<オリ章作成中につき現在更新停止中>Project Moon RPG気ままに実況プレイ   作:とろねぎ

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■■事務所の世界:2

 

 

 

 

あなや〜〜〜!!!

いっぱい撃てば人が死ぬなり〜〜〜!!!

 

 

 

 


 

 

 

『■■事務所 開発 ウーティス』

 

 

 

 

 

 

 

なにやら工具やらが大量に敷きつめられた部屋の中で、一人の子供が作業机の上に置いてある、小さなハエのような、ドローンのような機械に目を落として唸っていた。

 

「効果の強化か...それとも、更なる小型化か...」

 

どうやら子供は、自身の発明品の改良に、うんうん頭を悩ませているみたいだね。

 

「強化には肥大化が、軽量化だと出力が落ちる...ままならんな。軽量化を図ってアンプルが運べなくなれば元も子も無い。しかし、腕一本の再生に一時間と四十分かかるアンプルを、角砂糖を巣へ運び出す蟻のようにちまちま供給させる訳にも...」

 

『アンプル』と『再生』。

 

この二つの単語から、多くの人はK社の再生アンプルを想起するだろうね。

 

でも、今子供が思っているのは、それとは当たらずとも遠からずといった感じ。

 

ガラス瓶の中で揺らされる、蛍光色のそれは、再生アンプルを再現しようとした物だったからね。

 

時間はかかるけど、効果は本物と大差ないそれを生み出すために一体、どれだけ身を削ったんだろう?

 

「いや...八歩塞がりじゃないはずなんだ。なんだ?一体、私は何を見落として...」

 

「ウーティスせんぱーい!!そなたの可愛い可愛い後輩が来ましたぞー!!」

 

空気を読まずに侵入してきた彼らの後輩に一瞥もせず、考察を続けている。

 

「動作プログラム?骨組み?形状?どれも最適だと考察したそれは、私の思い違いか?思い込みか?」

 

「...あ、あー!あー!!!!」

 

「今一度材料から......なんだ?うるさいぞ、声量だけは鶏顔負けの雛子が。」

 

「どぅうぁあれがヒヨコか!!朝の四時から昼過ぎの今まで開発に勤しむ先輩のため!軽食を運んできたというのに!!」

 

「...軽食だと?ふむ、どうやら疲れているようだ。貴様が何か持っているようには見えん。それともなんだ?私への軽食というのは空気のことか?」

 

訝しげに見つめる視線の先では、そんなことものともせずに堂々と胸を張る子供が居た。

 

「一体誰がそのような仕打ちをしよう!!これはちょっとしたゲームにありまする!」

 

「ゲームだと...?はあ...」

 

ため息をつく子供とは対照的に、自信のある子供は自身の装備している爪型の武器で空を撫でると、青紫色の眩い次元が引き裂かれた。

 

「!」

 

「さあ!!右手か!!左手か!!!」

 

「お前...それは、何をしている...?」

 

「...なにとは...ただ、リビングに置かれたスウィーツと繋げているだけにあるが...」

 

「どうやって繋いでいる?」

 

「ど、どう...???」

 

「今お前の各手を始点として、その菓子のある場所を直接繋いでいるのか?それとも目には見えない次元の通り道を作り、そこから手繰り寄せようとしているのか?」

 

「え、えぇーっとぉ...」

 

「いやいい。菓子もだ。今から私は出掛ける。」

 

「...出掛けるとな!?ど、どどど!どちらへ!!??」

 

「ワープ列車だ。アレは時間の進みが極めて遅い異空間を通っていると言うのが通説だが、本当にそうなのか?いや、知りたいのはそうじゃない。点と点か。点と線か、だ。」

 

「...な、何を言っているのかは当人の頭脳では理解できそうにありませぬが...わ、ワープ列車に、行くのでありまするか?一般席?」

 

「?あぁ、目的地までコールドスリープなどと言う必要性を討論すべき装置を使っては分からないじゃないか。」

 

「で、ですがぁ...そにょお...」

 

「なんだ、早く言ってみろ。時間は有限なんだ。」

 

未だに煮え切らない子供の返事は、イライラとしている子供の謎はしばらくの間解決しないということを暗に意味していた。

 

 

 

 

 

 

 

「...なるほど。お前が止めたのは、こうなることを分かっていたからか。」

 

列車内で巻き起こる、悲鳴と狂笑。

 

「うぅ...腑甲斐無い...」

 

子供たちの見つめる先は、ナイフを振り回して無作為に他の乗客を殺傷する一人の男だった。

 

「どうだ!!どうだ!?痛いか!!痛いよなぁ!!でも死なねぇ!!死ねねぇんだよ!!!」

 

頭、首、腹...それだけで死に至る場所を刃が切り分け、臓物を零れさせる乗客に笑いかける。

 

「空腹や排泄等の生理的現象だけでなく、殺傷による生命維持への影響まで停止した空間か...まるで、我々の時間が限り無く遅くなったようだな?」

 

冷静に状況分析を続ける子供だったけども、さすがにその叫び声が煩わしいと思ったのか、自身の武器を取りだした。

 

「話は後から聞いてやる。お前はここから前両の様子を見てこい。私は後方だ。」

 

「...はい。おまかせあれ。」

 

黄色い子供もまた、自身の武器を振るい、走り出した。

 

「敵性個体の鎮圧を開始する。」

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

『■■事務所 守護 ヒースクリフ』

 

 

 

 

 

 

 

いつから、こんなバカばかりのグループに属していたのか分かんねぇ。

 

ただ酷く、長い悪夢を一緒に見ていたからこうして、裏路地の辺鄙な一角に構えた、妙にデカい事務所の中でバカやってるだけだ。

 

なんであんな地獄に身を投げたのか、俺自身あんまり分かっていねぇ。

 

ただ...そうだ。強くなりたかったんだ。

 

君を、あのクソみてぇな家から手を引いて、連れ出せるぐらい。

 

「......キャサリン...」

 

子供も、完全に気を抜いていたんだろうね。

 

「ほほう!なにやら大事な人と見える!!もしやもしや!先輩の......恋人にありまするか!?」

 

ソファで寝転んでいた子供は、視界の横側に映る後輩を見て深く溜息をつき、目を閉じた。

 

「無視!?!?」

 

「チッ...うるせぇな...何の用だ?依頼は?」

 

「まあまあ!そう邪険にせずとも良いでは無いか!件の依頼の事であれば、しっかりと!こなしておきましたぞ〜!!」

 

「そこまで聞いてねぇよさっさと報告に行ってこい。俺は...眠いんだ。」

 

「なんとお疲れであったか!常日頃この事務所の警備を受け持っている先輩である!左様な考えにも至らぬ当人の不手際を!どうか!!悪く思わないでくだされ!!」

 

「うるせぇ!!耳元で叫ぶな!」

 

牙を剥き出しにして、飢えた狼みたいに子供が威嚇すれば、後輩はわざとらしく口を両手で抑えて離れた。

 

「...」

 

居なくなってせいせいした、という表情で寝転ぶ子供だったけど、その目は後輩の背中に着いた細かな傷に注がれていたんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「や、やめてくれ...!俺には、家族が...!」

 

「知らねぇよ。」

 

哀れにも懇願する男の脳天を、飢えた狼のようなギラついた瞳を持つ子供が真っ二つに切り裂いた。

 

「テメェが手を出したあのバカ共も、オレの家族だ。喧嘩売る相手ぐらい調べとけ。」

 

子供は物言わぬ肉塊に悪態を着く。

 

「...あと二つ。」

 

子供の、なんの感情も映していない声はそのまま都市の真っ黒な空に吸い込まれていった。

 

「次は...あぁ、ちんちくりんのお礼参りか。」

 

歩きながら、懐から取りだした小さなメモ用紙を見てターゲットを決める子供。

 

彼は事務所を守るだけじゃなくて、事務所のメンバーを守る...言わば、敵対組織への報復を行っていたんだ。

 

そんな彼でも、今回の報復はかなり時間がかかっていたみたい。

 

『......9982...』

 

「あ?」

 

それこそ、裏路地の夜が始まってしまうぐらいにはね。

 

『19465...882』

 

『3434883』

 

『...90066』

 

「マジか。もうそんな時間か...」

 

声のトーンを一段階下げる子供だったけど、絶望感は無いね。

 

いやむしろ、都合がいいと言わんばかりに笑っていたんだ。

 

不思議だね?

 

圧倒的な物量を誇る掃除屋が、裏路地を掃除して回る時間。

 

自宅から離れた場所でその時間になってしまったのなら、腕利きのフィクサーであっても死を確信するというのに。

 

それだけ自分の力に自信があるってことなのかな。

 

過信、慢心...いいや、ちゃんとわかってるんだ。

 

「良いじゃねぇか。これからソッコー二つ潰して、お前らの燃料にしてやるよ。」

 

子供はその手に掴んだ柄をより強く握り締めて、振りかぶった。

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

『■■事務所 暗殺 イシュメール』

 

 

 

 

 

 

 

 

「今回のターゲットは...あれですか。周囲に護衛がびったり張り付いていますね。なるほど、これは私向きの案件なわけです。」

 

とある区の大通り。

 

子供は細道の壁から、周りにスーツと物騒な装備を携えた警護を連れて歩く、一人の男を見ていた。

 

「まあ最悪、正面から全員殺せばいい話ですし。」

 

そう楽観的なことを言って、子供は通りに出たんだ。

 

ごく自然に、腹が減ってきたから、どのレストランに入ろう。とでも言いたげな素振りで、その団体とすれ違う時。

 

「......」

 

子供がほんの一瞬、持っていた蛇腹剣を鞭のようにしならせて、意志を持っているかのように護衛の隙間を通し、ターゲットである男の肌を軽く撫でたんだ。

 

子供の技量の高さも相まって、それを誰かに視認されることも無く、ターゲットすらもそれに気付かない。

 

でも、それでいいんだ。

 

少し離れた場所で、子供が依頼を受けたシ協会に電話をかける。

 

「......はい私です。終わりました。はい。はい。」

 

子供の持つ剣には、猛毒が流れているからね。

 

それも幻想体由来による解析不能の致死毒が。

 

今にも後ろで、血溜まりが硬いコンクリートの上を濡れ広がるみたいに起きるざわめきを他所に、子供は通話に集中している。

 

「今受け持っている依頼は全て完了しましたが、一旦そっちに戻った方がいいですかね?.........はい?」

 

冷静に事を終わらせた子供とは思えないほど素っ頓狂な声を出した。

 

「え?ま、待ってください。もう一度言ってください。」

 

どうも現実を受け止められないみたいだね。

 

「...休暇...?」

 

でも、その現実はとても良いものだったみたい。

 

 

 

 

 

 

 

「...休み。休みです。一日、今日は、丸一日...休み...!」

 

朝起きた時、子供はまず最初に現実を確認する作業から入った。

 

それが終わったあとは、もう一度ベッドに倒れ込んだね。

 

「何をしましょう。溜まっているドラマも消化したいですし、久しぶりにとことん拘って珈琲を挽くのも良いですね。あぁそれと買い物もしたい...」

 

希望に溢れた一日の計画を立てて、楽しそうだね。

 

「......とりあえず、朝食にしますか。」

 

でも、それを考えるのは後でもいいと思って、再び体を起こし、部屋を出た。

 

...

 

「やっぱり、ここで過ごしましょう。」

 

そしてすぐ戻ってきた。

 

片手にクッキーの箱を持って。

 

「T社の老舗菓子店のクッキー...シンクレアさんに買ってきてもらったんですよね。中々食べれなくて、悪いことをしました。」

 

手探りでテレビのリモコンを手に取り、電源を付ける。

 

「...さて、と。」

 

真っ黒な液晶に光が灯るまでの間に、子供は一つのコーヒーミルと豆を持ってきて、腰を下ろした。

 

「いつも死ぬほど頑張ってるんですし、たまにこうやって不健康な事をするのも大事ですよね。」

 

...今日はもう一日中、コーヒーとクッキーとドラマを楽しむつもりみたいだね。

 

「あの人たちが知ったら文句言うでしょうか...いいえ、そんなの知りません。」

 

豆を挽きながらクッキーを一枚ほお張る。

 

「...おぉ、甘くてサクサク...美味しいですね。」

 

...まあ、この子たちにはもっと大事な役割があるから。

 

その時まで、ゆっくりおやすみ。

 

よい休日を。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

あとがき

 

オヒサシブリデス...

 

鬱になりかけたり俺ガン作ってたり鬱になりかけたりコロナになったりしてたらいつの間にかこんなに時間が経ってました。

 

コロナのせいで喉くんが断首魚の水袋みたいになっててヤバい。

 

あと他作品のモチベが謎に高かったのもある。

だって四章って話長いんだもの。しかもそのくせして難しいんだもの(怠惰な人間の屑こと投稿者)

 

あとドンキは一話まるまる使います。(予定)

 

 

 

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