デート・ア・ペルソナ   作:黒ソニア

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やっとここまで来た。
ここまではアニメなどを参考に書いてきたけどここからはオリジナル展開をしていきたいと思います。賛否分かれるとは思いますが。よろしくお願いします。




第五話:剣の精霊

 

 

 

翌日

 

士道はいつも通り学校へ向かうが…昨日の事があったため当然、学校は休校である。

メールを見れば今日は休校について書かれてあった。

しかしここに来れば十香に会えると無意識に思い、ここへきた。

校門を飛び越える。瓦礫の山と化した学校を見る。

 

凄いことになってるな。

 

そう思いながら、落ちていた『十香』と書かれた黒板の欠片を見る。

夢ではない。

ならまた十香に会える筈だ。

そう思った瞬間。

 

「おいシドー。」

 

聞き覚えるのある声。

声のする方向へ顔を向ける。

 

「十香! 来てくれたのか。」

 

空間震警報もなく。

更に物音もなく。

十香は瓦礫の山の上に立っていた。

 

「む? シドーがデェトとやらを教えてくれると言っただろ?」

 

「あ、あぁ。もちろん。」

 

確かに後で教えると言ったが…

 

「警報も鳴ってないのにどうやって来たんだ?」

 

俺の問いに、十香は腕を組んで考えながら言う。

 

「ん? ただシドーがいると思ったから来たのだ…」

 

まだ疑問点が多いが…

今はそんな事は後でもいいな。

 

「それよりデェトだデェトデェト!」

 

デェトと連呼してこっちは少し恥ずかしくなるが…

十香は早くデートをしたいようだ。

 

彼女の期待に応える事が今は重要だな。

 

「だが、その前に十香。

その服装だと色々まずい。

何とかならないか?」

 

「む? …シドーは私にここで裸になれと言うのか…」

 

十香が顔を赤くして顔を晒す。

そこまでは言ってないが…

 

「いや、そんなつもりで言ったんじゃ…」

 

「では、どういった服装なら良いのだ?」

 

俺は慌てて何かないか探す。

とにかく思いついたのをケータイで画像を見せる。

 

「こ、この格好ならどうだ?

ウチの学生服だけど。」

 

「ふむ。まあ良いか…」

 

「ちょっと待ってろ。今、琴里に連絡して服をーー」

 

インカムをつけて琴里に連絡するよう起動する。

しかし、十香が片手を上に上げると、体が薄紫色に光る。

瞬間、十香は先ほど見せた学生服の姿になる。

 

「これで良いのだな?」

 

「あ、ああ。」

 

急な行動でびっくりする。

床から玉座みたいなの出したり、バリアーみたいなの出したりもうほぼ何でもありだな。

 

「さあ、デェトだ!」

 

 

 

 

 

 ーーーーー

 

 

 

 

 

フラクシナス側

 

士道が持っていたインカムから反応があり、クルーがその反応に気づき状況を把握する。

そして、直ぐさま司令である琴里に連絡を取り、全員が持ち場に着く。

 

「状況は聞いたわ。

空間震も起きていないのにプリンセスが学校にいるなんてね。」

 

琴里が冷静に纏める。

 

「…状況には驚いたが、これはチャンスだ。」

 

「ええ、その通りね。」

 

琴里が席から勢いよく立ち全員に指示する。

 

「全員気を引き締めなさい。

ここからが本番よ。」

 

全員がより真剣な顔つきになり琴里が告げる。

 

「さあ、私たちの戦争(デート)を始めましょう。」

 

 

 

 

 

 ーーーーー

 

 

 

 

 

「シドー! これはなんだ!?」

 

驚いた声を上げパン屋の宣伝サンプルを見る。

数あるパンがある中、十香が見て目を光らせているのは…

きなこパンか?

 

「ああ、それはきなこパンだな。

おいしいよ。買うか。」

 

十香が目を光らせる中、俺はパン屋の中に入って、きなこパンを購入する。

外に出て十香に渡す。

 

「ほら、これ。食べてみな。」

 

十香はウキウキしながらきなこパンを食す。

その瞬間。満面な笑みを浮かべる。

 

「シドー! これはうまいぞ!」

 

「だろ?」

 

俺は微笑みながらきなこパンを食べる。

ハムスターのような食べ方をしていてこっちもよりおいしく感じる。

いつの間にか全部食べきってしまったようだ。

 

「む…もう無くなってしまった。」

 

ションボリする十香。

その姿が可愛いけど、同時に悲しいオーラが出ている。

ならー

 

「俺の半分やるから。」

 

俺は半分といいながらも、十香に大きめにして渡す。

 

「本当かー! シドー!!」

 

更に元気になって食す十香。

うん何回見てもいい顔で食べる。

いい笑顔だ。

 

 

 

 

 

 ーーーーー

 

 

 

 

 

士道たちと離れた場所にて尾行する者がいた。

鳶一折紙である。

彼女は双眼鏡で彼らを見て言う。

 

「あれは精霊…けど空間震も起きていない。

なぜ? それも彼と…」

 

精霊が現れるとき、それは空間震が発生する。

端末を確認しても正常である。

しかし、彼女は現状限界している。

それも自分たちと同じ制服を着ている。

けれど、あの姿は間違いなく精霊:プリンセス。

折紙は隊長の日下部燎子に連絡する。

 

「こちらAST、鳶一折紙。

ターゲットプリンセスに思わしき少女を発見。

至急、緊急着用デバイスを要求。」

 

事態は悪い方向へ…

 

 

 

 

 

 ーーーーー

 

 

 

 

 

「士道君なかなかやりますね。」

 

神無月が関心しながら意見する。

 

「…かなり紳士的だね。

流石だ、シン。」

 

令音も冷静に士道を評価する。

 

「この調子なら今日中に90%以上も可能かと。」

 

中津川がモニターに表示されている70%を見て言う。

 

「…確かにこのまま順調にいけばそれも可能だね。」

 

令音も同意見であった。

 

「そうね。ならここで勝負に出てみましょう。」

 

琴里はクルーにある指示をだす。そして中津川と幹本が席を立ち行動する。

 

 

 

 

 

 ーーーーー

 

 

 

 

 

「シドー次はあれが食べたいぞ!」

 

十香は唐揚げを食べながら指さす。

てゆうか十香かなり食べているぞ…

きなこパンの後にフランクフルト、たこ焼き、クレープ、アメリカンドック、ソフトクリーム、そして今食べてる唐揚げ。

俺なんかたこ焼き食べた時点でお腹いっぱいなのに。

そう思いながら十香の指さす方を見ると…

 

ホテル。

しかもラブホ。

 

まずい。

これは非常にまずい。

しかも、扉前にいるの船内にいた人達だった。

わからないようサングラスしているけど、声と体格でバレバレだからな。

隠す気ないのか。

意図的なら更にむかつくな。

 

「十香、あれは俺たちにはまだ早すぎる。

違うところへ行こう。」

 

俺は紳士に対応する。

 

「うん? そうなのか?

でも気になるぞ?」

 

奴らが手を揺らしながらこちらへ来るよう誘導しやがる。

 

「十香、あそこはなもっと親密になって。

もっと互いを知って。

凄く大切な人と時間をかけて行く場所なんだ。」

 

勢いよく言う。

恥ずかしいから、十香の手を取って。

 

「十香に見せたいものがある。

それを見に行こう。」

 

気持ちを切り替えて、俺は十香を連れてある場所へ向かう。

 

 

 

 

 

 ーーーーー

 

 

 

 

 

「士道、期待を裏切らないわね。

まあ、わかってたけど。」

 

「…けれどこれで良かったかも知れないね。

いかに知識の少ない彼女とはいえ、事態に気づけば状況は悪化していたかも知れない。」

 

令音は冷静に意見する。

 

「…それにしても、流石だねシン。

我々のサポートなしにしてもプリンセスの好感度を徐々に上げていってる。」

 

士道の評価を上げる。

 

「まあ、そうね。」

 

琴里は令音の意見を聞いて少し反省する。

 

「(まあ、私だってこんな出会って間もない女の子をホテルに連れて行くところなんか見たくないし…

結果オーライね。

しかも、女の子に対して紳士的なのはいい事ね。)」

 

琴里は無意識に誇らしげに兄を自慢するかのごとく腕を組む。

 

「…」

 

令音もまた士道の取った行動に安心していた。

短い間だが、士道の事は大体把握していた。

 

口数は少なく

 

考え事が多く

 

紳士的だが、所々柔らかくなる

 

…そして希に弱くなる。

彼を名前で呼んだ際、意外にも受け入れられていた。

だが同時に悲しそうな表情もしていた。

 

「(…シン、君は…)」

 

彼のことをもっと知らなければならない。

 

 

 

 

 

 ーーーーー

 

 

 

 

 

「ここだ。」

 

士道は十香は高台の公園へ連れて行き、夕日が一番綺麗に見える場所までエスコートする。

彼らがここへ着いた時にはもう既に夕方になっていた。

ついでに人気もなかった。

 

「おお。絶景だな!」

 

十香と士道は黄昏の天宮市を眺める。

 

「綺麗だろ。好きなんだ、ここ。」

 

ここに来ると落ち着く。

 

「シドー、あれは何だ?

もしかして変形するのか?」

 

遠くの電車を指さして目を輝かしながら聞く。

 

「変形はしないな。

けど、連結はするかな。」

 

「おお!」

 

十香は電車の話を聞いて満足そうにうなずく。

 

「シドー。

デェトというのは楽しいな。」

 

そう言って夕日を見る。

 

「ああ。俺も楽しかった。」

 

素直な感想である。

 

「シドー、人間はみな優しかったな。

世界がこんなに優しく、楽しく、綺麗だなんて知らなかった。」

 

十香が淡々と話していく、だがそれはだんだんと悲しい感じになっていく。

 

「私は…いつもこの世界に来る度に、こんなに素晴らしいものを壊してきたのだな…あのメカメカ団の行動が今ならわかる気がする。」

 

十香は士道にある笑顔を向ける。

 

「シドー、私はこの世界にいない方がいいみたいだ。」

 

ーーそれは士道が嫌いな、死にゆく人の弱々しく痛々しくある笑顔だった。

 

「それは違う! そんなことはない!」

 

士道は力強く言い切る。

 

「ここはお前がいてもいい場所だ。」

 

「シドーはわかっていない。

私のせいでどれだけ被害にあっているか…

私がいるだけで世界が壊れるのだぞ…

そんなやつがここに居たって…

居場所なんて…」

 

「ここにいる。十香に居て欲しいと思うやつがここに。」

 

自暴自棄になる十香に、俺は本心を告げる。

その言葉に十香は

 

「っ! だが…こんな怪物が…

シドーたちの世界にいればきっとあのメカメカ団の連中や他の者たちも…」

 

「他の連中なんか知るものか。

俺は君にいて欲しい。

ーーー俺は君を肯定する。」

 

士道の言葉を聞いて十香は戸惑う。

初めて自分に接してくれた。

初めて自分に名前をくれた。

 

「…本当にいいのか?

…本当の本当にいていいのか?」

 

「ああ。」

 

士道は今日十香とデートして改めて決意する。

十香の手をとる。

 

「空間震だって今日は起きていない。

それはつまり周りに迷惑をかけないようにすることが出来る意味だ。」

 

士道は続けて言う。

 

「俺が君の助けになる。

ASTや他の連中が十香を困らせるなら。

俺がいつだってなんとかしてやる。

俺が十香の『居場所』になる。」

 

「シドー。」

 

十香に思いを告げた瞬間。

イヤな予感を感じさせる。

 

何かが来る。

 

士道は慌てて十香を引っ張り回避する。

だが…

 

 

 

 

 

 ーーーーー

 

 

 

 

 

時は少し遡る。

 

鳶一折紙はCRユニットを付着し遠くから精霊を狙うよう指示を受ける。

彼女が今手にしているのは体精霊用のスナイパーライフルである。

そして、放つ指示が下される。

 

引き金を引く。

 

バンッ!!

 

 

 

 

 

 ーーーーー

 

 

 

 

 

撃たれた弾丸が十香を襲う。

 

士道は彼女を引っ張り逃れようとする。

 

弾丸は彼女には当たらなかったが…当たる場所が士道の付近だった。

 

刹那。足下に当たった瞬間爆発が起きる。

 

士道はとっさに十香を投げる。

 

しかし爆発が士道を襲う。

 

士道は吹き飛ぶ。

 

士道の大量の血が中を舞う。

 

凄まじい爆風で十香から遠く離れた所へ吹き飛んだ。

 

十香は呆然とする。

 

「シ…ドー…?」

 

煙が晴れると士道が居た場所に血が地面に付着していた。

 

 

 

 

 

 ーーーーー

 

 

 

 

 

「あ…ああ…」

 

対精霊用のスナイパーライフルを手放し、放心状態になっていた。

 

「ーー!」

 

日下部燎子が力強く折紙の名前を叫ぶ。

しかし、彼女に声が届かない。

 

殺してしまった。

それも気になる彼を。

彼女の人生を狂わせた精霊と同じ事をしてしまった。

 

 

 

 

 

 ーーーーー

 

 

 

 

 

十香は彼の居たところへよろよろと駆け寄る。

彼の名前を呼ぶ。

しかし、彼の声は聞こえない。

あるのは大量の血だけだった。

 

「あ…ああ…ああーーー」

 

十香の近くにメカメカ団。

ASTが近づいてくるのを察する。

彼女は空を見上げる。

 

「シドーが側にいてくれれば、もしかしたらって思ってた…大変だけどなんとかなると思ってた…

けど…駄目だった。

世界は…私を否定した!!!」

 

 

彼女は涙を浮かべ。名を呼ぶ。

 

「ーー『神威霊装・十番(アドナイ・メレク)』!!」

 

十香はその名を呼び。

天が割れ黒いオーラから黒い稲妻を受け霊装の鎧に姿を変える。

 

「鏖殺公(サンダルフォン)!」

 

床から玉座が出現し剣を取る。

そして剣で玉座を一刀両断する。

一刀両断された玉座はバラバラになり彼女の剣と融合する。

 

 

 

 

 

「ーー『最後の剣(ハルヴァンへレヴ)』!!」

 

 

 

 

 

彼女はその剣を持って背後のASTへ、そしてシドーを殺したやつへ剣を振りかざす。

それは恐ろしい一撃だった。

 

ドオオオオオオオオオオオオオンッッッッッッ!!!!!!!!!

 

凄まじい威力が彼女らを襲う。

 

「貴様だな…シドーを…

シドーを殺したのは貴様だな!!

ーーよくも。

よくもよくもよくもよくもよくもぉぉッッ!!!!」

 

十香は剣を振りかざし彼女らを襲う。

一撃一撃が地形を変える。

 

「殺して、壊して、消しつくす。

死んで、絶んで、滅につくせ!!!!」

 

彼女らはその一撃に抗うことが出来ず吹き飛ぶ。

まさしく災害。

彼女らは断末魔をあげながらあらゆる方向へ飛んでいく。

 

彼女はシドーを撃った女の元へ、鳶一折紙の所へ近づく。

 

 

 

 

 

 ーーーーー

 

 

 

 

 

そして十香の近くにーー気味の悪い影が出現する。

 

それは、見ただけで恐怖し。

 

近づかれただけで戦慄する。

 

この現象は“シャドウ”

 

多くの人間の負の感情が心の歪みが現実へ浸食する。

 

彼らに憑かれたものは狂気に落ち。

 

暴れ、壊す。

 

空気が重くなり。

 

事態は更に最悪な方向へ進んでいく。

 

 

 







<いよいよ我の出番か。>

士道君の力が琴里たちへASTへと知られる。

そしていよいよ現れるシャドウ。

それがこの作品にどう影響がでるのか。

どのような存在・脅威なのか。


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