しまいました。独自の展開になるとやっぱり大変ですね
あの世から現世に戻り仲間の下へと急ぐ悟空。仲間
たちが一人も欠けることなく生存していることに安堵
しつつ向かう場所の異変に戸惑っていた
『どうなってんだ…?一つの気がまったく違う
でっけぇ気に変わったしよ。
そんで誰かの気が一人消えちまった…』
さらに目的地から残りの二人が遠のいてゆく…
素の実力だけなら自身を凌駕する程の強者たち。仲間
の死という懸念が無くなったことで少し前まで焦燥に
に駆られていたことなど嘘のように心躍り、疼く身体
を抑えつつも笑みを浮かべる
『よく分かんねぇけど…オラも戦いたくてウズウズ
してきたぞぉ!くぅ〜!早くつかねぇかなぁ〜!」
そうして悟空は、仲間の下へと向かう。見知らぬ気の
一つに近しいものを感じながら…
岩場の上に二人の戦士が降り立ち、まさに今襲いか
からんと好戦的な表情で睨む。得体の知れない存在で
あるカミュを前にベジータは、臆することなく血が騒
いでいた。
久方ぶりの闘争、サイヤ人としての戦闘本能をくす
ぐられるような挑発を受けたからだろう…他のZ戦士
たちがナッパに深傷を負わされたのも大きい。故に横
槍など気にせず戦いに集中できる。
『わざわざ貴様のくだらん挑発に乗ってやったんだ…
無様な戦いなんぞ見せてみやがれ。貴様は、地獄の
苦しみを味わうことになる…覚悟するんだな…』
『けっ!気に入らねぇ…いかにもエリート様って感じ
のツラしやがってよ…そのお高くとまったプライド
をズタズタに引き裂いて吠え面拝んでやらぁ…!』
ベジータの威圧的な態度に物怖じせず、勇ましい姿勢
を貫く。しかし現時点で勝ち目は薄く、本人もそれを
理解しているはずなのだがバーダックの意志により良
くも悪くも怖いもの知らずなため堂々と対峙していた
『言いやがったな…!では、見せてやろう!!!
この超エリートサイヤ人の圧倒的パワーを!
はあああ……!!!』
度重なるカミュの挑発に始めからフルパワーで行く
ベジータ、ものすごいプレッシャーをカミュにぶつけ
る!当の本人は、構うことなくベジータへ突っ込み
戦いの火蓋が切られた…
『くらいやがれ!!!」
ベジータの顔面めがけて拳を突き出す。それを余裕の
笑みで躱しカミュの顎に肘を喰らわせ脇腹に蹴りを振
るうが
『ぐっ…!舐めんじゃねぇ!!』
歯を食いしばり蹴りに耐えそのまま両手で足を掴み全
身を回転、豪快にベジータをぶん回す。戦闘力に差が
あろうとも気合いで粘り反撃へと移るその様は、気性
の荒いサイヤ人らしさが滲み出ている
勢いそのままにベジータを投げると同時にエネルギー
弾を撃つ。地面に激突し瓦礫が弾け飛びさらにエネル
ギー弾の追撃、激しい爆音と共に粉塵が拡散していっ
た…
そして真剣な眼差しで見下ろすカミュを嘲笑うかのよ
うに煙の中からベジータが浮き上がり不敵に微笑む
『今のは、なかなかだった…次も同じ手をやるなら
歓迎するぞ。その度にカラダが持てばいいがな…!
まったく堪えてなどいない。戦闘服も汚れた程度、
実力の差を形で表すかのように平然と佇み軽口を叩く
(バカな!?効いてないだと…!)
手応えがあったはずの一撃が効いておらず動揺を隠
しきれない。唖然と相手を眺めているといよいよベジ
ータが本格的に攻めに転じカミュに凄まじいスピード
で迫って来る
『てやァァァァ!!』
こちらに迫りながらエネルギー波を放つベジータ。
身体を捻り豪快に片腕を振り抜いてエネルギー波を弾
き飛ばす。それと同時に顔面へとベジータの頭突きを
喰らう
『ぐっ…!』
『ふん!!!』
さらに腹部に強烈なアッパー、強引に体がくの字に曲
がり顔が苦痛に歪む
『あがぁ…』
垂れ下がった顔に膝蹴りが命中、曲がった体が今度は
逆に広がって仰向けになり落下していく
『ははぁ!!!』ドゴォォ!
『ぐあっ!』
両ひざを曲げおもいっきり力を込めた両足でカミュ
を踏みつける。その一撃で落下速度が上がりかなりの
勢いで地面に叩きつけられその反動を受け転がってい
った…
『ちっ!…情けない野郎だぜ。
あれだけ俺様に楯突いておきながらまるで歯応えが
ない。拍子抜けにも程がある』
地上に降り立ち倒れ伏すカミュを見て苛立つベジー
タ…期待を裏切られガッカリした様子だ。
そして今のカミュに…バーダックにとって屈辱とも
言える言葉を浴びせる。同じサイヤ人に見下されるほ
ど悔しいものはない
『くっ…!はあ…はあ…。 へへっ…』
まだ激痛が残るも歯を食いしばって立ち上がりそして
ささやかに笑う…
『何を笑っていやがる』
『情けねぇのは一体どっちだろうな…貴様の故郷を…
惑星ベジータを滅ぼしたフリーザなんぞにコキ使わ
れた挙句、何度も奴の前で跪いてる王子様がよ…』
『なんだと!?き、貴様…!どういうことだ!』
『巨大隕石の衝突で滅びたなんざテメェを騙すための
都合の良い嘘ってこった。本当は、あの野郎が直々
に手を下し惑星ごとサイヤ人を壊滅に追い込んだ…
スーパーサイヤ人の誕生を恐れてな』
転生者であるカミュは、フリーザの奥底に抱いている
恐怖をベジータに明かす
『なるほど…なぜ貴様がフリーザのことまで知り得て
いるのかは、この際どうでもいい。ムカっ腹がたっ
てしょうがないからなぁ…!アタマに来るぜ!
知らずにいいように使われていた自分に…!』
ベジータは真相を知り心に反逆の炎を燃え上がらせる
『真実を教えてくれた礼だ。鬱憤を晴らした後、貴様
はすぐに殺してやる…感謝するがいい!』
『そいつは、どうかな?乗り気じゃねぇがさらなる奥
の手を見せてやる!!!』
カミュの気がさらに膨れ上がってゆく。これ以上
上がるはずのない気が…!
ゲーム『ドラゴンボールザブレイカーズ』には、
『耕す』というスキルがある。発動すると鍬を持ち
その場で地面を掘ると(振り下ろしているだけだが)
アイテムがランダムで出現するというもの。
なお実際使うと高確率で不発で(ノーアイテム)出た
としてもレア度の低いアイテムの場合がほとんど。お
まけに定期的に使用しないと意味がないので煩わしさ
すらある始末。正直に言えばネタスキルである。
しかしこの世界では、意外な真価を発揮していた。
なんと確定でオレンジ色のキューブもといチェンジパ
ワーが出現、それを日々発掘し吸収し続け溜め込むこ
とが可能で戦闘力を底上げすることが出来る
『今までのオレと同じだと思うなよ…!」
蓄えたチェンジパワーを解放したことでベジータと互
角以上に強さを増して気合が入った表情を見せる
『まだそんな力を隠していやがったか…!!もったい
ぶりやがって!どれほど強くなろうが無駄だ!!
目にも見せてやるぞ…!!!」
お互いにとび出し真っ向から突っ込むと同時に拳を繰
り出す
『だりゃあああ!!」バキィ!!
(なにィ!?)
カミュの左拳がベジータの頬へと決まる。その流れで
右側へと身体を捻り力を込めた右フックをベジータの
胸に炸裂、堪らず後ずさるところへ飛び蹴りを見舞う
『ちぃ…っ!舐めやがって!』
だがガードされ逆に蹴りの反撃、衝撃に顔が歪む
『がっ…!くっ!』
すかさず迫るパンチに体を倒し回避。こちらも倒し
た勢いそのままに脚を蹴り上げベジータの追撃を牽制
しつつバク転で距離を取ると片腕に気を集中、暴風を
巻き起こしベジータに突撃した
それを見たベジータは、手の平から複数の気弾を放つ
も全て弾かれ接近を許してしまう
『しまっ!?ぐあァ!』
強烈なボディブローがめり込むさらに拳を上に滑らせ
ベジータの顎に2撃目のヒット、豪快に吹っ飛ぶ
『ハァ…ハァ…限界か…』
ドラゴンチェンジが解けて姿が元に戻る。オレの持
てる全てを出し切った。それなりのダメージを負わせ
て…
けど倒すには程遠いだろうな。後は、死ぬ気で粘る
るしかなさそうだ。そう考えているうちに土煙の中か
らベジータが出てくる。オレにいっぱい食わされてか
なりお冠の様子らしい
『おのれぇぇ!!ゆるさんぞ!!!ガキめぇ!!
タタで死ねると思うなよぉ!!』
『や、やべえ…』
『ん?姿が戻っていやがるな。お得意の変身が解けた
か…ははっ!!残念だったなぁ…!
それでは、オレに勝つことなど出来まい!なぶり殺
しにしてやる!覚悟しやがれ!!!』
ベジータが徐々に近づいて来る。どうやって抵抗しよ
うか考えを巡らせていると頭上から誰か降りて来た。
どうやらその必要は、無さそうだ
『む!?誰だ?まさかカカロットか!?』
(助かった〜)
庇うようにオレの前に降り立ちベジータを睨んだ後、
俺に話しかけてくる
『オッス!見てたぞ〜さっきの戦い!
おめぇやるなぁ…!まだちいせぇのによ。
たいしたもんだ!』
『どうも…初めまして悟空さん。カミュと言います!
お会いできて光栄です!』
『クリリン達から話は聞いた…よく頑張ったな!
後はオラにまかせてくれ!!!』
この世界に来て約一年、ようやく主人公と対面して
感動に打ち震える。というか安心感がすごい。握手を
交わしちゃっかり悟空の力を手に入れその場から退避
した
(ここに来てカカロットの邪魔が入ったか…!あのガキ
は、オレ様の思う以上に厄介だった。ヤツを野放しに
するわけにはいかん…
早急にカカロットとの決着をつけねば!!)
『おめぇの強さは、見ててよく分かった…!普通にや
っても勝てそうにねぇ…。だからオラも限界以上の
パワーで行くぞ!!
はああ!!!界王拳!!3倍だーーーーー!!!』
最高のカタチでベジータとの対決を迎える悟空。
少年のこれまでの努力が報われる瞬間であった