デート・ア・ペルソナ   作:黒ソニア

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さぁ琴里編突入です。
この章で、ヒロインが!?





【第4章】琴里編『燃える女』
第一話:燃える女


 

 

 

「とにかく、言う事聞いて頂戴!

今までは、“何があっても大丈夫だから”士道に任せていたけど、今のあなたは“私の力”はないの!

だから、ここにいたら…っ!」

 

琴里が普段よりも切羽詰まった声で俺に説得してくる。

 

「…何を…言ってるんだ、琴里?」

 

俺がそう言い返すと、誰かが立ち上がる音がする。

当然狂三だった。

 

「調子に乗らないでくださいまし!」

 

狂三が余裕のない顔で殺気を向ける。

よく見ると霊装にはダメージはないものの、彼女自身はボロボロだった。

 

「狂三!?」

 

「懲りないわね!」

 

琴里は「ちぃ。」と舌打ちすると俺の前に立つ。

 

「わたくし達!」

 

炎の中、おそらくこの場に残った狂三達が本体を援護するように琴里に襲いかかる。

 

「切り裂け!ーー灼爛殲鬼(カマエル)!」

 

琴里は襲いかかる狂三達を難なく薙ぎ払う。

狂三の分身達は全員消え失せた。

 

「…んぐぅっ…」

 

琴里は頭を抱える。

頭痛を起こしているのか、士道は直ぐ琴里の側まで寄ろうとするも

 

「くっ… 【四の弾(ダレット)】!」

 

狂三は自身に銃弾を打ち込む。

すると、傷が無かったかのように回復する。

しかし、息は更に荒くなり、膝をついてしまう。

 

「やめろ狂三!

もうお前も限界のはずだ、ここまでするなんてーー」

 

ゆらり

 

今度は琴里が立ち上がる。

 

しかし、琴里の様子は何かおかしかった

 

瞳の赤い色が赤紫色に光る

 

体からも赤紫色の炎が放出され、叫ぶ。

 

「灼爛殲鬼(カマエル)ーー【砲(メギド)】!」

 

琴里の斧の形状が変わる。

刃の部分が消え、大砲のような形状へと変化する。

 

「武器の形状が…変わった?」

 

琴里の斧が大砲のようなモノへ変わったのを何故か印象強く感じた。

 

何故だろう?

 

そんな事を考えていたのが一瞬で、どうでもよくなる

 

大砲に、とてつもないほどの炎が溜め込まれる

 

その熱気で体全体から汗が出てくる。

 

とてつもない炎の砲撃を狂三へ向けられている

あんなのが当たったとしたら、狂三は!?

 

「おい、琴里!

そんなのを本気でーー!?」

 

士道は気づいた。

琴里の雰囲気が今までと違うことに

 

狂三へ大砲を向けている視線が、人を殺す目になっていたのだ。

 

「あぁ…」

 

狂三は目の前の現象に、今度こそ死を連想しーー絶望する

 

 

 

「(あぁ…ここで、終わりなのですわね。)」

 

 

 

彼女は死を受け入れてしまう

 

しかし、琴里は慈悲をかける事なくーーニヤッと狂気の笑う

 

「これで終わり?

怪我までわざわざ治したのに、その程度なの?

ーーなら死になさい。」

 

琴里は引き金を引こうとする、その瞬間。

 

「やめろーーー!!!???」

 

士道は狂三の前へ両手を開き、必死に琴里を止めるように、必死に狂三を守るように2人の間に立つ。

 

「し、どう…さん?」

 

狂三はその士道の姿を見る。

自分は何度も士道に絶望を味合わせたのに…と。

 

琴里は引き金を引いた途端に、正気に戻る。

 

そして、直ぐに士道へ声かける。

 

「ーーっ!お兄ちゃん避けて!!」

 

「…っ!」

 

琴里は軌道を変えようとし、空へと向ける

 

刹那、屋上全体が爆風と赤い光に飲み込まれる

 

その瞬間に、士道は気を失う。

 

 

 

 

 

アレから数分

 

ただ1人…爆風の中、倒れる士道の元へゆっくりと歩む者がいた

その人物は、倒れる士道を見てーー

 

 

 

 

 

 -----

 

 

 

 

 

フラクシナス

 

船内ではクルー達全員が慌てていた。

 

「至急! 来禅高校へ!

司令と士道くん達を救出に向かってください!」

 

神無月が切羽詰まった声で指示をする

クルー達も急いで行動へ移す。

 

「…シン。」

 

令音もクルー達同様に焦りながら、学校の方へ向かう。

 

 

 

 

 

 -----

 

 

 

 

 

「ふむ。“こうなったか”。」

 

ある男は以前変わらず、冷静で物事を捉える。

 

「それにしても、今回の一件で理解した。

ーーやはり彼1人では、今後が思いやられる。

フラクシナスの者達や“封印された精霊”では、些か物足りない。」

 

彼は“封印された”と言う。

 

「やはり、彼以外に“ペルソナ使い”が必要だね。

ーーたとえ、ベルベットルームのイゴール達が疑念を抱いても…ね。」

 

彼は士道しか知らない筈の、彼らを知っていた。

 

「そうなると…今の所、素質があるのは“彼女”だけだが他には…」

 

彼女とは誰なのか…考えているうちに“全てを見通す眼”が反応する。

 

「…そろそろ、それぞれの者たちが来るだろう。」

 

フラクシナスの者達。

ASTの部隊。

それぞれがこの学校へ向かってくるだろう。

 

「私も気絶しておこう。

ーー皆んな無事みたいだしね。」

 

そう呟くとその青年は倒れる。

まるで電池が切れたみたいに。

 

 

 

 

 

 -----

 

 

 

 

 

燃えている、あたり一体が燃えている所にいる

 

意識が朦朧とする中、聞き覚えのある声が聞こえる

 

その子は泣きながら倒れている士道を揺らしながら呼び続ける

 

「ーーちゃんーーちゃん!

ーーーーお兄ちゃん!」

 

 

 

 

 

「…!?」

 

士道は目を覚ます。

 

「ここは…フラクシナスか。」

 

頭を抱えながらも、目覚めた場所はフラクシナスだと気づいてふと口にした。

 

「…」

 

そして、口元に何かを感じ取った。

その感覚はまるでーー誰かとキスしたような感覚だった。

 

「…シドー…」

 

声のする方へ意識を向ける、するとそこには十香が寝ていた。

その表情は疲れているものの、シドーを心配しているようだった。

 

「…」

 

迷惑かけてしまったな。

そう思い、士道は十香の頭を撫でる。

 

「…起きたみたいだね。」

 

「!?」

 

椅子に座っていた令音さんが目を擦りながら俺を見ていた。

 

「令音さん。

…令音さんにもご心配をおかけしました。」

 

彼女に謝罪する士道。

 

「いや、それよりもキミが大丈夫そうで何よりだ。」

 

俺を見ると安堵する令音さん。

すると彼女は椅子から立ち上がり、俺の顔を自身の胸元まで持っていく。

 

「…っ! 令音さん?」

 

「よしよし。」

 

そして彼女は俺の頭を撫でながら抱きしめる。

 

「…」

 

俺はただただーー令音さんの温もりを感じとる。

彼女の温もりは疲れきっている俺の心と体を癒してくれる。

 

「いいこ、いいこ。」

 

彼女は士道を我が子の様に可愛がる

 

そして、士道は彼女の温もりをーーずっと求めていたかのように、ただただ彼女に甘える。

そのまま士道は再び眠りにつく。

 

「…Zzz」

 

「…おや、また眠ってしまった…

うん、キミの寝顔を堪能しつつ、このまま寝かせてあげたい所だがーー時間もない。」

 

そう、事態はまだ何も解決していない。

 

 

 

 

十香をベットへ寝かせて、士道は令音について行く。

 

「すみません、令音さん。」

 

士道は頬を赤くし、歩きながら再び謝罪する?

 

士道はあれから数分経って令音に起こされた。

その時の本人はやや堪能しきれていない顔だったが、「事態は一刻を争う。」と告げながら士道を起こしたのだ。

 

「いや、私個人としては頑張ったキミをあのまま寝かしてあげたかったのだがね。」

 

彼女は普段通りクールに対応する。

そして、士道の顔を見ながら語る。

 

「…シン。キミが求めるならいつでも私はキミのために“何でも”するとしよう。」

 

「!?」

 

士道は更に顔を赤くする。

今彼女は何といったのか?と。

 

「だが、すまない。

今はーー琴里を何とかしなければ。」

 

令音さんの言葉で俺は琴里の事を思い出す。

 

「…そうだ、琴里は今どこへ?」

 

「あぁ。今、我々は琴里を隔離している場所へ向かっている。」

 

「え?」

 

士道は“隔離”という言葉に反応するも、その場所に着いたのか令音はスライドに手をかけ、扉を開ける。

 

その部屋は広めの空間で、目の前には複数のクルー達がモニタリングしながら、琴里を監視していた。

 

琴里は外からハッキリと全てが丸見えの簡易部屋らしき所に居た。

確かに言葉通り隔離されながら。

 

「これは一体?

それも、なぜ琴里が?」

 

士道の疑問に令音は告げる。

 

「…あぁ。これは精霊の隔離施設だ。

簡易的ではあるが、こういったモノもあるんだ。

十香達も、最初はこの施設内で検査をしていた。

そして琴里は今、いつ暴れるかわからない“精霊”の状態だからね。

本人も把握しているため、苦もなく受け入れている。」

 

色々気になるワードがあるが、中でも今気になるのは--

 

「琴里が“精霊”だって?」

 

そう、士道の妹、五河琴里は精霊であった。

 

「何で琴里が精霊なんです?

今までそんな感じはしませんでしたよ?

あ、でも狂三との戦いでは…そうだ狂三!

アイツは今どこへ!?

真那達は!?」

 

士道は屋上での出来事を思い出して、冷静を失い、令音へと問いかける。

 

「落ち着きたまえ、シン。」

 

令音は士道を撫でながら落ち着かせる。

 

「…よし、落ち着いたね。

まず、崇宮真那と鳶一折紙は病院へ搬送された。

おそらく天宮病院にね。

…ただし、ASTの息のかかった者達によって厳重にされているだろうがね…時崎狂三はあの後、逃走した。

消息は不明だよ。

学校の者達もまた病院へ搬送された。」

 

令音は一つ一つ、士道の疑問に答えていく。

 

そして、最後に琴里のいる隔離施設へ目を向けて答える。

 

「琴里の事は本人に聞いてみる事だ。」

 

 

 

「あら、士道? 意識は戻ったのね?」

 

琴里は椅子に座りながらコーヒーを飲み、普段通りに振る舞っていた。

 

「あぁ。」

 

そう言うと士道は琴里と対面するように椅子に座る。

 

「士道も飲む? コーヒー。」

 

琴里はイタズラする顔つきになる、その理由は。

 

「おい、琴里。

俺はコーヒー飲めない。」

 

そう、実は士道くんコーヒー飲めないのである。

 

「知ってる。」

 

ニヒヒとした表情を浮かべる琴里。

 

「はぁ…」

 

士道はため息を漏らす。

 

「悪かったわよ。」

 

琴里は罰そうにしていた。

 

「いやまぁ、それは良いさ。

いつもの事だしな?」

 

士道がそう言うが…その後の会話が出てこなかった。

 

「「…」」

 

互いに無口に見つめ合う。

 

「すぅー…琴里、お前は何者なんだ?」

 

「士道の可愛い妹よ。」

 

「そうだな…変な事を聞いた。

じゃぁ…精霊というのはどういう事だ?」

 

士道が精霊について聞くと琴里の表情は少し暗くなる。

 

「そうね…まず言っとくけど、私は少なくても自分が“人間”だと思っている。

五河家で生まれ育った。

そして…“5年前”に精霊になったと思っている。」

 

!?

精霊になった?

 

「5年前の火災。覚えてる?」

 

「火災…あぁ。」

 

5年前の俺たちの丁度住んでいる町に起きた火災

 

あれは突然発生した爆発で火災が広まった

 

原因は未だに“不明”なままである。

 

「…っ。

琴里もしかして--」

 

「えぇ…私はあの火災で精霊になった…あの火災の… 」

 

琴里は辛そうに言う。

 

「待った。わかった。

それ以上は言わなくて良い。」

 

俺は琴里の言葉と表情で全てを察した。

 

「…悪いわね士道。」

 

琴里は無理にニコッて笑って見せた。

 

「…っ!」

 

その笑顔は士道の苦手な笑顔だった。

 

「あーあ、士道ってば、そういう所でも紳士に振る舞っちゃって…普段でも振る舞ってるけど、非常時にも常に紳士でいてほしいものねー、変態紳士さん。」

 

「おい、変態とは何だ?

変態とは?」

 

「だって、そうじゃない?

四糸乃の件で士道が巨乳好きだってバレた事だし。」

 

「うぐっ。」

 

「それに、夢界と路上のエロ本読んで巨乳の所ばーっかりチラチラ見てて。」

 

「お、おい。」

 

「しまいには十香や狂三や令音に対してデレデレ気味だっし、特に令音には甘々。

駄目よ士道。

令音は私の親友。

それに最近知ったけど脈なしだから諦めときなさいよー。」

 

ズバズバと士道の心をへし折り、恥ずかしめ、好みを暴露する

しかも、令音に対しては脈なしと宣言される始末。

 

「いや、べ、別に令音さんにそこまで思ってないけど…

甘々って…普段通りにしているだけだし、十香や狂三にだってそんな…」

 

「私、司令官よ?

常にモニタリングしているんだからね?

士道が十香の裸を見て反応していたし、狂三の時なんてデレデレしまくりだったし…あぁもう、思い出しただけでイライラしてきたわ。」

 

琴里の背後から何やらオーラを感じる。

 

これ知ってるよ、令音さんの時も感じてたもん。

 

すると琴里は立ち上がり、士道にこっち来いと手で誘導する。

 

士道は嫌な予感しかしないと分かってはいたが、来ないともっと悪気しか起こらないとわかっているので、渋々誘導に応じる。

 

琴里の前に立つと。

 

「ふんっ!」

 

すると琴里は士道に関心の腹パンをする。

 

「ぐふぅ!」

 

士道は痙攣しながら倒れる。

 

「こ、琴里…」

 

士道が琴里を見ると、彼女は涙目になっていた。

 

「!?」

 

「私言ったわよね! 逃げなさいって!

しかも何も考えなしに狂三を庇うなんて!

私が意識を取り戻して、軌道をずらしたから助かったものを!

ホント…ホント…やめてよ…おにいちゃん。」

 

琴里は次第に涙を堪えられないでいた。

 

「琴里…」

 

「おにいちゃんがいなくなったら…私…私…っ!」

 

琴里は言いかける途中に体を震わせ、頭も抱え、身を縮ませる。

 

「琴里…!?」

 

俺は痛みなんて感じなくなるほど、琴里が心配になる

琴里は何かを抗っているように感じた。

 

「これは一体!?」

 

「そこまでだ!」

 

扉から令音さんが血相かえて現れた

手に注射器を持ってそのまま、琴里の首元に打ち込む。

 

「…っ!

…悪いわね…令音。それにお兄ちゃ…」

 

琴里は気絶した。

 

「令音さん…これは一体?」

 

「詳しい話は後で話そう。

今は琴里を安静にさせなければ…」

 

そう言うと令音さんは琴里の手を肩にかけ、移動する。

 

「…琴里。」

 

士道はただ見守ることしかできなかった。

 

 

 

 

 

「すまないね。シン。」

 

ひと段落ついて、俺と令音さんは2人きりの場所で会話する。

 

「いえ…それより琴里の容体は?」

 

「…あぁ、今の所は安静にしている。

今の所はね…ただし、これから琴里がどうなるかは分からない。」

 

「…っ。」

 

令音の言葉に士道は息を呑む。

 

「琴里は今、以前とは違って完全な精霊である状態だ。

どういうわけか、精霊の力をコントロール出来ていない。」

 

「コントロール出来ていない?」

 

「そうだ。理由は完全には把握出来ていないが…

恐らく、彼女が元々人間だった事が原因かな?

…それ故に、精霊の力をコントロールできない。

または、琴里の霊力が長い間キミの中に宿していた事が原因か、琴里は自身の強い霊力に抗えず…

破壊衝動に意識を乗っ取られつつある。」

 

令音は事実を告げ、話を聞いた士道は戦慄する。

 

「…そんな。」

 

自分の力に抗えず、強すぎる霊力に自身を制御できずに破壊衝動に自分が乗っ取られるというのか…

それで屋上での戦いで途中、狂三を殺そうとしていたのか…

これなら納得する。

あの紫色になったのは破壊衝動に支配されていた状態だったのか…

…うん?

待てよ?

 

「あの…何故、琴里の霊力が俺の中に封印されていたのですか?」

 

精霊の力を俺の身に封印できる事を知ったのは、十香の一件…つまり、今年の春に分かった事だ

それも、その後に四糸乃の霊力を封印して、狂三は…出来ずに逃げられてしまった

琴里との…キスなんて一度も--

 

俺が言いかける前に、令音さんは指で俺の口を塞ぐ。

 

「んん!?」

 

「考察はそこまでにしておこう、シン。

ともかくだ、今の琴里が保てられるのが…おそらく後2日だろう。

その2日以内に--琴里とデートしてデレさせる。

それが、今のキミにしかできない事だ。」

 

…次のデレさせる相手は、どうやら我が可愛い“妹”のようです。

 

 

 

 

 

 -----

 

 

 

 

 

俺は1人フラクシナスの廊下を歩く

令音さんは琴里の容体を確認しに向かった

そして、俺は考え方をしていた。

 

琴里の霊力を封印したのはいつだろう?

少なくても、精霊の力を封印すると分かる前のはずだ

それは、十香の時に琴里の力で俺は窮地を乗り越えられたからだ

なら…なら、いつ…俺は琴里とーー

 

「シドー!」

 

声のする方へ顔を向ける。

 

「あ、十香。怪我とかは大丈夫か?」

 

俺は十香の体を気にする。

琴里の面会前に、十香の容体についても聞いていた。

狂三やシャドウとの戦闘で肉体的にも精神的にも疲労が大きかったと言っていた。

なので、俺は十香をベットに休ませてあげたんだ。

 

「うむ! 私は大丈夫だぞ。

それよりも…シドーの方はどうなのだ?」

 

「あぁ…体の方は心配ない…だがぁ…」

 

俺はつい、琴里の事について言いかけるが…

 

「いや、大丈夫だ、十香。」

 

俺は紛らわすために、咄嗟に思いついた手段として、十香を撫でる。

 

「そ、そうか…なら良いのだ。」

 

十香は安堵する、どこか腑に落ちない所があるが、士道の撫でられる事に意識を持ってかれていた。

 

士道は何とか誤魔化せた。

っと思っていたら今度は十香の後ろから少し眠たそうにしていた四糸乃がいた。

 

「シドーさん…よかったです…」

 

「うん。四糸乃にも心配かけたな、大丈夫だよ。」

 

そう言いながらも四糸乃にも撫でる。

 

「あ…ありがとう、ございます。」

 

四糸乃は十香と同じように嬉しそうに目を細めていた。

が、それでも少しウトウトとしていたためか、士道は気になった。

 

「大丈夫か? 四糸乃?

…あ、撫でられるの嫌だったか?」

 

彼は周りを見ているが、朴念仁であるが故に認識を間違える。

 

《んーもう!

士道くんたら朴念仁にも程があるよー、四糸乃達は狂三ちゃんとの戦闘や後…あの変な生き物?との戦いで気絶したって心配していたんだよー。》

 

よしのんが解説してくれた。

琴里の事は伏せてあるんだな。

 

「そ、そうか、すまん。」

 

士道は咄嗟に謝る。

 

《それに今、夜中の0時越えた時間だしねぇ…》

 

よしのんが衝撃的事実を告げる。

 

「な!? そんな時間だったのか今!?

みんな、帰ってゆっくり寝るぞ!」

 

良い子はもう就寝する時間です。

 

 

 

 

 

「ふう…」

 

士道はベットに横たわる。

あれから十香と四糸乃を家まで送り、士道も風呂に入り、そのままベットまで来た感じだ。

 

「それにしても…」

 

今日の事を全て把握するために、目を閉じて整理する。

 

狂三の学校内を巻き込んでからの戦闘し、俺1人では歯が立たなかった

 

真那達が介入するも、狂三の時を操る能力に俺たちはなす術なく…

 

たが、そんな時に乱入するシャドウに狂三も苦戦する。

 

そしてあの怪物

 

俺はあの青い蝶にあの声…彼女のおかげで新たな力に目覚めた

 

武器、そして馴染むあの技。

 

何より武器を手にしたのは大きい

 

これで、よりみんなを

 

って怪物を倒したのはいいが…

 

狂三に再び制圧され、もう駄目かと思ったら…精霊になった琴里

 

狂三は逃げたものの、琴里がいなければ…俺たちは…

 

そして…このままだと琴里が…危ない。

 

「何とか…俺が何とかするんだ。」

 

そうだ、俺は、俺は、皆んなを

そして、今は琴里を!

可愛い俺の妹を救うんだ!

 

士道は決心すると、そのまま寝てしまう。

 

 

 







令音さんが士道の口を塞いだのは琴里の事を考慮しての行動、そして令音さんを目立たせる行為であります。




おまけ

「ところで、シン。キミは私に何か気があるのかい?」

「え!?いや…あー…そのー…こ、琴里の何かの勘違いじゃないかなー?」

「ん?」

令音は無意識に可愛く首を傾げる。

「(やっべ、可愛いな。
にしても近い!
近いですよ、令音さん!
胸元とか! 谷間とか!
後スゲー良い匂いするんですけどー!?」





これは書きたかったけど書けなかったオチ。
あー、令音さん良いよねー。
もうタグに村雨令音と付けたそうかしら。


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