<オリ章作成中につき現在更新停止中>Project Moon RPG気ままに実況プレイ   作:とろねぎ

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キャサリンを殺した者達

 

 

 

 

久しぶりの真面目パートで行きます

 

『やく...ぞく......たいぜつ、ざ...』

 

あぁ、あれは野生のワイルドハントギョンミですね。

 

このターンの終了時に死ぬのでほっといていいです

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

『片付けてやる!忌々しいリントンのクソ野郎も、俺から全てを奪ったお前も!全員引き裂いてやる!』

 

ねじれたヒンドリーは、子供が泣くように悲劇の元凶だと決めつけた者達への憎悪を叫ぶ。

 

実の親に愛されなかったって点は、まあ同情せざるを得ないけど、私たちの前に立ちはだかった時点で敵だよ。

 

それはそれで、これはこれだから。

 

いやぁ便利だねこの言葉。

 

「濡れた汚ぇ犬とか...オレのこと言えねぇじゃねぇか。」

 

『黙れ!お前が!お前がこうしたんだろ!お前がお前がお前が!!』

 

「チッ、とうにおかしくなってやがんな。」

 

ねじれたヒンドリーの爪を、ヒースクリフは傘型のE.G.Oで弾き、叩く。

 

「...おかしくなんかなってないよ。あれが本性ってだけ。」

 

我慢しなくなった状態を『おかしくなった』って言うならその通りだけど...

 

「絵に描いたような力押し...ねじれる前の方が強かったんじゃない?」

 

この体にも慣れたし、大して力も無い脳筋を捌くことぐらい簡単。

 

「私達のことも忘れてないよね〜?」

 

ヒースクリフのように私もボロい傘で爪を弾き、その隙へ黄金色に輝くロージャの拳と布を巻き付けたウーティスの拳が突き刺さる。

 

苦し紛れに振り回す爪も、ウーティスには避けられ、ロージャには受け止められる。

 

うぅん...散々だね。

 

『どけ...どけよ。ここが誰の家だと思っている!ここは俺の「邸宅じゃねぇよ。少なくとも、テメェが主人じゃねぇことは確かだ。」

 

なんと言うか、同情しているような、それとも哀れな生き物を見るかのような憂いげな目で暴れ回るヒンドリーへ反論する。

 

『ヒースクリフ...!』

 

「来いよ。オレを殴っても、お前を叱りつけるアーンショウさんは居ねぇぞ?」

 

『テメェ...テメェだけは...!!』

 

注意を引こうとしたのか、それとも単純に煽っただけなのかは知らないけど、ヒンドリーは弾かれるようにヒースへ飛びかかった。

 

イサンが割って入り、それをさらに弾き返す。

 

そんな戦闘の最中、あの棺から発される光が強くなってくる。

 

これが私だけに見えてるのか分からないけど、少なくとも私の頭の中では、火の粉を弾かせる暖炉と、それの前に立つ二人。

 

『ヒースクリフはどこ?』

 

『さあな、どこかで怠けて寝込んでるんじゃないのか?おいヒースクリフ!キャサリンお嬢様が久しぶりにおいでだぞ!他の小間使いみたいにいそいそ出てきて膝でも着くべきなんじゃないのか!』

 

これは...ヒンドリーの記憶かな。

 

ねじれの強い感情と黄金の枝が共鳴したとか...いや、こういうのを考えるのはイサンとファウストの役目かな。

 

『...ヒースクリフ!どうしてそんなに不満気なの?』

 

『...』

 

色白の少女の前には、肌の黒い、身なりも汚い少年。

 

『おいヒースクリフ。誰がいつ、俺の妹に無礼な態度をとっていいって許可した?』

 

『...なんで、オレを嘲笑ってやがんだ。』

 

『えっ?嘲笑ってなんてないよ?ヒースクリフは嬉しくないの?久しぶりに会えたのに、ずっとむすっとしてる。それに...どうしてそんなに汚いの?』

 

『汚ぇって?あぁそうだよ。オレは生まれた時からこんなだからな。』

 

『ヒースクリフ...今度はまた、どこに行くつもり?』

 

『どこだっていいだろ。』

 

ヒースクリフが初めて私を拒絶した日...お兄ちゃんは、この世界を全て手に入れたかのように勝ち誇っていた。

 

納屋に行ったヒースクリフはその後...泣いてたのかな?

 

私はその時、どうすればいいのか分からなくて.........?

 

私?

 

...違う。私はお前じゃない。

 

誰だお前。

 

誰の記憶だ。

 

これは......『危ない!!』

 

「は...」

 

時計の音が頭に響く。

 

文字通りの警告音で前を見れば、すぐそこに爪が迫り、私の小さな肉体を引き裂く寸前で光る拳に殴り飛ばされていった。

 

「...ありがとう。」

 

「このお礼は〜...私のお腹を満たしてもらうってことで!」

 

「...鳥肉でいい?」

 

「え、や、焼いてよ?」

 

「ふふ、分かってるよ。」

 

軽口を叩き合い、すかさず傘を口にくわえ、電動ノコギリのように回転して肉を削る。

 

そしてさらにそこへスタミナ切れという言葉を忘れたかのようにヒースクリフが猛攻を加え...獣の喚く声と肉が弾ける音が止んでようやく、ヒースクリフは止まった。

 

ピクリとも動かなくなった濡れた犬の死体を見つめていた。

 

人間、死ぬ時はやっぱりあっさりだね。

 

ヒースクリフが何を考えているのかは知らないけど、少なくとも愉快な顔はしてない。

数年来の復讐を果たしたって言うのに、微妙な顔をしていた。

 

「ひ、ひひ...うひはははは...!」

 

その沈黙を破ったのは、マットだった。

 

「...アニキ...?なんで...笑ってやがるんだ...?」

 

雇用主が目の前で死んだというのに、はっきり言って異常だった。

 

「なんであの人...棺の前に立っているんですか...?」

 

「あぁ...どうして笑わずにいられようか。ずっと待ち望んでたさ。この瞬間を見るまでは死なないってな。こいつにはどんな死に様がふさわしいか...毎回見てきたが、これもいいなぁ。」

 

「毎回?」

 

そのまま良秀は聞き返し、ファウストはなにか心当たりがあるかのように目線を少し下げた。

 

「無様で、敗北の匂いに塗れた死...こんな死もいいじゃねぇか。」

 

「...そのレバー、引くつもりか。」

 

「そうだけど。」

 

けろりと言い放ったそいつに、ヒースクリフは飛びかかり胸ぐらを掴む。

 

「...どっちかだろ。オレが見ねぇ間にアニキがパーになっちまって、ぶちのめさねぇと元に戻らなくなっちまったか......それとも、身の程知らずのクズがアニキの真似をして、キャシーに近付こうとしたか。」

 

表情は覆面で見えないけど、酷く無機質なように感じた。

 

「名前言ってみろ。」

 

「マット。......じゃなかったみてぇだな。ここだと。」

 

「テメェ...!」

 

「安逸だったか。あいつの真似をするのにかなりの時間を労したってのに。あ、こんなのも出来るぞ?『座って、ビールで注げよヒースクリフ。今日も忌々しい天気だからな。』」

 

「テメェ...テメェ!!!」

 

今にもこのまま絞め殺すのではないかと、囚人たちの間でも誰か止めた方がいいのかと考えるような気迫。

 

「...何のつもりか言え。もううんざりだ...ヒンドリーも、得体の知れないテメェも...さもなきゃ...」

 

「殺すつもりか?はは...!お前が、オレを?」

 

「...!」

 

少し前から、この覆面男には違和感があった。

 

声が曇って分かりにくかったし、気のせいだと思ってた。

 

「自己紹介は省略しようか?ご覧の通り、地獄から蘇り歩いてきたお前さ。」

 

「...どうして、同じ人が二人...」

 

どうりで、声がヒースクリフにそっくりなわけだ。

 

なにせ、ヒースクリフ本人なのだから。

 

「...いえ違います。彼は...人格です。」

 

「人格だと?」

 

「オレに敵対した者...オレを侮辱した者...全てに相応しい終わりを与えてきた。そして最後に、オレのキャシーを死に至らしめた者を、オレの手で引き裂いてやるんだ。」

 

ヒースクリフは薄汚く疲れ果てたような顔なのに、瞳の中では鈍い執念の炎を燃やしていた。

 

「待て...待てよ。オレのキャシー?死に至らしめたって誰が...いや、何言ってやがんだ!」

 

「フツーに分かるだろ。オレ、そしてお前。キャシーを殺したのはオレたちだ。」

 

物分かりの悪い子供を冷たくあしらうようにヒースクリフはヒースへ話しかける。

 

「何わけのわかんねぇこと...もっとわかるように......待て。テメェ...キャシーの死についてどこまで知ってんだ。」

 

「この世界にオレが愛する人、オレを愛する人はいない。それなのにお前は...甘い再会を夢見ながら、くだらない冒険をしていやがったのさ。だからこうしてオレは来た。全ての時間を喰らい尽くすために」

 

分かるように言えっつってんだろ!!キャシーを...テメェが殺したのか?」

 

「殺したのはオレたちだって言うべきだろ。」

 

...気のせいかな。

今一瞬だけ、ヒースが揺らいだ気がする。

 

図書館にいた頃にも知っている感覚。

今さっき覚えた感覚。

 

...私たち(囚人)がねじれたら、どうなるんだろう。

ダンテで戻せるのかな?

 

「オレたちは奪うしか出来ない。ずた布を被ってやって来たならず者。」

 

「ならず者......そうさ、オレはそんなヤツだったさ。」

 

「言ってみろヒースクリフ。彼女が死んだと聞いて、何を思った?」

 

「...誰かがキャシーを殺したってんなら、彼女を死へ追いやったヤツらを...地の果てだろうとどこに居ようが探し出して、全ての苦痛を味合わせて、引き裂いて...殺してやる。」

 

「そうだ!そんなヤツらが、のうのうと生きていって良いはずがないだろう!これからお前が受けていく苦痛に比べれば、べらぼうに軽いからな。」

 

「それで...キャシーを殺したのはオレで...引き裂かれるべきはオレで...」

 

「そうだ。お前はこれから毎日、長く苦しい夜を迎えるだろう。今にも聞こえるはずだ、キャシーがオレを呼ぶ声が!」

 

また揺らいだ。

 

「お前は知らないだろうけどな、キャシーが死んだ日は雪が降っていた。冬のように冷たい風が吹き、彼女の墓の周りには誰もいなかった。あぁ...吹雪の音が聞こえる。どこに居るんだ?キャシー...」

 

ヒースクリフは演技ばった大袈裟な身振りで、ここに居ない誰かへ手を伸ばす。

 

「オレには至れないどこかで、オレを恨んでいるんだろう?キャシー!ここに、オレの側に居るんだろう?君の下じゃなく、オレの地面の上で!!!」

 

既に気が狂っている哀れな自分の姿を、ヒースは食い入るように見つめていた。

 

「...ヒース、アレはヒースじゃないよ。」

 

「......違う...アレはオレだ...オレが、キャシーを...」

 

不味いかも。

 

「そうだ、キャシー!オレを苦しめてくれ!オレが生きている限り、安息が訪れないように!!」

 

「お前が...オレが...オレたちがキャシーを殺したんだ...!」

 

「そうだヒースクリフ!オレを粉々に引き裂くんだ!オレを苦痛の中で狂わせてくれ!!そうすればキャシーも、少しはオレを許してくれるだろう!」

 

「やめろ!!!!」

 

一つ、鏡の割れる音がした。

 

すぐそばに居た私が止める暇もなくヒースは血を滴らせ何かが詰まったずた袋を手に持ち、飛び出していた。

 

そして真っ直ぐ...瞳に何も映さないヒースクリフへ、ずた袋を打ち付けた。

 

 

 

 

 

 

「テメェを...オレを踏みにじってキャシーと引き剥がした全てを...!」

 

何度も何度も無抵抗のヒースクリフを殴りつけ、辺りに血や肉や、何かの生々しい破片が飛び散る。

 

「この袋の中に詰め込んで!どこであれ...地獄の果てまで引きずり...!」

 

ヒースクリフはもはや、原型を留めていなかった。

 

それでも止まらず、恐らく人型だったであろう肉塊へ、両腕を振り上げ...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「力の限り、振り下ろす...!」

 

 

 

 

 

 

 

 

再び鏡の砕ける音がして、地下室だった光景は、雨の降る墓場へ変化していた。

 

『全てのキャサリンは...不幸になる定めだ...ヒースクリフの、せいで......』

 

どこかからまだ、ヒースクリフの声がする。

 

『だからオレは、全てのヒースクリフを殺さなければならない...お前も...そうした、だろ、う...』

 

物言わぬ肉塊をヒースは見つめ...いや、見ていなかった。

ただ視界の中に映していただけで、見ていなかった。

それよりも...誰かを見ていたような気がする。

 

『...ヒースクリフ。』

 

「時計ヅラ......前にお前...オレに、ここを去った理由、聞いたよな...?」

 

『...そうだね。』

 

「あれ...違ぇんだ。どっちかというと...耐えられてた理由ってのが、正解に近かったんだ。罵声を浴びせられようと、鞭打たれようと...次の日には、何も無かったみてぇに、平気なツラを出来てた、理由...」

 

ダンテに話しかけているけど、その実際は別の誰かに話してるって...そういう感じがした。

 

「でも、耐えられなくなったんだ。キャサリンはオレを愛していないって、悟ったから。もし目の前で、リントンと結婚されてたら、リントンは間違いなく...もしかしたらキャサリンにまで、乱暴なことをしてたかもしんねぇ。」

 

『...ヒースクリフ?誰に話してるの?』

 

「そんなの到底嫌だった。想像もしたくないくらいに。だから逃げたんだ。オレに愛を教えてくれたと同時に、オレから愛を奪ったこの邸宅から。オレを下賎にしてしまったこの邸宅から。」

 

いつものヒースの声じゃなくて、誰かに諭すような優しい声色だった。

 

「いや、オレは元から下品で卑しかった。だからこんなものはこの邸宅に...彼女の近くにあるべきじゃないと自ら引き剥がしたんだ。いつか、彼女の隣に居ても恥ずかしくないよう。」

 

懐かしい思い出を語るような穏やかな声。

 

「...でも、全て無駄だった。」

 

それが一変し、冷たく、私たちを押し退けるような声と圧力がかかる。

 

「キャサリンを死なせたオレは...キャサリンをオレから奪い去ったお前は...獣にも劣る存在だろうに。」

 

「ダンテ、凶弾!ヒースの頭かち割って止めるんだよ!早くしろ!」

 

『そうだ、今がその時で...』

 

「二人ともそのまま止まってください。」

 

「はぁ?このまま仲間がねじれるの見てろって?」

 

「はい。全ては流れですから。」

 

流れ...ヴェルギリウスも、時々同じ言葉を言っていた気がする。

 

「...もう知らないからね。」

 

「そんな獣にも劣るオレは...』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『わざわざ、人間らしく振る舞う必要があるのだろうか。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

あとがき

 

ヒースを、少しだけ救済しようと思ってる。

曇ってるヒース推しのみんなには、悪いけど。

抜け駆けで。

ホモちゃん章の、伏線になるから。

少しだけ気を楽にさせて。そこで6章を終える。

ヒースは救われたことがないから。

びっくりするかもだけど。

もうオリ要素を抑えるのを我慢できないから。

 

 

 

 

ホモちゃん章が終わってもその伏線についてノータッチだったら、忘れてるので誰か教えてください♨

 

 

 

 

(無言で現れる旧L社の抽出画面)

  • #一生混乱してろ電気羊
  • 立ってまた座るな
  • あなや〜!朋を撃てば敵が死ぬなり〜!!
  • 神引きを願え...いと、切に...
  • 真冬の夜の悪夢(迫真)
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