キリトさんはもうHPが半分近くまで減っています」
「でもあの怪力バカはスキルが一つ当たるだけでも逆転できるわ。多分ここらで勝負に出るでしょうね」
「ああ。リズの言うとおり、仕掛けたぞ」
リズの予想通り、キリトが剣を構えたまま猛ダッシュを仕掛ける。
そしてその勢いのまま二刀流上位スキル『スターバースト・ストリーム』を発動。
ついにキリトの攻撃がヒースクリフに届いた。
と、思った。
「は…?」
試合を凝視していたフォーレンは異変に気づく。
だがそれも一瞬の出来事で、キリトの攻撃を躱したヒースクリフが右手に持つ剣を振り下ろし、勝負が着いた。
あれだけ盛り上がっていた試合も、終わりは随分あっけないものだった。
「あちゃー、負けちゃったかー」
「残念です。でもすごい戦いでしたね」
リズとシリカの二人は特に何事もなかったように席を立ち、帰り支度を整えていた。
周りの観客たちも同じだ。
だがただ一人、この観客たちの中でフォーレンだけは異変に気づく。
(なんだ今の。最後のキリトの攻撃…アレは間違いなくヒースクリフに当たっていたはず…)
それを奴は人間ではありえない速度で回避した。
キリトもそれに気づいたのか、目を見開いて驚愕し、その隙を突かれてしまったようだ。
(あれもユニークスキルのおかげ?まさか、そんな一言で済ませられないだろ)
謎はどんどん深まり、答えは出ない。
リズ達も帰る様だったので、考えるのはここまでにした。
あ、ちなみにブラッキー君の血盟騎士団加入も決まりましたとさ。
・
・
・
「ふう、そろそろ寝るかな」
あのあと三人で夕飯を食べ(例のごとく俺作)、二人が帰ったので寝ようかと考えていたその時だった。
ガチャッ
「ん?」
店のドアが開いた。
「すみません、今日はもう閉店…」
そこまで言って言葉が途切れる。
それほど俺はこの来客に驚いたのだろう。
なにせそこにいたのは
「夜分遅くにすまない。実は早急に装備のメンテナンスをお願いしたかったのだが…都合がつかないのなら出直そう」
「ヒースクリフ、さん?」
扉を開けたのは言わずもがな、血盟騎士団の団長様だったじゃああーりませんか。
「なんであなたみたいな大物がこんなところに?」
この際時間なんて関係ない。
問題はなぜこの人がここに…
「装備のメンテナンスを頼みたいのだが…」
「それは聞きました。そうじゃなくて、あなただったらもっといい防具屋がいるのでは?ということです」
「ふっ、そこまで畏まる必要はない」
俺の敬語に違和感を感じたのか、爽やかな笑顔で流してくれた。
「それに君はなかなか腕の立つ職人だと聞いている」
「それは…アスナさんからですか?」
「他にもキリト君からも聞いたさ。それで、どうだろう。引き受けてくれるかな?さっきも言ったとおり都合が悪いなら出直そう」
「うーん、正直寝ようかとも思ってましたけど、いいですよ。臨時開店ってことで」
「助かる。この盾なんだが…」
そう言ってストレージから取り出したのは赤十字の模様が入った白い盾。
「これは、さっきキリトと戦った時に使っていた…」
「知っていたか。そう、その時の盾なんだが、その試合のおかげで少々傷ついてしまってね。修理をお願いしたい」
「まあいいですけど、どうしてこんな時間に?」
どうでもいいとはいったがせっかくなので聞いてみる。
だって明日でもよくね?とか思ったから。
「早急に直したかったのだよ。仮にもギルドのリーダーたる私が装備のメンテナンスを怠っては示しがつかないのでね?」
「それは確かに。ではお預かりします」
そう言い盾を受け取る。
見たところ傷らしい傷はついていないようだ。
耐久値も問題ない。
ちなみに耐久値は数値で表されるものではなく、割合で表示される。
ビーカーのようなメーターの満タンを100%として、その減り具合から判断するのだ。
さて、もう一度言うが、『耐久値に問題はない』。
これはおかしい。
問題ないのはいいことだが、今回は事情が違う。
「この盾、すでにどこかでメンテナンスしてきましたか?」
「いや、先ほどの試合のときのままだが…どうかしたのかね?」
「いやね、耐久値が一割ほどしか減ってないので。そりゃ装備の表面に傷も出ないわけだ」
そう言ってもヒースクリフの顔は変わらない。
それが何か?みたいな雰囲気。
いやいや、疑問に思わんのかい。
「失礼ですが、この盾はどこで手に入れたもので?」
「残念だがそれは教えられない。これでも騎士団の団長として、情報は守らなくてはいけないのでね」
「そうですか。っと、メンテナンスは以上ですよ」
耐久値を元に戻し、新品同然でヒースクリフに返す。
すると、ただ返しただけなのに少し驚いた顔をしていた。
あのヒースクリフが、だ。
「どうかしました?そんな顔をして」
「…ふむ。失礼した、少し驚いてしまった。君はこの盾を修理できたのかい?」
「はい?まあ、今見せたとおりですけど…どこかおかしな点でもありました?」
「いや…実はこの盾は特別性なのだよ。今までNPCは愚か、職人プレイヤーですら扱うことができなかったのだが…」
「えっ、扱うことができないって…。ってことは今まで一度も修理しないで使っていたんですか?」
「その通りだ。ふむ、君はどうやら話に聞いていた以上の防具屋のようだ」
見直した、とでも言いたいのだろうか?
そんなことよりも一つ、聞き捨てならない事実が生まれた。
「ヒースクリフさん、今の会話で確信が持てました」
「確信?何のことかな?」
「その盾についてです」
おかしいとは思っていたが、間違いない。
そんなことありえないとは思っていたが…
「その盾は『チート』アイテムだ。間違いない」
「なに…?どういうことかな?」
一瞬険しくなったように見えたが、すぐに平静を取り戻すヒースクリフ。
「おかしいとは思っていた。キリトとの試合の時、あの怒涛の攻撃を受けても砕けないもんだからその盾が頑丈なだけ、もしくはスキルのおかげだと思っていたけど…」
先ほど確認した盾のデータを思い出す。
傷一つない外見。
一割ほどしか削られていない耐久値。
「だとしてもあの耐久値は規格外だ。あんなものがSAOにあるなんて、ゲームバランスが崩壊する」
ここまで精巧に作られたSAOでそんなアイテムが存在するとは思えなかった。
「さらにもうひとつ聞きたい」
「ふむ、何かな?」
あくまでも余裕の姿勢は崩さずに、こちらの言葉を待つヒースクリフ。
この際あとのことなんて考えない。
気になることは聞いてしまえっ。
「試合の最後で見せたあなたの動き…アレは明らかに人間の出せる速度を超えていた。あのキリトでさえ反応できないほど」
「………」
「そこから俺は一つの可能性を考えついた。ヒースクリフ、あなたの正体、『茅場晶彦』なんじゃあないのか?」
「…っ!?」
ここに来て表情が歪む。
その事実にちょっと優越感を得たが、今は気にしてる場合じゃないな。
「ほう、興味深い推測だな」
「ああ推測だ。だから違うならそう言ってれていい」
一瞬考えたかと思ったらヒースクリフがすぐに口を開いた。
「いかにも。私が『茅場晶彦』だ」
先ほどよりも堂々と、胸を張る目の前の人物に、目を見開く。
だがこちらもそれは一瞬だ。
「ははっ、考えたらすぐ分かることか。確かに自分の作ったゲームだもんな、そりゃやりたくなるに決まってる」
「他人がゲームをやっている姿を見ているだけ、など、つまらないだろう?」
「同感だ。それにあなたが茅場さんなら納得できる」
両手をあげてひらひらと振る。
「なんの真似かね?」
「ん?てっきり秘密を知ったお前は生かしておけん、とか来るかと思ってたんだけど…違ったかな…」
「ふっ、まさか。私は君に何かするつもりはない。君は今までどおり私の作ったゲームを楽しんでくれればいい」
他の人にバラされたら困るがね、と冗談交じりに言ってきた。
んーそれもいいけど、無駄な混乱を招きそうだし…。
「誰にも口外はしないでおくよ、今のところはね」
「そうか、それは助かる」
そう言って話は終わったのか、盾をしまって踵を返した。
「そういえば君には何か褒美を与えなくてはな」
扉を開けようとした時に、そんなことを言ってきた。
「褒美?」
「私の正体を暴いた褒美だ。何か欲しいものはあるかね」
「欲しいもの…うーん、何か防具屋に合うユニークスキルでもあればもらいたいところだけど、そんなものは…」
「ふむ、ではそれを渡そう」
「って、あんのかい!」
「そもそもこれはのちのち君が得るはずだったスキルなのだよ」
「え?俺が?」
「そう。このSAOにはユニークスキルと呼ばれるものが10個あるが、そのうち私の『神聖剣』とキリト君の『二刀流』を除くスキルは、90層を超えてから特定のプレイヤーに渡るてはずだった」
「へえ~なるほど。それでなんで俺が?」
「そのスキルの習得条件が、『生産系スキルの完全習得者、且つ並外れた状況分析能力を持つもの』というものでね。君ならそれに適合していると思うが?」
「ほお~それはそれは…嬉しいこと言ってくれますね。ま、買いかぶりかと思いますけど」
「謙遜はよしたまえ。私の正体を見抜いたのもあるが、そもそも君の使う『裁縫術』スキルを扱えるだけでもすごいものだ」
「え、あれってそんなに難しいものだったんだ…」
「私ですら集中力が持たずに五本程度の糸しか操れなかったんだが…君はそれを両手で使い十本を扱ってみせた。これのどこが買いかぶりなのかね?」
「えっと…」
あの糸ってそんなに難しいものだったのかよ…
俺すげー。
「それだけでも十分だとは思うが、君が欲するならこのユニークスキルを渡そう」
何やら俺たちが使うウインドウとは別色のウインドウをいじるヒースクリフ。
少ししてから俺のウインドウも強制的に開かれた。
こういうの見るとこの人が茅場なんだな、って実感するな。
「それは『名工』スキル。詳しい内容は自分で確かめてみるといい」
「何も教えてくれないのか?」
扉を開けて立ち去るヒースクリフに問いかける。
「ふっ、SAOは遊びではない。だがゲームだ。ゲームというからには自分自身の手で進んでいかなければ意味がない、そう思わないかね?」
「あー、わかる気がするな」
というより全面的に同意だ。
久しぶりの新スキルに、ワクワクしてきたし。
「では私はこれで失礼する。次に会うのはいつになるかな」
「その時はまた盾のメンテもするよ。『たとえラスボスだろうとお客様』、フォーレン防具店をご贔屓に」
手だけをこちらに振り、背を向けていたので顔はほとんど見えなかったが、一瞬見えたヒースクリフの口元は少し笑っていた。
にしても『ラスボスでも客』ってのはまずいか?
ヒースクリフはいいけど、ほかのモンスターまできたりなんてことは…ないな。
うん、ないない。
・
・
・
「寝る前に少しでもスキルのことを知っておくべきかな」
既にやることはなく、寝ようかとも思ったが、せっかくもらったユニークスキルだ。
何も確認せずに寝るというのは無理。
絶対無理。気になって寝れるわけがない。
ということで早速スキルウインドウを操作する。
ちなみに今は自室で仰向けの状態だ。
こんなだらだらと確認していいものかね。
「どれどれ…『名工』スキル、これか」
すぐに『名工』を取り、内容を確認する。
「えっと、常時発動スキルに『名工の心得』追加。効果は…生成物のステータスに補正がかかり、強化成功率上昇。これはスキル熟練度に比例して上昇率が上がるのか」
俺も大概チートっぽいな、と思ったがヒースクリフほどじゃないからいいか。
「ホントに生産職プレイヤー向けのスキルだな…ってあれ?何故かソードスキルまであるぞ…」
画面を操作し、詳細を見る。
「なになに、名工・下位スキル『ウェポンズ・ダウナー』だって?」
その効果はさらにチート気味で、通常の武器のソードスキルを使うときに特定のモーションを追加すると、武器・防具の耐久値を減少させる効果がつくらしい。
例えるなら、俺が短剣スキル『ラピッド・バイト』を敵モンスターの装備品に当てればその耐久値が減少する。
そして耐久値がゼロになれば当然それを破壊することもできる。
「作る側に精通すれば破壊する方にも精通できる、ってことか」
こりゃ上位スキルだと直接破壊なんてのも出てくるんじゃね?
とか考えてしまう。
とはいえ今はそこまで戦闘多いわけでもないし、こちらはまあ置いておこう。
それより常時発動の方のスキルだが、もしかして。
「これって料理にも使えるんじゃね?」
そこまで考えて続きは明日にして寝ることにした。
翌日、シリカにケーキを振舞うと、いつも以上に表情が緩み、トリップ時間が長くなる、という効果が実証された。
こりゃなかなか使えるスキルだな。
最初は出さないつもりでいたユニークスキルをなぜかいきなり持たせました。
結構チートっぽいけどまだ平気な方かな?
あと数話で原作終わりそう…
早めにHFに入ることになりそうです。
んだばまた次回でお会いしましょう。