トリコゾンゲの憑依もの
長くは続きません、フグ鯨編で終了、16話構成です。(追記多分話数増えます)
作者はトリコにわかです。
また、主人公はアニメ知識あり、原作未読です。
突然だが、今俺の目の前で起こったことを一言で表現するぜ。
「なんじゃこりゃああ!」
だってそうだろ!
気がつくと緑、緑、緑。
一面その一色しかない、まごうことなき森。
だが、それだけなら叫ぶほどじゃない。
それ以上のことが起きたんだよ。
「……なんで木に色んなフルーツがなってんだよ」
森を歩き進むと巨大な木があって、そこにバナナ、みかん、りんご、モモ、イチゴ、ブドウ、さくらんぼ、etc etc。
「おかしすぎるだろぉぉぉ!」
叫ばずにはいられない。
どんな品種改良したらこんな木が出来上がるんだよ。先進国日本でもこんな品種改良聞いたことねぇよ!
「てか、普通に美味いし」
木に登って食べたら普通に美味い。
しかも、濃厚ジューシーだし。
こんな美味いもの食べたことねぇ。
……しかも、これだけじゃないんだ。
「あれぇ……頭でも打ったかな?」
混乱していると巨大な珍獣が出てきた。
慌てて茂みに隠れて様子を窺うも。
「あ……あれは……豚?……猪?違うよな?……え?でもなんでこんなにいい匂いなんだ?焼けてるのになんで生きてるんだ?」
大雑把に種族をいうと見た目はツノがある普通の豚だろう。
体長は普通の人間サイズより5倍近くある。
おかしいことに何故か背中から煙が出ていた。しかも、大火傷しているはずなのに、何ともないように動いてるんだぜ?
しかも10匹くらいいて全てが同じような感じだ。
とりあえず逃げよう。あんな化け物に見つかったら殺される。
「……どうなって」
「ブヒ?」
ーーバキッ
逃げようとしたら木の枝を踏んでしまった。こんなうっかりするなんて。
あ、やべぇ今ので気づかれた。
「い……いやぁぁぁぁぁ!」
俺は一目散に逃げ出した。なんか、走るのいつもより速いなと疑問に思うも、逃げ切れるなら何でもいいかと後ろを振り向くと。
「足速すぎるだろ!」
前世よりも速く走っている自信はある。オリンピックなら余裕で世界一を取れる速さで。
それなのに、なんで豚が俺と同じ速さで走ってんだよ!
「はぁ…はぁ…はぁ。どうにか逃げ切ったみてぇだな」
走り続けること数時間、どうにか不思議な豚を撒くことができたぜ。
本当にどうなってやがるこの世界。
日本じゃないことは確かだ。
「お、ラッキー」
とにかく疲れた。
喉が渇いている中、逃げた先に偶々巨大な湖があったのだ。
ありがてぇ。
少し、飲んでも大丈夫か心配だが、水面が透き通ってるほど綺麗だし大丈夫だろ。
「ごく…ごく…ぶはぁぁ!やっぱり疲れた時に飲むサイダーは最高だぜぇ!」
そうそう、開けたてほやほやの炭酸が効いている、ソーダ。疲れた体に染みる。
いやぁ、一時はどうなるかと思ったけど、俺は運がいい!
……あれ?
「……なんで湖に炭酸が」
……そもそもサイダーの味?
……は?一体どうなってんだよ。
疲れすぎてるのか?
「……いや、そんなことはない。見間違いでも白昼夢でもない」
ほっぺをつねるも痛い。
つまり今の一連の光景は夢じゃないってことだ。
そう思い、再び湖の中を覗き込む。
「一体どうなって……る。……うわぁぁぁぁあ!?」
疑問に思いながら水面を見ていると背後に山賊のようなヒゲを生やした男が映っていた。
驚きガバッとすぐに後ろを振り向くも。
「……え?…え?なんで?誰も」
見渡しても辺りには誰もいない。
……てか、あれ?俺の手ってこんなに太かったか?
あと、なんだよこの原始人みたいな格好。
しかも、なんか背負ってるし。
これは……巨大な片手斧?
「……ってまさか」
俺はある結論を見出していた。再び湖を覗き込む。
「ああ……最悪だ」
間違いであって欲しかった。
夢であって欲しかった。
「誰だよこいつ」
俺は見知らぬおっさんになっていた。
最後まで読んでくださりありがとうございました。