デート・ア・ペルソナ   作:黒ソニア

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この作品の凜祢の行っている目的とは!?

※ 無銘アークさん、誤字報告ありがとうございます。
修正しました。
また、今更になってしまいましたが、これまで誤字報告をしてくださった方々もありがとうございました。





第二話:異変

 

 

 

翌日

今日も凜祢に起こされた。

 

「…おはよ、凜祢。」

 

「うん、おはよう士道。

今日も眠そうだね。」

 

「朝には弱いんだ、俺。」

 

「うふふ、知ってる。」

 

クスクスと笑う凜祢。

ホント、俺のこと何でも知ってるよなー。

 

「うん、士道の事なら知ってるよ。

”何だって知ってるし、わかるよ”。

だって--幼馴染だもん。」

 

「俺の心まで読まれているとは…」

 

な、なんて恐ろしい幼馴染。

さ、流石です凜祢さん。

 

「ほら、着替えて。

朝ごはん用意するから。」

 

そう言って、凜祢は部屋から出て下へ降りていく。

 

「ふぅ…さてと…ん?」

 

士道は上と下のパジャマを脱ぐと何か違和感を覚える。

 

「…あれ? 何か大事なモノがない気がする…何だろう?」

 

着替えている最中、士道は顎に手をやり考えてしまう。

そして、士道の着替えが遅いのが気になったのか凜祢が再び、士道の部屋に入る。

 

「士道、ご飯が冷め--」

 

凜祢が部屋のドアを開けると、そこにはパンツ一丁の姿をしている半裸の士道が顎に手をやっていた。

普通なら、男の子が女の子の着替えを見てしまい「きゃー、エッチー!」という誰もが求める王道的展開になるだろう。

しかし、現実は違った。

何を血迷った事か…凜祢が着替え中の士道の半裸姿を目撃するという、誰得展開である。

 

「…!? 凜祢?」

 

ドアが開いたことにより、士道は自分の世界から我に帰る。

 

「キャー!

…ってするべきかな?」

 

自分の手で目を隠そうとするポーズを取るも、その手は全く隠せていていない凜祢ちゃん。

 

「…少なくても、ちゃんと手で隠せてないと意味ないと思うぞ。」

 

「あ、そうだね。アハハ…」

 

「えーと…少なくても早めに出てくれると助かる。

でないと--」

 

士道がそう言うも、時は既に遅し。

 

「おにーちゃん、凜祢おねーちゃんに何して--」

 

琴里は俺たちの状況を見てしまう。

 

「お、お、おにーちゃん!?

り、凜祢おねーちゃんに何する気!?」

 

琴里が顔を徐々に赤くしながら問う。

 

「落ち着け琴里。

少なくても今、お前が考えている展開にはならないから。」

 

士道がパンツ一丁の状態で言い訳をしながら歩み寄る。

 

「え、えぇと…」

 

琴里は震えながらその場で倒れ込んでしまう。

因みにそれ故にパンツが見えてしまっているが、士道はそれに気づいていない。

 

「士道。」

 

凜祢は落ち着いて、士道をこれ以上歩ませないと手で止める。

 

「え? 凜祢?」

 

「ちょっと歯を食いしばろっか。」

 

そう言うと凛祢はもう片方の手を上げて--

 

ビシビシバシバシ!!!

 

士道は往復ビンタを受ける。

 

「うわぁぁぁ!!!」

 

 

 

 

 

「イタタ…」

 

「シドー、大丈夫なのか?」

 

「ご、ごめんね? 士道。」

 

昨日と変わらない登校をする。

 

「いや…考え事してた俺が悪いからいいよ。」

 

士道はそう告げる。

 

「でも、本当にごめんね?

もう少し加減しとけば良かった…」

 

そう言って凜祢は暗くなる。

すると、凜祢の頭を士道は撫でる。

 

「し、士道!?」

 

予想外だったのか、凜祢は素っ頓狂な声をあげる。

 

「あ、いやだったか。すまん、凜祢。」

 

士道はそう言うと、凛祢はブンブンと顔を横に張る。

 

「ううん! そうじゃないの。

ただ驚いちゃっただけなの…

でも、凄く嬉しかったありがとう、士道。」

 

凜祢は頬を少し赤くしながらそう言う。

 

「そっか。」

 

「むぅ…」

 

士道が納得すると、隣にいた十香が機嫌を悪くしていた。

 

「十香?」

 

「ふん…何でもない。」

 

ぷい。十香はそっぽを向く。

士道は疑問に思いながら、3人はそのまま登校する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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キーンコーンカーンコーン

 

「士道、十香ちゃん帰ろ?」

 

「あぁ。」

 

「…うむ。」

 

凜祢の呼び出しに士道と十香は応じる。

しかし、朝の不機嫌から今日一日、十香は士道を無視していた。

 

「…」

 

士道はある決意を抱いて、3人で帰宅する。

帰宅後、士道は十香のいるマンションまで足を運ぶ。

 

「十香!

俺だ、ちょっと良いか?」

 

コンコンと軽くノックをして十香の返事を待つ。

少し経って、十香がドアを少し開けて士道を見る。

 

「…どうしたのだ、シドー。

私に何のようだ?」

 

まだ不機嫌だった。

それを見て、士道は十香の事を気にかけてて、ある決断をとった。

 

「十香、今から出かけないか?」

 

「…むう?」

 

びくっと十香に反応があった。

 

 

 

 

 

「シドー! このクレープは美味しいな!」

 

十香は先程と違いとても満面な笑顔になっていた。

 

「あぁ、この新商品の苺ミルクのクレープ、結構俺好みの味だ。」

 

十香の機嫌を直すためとはいえ、士道もこの“お出かけ”を楽しんでいた。

 

「…ん?」

 

士道は再び、違和感を覚えた。

 

これって…女の子とお出かけをしている…傍から見ればこれはもう--

 

「むう…もう食べ終えてしまった。」

 

十香の食欲により、ペロリンと数分で食べ終えてしまい、シュンとなっていた。

その十香を見て、士道は自分の食べていたクレープを十香に渡す。

 

「十香、もしまだ食べたかったら俺の分食べるか?」

 

「むう!? 本当かシドー!

…はっ! だ、だが、それではシドーの分が無くなってしまうではないか!」

 

一瞬嬉しくなる十香だが、士道の分が無くなることに申し訳なさそうにする。

 

「良いんだ、十香。

俺は十香が美味しそうに食べているのを見るのが好きなんだ。」

 

「し、シドー…」

 

士道の天然ジゴロの特性を発揮する。

“好き”というワードに十香は頬を赤くしていく。

 

「ん? どうかしたか?」

 

「い、いや、何でもないのだ…でも、シドーの分がなくなってしまうのは…」

 

十香が困った反応をする。

士道は少し考え、視界に入ったベンチを見て十香を誘導する。

 

「じゃあ、十香。

あそこのベンチに座って一緒に食べよう。

それなら十香も納得いくだろう?」

 

士道の提案に十香は元気を取り戻す。

 

「おー! 賢いなシドー!

うむ、そうしよう!」

 

「あはは…大袈裟だなぁ。」

 

士道は十香の反応を見て、喜びつつも苦笑する。

そして、ベンチまで移動して一緒にクレープを食べる。

 

「はむはむ…うむ!

シドーの言った通り、苺ミルクも美味しいなー!

コッチを食べれば良かったぞ。」

 

「ははは…ん?

十香、ほっぺにクリームがついているぞ。」

 

そう言って士道は十香のほっぺに付いていたクリームをとり、そのまま口へ運ぶ。

 

「!」

 

「ん? どうした?」

 

十香は、士道の再び天然ジゴロの特性を発揮した、大胆な行動に顔を徐々に赤くする。

 

「し、シドー…何というか、恥ずかしい事をするな…」

 

モジモジとしながら十香は言う。

 

「恥ずかしいって…あ。」

 

士道は自分のした無意識な行動を思い返し、理解すると士道も顔を瞬時に赤くする。

 

「す、すまん。十香。」

 

咄嗟に謝る。

 

「…いや、良いのだ。

シドーなら私は別に構わないのだ…」

 

「…」

 

お互いに顔が赤くなり会話ができなくなる。

そして、その光景とやり取りを見ていた人達はヒソヒソとし始める。

 

「見ました?」

 

「見ましたよ。若いわね〜。」

 

「ねぇー、しかもあの男の子は無自覚でやってたみたいねぇ…」

 

「あらまぁ…恋人同士なのかしら?」

 

「そうでしょ…今は『デート』中ってことでしょー。」

 

!?

 

なんて士道達を見ていた人達の会話が聞こえた。

中でも、『デート』というワードに強く反応した自分がいた。

 

「…」

 

「…シドー? どうしたのだ?」

 

十香は士道の変化に気づいたのか、「ん?」と可愛らしく首を傾げていた。

そんな士道は十香を見つめる。

 

「…」

 

「…し、シドー…」

 

十香が恥ずかしそうにしているのに気づいて士道は、ハッ!として十香に謝る。

 

「あ、ごめん。十香。」

 

んん。と咳払いをして士道はベンチから立ち上がる。

 

「い、行こうか十香。」

 

士道は十香の手を取る。

するとその瞬間に、フラッシュバックが起きる。

それは、いつの日だったか…士道が十香の手を取る所だった。

 

「…っ! 今のは…」

 

士道は頭を少し抑える。

意識をハッキリさせると、十香も士道と同じ事をしていた。

 

「…大丈夫か? 十香。」

 

「う、うむ。」

 

士道達は考えてしまう。今のは何だったのかと。

だが、周りのヒソヒソが増えているのを感じて、士道は恥ずかしさにまずいと判断する。

 

「と、とりあえず、行こうか十香。」

 

「う、うむ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「…」

 

そこは、謎の空間

ただ1人、ヴェールで顔を隠す美しい女性はただ沈黙しながら士道達を見ていた。

 

「…まだ、気がついていない。」

 

その女性はずっと、ある人物を見守っていた。

 

「…アナタが苦しまなくて良い世界。

アナタが戦わなくて良い世界。

アナタが幸せな…夢の世界を私が…」

 

そう言って、その女性はその場を後にする。

その女性がいたらしき場所には誰かのモノであろう、特殊な丸いメガネが一つ、中に浮いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「ただいま。」

 

士道は十香とのお出かけを終えて、再度家に帰宅する。

 

「おおー! おかえりー、おにーちゃん。」

 

元気いっぱいの琴里が出迎える。

 

「ああ。直ぐ、夕飯の支度するからちょっと待ってな。」

 

士道は靴を脱いで、そのままキッチンまで行こうとすると--

 

「し、士道さん。」

 

四糸乃がリビングで待っていたかのようにソファーにいた。

 

「ん? 四糸乃? どうかしたのか?」

 

士道は四糸乃に語りかける。

 

「どうやらねー、よしのんに取れないシミがついちゃったみたーい。」

 

ふむ。なるほど。それは--

 

「一大事だな。」

 

士道は早速よしのんのシミを取るための準備をする。

 

 

 

 

 

あれから、時間がかかったものの、何とかよしのんの汚れをとった。

 

《いんやー、助かったよー!

ありがとねー、士道くん。》

 

汚れが取れて、元気を取り戻したよしのんがいつものテンションで士道に礼を言う。

 

「ありがとう、ございます…士道さん。」

 

四糸乃からもぺこりと頭を下げる。

 

「これくらい、いつでもやってあげるさ。」

 

そう言って士道は四糸乃の頭を撫でる。

 

「…!」

 

四糸乃は驚くも、嬉しそうにし、頬を赤めていた。

 

「士道さんは、とても…優しいです。」

 

突然、四糸乃はそう言う。

 

「そうか?そう言ってくれると何だか嬉しいよ。」

 

「よしのんは…私の、ヒーロー。

だから、よしのんが元気がなくなると、不安になってしょうがないです。」

 

「…」

 

士道はその話を聞いて、思うことがあった。

十香とは同じ高校に通い、琴里は中学に通い、四糸乃は人とのコミュニケーションを取るのにまだ難があるとの事で学校には通っていない。

…だから、マンションで1人待っているのは窮屈だろう。

よしのんが側にいる事が唯一の救い。

よしのんが活動出来なくなると、四糸乃は本当に1人になってしまう。

 

「でも…今はヒーローはよしのんだけじゃ、ない…です。」

 

四糸乃はそう言うと、士道の服の一部を掴んで言う。

 

「四糸乃?」

 

「…士道さんは、何かあった時、助けてくれます。」

 

四糸乃は顔を赤くしながらそう言う。

 

「ああ、勿論。何かあればいつでも言ってくれ。」

 

士道がそう言うと、四糸乃の表情がパァッとなり、嬉しそうにする。

 

「ありがとう、ございます。士道さん。

やっぱり…士道さんもよしのんに負けない、『かっこいいヒーロー』…」

 

「…? 四糸乃?」

 

「あ、いえ、何でもないです。」

 

恥ずかしかったのか、違う意味で顔を赤くしてしまった。

 

《んもー、四糸乃が珍しく頑張ってるんだよー。

士道くーん、もっと四糸乃の事を見てないとダメだよー。》

 

よしのんに言われてしまった。

 

「あぁ…すまない。気をつけるよ。」

 

そう言いながら頭をかいて、何とか誤魔化す。

 

「さ、さて、夕飯の準備をするか、どうせだったら此処でテレビを見ながら待っててくれ、四糸乃。」

 

「は、はい!」

 

四糸乃の返事を聞いて、士道はキッチンで夕飯の準備をする。

 

「…それにしても、ヒーローか…」

 

無性にその言葉が自分の中で過った。

自分はヒーローというにはあまりにも遠い存在だ。

十香達のために自分の出来ることを精一杯頑張っているだけだから…

まぁ、でも十香や四糸乃に何か起きようというなら、俺はこの力で…ん?

 

「…今なんで、この力とか咄嗟に思ったんだ?」

 

俺はただの高校生。

それ以外何者でも無いはずなのに…何でその事に違和感を感じているんだ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「あらあら。随分と奇妙な事になっておられますわね。」

 

その少女は結界に覆われている天宮市を見渡す。

今現在、天宮市は謎の結界に覆われている。

その結界は以前、謎の光が天宮市を襲った時、その光を包み、押しつぶす様に貼られたモノ。

その現象を自身と全く似た姿をしたモノから報告を受け、結界に覆われた天宮市に侵入した。

 

「この結界…相当実力のある精霊による仕業ですわね…」

 

彼女は冷静にこの現状を見てそう告げる。

そして、ある事に気がつく。

 

「まさか…」

 

彼女は目を細め冷静に分析していく。

すると、ある一つの可能性を考える。

 

「…あの時現れた、あの者によるもの…

その可能性がありますわね。」

 

そう以前、彼女によって街中の人間から時間を吸収してしていた際に現れた謎の人物『何か』。

彼女はその『何か』のせいではないかと考える。

 

「…調べる必要がありますわね。」

 

そう言って時計のような瞳を持つ少女は、この結界と同時に現れた“謎の塔”を見つめる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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翌日。士道はいつも通り凜祢に起こされ、支度してリビングまで来た。

今は朝食のパンを食べている。

その最中、つけていたテレビをふと士道は見る。

 

「--この天宮市が誇る、“新天宮タワー”は多くの観光客に好評であり--」

 

そのニュースで、士道はパンを食べながら、何か違和感を感じた。

 

あれ?

“あんなタワー“なんて今まであったか?

 

そん事を考えていたら、いつの間にか時間が過ぎていたのか、琴里が焦った声をしながら士道を呼びかける。

 

「おにーちゃん! もう直ぐ学校に行く時間だよ!」

 

時計を見ると、既に学校へ向かう時間を過ぎていた。

 

「…!? ヤバい、行くか!」

 

士道はドタバタとし始める。

その士道を見て琴里は溜息をつく。

 

「全くもー、凜祢おねーちゃんがいないとすぐ“これ”なんだからー。」

 

これとは士道がだらしない・みっともない姿といった事を示す。

因みに凜祢は士道を起こした後、「ちょっと、先に行ってくるね。」と急いで学校へ向かった。

おそらく日直があるのだろう。

 

「じゃあ、先に行ってくる!」

 

そう告げて急いで玄関のドアを開けて行く士道。

 

「んー、いってらっしゃーい。」

 

士道を見送る。

そして、自分もそろそろ行かなきゃ…っと考えるも、“クセ”になっている事なのか、ふと、ある発言をしてしまう。

 

「もう先が思いやられるわね、“士道”ったら…え?」

 

琴里はその場で固まってしまう。

 

「何で今、私…おにーちゃんを呼び捨てにしていたの?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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天宮市、上空1万5千メートル。

そこに外部から視認・観測を防ぐ不可視迷彩(インビジブル)によりその存在を隠しながら、浮遊されている船艦があった。

その船内で軍服を着任している者達がバタバタとしていた。

 

「今だ、司令との連絡はつきませんか?」

 

軍服を着ている者達の中でも1人、白く異なる格好している金髪の男性がそう告げる。その表情は冷静を装っているものの、内心では落ち着いていなかった。

 

「はい…それに加え、彼との連絡もつきません。」

 

軍服を着る男性の1人が語る。

『彼』とはある一件で協力者となり、前回の一件でメンバーの1人となった人物である。

 

「通信が妨害されている可能性有り。

おそらく、天宮市を覆うあの結界によるもので間違いないと思います。」

 

軍服を着る女性の1人が語る。

 

「…そうですか。」

 

金髪の男性がそう返す。

 

「…あれから、二日が経過しました。

あの結界内で司令や士道くん達は無事でしょうか…」

 

「それに関してはおそらく大丈夫かと思います。

士道くん達の生命反応は辛うじて拾えています。

逆に言うと、それ以外はわからないのですが…」

 

「やはり、我々の内誰かがあの結界内に侵入し、情報を把握すべきではありませんか?」

 

船内の者達が会話をしていく。

 

「…そうですね、ここまで進展がないとなると、コチラも動くべきでしょう。村雨解析官、あなたの意見はどうですか?」

 

解析官と呼ばれた目元に大きな隈があり、胸元にクマのぬいぐるみを覗かせている、他の者達と同じ軍服を着た女性は静かに答える。

 

「…そうだね。本来なら、今すぐにでも確認すべきだろう。」

 

モニターに表示されている内容や船内の者達の意見を聞けば多少リスクがあろうと行くべきだろう。

しかし…

 

「…だが、この結界は“未知なる精霊”によるモノだ。

迂闊に行動すべきでもないだろう。

もう少し、情報が欲しい所だね。」

 

解析官の真っ当な意見に同意しつつも、皆困惑していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「…やっぱり、“誰か”が侵入して来たみたい。」

 

天宮市のどこかでこの結界を知って侵入した者がいる。

凜祢は閉じていた瞳を開けてそう告げる。

 

「…誰かな? 敵?

…でも、誰であろうとこの“楽園”を…士道を守らなきゃ。」

 

凜祢の決意は強かった。

 

「私は…士道のためなら何だってする。

士道が望むなら事ならそれを叶えてあげる。

だって、私は士道の幼馴染だもん。

ううん、それ以外でも構わない。

恋人でも、妻でも、母でも、娘でも、姉でも、妹でも、敵でも、仇でも、他人でも構わない。

だって、士道のためなら--私は、創造主にだって歯向かう。」

 

士道へ向けるその狂気の様な決意はどこから生まれ、現れるものなのか。

 

歯車は少しずつ狂っていく

 

 

 







凜祢ユートピアの様にゆっくりとは進められず、展開が早くなっていきますが、許してください。

後、最後に質問んですけど、物語の話で、最後に精霊になったのって折紙で良いんですかね?
六喰はいつ頃なんですかね?


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