推しの犬   作:ゴロゴロ鼠

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第6話

双子が異常な知能を見せた翌朝。アイが仕事でいなくなりミヤコさんも疲れで寝てしまった時に双子が話しているのを聞いたのだがこの双子、俺と同じように転生したらしい

 

(アイの魅力は死んだ人間でさえも引き寄せるのか?)

 

冗談ではなく割と本気で。世の中こんなに転生者であふれているものなのだろうか

 

「あんたが私と同じ転生者なのは分かった。でもそんな事どうでも良い、あの人が寝てる間にこの前録画した歌番組のアイを見ないと!」

 

「どうでも良いって、これからどうするのかとか相談を「うるさいわねえ、アイの声が聞こえないでしょ。転生の話よりアイの方が大事よ!」・・・まあ一理あるけど」

 

「ワン(一理あるのかよ)」

 

「あ、トパーズも一緒に見よ!モフモフに包まれてアイの歌を聴けるなんてここは天国よ~」

 

「ワフワフ(俺をソファー代わりにするのは良いけど寝落ちするなよ。涎で毛がバサバサになる)」

 

その後一時間ほど三人でB小町のライブを見ていただろうか。途中アクアがどこからかサイリウムを持ち出してルビーと一緒にオタ芸をしていた。

 

「クゥ~ン(俺も生前は良くやってたけどこの姿じゃもうできないな)」

 

「どうしたのトパーズ?なんだか元気なさそう」

 

「腹でも減ったのか?でもさっき食べたばかりだよな。太るぞ?」

 

「ワン!(ちげーよ!)」

 

「・・・ぅ~んトパーズ?」

 

「ヤバ!」

 

「寝たふりだ!」

 

「ワフ!?(え、俺は!?)」

 

俺が大きな声を出したせいでミヤコさんが起きてしまった。双子は寝たふりをしてミヤコさんの目に映るのは床に散らばるサイリウムとその上で双子の素早い行動に動きが止まった俺

 

「・・・」

 

「・・・」

 

俺とミヤコさんはともに動かない。俺はこの後どうしようと頭が混乱して動けずミヤコさんはトパーズのイタズラ?でもテレビも付いてアイの録画を見てるしアイがまた何か仕込んだ?と考えている

 

元人間という事で芸を簡単に覚えるトパーズにアイは次はこれ、次はこれとどんどんと芸を仕込んで行きその様子をみた斎藤夫婦と双子は『これ上手く使えば動物番組に出演するきっかけになるのでは?』と考えている。現在社長が長年続いている動物番組に出演させてもらえないか交渉中だ

 

「クゥ~ン(これはその~、双子たちが散らかしたのであって)」

 

「・・・今度はオタ芸を覚えさせたのね。いつの間に」

 

「ワフ?(え?)」

 

「犬がオタ芸ってどうやるのかしら。壱護にも見せてみよ」

 

そういってカメラを取り出すミヤコさん。何を求められているのか知った俺は言葉を離せたら寝ぼけてる?と聞きたい

 

(え?やるしかないのこれ??)

 

俺がオタ芸をやるのを待ってるミヤコさん。でも無理な物は無理だ、この(前足)でオタ芸など出来る訳が無い

 

(悪いけどいくら待ってもオタ芸は・・・ん?それは)

 

「ほ~ら、上手にできたらこれ上げるわよ~」

 

俺がオタ芸をするそぶりが無いためおやつを出してきたミヤコさん。

 

「ワフフ(甘い、いつも俺がおやつで素直に言うことを聞く訳が無い)」

 

 

「ワン!ワン!ワン!ワン!(ハイ!ハイ!ハイ!ハイ!)」

 

(以外に犬でもオタ芸出来るんだな)

 

後ろ脚で立ち前足でサイリウムを挟み出来るだけ大きく振る。流石に人間時代の様に自由には扱えない、五本指が懐かしい

 

「よくできたわね~ご褒美よ」

 

ミヤコさんによしよしされながらおやつを貰う俺。美女に頭撫でられながら食うジャーキーがこんなに美味いとは

 

「それじゃあ洗濯物取り込んでくるからアクアとルビーをお願いね。まだ寝てるから大丈夫だろうけど」

 

「ワン(了解、まああいつら最初から起きてるけど)」

 

ミヤコさんが部屋から出ていくと双子は寝たふりを止め起き上がり俺に近づいてくる

 

「トパーズ凄ーい!オタ芸も出来るなんて流石ママの犬!」

 

「前から出来る芸が多いとは思っていたがあんなこともできたんだな。頭が良いのか食い意地が張ってるのか」

 

「ワフ?(何だ、俺が食べ物が貰えるから必死に芸をやってると思ってるのか?)」

 

確かにおやつを見てオタ芸を始めたが、仕方ないだろ。よくみたら今回のおやつがいつもの一つ星ジャーキーじゃなくて三ツ星ジャーキーだったんだから。あれメチャクチャうまいんだからな?

 

その後はジャーキーを食べながらの双子の面倒を見る。まあやる事なんてほぼ無いけどな。双子が船をこぎ出したらベットに連れて行くくらいだ

 

 

 

 

後日、たまたま聞いた話なのだが俺のオタ芸動画はミヤコさんから社長やアイに渡りアイがそれをSNSに上げた結果プチバズりしたらしい

 




一つ星ジャーキー:おやつ、大体おやつの時間に貰うのはこれ
三ツ星ジャーキー:高級なおやつ、美味しい。月一位の頻度で食べられる。



ミヤコさん:トパーズオタ芸までできるなんてアイどれだけ芸を仕込んだだろう?
社長:あいつ一時期熱心にトパーズに芸を仕込んでいたがこんなこともできるとは。ほんとに当物番組に出演出来るかも?
双子:俺(私)が居ない時にアイ(ママ)が教えたのか?
アイ:トパーズにオタ芸なんて教えたっけ?カワイイしまあ良いか!
トパーズ:前世から覚えてるだけ。犬がやるだけでこんなに可愛いとか凄いとかキャーキャー言われるの?
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