士織ちゃんの水着姿って実にえってぃだよね。
Twitter…今はもうXか、で流れてたデアラの画像に公式絵っぽい士織ちゃんのピンクの水着が流れてたんだけど、スッゲェえってぃだもんで今回の話はそれをイメージしてください!
…自分の言葉で表現するの下手くそなんですけど、気持ちだけでも…っ!
ザーザー
「…」
士道の目の前には美しい海が広がっている。
「本当に…来たな。」
水着に着替えた士道が砂浜で一人呟く。
「いやー、旅行に来たよなーって感じするよなー。」
そんな士道に肩に腕の肘を置く夢界。
「…まぁ、ただ一言言うなら、ここまで来るのに一瞬だったよなー。」
続けて同じく翔がそう語る。
そう、士道達は美九の提案でとある南の島にへと訪れていた。
休みの日になり、いざ行かんとした所で、フラクシナスへと移動して如何にもひゅーっとやってひょい…見たいな感じであっという間に南の島にへと着いてしまったのである。
…どうやら、以前の或美島での出来事でラタトスク機関が立てた対策により、移動用の
「まぁ、早く着くことに越した事はないし、有難いけど…旅行に来た感じは薄れるよな。」
「そうそれ!
顕現装置ってのがスゲー事は十分理解したけど、明らかに常識外れすぎて現実味が薄れるぜ。」
「それは分かる。」
「だよな!
…え、でも、お前も驚くのか?
聞いた話では『精霊』が現れた場所には転送装置を使用してるって聞いたが?」
「驚くよ。
転送装置だって初めての時は目が飛ばれるんじゃないかと思うくらい驚いたけど…いつの間にか慣れててさ。
それに、俺達にはそれと同等の
「それもそうか。」
士道と翔が海を見つめながら喋っていると、話を横で聞いていた夢界が2人の肩を叩く。
「お二人さん…そう言ってるいる間にメインディッシュ達が来た見たいだぜ!」
夢界が力一杯で叫び、士道達はコチラに歩んで来る足音の方へと振り向く。
そこに居たのは当然───
「おおー! またやって来たぞー!」
「綺麗…です。」
《ヒャッハー!》
「ふっふっふ。
天にて怯える太陽よ、我が絶世の美貌に屈せよ!」
「高揚。夕弦は昂っています。」
「ああん!
海も綺麗ですけど、水着姿の皆さんの方が素敵ですぅ!」
「人があんまり居ないからって、はしゃぎすぎないの。」
「でも琴里さん、そうなるのも仕方ねーですよ!
折角の海なんですし!」
「真那ちゃん、美九さんのはちょっと違う意味だよ。」
「…あぁ、彼女の言う通りだ。」
絶世の美女達が水着姿でやって来ていた。
「…!(ゴクリ)」
「うぉぉぉぉ!!!
ロリ! ロリ!!
ロリの水着だぁぁ!!」
士道はメガネを曇らせ、緊張とドキドキする思いから息を飲み込む。
対して翔は四糸乃、琴里、真那を見て興奮していた。
「良いね良いね!
やっぱ、南の島といったらこうでなくっちゃな!」
「ですですぅ!」
「全く、少しは落ち着きなさいよね。」
高校生達がはしゃいでいるのを中学生が注意する。
何ともまぁ、珍しい出来事である。
「…どう?」
夢界と美九に注意していた琴里がいつの間にか士道の元まで歩んで感想を聞く。
「凄く似合ってる。」
「…そう。」
気恥ずかしそうな反応する琴里。
大好きな
「兄様! 真那はどーでやがりますか?」
真那も負けずと問いかける。
「うん。凄く似合ってる。」
「へへへ。」
琴里とは違う反応だが、真那も嬉しそうにする。
普段、琴里と同様しっかりとした感じだが、長い間共にいなかったせいか年相応の反応をしていた。
「畜生…何で士道にばかり反応を求めてるんだ…っ!
羨ましい…っ!」
「そりゃ、もう仕方ないだろ。」
「ま、今は眼福だから構わないか。」
「…あぁ、そう。」
最初は心底悔しそうにしていた翔だが、夢界に止められるも、直ぐに
翔というある意味ダークホースが加わった事により、夢界という人物ら苦労人になるのかも知らない。(知らんけど)
「…ん、早々に琴里達を褒める辺り成長しているね、シン。」
「───」
次に語りかけて来た令音の水着を見た事により、士道の思考が止まりかける。
四度目の令音の水着姿。
士道へのご褒美、琴里の一件、修学旅行の件と様々な所で令音の水着姿を拝む事が出来た士道。
そのスタイル抜群の美貌、多くの女性が嫉妬するそのたわわなモノ。
…外面では紳士にしているものの、内心では思春期の士道には刺激が強く、実にありがたい事であった。
「…ホント、ありがとうございます。
生きててよかった…」
令音を女神の様に崇拝するかの様に祈りを捧げる士道であった。
「…? シン、大丈夫かい?」
そんな士道に可愛らしく小首を傾げる令音であった。
「…士道くん。」
そんな士道に何処か怒りを含めた声で名を呼び、士道の頬を抓る者がいた。
「イデデ…し、士織?」
士道は抓る人物である士織に振り向く。
水着姿の士織はとても美しかった。
海の様なサファイアの様な煌びやかな青色の髪
キラキラと輝く黄金の様な黄色い瞳
目を奪われるクリスタルの様な綺麗な白い美肌
令音とまではいかないが、それに迫る十香と同等…いや、サイズでは一回り上回る豊満な大きな胸
モデルの様なくびれた腰と吸い込まれる様なもちっとしてスレンダーな美脚
多くの女性が喉から手が出る程の理想といえる体つきに、士道は目を奪われていた。
「に、似合ってるよ。」
思わず顔を赤くし逸らす士道。
「ふふ…」
笑顔でいる士織。
そして、心中では───
「(計画通り。)」
自分の体つきに自信がある…と言うほどではないが、周りからの視線や羨望からそれなりに実力をつけたと感じでいる故、士道が自分に意識しつつあることに思わず拳をグッと握りしめた。
「…」
そして、そんな士道に令音は無言で頬を抓ね始める。
「痛い…痛いれふ…
涙目になる士道だった。
ここ最近、令音の士道に対する態度が更に変わった。
士道が十香達とイチャイチャしている所を見たり、知ったりすると、不機嫌になる事が多くなった。
その事に…自身は全く気がついていないという。
「うふふ…士織さんも令音さんも、皆さんの水着姿には目の保養ですよねぇ〜。」
そう言いながら美九が士道に後ろからくっつき始めた。
「…っ! あ、え、あ、み、美九ぅ!?」
思わず素っ頓狂な声を上げてしまう士道である。
「うふふ…だーりんってば可愛いですぅ。
───ふぅ。」
「ひう!?」
美九に士道から見て左耳に息を吹きかけられ、変な声まで上げてしまった。
(お、おい…マズイって…美九の胸が…胸が…おっぱいが思いっきり押し付けられて体中が反応してしまう…っ!!
あの時もそうだったけど、お、大きい。
令音さんに並ぶ程の大きくて柔らかい感触…しかも、美九の女の子のいい香りが凄くする…っ!
り、理性が…俺の理性が…っ!!)」
普段大人しめでいる士道がザ・童貞の反応をしていた。
士道は硬直しており、かろうじて抗いつつある理性をどうにかして堪えていた。
「(フフフ…だーりんの可愛い反応。
癖になりそうですねぇー。)」
美九もまた計画通りっと言っている顔になっていた。
…何故、美九がこの様な大胆な行動を取っているかと言うとだ───
それは美九がフラクシナス内の女性クルー達とお近づきになろうと歩いていた事である。
『よぉ、美九ちゃん!』
美九に声を掛けたのは夢界だった。
『あらぁ? アナタはー?』
初対面である美九は首を傾げる。
『俺は夢界藍。よろしくね?
…一応、天王祭実行委員で一目会っていた筈だけどね。』
『あらぁー、そうでしたかー。
それで、何かご用ですかー?』
『…うん、美九ちゃんとこれから仲良くしていきたいと思ってるから、一つ有益なアドバイスしておこうかなーって。
士道の女性好みについて何だけどね?』
『あらぁー! それは知りたいですぅ!
一体何ですか! 何なんですかぁ!?』
士道の事について言うと、美九のテンションが上がる。
『おけおけ、それじゃあ早速教えちゃおう!
…実は我らが士道くん、年上のお姉さんが好みなんだよ!』
『あらぁ! それはそれは!』
美九は3年生で士道は2年生、これにより分かる事は一つ。
美九はその好みに当てはまる。
『うんうん、良い反応するねぇ!
それじゃ、もっと面白い事を教えちゃおう!
アイツはそこから更に大きい胸が好きでな?』
『あらあらぁ!』
『弱点に士道からして体の左側が敏感らしいのだわ。
…つまり、何が言いたいか分かるかなぁ?』
『ふふふ…私はだーりんの好みにドストライクって事ですねぇ?』
『そゆことそゆこと!』
『良い情報ありがとうございますぅ!
そうなんですねぇ…左側が弱点ですかぁー。
これは活かしがいのある事ですねぇ。
…でも、良いんですか?
それらの事を私に教えちゃってぇ?』
『良いの良いの〜。
その方が面白い展開になりそうだしな!』
『面白い展開?』
『あぁ、俺は面白い事に首を突っ込むタチでなぁ?
そんな事から───』
…以上の事から、美九は早速行動に移したとされる訳だ。
「どーですかぁ? だーりん?
わ・た・しの〜水着と体は〜満足頂けてますかぁ?」
「た、大変…ありがとうございます…」
美九の誘惑に士道はつい、鼻血を出しながら正直に答えるのであった。
「…シン。」
低い声音で令音は士道の頬を強く抓るのであった。
加えて、海に夢中になっていた十香達も士道と美九のやり取りを見て不機嫌なオーラを向けるのであった。
「ご、ごめんなさいぃぃぃ!!!」
士道は素の声で謝罪の叫びを上げるのであった。
◇◇◇
「おりゃあ!!」
「反撃。えいやー。」
「やったなぁ、夕弦!」
凄まじい勢いの水の掛け合いをする耶倶矢と夕弦。
「おお! 凄いではないか、四糸乃!」
《でしょ〜、十香ちゃん分かってる〜!》
「が…頑張り、ました。」
砂で城を建設する四糸乃とよしのんに賞賛する十香。
「そりゃ!」
「やったわね!」
パールビーチボールを当てて逃げる真那に追いかける琴里。
「ああん! 逃ないで下さ〜い!
士織さーん!!」
「なら、水着の紐に手を伸ばそうとしないで!」
笑顔で涎を若干垂らしている美九から逃げる士織。
「…何で俺達は作業しないといけないんだ?
四糸乃ちゃん達と遊ばしてくれよ…」
「そう言うなよ、メインは女子達で士道が盛り上げる。
俺らは陰に徹するのがルールなんだよ。」
「世知辛ぇ…」
愚痴りながら翔と夢界はテントにバーベキュー機に台に椅子と用意されているのを地道に組み立ていた。
そして、肝心の士道はというと令音と一緒に飲み物を買い出しに行っていた。
「ふぅ…飲み物はこれくらいで良いですかね。」
「…ん、そうだね。
手伝ってくれてありがとう、シン。」
「いいえ、これくらいならいつでも声かけて下さい。
後は何かする事がありますか?」
「いや、後は大丈夫さ。
食材の方はホテルの者が持ってきてくれるからね。
私はそれを受け取るだけだからね。」
「…何から何まですみません。」
「そんな事はないさ。
これが仕事でもある訳だしね。
…それよりも、キミは海にいる皆んなの所へ行くんだ。
精霊達の機嫌を損なわない様にするのがキミの役目さ。」
「…はい、分かりました。」
士道は申し訳なさそうに言うと、令音がそれ見て答える。
「なに、やる事を終えたら私も向かうさ。
───皆と同じく、キミとの海は楽しみでもあったのだよ。」
令音が最後の所は少しこそばゆそうに答えた。
「それは…大変恐縮です。
じゃ、じゃあ、先に行って待ってます。」
「…ん。」
そう言って士道は海の方へと歩いてった。
「あ、士道くん!」
士道に真っ先に気づいたのは士織だった。
他の皆んなは暴走する美九から散り散りになって逃ているというシュールな絵面となっていた。
「悪い、ちょっと手伝いをしていた。」
「そうなんだ。もう大丈夫なの?」
「あぁ。」
「ホント? じゃあ───えい!」
パシャッ!!
士織は勢いよく士道に目掛けて足元の海水を掛ける。
「うわ! やったな!」
士道も乗っかって士織にへと掛かる。
「きゃあ! やったね!」
更に負けずと士織は士道に水飛沫を掛ける。
このやり取りをしている2人は正にカップルと呼んでも差し支えないだろう。
それくらい2人は楽しそうにしていた。
パシャパシャ
士織は更に海の方へと退避していく。
「───」
士道は楽しそうにしている士織に目を惹かれていく。
海と同じ色をした煌びやかな髪、水滴が宝玉ともいえる彼女の美しい女体を強調させていた。
「───士道くーん♪」
士織が水飛沫を飛ばしながら士道を招く。
「…(ゴクリ)」
士道は士織の誘惑に息を呑みながら歩もうとすると───
「そこで何してるのよゴラァァァ!!!」
士道が歩もうとする間に琴里が真那が持っていたパールビーチボールが投げられた。
「油断していたわ。
私のおにーちゃんがどっかの女狐に奪われるなんてね。」
「女狐なんて酷いな。
私はただ、今まで一緒に居られなかった分、遊んでいるだけなのに。」
ビリビリと電流して士織と琴里が睨み合っていた。
「むぅぅぅ!!
ずるいぞ!
私もシドーと遊びたいぞ!!」
「…ずるい、です。」
《そうだよう! 四糸乃も士道くんと遊びたがってるんだよん?》
「くくく…我らの所有物を独占するとは許し難いな。」
「同意。耶倶矢の言う通りです。
士道は夕弦と耶倶矢のもの、士織には渡しません。」
「そうですそうですぅ!
私もだーりんと士織さんと遊びたいですぅ!」
「…美九さんは違う意味に感じるのですが。」
「あぁ…キミの言う通りだよ、真那。」
令音を含めた皆がいつの間にか士道の周りを囲んでいた。
「えっとぉ…皆んな?
なんか…怖いんだけど…気のせい?」
「…気のせいだとしたら、シンはそのメガネにレンズを入れないといけないかもね。」
よく見れば令音や十香達は黒いオーラを放出していた。
「な、何でそんなに怖いオーラを出してるの?
ねぇ…ちょっと…皆んな?
───あ"あ"あ"あ"あ"ぁぁぁぁぁ!!!!!」
士道の悲鳴が空にへと鳴り響いた。
「…なんかさ、アイツの悲鳴に慣れた俺がいるんだが。」
「お、そうかそうか。
改めてようこそ、コチラの世界へ。」
「はぁ…それならロリコニアが良いなぁ。」
「…何だかんだで、お前もボケ側かよ。」
「そこではさぁ、四糸乃ちゃんや琴里ちゃんに真那ちゃんが俺にメロメロ何だぁ。」
「…俺が唯一の常識人か。」
準備を終えた翔と夢界は男同士で女子達にお仕置きをされている士道を見ながら他愛の無い話をしていた。
◇◇◇
「さて、そろそろ飯にしようぜ。
てなわけで、士道よろー。」
「…ああ。まかせろ。」
士道はお仕置きをうけ、ぐったりとしながらバーベキューの肉や野菜を焼き始める。
「おお、肉のいい匂いと香りがするぞぉ…じゅるり。」
「ふっふっふ、地獄の炎よ!
供物に力を与えよ!」
十香と耶倶矢は肉を焼く音と匂いにお腹を空かせていた。
「はいはい、二人とも気持ちは分かるけど、お皿や飲み物の準備をするのよ。」
琴里が手を叩きながら指示していく。
「…うん、よし。
そろそろ焼けてきたし、誰か皿をくれるか?」
「はい、士道。」
「うん、ありがとう───って。」
士道はその声を聞いて咄嗟に振り向く。
「折紙!?」
そこには何故かいるはずのない折紙がいた。
何故かびしょ濡れのウェットスーツの姿で。
「と、鳶一折紙! 何故貴様がここにいる!?」
「士道のいる所に私はいる。」
「…えっと、事情があって折紙には言っていなかった筈だけど…」
「乙女の感。」
「そんなので分かるわけないでしょ!?
てか、まさかだけど…泳いで来たの?」
「士道のいる所ならば何処にだって行ける。」
「それ、人間辞めてるし…」
「驚嘆。流石はマスター折紙です。」
精霊達は折紙の狂気的な言動に驚きつつも何処か慣れていた。
「いやいや、流石に可笑しすぎるだろ!」
「折紙ちゃんなんだ、可笑しくはないのさ。」
「鳶一って何者なんだよ、可笑しいのは俺なのか?」
折紙の底なしの恐ろしさなのか、凄さに翔は驚きを隠さないでいた。
「おお、姉さ…いえ、鳶一一曹。
こんな所で奇遇ですね。」
「久しぶり、真那。
後、私の事は『姉』で間違っていない。」
「いや、それは違うよ。
『姉』は許嫁の私の事だから。」
士織が折紙にそう告げる。
「…雨宮士織、それはどう言う事?」
折紙が士織を睨みつける。
「どう言う事も何も、そのままだよ。
親同士で承認済の関係なんです。」
フフンと余裕のある顔で士織は折紙を見下ろす。
すると、折紙は士道の腕にくっつき始める。
「ならば、私と士道は今日から夫婦。
ね? ア・ナ・タ?」
「はい!?」
折紙の取った手段は士道と夫婦宣言であった。
「ちょっと、そのポジションは僕のものなんです!」
「違う、私の。」
士織も負けずと反対側の士道の腕にくっつく。
「あの…二人とも…」
士道は2人に押し付けられている胸に反応し、メガネを曇らせて硬直する。
「ちょっと!
アンタ達! 良い加減にしなさいよ!
士道は私のなの!」
琴里が士織を引き離そうとしながら、士道にくっつき始める。
「むぅぅぅ!!
違うのだ! シドーは誰にも渡さんぞ!」
「…私、だって!」
「お主ら、何血迷った事を言っているのだ?」
「肯定。士道は夕弦達のです。」
士道に想いを馳せる者達は士道を求めて争い始める。
「わわわ…に、兄様の修羅場。
ま、真那はどうしたらいいのでしょーか。」
「おい…士道。
熟した奴等はどうでも良いが、四糸乃ちゃんと琴里ちゃんからも寄せられてるとか許さなねぇぞ…っ!」
「やれやれ…って、肉肉!!」
真那は琴里と並ぶブラコンとはいえ、実妹なので異性としては見れていないが今の真那は困惑していた。
そして、
「…」
令音も不機嫌オーラを放出していた。
今の彼女は士道に対して以前よりも更に固執しつつあった。
「あ、あのぉ…」
そんな令音に困惑する声が彼女の耳に入る。
「……あぁ、キミはホテルの…どうかしましたか?」
その者は赤髪のショートカットの女性でホテルの従業員であった。
「えっト、一応ホテルの部屋の準備が出来た報告をしに来たのですガ。」
「…どうも。」
「はい…失礼しまス!」
ホテルの従業員は報告を終えると慌てて去って行った。
「?」
真那はそのその従業員が去って行く瞬間、違和感を抱いた。
何処か最後に片言で言って、横顔がかつて自分に対して敵視を送っていた女性に似ていたからである。
「さて。」
だが、気のせいだろうと感じ、令音が動く事に視線を向ける。
「皆んな落ち着きたまえ。
シンが可哀想だよ。」
大人の令音が仲裁に入る。
「むぅ…」
「ちっ…」
十香や折紙に皆んなが離れて行く。
「大丈夫だったかい? シン。」
令音は士道を胸元にへと寄せる。
「!?」
士道は更に硬直して顔を赤める。
普段からもしているが、今回は水着。
生に近い胸が士道を大きく刺激する!
「ちょっと、令音!
結局はアンタが一番せこいじゃない!」
「そうです!
そのポジションは僕のなんです!」
ギャーギャーっと騒ぎ始める。
「…バーベキューしないの?」
夢界はそう呟いた。
◇◇◇
「あらあら。」
海辺で騒いでいる様子を遠くの木々から覗いていた者がいた。
「まさかこんな所で見かけるとは…
運命とは酔狂なものですわね。」
時計の瞳を持つ女性が遠くにいる士道を見てそう呟いた。
「それにしても…
まさか、本当に存在していたのですわね。
───雨宮士織さん。」
士道から彼に似る女性である士織に視線を動かす。
「世の中、面白愉快で不思議な事が多々あるものですけれど…
これは流石に驚きが隠せませんわ。
本当に女装した士道さんにそっくりな方が居られるとは…
さて、大層弄り甲斐がある様では
───ありませんわね。」
最初は士織に対して興味深そうにしていた目つきが段々と面白くなさそうな様子になっていく。
「きひ!
…士道さんを弄っていいのはわたくしだけの特権でしてよ?
ねえ、士道さん?」
女性がそう呟くと、遠くにいる士道が身震いをし始めていた。
「きひひひひ!
…さて、茶番はここまでにしておいて。
どうでしたの、『わたくし』?
もしかして、
女性が視線を暗い木々から女性と同一人物の者が現れた。
「ええ、ええ。
見つけましたわ、『わたくし』。
…そちらは随分と楽しそうですわねー。」
「んなっ!
べ、別にわたくしは───」
「まぁ、仕方ありませんわ。
相手が士道さんですものねー。
しかも、架空の存在だと思われていた士織さんがまさか実際に存在していたとは驚きですわよね。」
「…ええ。
本当に驚きましたわ。
違和感を覚えていた『デオン』の正体が女装した士道さんとそっくりなお方だなんて…
誰が分かるものでしょう?
…それこそ、今回の目的である『第二の精霊』の『天使』を用いらなければ分からない至難のレベルかと思われますわ。」
「ええ、ええ。
それとついでに、士織は士道さんとそれなりの仲がある事がありましたわ。」
「…へぇ、そうですの。」
「何でも、窮地なところで士道さんに救われて士織さんは士道さんにぞっこんな様子で…」
「あぁ…士道さんらしいと言えばそうですわね。
…全く、女性との関係はあくまでも救済によるものだけでなく、天然の女たらしの所以だなんて…
本当に…本っっ当に困ったお方ですわ。
…きひひ。ですが、わたくしの手腕があれば───」
「何でも士道さんとは『許嫁』の関係との事ですわ。」
「そうですの。
士道さんと士織さんとの仲は許嫁でしたの。
───な、何ですの!?」
「お気持ちは分かりますわ。
けれど、今は『第二の精霊』奪還の事について───」
「いえ!
まず先に士道さんと士織さんとの事について対策を考えるべきですわ!」
「え、ええ!?」
…第二話、如何でしたか?
まぁ、色々と思う所はありますが… 次回をお楽しみ。
【おまけ】
狂三の影の中(世界)
狂三本人「『わたくし達』、話は聞いてありますわよね?」
分身達「えぇ…勿論。」
そこには本体である狂三本人と多くが霊装姿の狂三の分身体や他にはメイド服やチャイナ服や包帯格好と様々の格好をした狂三の容があった。
狂三本人「それでは第一回、士道さんを快楽落ちさせる作戦を───」
メイド狂三「少々お待ちになられて!」
メイド服を着ている狂三が挙手する。
狂三本人「何ですの?」
メイド狂三「訂正すべき点がありますわ!」
偵察した狂三「…えぇ、そうですわ。
これには流石の『わたくし』でも何を優先すべき事が───」
メイド狂三「士道さんメロメロ作戦に変更すべきですわ!」
偵察した狂三「…はい?」
チャイナ狂三「いいえ、ここは士道さん誘惑作戦で───」
包帯格好の狂三「ふふふ…いえ、ここは五河士道服従作戦で───」
狂三本人を含め多くの狂三達がギャーギャーと騒つき始めた。
偵察した狂三「えぇ…」
…ナニコレ(多分2回目)