デート・ア・ペルソナ   作:黒ソニア

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ルビを振るやり方や傍点のやり方を漸く知り得たのですが、どうですかね?コッチの方が良いですかね?それとも、このまま()で統一した方が良いですかね?
次章までに考えときます。傍点は今回から入れていきます。



追憶編2:凜祢

 

これは、天宮市に楽園(エデン)が展開される前のお話。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バシュッ!

 

何かを切り裂く音。それは士道がシャドウに攻撃した音だった。

 

「くっ!今日は数が多い!」

 

ペルソナの力を使て、士道は苦言を漏らす。そう言いつつも、目の前の敵を全員を消滅させる。それを確認し終えると。

 

『士道、聞こえる?十香の所にシャドウが大量に出現したわ!場所を送るから急いで向かって!』

 

士道のマスクに琴里の顔写真が表示されている。士道のマスクはラヴェンツァ達によって誰が連絡を入れてくるのか、士道の力(ペルソナ)の成長によって分かるように施してくれたのだ

因みにその事を琴里達に伝えると、メガネを一度没収され解析し始めた。解析した所、士道のメガネは特殊なエネルギーによって構成されている事しか分からなかった。士道に協力者について再度問われたが、士道は自分から会いに行けない事を告げると、琴里達からキツイ説教を受ける。

 

「何!?」

 

話は戻り、連絡を受けると士道は迷わず指示された場所へ走り出す。そして、十香が戦っている場所に到着する。

 

「シドー!」

 

十香は士道の名を呼ぶ。シャドウの群れを十香の天使--鏖殺公(サンダルフォン)で薙ぎ払う。

 

十香の背後から攻撃するシャドウに、士道が素早く移動し、ナイフで切り裂く。

 

「フッ。俺が来たからにはもう大丈夫だ。」

 

士道が優しくそう告げると、コクリと頷く十香と共にシャドウを蹴散らす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シャドウを蹴散らして一安心する2人。そこに通信が入る。

 

『お疲れい、まぁ士道ならあの程度のシャドウなんか、パパッと片付けられるだろ?』

 

「シャドウを甘くみるな。奴らは危険なんだぞ。」

 

士道は気軽に言ってくる夢界に対し、ややキレ気味になって返答する。

 

「シドー!」

 

そう言って、士道に元気よく飛びつく十香。十香の女の子の良い香りに、天然豊かな胸が当たり顔を赤らめる士道。

 

『おー、鼻の下が伸びてるー。』

 

通信相手は怪盗の反応を見ておちょくる。

 

そんな状況をフラクシナスの映像を連携させており、自宅で生中継していた夢界が士道の状況を見て面白そうに言う。

 

『あら、本当ね。これは説教が必要かしらね。』

 

『…そうだね。シン、一時間以上は正座してもらうが構わないね。』

 

不機嫌な琴里と令音さんの声に、士道は慌てて我に返る。

 

「いや、これは--」

 

士道は慌てて言い訳をしようとする。--が、十香の背後から一体のシャドウが現れる

目に映る範囲のシャドウを全て蹴散らした事により過信し、油断してしまいシャドウの鋭い攻撃を許してしまったのだ。

 

士道は十香を庇い、シャドウの攻撃を受けてしまう。

 

「ぐぁっ!」

 

背中から士道の血が飛び散る。

 

「シドー…?」

 

十香は、突然の出来事に唖然としてしまう。

 

『シドー!?』

 

『…シン!』

 

インカムから琴里と令音さんの悲鳴が聞こえるが、油断したせいにより激痛に襲われ倒れてしまう。

 

「貴様ぁぁぁぁ!!!!」

 

十香は鏖殺公(サンダルフォン)を大きく振るいあげ、シャドウを倒す。

 

「シドー!シドー!シドー!」

 

十香は倒れている士道を揺さぶる。しかし、意識が朦朧としており、返事が出せなかった。

 

「…あぁ…嗚呼ぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!」

 

十香は叫ぶ。自分のせいで士道が大怪我を負い、動かなくなってしまった事により、十香の精神状態が悪化し、士道とのパスが切れ始め、9割以上の力が逆流してしまう。

 

刹那。それにより、大規模の空間震が発生してしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「おい!マズイんじゃないかコレ!?」

 

生中継を見ていた夢界は慌てて立ちあがる。すると、窓から士道達のいる方角から空間震が発生しようとしていた。

 

 

 

 

 

 ウウウウウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ

 

 

 

 

 

空間震警報が鳴り響く。

 

「クソッ!」

 

夢界が自宅から出ようとした瞬間。窓から眩い光が広がる。

 

「--っ!?これは…!」

 

夢界は手で目を覆いながらも、その光に違和感を覚える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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フラクシナス

 

「…シン!?」

 

再び、令音が突然の事態に声を上げる。

 

「これはマズイですね。先ずは直ちに士道くんを--」

 

神無月が司令のいないフラクシナス内で指示をする。現在の時刻は夜21時半。既に琴里は五河家に帰宅しており、司令の琴里が来るまで神無月がこの場を指揮する。まずは、士道を回収し、怪我を治し次第に十香の霊力を再封印するという流れを行う中、モニターが眩い光によって真っ白に包まれ状況が分からなくなる。

 

「な!これは!?」

 

再び予想外の次第に驚きの声を上げる。

 

「…」

 

クルー達がモニターに集中している中、1人…令音は自身の違和感の方に意識を向けていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「ちょっ!?これはマズイ!」

 

琴里はタブレットから生中継している中、突然の事態に素早く行動を移そうとする

まず、士道については問題ない。それは己の力の恩恵があるため時間が経てば立ち上がると理解しているからだ。その為、今対処しなければならないのは十香だ

フラクシナスへ向かい、司令として指示をしなければと思っていたが--眩い光が窓から放たれ、眩しい光を手で覆い動けないでいた。

 

「何よ!この光は--」

 

次第に意識が遠のくなっていく琴里だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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--起動。五河士道、及び夜刀神十香の暴走を食い止める為--『システム』を発現します。

 

機械のようにその『➖➖』は語る。

 

そして、自身?を宿す者から離れる形で、その力を解放する。

 

刹那。

 

眩い光を放出させ、天宮市を包み込むほどの光が膨張する。

 

 

 

 

 

--『➖➖➖➖』。

 

 

 

 

 

真っ白い空間の中、十香と士道は横たわっている。十香は士道とのパスが完全に切れないように士道とのパスを繋げられ、士道は傷口を直すように光が差し込む。

 

本来ならこのまま、謎の現象…突如現れた()()により、士道達は救われたと判断されるだろう…しかし、士道に力が注がれる中で、『➖➖』に未知なる現象が起きる。

 

それは、士道の()()()()()だった。要は士道の記憶が、その『➖➖』に流れ込まれたのだ。原因・過程は分かるまい。問題はそれによって--その『システム』に自我(バグ)が芽生えてしまったのだ。

 

それにより、『➖➖』に意志というモノが生まれ、困惑する。

 

「これは…一体?」

 

分からない。分からないが、無意識に言葉というモノを発してしまう。本来ならそれ自体は必要なく無くて当たり前のモノだが…不思議と悪くないという感情が生まれていた。

 

そして、自我が芽生えた『➖➖』は流れ込まれた五河士道の記録を振り返る。その全てを知った結果…『➖➖』は、横たわる士道に視線を送る。その視線はとても哀れんでいたのだ。

 

「アナタは…っ!」

 

その感情は一言では纏められない。ただ言える事は…五河士道は過去も、そして未来においても過酷な生き方をしなければならないという事だけだった。

 

「これを…『あの人』がこの事を知れば…

…ううん、()()()()()()()()()()()()。」

 

分かっている。この事を知っても、『あの人』は変わらない。変わるわけが無いのだ。

 

ならばどうする…私の存在価値は『あの人』のためにある、そのために五河士道を救わなければならない。だが、このままでは彼は『あの人』によって…

 

「駄目…そんな事…させない。彼は私が守る。」

 

…何故、この私が彼に対してこの様な感情を抱いてしまったのかは分からない。だが、この気持ちは守りたい。彼(五河士道)を守りたい。強くそう思った。

 

決意する。彼女は己が存在を創造(生み出した)者に、『あの人』に歯向かおうと。

 

「大丈夫、大丈夫だよ。私がアナタを守る。アナタを守るためなら、誰であろうと。」

 

そう、それでいい。それがいい。

 

なら次はどうしようか、彼(五河士道)は私を知らない。どの立ち位置を持って彼を守ろうか…

 

解析………そうだ、幼馴染。彼にはその立ち位置にいる人物がいない。私は彼の幼馴染になろう。

 

彼女は楽園の名を告げる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「--『凶禍楽園(エデン)』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女は告げる。己が力を、己が望みのために使用する。

 

そして、士道の掛けていたメガネを外しとる。彼の事を知った際に彼の力…ペルソナと発動させるのに、このメガネが必要である。なら、このメガネが無ければ、戦いから彼を遠ざける事が出来る。

 

「待っててね。アナタを治して、アナタが傷つかない世界を、アナタが戦わなくても良い世界を私が…楽園(エデン)を築き上げて見せるからね。だから、待っててね--士道。」

 

彼女はそう呟く。それはとても優しい声だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チュンチュン

 

私は()()()()()幼馴染の彼を起こしに行く。彼の部屋に入り、彼の顔を見る。

 

「--」

 

彼の顔を見る。見ているだけで満ちるような気持ちになる。嗚呼、なんて、なんて--幸福なんだろう。

 

彼の顔を見て満足した所で、体を揺さぶり彼を起こす。

 

「--士道。」

 

愛おしい彼の名を読んで、嬉しい気持ちになる。

 

「士道。--起きて、朝ごはんが冷めちゃうよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 -----

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「士道に何も変化なかった。うん。順調かな。」

 

夜、五河で夕食を終えて楽しい一日を過ごした事を振り返りながら、凜祢は1人でそう呟く。

 

「それにしても…夫婦、お嫁さんか…うん、もしそれが叶うなら…」

 

凜祢は瞳を閉じて、両手で胸を押さえ、あの時のことを思い出す。

 

『--なんか、おにーちゃん達夫婦みたいだね。』

 

琴里が夫婦みたいだと告げ、士道が--

 

『まぁ…凜祢の方は家庭的だから将来良いお嫁さんになるだろうけど…俺はなぁ…』

 

良いお嫁さんになる。そう言ってくれた時、凄く嬉しかった。心が満たされるモノがあった。彼は自分自身の事は下に見ていたが、そんな事はないと思う。

 

それにしても…嗚呼、嬉しい。ただただ、嬉しい。士道との生活が、五河家でのみんなとの一日が何よりも愛おしい。

 

「ふふ。」

 

つい笑が溢れてしまう。

 

カツンカツン

 

一通りの無い中で、足音が凜祢の近くに歩み寄る。

 

「…随分、嬉しそうだね。」

 

白衣を着た、目元に大きな隈があり、胸元にクマのぬいぐるみを覗かせている女性が凛祢の前に現れる。そう、その人物こそ--村雨令音。

 

 

 

 

 

彼女は朝のホームルームにて、()()()()()()()()()教員として過ごしていた。

 

…本来ならこの天宮市を覆う結界外である上空にある、フラクシナスと呼ばれる船にてこの事態について、船内で総員体制で解析の最中である筈なのに、()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

「…うん。とても嬉しいから。」

 

凜祢は彼女を見ると、笑を無くす。それは

 

 

 

 

 

--()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

「…そうか。」

 

その女性はどこか不機嫌なオーラを出し始める。

 

原因は士道と仲睦まじくしていた所をずっと見ていたからだろう。

 

「…」

 

凜祢は警戒する。当然だ

 

 

 

 

 

--()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

令音は少し凜祢を見ると、オーラを抑え向きを変える。

 

「…いや、今はキミの思うがままにするといい。あの時、キミが瞬時に動いてくれなかったら--シンが危なかった。」

 

令音は事の全てを把握している。そうここで、凜祢の邪魔した所で

 

 

 

 

 

--()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

「…」

 

凜祢はそんな令音を見て疑問に思う事があった。

 

「では、失礼するよ。」

 

ふらふらとしながら、フラクシナスへ戻ろうとする。 

 

「ねぇ…」

 

女性がその場を後にしようとすると、凜祢は止める。

 

それは、彼女の事を理解しているが

 

 

 

 

 

--()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

「何かな?」

 

凜祢は決心して、令音に問う。

 

 

 

 

 

()()()()()()()()()?」

 

 

 

 

 

ずっと、ずっと疑問に思っていた事だ。『➖➖➖』は()の事が好きである。

 

 

 

 

 

--だが、それは()()()()()()()()

 

 

 

 

 

「…!」

 

令音は凜祢の思いもよらない問いに度肝を抜かれてしまったのだ。

 

「私は--」

 

考えるも…とても困った顔になり、令音は()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「…私は負けない。」

 

凜祢のその言葉は分かっていて発したのか…それとも同じ好きな人だから無意識にライバル視しての言葉なのか--

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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これはあり得たかもしれない未来

 

 

 

 

 

キーンコーンカーンコーン

 

朝の予鈴が鳴る。いつも通り、皆が席に座りタマちゃんがホームルームを始める。

 

「はーい、皆さーん。おはようございまーす!」

 

元気よくタマちゃんが挨拶する。

 

「お?タマちゃんがいつもよりも元気がいい気がする。何かが起きるのか?」

 

殿町がそう言う。確かに、今日のタマちゃんはいつもよりも元気な気がする。

 

「今日は何と--転校生を紹介したいと思いまーす!」

 

タマちゃんの一言でクラスが騒つく。

 

「まじか!?男?女?どっちだ?」

 

殿町がホームルームというのに1人で熱くなっていた。まぁ、その気持ちは分からないことはない。

 

何よりその転校生が無性に気になっている自分がいる。

 

「ふふふ。--では入ってきて下さーい!」

 

ガラガラ

 

このクラスに入ってくる転校生はとても綺麗な女の子だった。俺は彼女を見て、頭に掛かっていた雲が晴れる。そう彼女こそ以前、俺が助けられず、寧ろ助けてくれた--俺の幼馴染、園神凜祢だった。

 

「初めまして、園神凜祢です。よろしくお願いします。」

 

凜祢はお淑やかに挨拶をする。

 

「おおー!めっちゃ可愛い!」

 

「お近づきになりてぇ〜。」

 

「俺、この子に告白しよ…!」

 

案の定、凜祢の美人っぷりにみんなは心を奪われていた。つーか最後のやつ、狂三の時にも似たような事言わなかった?

 

「席は、あちらです。」

 

タマちゃんが席を指示する。凜祢はその場所まで歩いて行く。その途中で、凜祢が士道の近くを通っていく。士道は笑顔で接する。

 

「お帰り、凜祢。」

 

士道を見て、凜祢も笑顔で士道に告げる。

 

「うん。ただいま士道。」

 

 





凜祢のお話はこれでお終い。

さて、これで次からアニメ2期編に突入!…の前にちょっとした番外編と幕間があります。番外編は今までは日常や()()をメインとしたお話でありましたが…割と重要人物が出ます。はい。
幕間は無論、この物語にとって重要な事を入れるお話ですので、お楽しみにしてください。
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