俺様はゾンゲである   作:花河相

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日間総合ランキング2位に入ってました!
皆さんのおかげです。
ありがとうございます!

ご指摘あって、1話少し編集しました。
と言っても豚の走る速さについてです。

最後になりますが、話数についてです。
16話と予告してましたが、何話か増えそうです。


相棒

「……あ?これがどうした?」

 

 突然連絡先を渡され、戸惑い聞き返す。

 思わず受け取ってしまう、意図が全く読めない。

 

「あんた世間知らずなんでしょ?私はグルメキャスター、常に最新情報が手に入るわ」

「……だから、なんだよ」

 

 いや、聞いてたのかよ。周り見えなくなるけど、ちゃっかり聞いた内容は覚えてるって……何とも器用なやつだ。

 

「今回のお礼で色々教えてあげようって言ってんの。グルメデパートとか詳しくないでしょ?それに私のコネで五つ星のレストランにも予約なしで入れるのよ。今回出会ったの何かの縁だし、よかったら私と組まない?」

「会ってまだ数日だろう?何でそこまでするんだ?」

 

 ここまで親切にしてもらう理由がわからない。

 正直ありがたい申し出だ。

 

 テレビ局に伝ができるのは大きい、いち早く最新情報手に入るし。

 情報を得るための手段も手に入る。

 

 なにより、世間を知らない俺としたらありがたい。

 

 

「私はね、全国の視聴者に未知のニュースを教えてあげたい」

「ああ」

「今回、アンタと同行できて分かったの。未知には危険がつきもの。私は危険を冒してでも危険地帯に赴いて撮りたい。今回の件を通してより強く思ったわ。あんたといれば視聴者があっと驚くような特盛な情報を伝えることができるって!」

 

 非戦闘員の奴を連れて行くのは危険だ。足かせになるし、しかもティナは料理人ではなくリポーター。現地に連れて行ったとしてメリットはない。

 むしろ俺自身を危険に晒すだけ、デメリットしか浮かばない。

 ……だが、情報というものは時には命を救う手段になりうる。

 どんな窮地に晒されても知っていれば打破することもできる。

 

 無知で危険地帯に行ったとして、死んだら洒落にならない。

 

「あんたは情報が知りたい、私は近くでカメラで撮りたい……どう?」

「……俺の判断で危険すぎると判断したときと私用の依頼の時は同行拒否の条件付きならな」

 

 俺にメリットがあるような条件の出し方だ。

 行く先々に毎回ついて来られたら迷惑に思うこともある。この条件ならば大丈夫だろう。

 俺はまだまだ弱い。仮に実力以上の危険地帯に赴かなきゃいけない時、ティナを守りながら戦えるかと聞かれれば否。

 

「交渉権利はあるわよね?」

 

 やはりこう来るか。

 抜け目がないティナならばこう来るだろうと思っていた。

 行く前に相談をしてくれるというならば……いいだろう。

 まぁ、相談と言ってもほぼ強制的に連れて行く羽目になるかもしれない。なら、釘を刺しておこう。

 

「命を落とすかもしれない。その覚悟は?」

 

 死ぬかもしれない、その覚悟はあるのか。

 この返答次第だ。

 ティナは俺の質問を聞くと……俺の胸ぐらを掴んで睨んできた。

 

「何一ミリグラムも意味ないこと聞いてんのよ。その覚悟がなきゃ、そもそもこんなこと言ってないっての!そんなのいちいち気にしてたらてんこ盛りスクープなんて撮れるわけないじゃない!死んだらそこまで!グルメリポーター舐めんじゃないわよ!」

 

 ……グルメリポーターティナという人間を見誤っていたかも知らない。単なる命知らずかと思っていた。

 こんな意気込みを持っているとは、覚悟があるとは思っていなかった。

 こりゃ失礼なことを聞いた。

 

「その意気込み気に入った。交渉成立だ!」

「OK!やった!」

 

 まぁ、これで俺は拒否権もありつつ、交渉もできる。

 お互いに利のある契約みたいなものだ。

 とりあえず、俺はティナと連絡先を交換し、今後ティナが取材の現場に行く時、俺が食材採取に行く時に連絡を入れ合う約束をした。

 

「これで高級食材を現地で食べることができるわ!」

「クルッポー!」

 

 ……多分、もっともらしい理由をつらつらあげてたけど、ティナの本当の理由はただ単に美味しい食材を食べたいだけかも知れない。

 それにこの鳩も主人に倣って喜んでるし。

 

 まぁ、とりあえず協力関係を結んだのだった。

 

 

 

 

 




最後まで読んでくださりありがとうございました。
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