先週は無断で休んですまねぇ...従兄弟が帰って来た事でお守りを任されていました。
今回は最後ら辺で少し暴走してしまいましたが書き終わったので許して下さい
は?
使えなくなった艦娘...どういうことだ?
俺は思わず絶句してしまう。意味が分からなかった。そもそも使えなくなる艦娘がいるのか?
「具体的にどのような状態でしょうか?」
「そうだな、戦いで重症を負って使えなくなった奴とか戦闘に参加しようとする意志のない無精者だな」
「戦うことの出来ない無能はこの軍に必要ない」
「なら、戦えないなら別の方法で利益を出せばいいのだ」
別の方法で利益を出す?奴の口から出るのは部下を道具としか見てないような言い草だ。自分の利益の為であれば手段を選ばない。まあ、俺にも言えることだが、奴は艦娘を見下している。
「これは君にもいい話になるだぞ」
奴はニヤリと笑う。
「艦娘は金になる」
「艦娘は美形だからな、身売りさせるのもいい」
「それに艦娘の体を一部売るだけでも三桁、いや四桁は優に超える」
「噂では艦娘の一部を煎じて飲むことで不老不死になれるとか...まあ馬鹿な愚民共が勝手に作った話だがな」
奴は苦笑しながらそう言った。
「利益の半分を君に上げよう」
「いい話だろ?」
奴はそう言い、締めくくる。艦娘を商品にすることで金を稼ごうとする訳か。
まだこの鎮守府で会ってない艦娘は多い。川内や時雨のように、この世に絶望して希望を持てないでいる子達は少なく無いだろう。その中にはこいつによって奪われた命もあるだろう。使えないから捨てる、新しい物に取り替える。艦娘も同じように戦えなくなったから捨てる、また新たな艦娘を建造すればいい。人間の性と言うべきなのだろうか。
この性から逃れることは出来ないかもしれない。人間は罪深い。今もここで、艦娘を自分の私腹にしようと考える奴がいる。
俺は奴からあの子達を守らなければならない。あの子達の為にもこれ以上の犠牲は出したくない。俺の為にも。
だから俺は、
「とても良い条件ではありますが、丁重にお断りさせていただきます」
「...はあ?」
拍子抜けしたような声が奴から出る。
「な、何故だ...これ程にも利益がある話だと言うのに」
奴はそんな事を言い出しやがる。目先の利益だけ求めても先にあるのは破滅だけだ。いつの日にかその利益が裏手に回り、首を絞める事になる。
「私はこの戦争を終わらせたいのです」
「その為にも彼女達、艦娘の力が必要です」
「大変申しにくいのですが、貴方に艦娘を差し上げることは出来ません」
そう言うと奴は黙り込む。奴が黙ることによって不穏な空気が木霊する。
「...そうか、そうかそれは素晴らしいことだな!」
あざ笑いながら奴はそう言った。何が可笑しいのだろうか。
「その溢れ出る愛国心は理解した、君の鎮守府には一人も使い用の無い
等々、産業廃棄物呼ばわりか。奴があざ笑う先にいるのは一人の艦娘、大淀だ。
彼女は顔を伏せている。本当に辛いのは俺ではなく彼女達だ。彼女達は俺がくる前から奴によって酷い仕打ちを受けてきたのだろう。背けたくなる程の過去が彼女達にある。
「愛国心溢れる貴君には次の大規模作戦を指揮てもらうしかあるまいな!」
「...」
奴が冗談混じりにそう云う。
「では通信はこれまでにしてと、おっと忘れるとこだった」
「今後、君の鎮守府には補給を送ることが出来ない」
は?一体どう言う事だ!?
「それは一体どう言う所存で...」
「私がそう判断した」
「深海棲艦からの航空攻撃に、道中の愚民どもが物資を略奪しようとしてくる」
「そのような所へなど補給部隊を送らせることは出来ない」
理由としては妥当だ。だが奴が何かを隠しているように思える。
「ですが、それではこの鎮守府が持ちません」
「それは大丈夫だろう?」
そうすると奴がニヤリと微笑む。
「君には使い用の無い艦娘がいないのだからそいつ等を使ってどうにかすればいいでは無いか」
「補給部隊の安全を保証出来るようになったら補給を行うように考えよう」
補給が生命線な今、奴によって補給を絶たれる事になった。宿舎が破壊され、部下の士気が下がっていると言うのに次は補給の停止だ。こんなの見捨てられたと思う奴が後を経たなくなるだろう。
そうなれば反乱、暴動ほか諸々の問題が起きてしまう。
「言いたいのはこれだけだでは、また会える日を心待ちにしているよ」
通信終了
その文字をバックに奴は消えた。
通信終了後執務室に静寂が訪れる。
やってしまったな。これでこの鎮守府は孤立した。艦娘を守るために俺は全員を危険に晒した。指揮官としては最悪の愚策。
「指揮官として私は最悪だな」
「全員を危険に晒してしまった」
そう俺は吐露してしまった。そうすると、
「い、いえ提督はそのようなことはありません」
「私達、艦娘を守るために、これだけ重い決断を下した提督は流石としか言いようがありません!」
大淀は熱く語っている。
「ありがとう、大淀」
「私は大勢の仲間を危険に晒した、だが一人たりとも見捨てるつもりはない」
「人間も艦娘もだ」
しかし、補給が完全に止まったことで予定を変えなくてはならない。今すぐにでも敵の基地を叩き、補給の確保をしなくてはならない。
深海棲艦は本土まで目と鼻の先まで制海権を押し進めている。機動部隊からの空襲によって首都機能を移転した名古屋ですら焦土になっている今、いつこの国が終わっても可笑しくなくなっているのが犇犇と感じる。
ここまで来たとしても上層部は戦力を無駄に浪費するだけの戦略を取り続けている。これでは本土に上陸されるのも時間の問題だ。
予定を早めなくてはいけないな。
「今回の件、尉官以下には他言無用にしてくれ」
「補給が絶たれた事を皆に知られてしまうとこの鎮守府が持たなくなってしまう」
「了解しました」
「すまないな、私の失態だと言うのに」
「問題ありません、提督は正しい判断をしたと思ってます」
「そうか...」
―――――――――――――――――――――――――――
奴との通信が終わり数時間が経った。日がのぼりいつの間にか昼になっていた。
「大淀、一旦休憩を挟もう」
「わかりました」
俺は席を立ち、執務室のドア前まで歩く。
「俺は少し席を外す」
「その間、君は自由にしていていいぞ」
「了解しました」
そう言い俺は執務室を後にした。
休憩と言い抜け出した俺はある場所へと向う。
歩き続けその場所にたどり着く。室名札には医務室と書かれた場所。
そう、医務室だ。
俺は医務室の扉を引く。
「お待ちしていました、提督」
「ああ」
「こちらです」
軍医に招き入れられる。彼の後ろをついて行きある場所で止まる。
「ここです」
カーテンを開けるとベッドで横たわっている少女がいる。髪を下ろしているが分かる、あれは時雨だ。
彼女はまだ寝ているようだ。俺はベッドの横にある椅子に腰掛ける。
「彼女の様態は?」
「昨日よりは回復してきました」
「睡眠薬が切れると思うのでそろそろ起きるかと思ってます」
「分かった、では少し待とう」
数分待つと彼女が苦しそうに声を出す。
「うっ...」
「先生!目を覚ましました」
俺がそう言うと、軍医が彼女に近づく。
「大丈夫ですか!?」
「う、ぐっ...」
「おい!聞こえるか?」
彼女は苦しげな表情をしている。何処か痛い所でもあるのだろうか。
「ここは...ど、こ?」
「安心しろ、ここは医務室だ」
「聞こえますか!?」
俺と軍医は声を掛ける。
「しら...ゆは?いる、の?」
「...」
「ゆう...ちは?一緒に、帰って...」
「...」
軍医は口を紡いでる。彼女は一粒、二粒と涙を溢し始める。それほど苦しい状況に立たされていたのだろうか。
「先生、一体時雨に何があったんだ?」
「白露と...夕立に、会わせて...」
「...」
軍医は黙り込いでいたが、等々口を割る。
「白露と夕立は……」
「沈み...ました」
嫌な静けさが辺りを覆う。
「うそ、だ...そんな筈」
「...」
「だって、さっきまで...」
「それは...薬による幻覚症状です」
「そ、そうだ...これはドッキリなんだ」
「どこかに隠れて、僕を...驚かせるつもりなんでしょ?」
「......」
彼女は起き上がり、辺りを見回す。しかし、何処を見回しても見当たらない。ベッドの下やドアの裏、隅々を見渡しても隠れられそうな場所には白露、夕立は見つからない。
「そ、そうだ部屋の外で待っているんだ...」
軍医が医務室の扉を開ける。
「出てきてよ...僕も流石に怒るよ!」
しかし、時雨の思っている通りに彼女達は現れない。
「お願い、出てきてよ...」
「......」
彼女は目からボロボロと涙を溢しだす。
「嘘だ、こんなの嘘に決まってる!」
「そうだ、嘘だ全部」
「嘘だ...嘘、嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘...」
彼女壊れたロボットかのように同じ言葉繰り返す。
「これ以上は危ない」
「彼女をおっ、落ち着かせましょう!」
軍医はそう言い何かを取り出す。彼の手には注射器が握られている。彼女に打つつもりなのだろう。
「ごめんな、少し痛むぞ」
「触るな!」
だが、彼女は抵抗し軍医は吹っ飛ばされる。
「ぐはっ!」
「お、おい!大丈夫か⁉」
「て、提督...今すぐあの注射器を彼女に」
俺は注射器を手に取り時雨に打とうとする。
「落ち着け!時雨!」
「皆がいない世界なんて無くなってしまえばいい...」
駄目だ、完全に理性を失ってしまっている。早くこれを打たなければ。
俺は時雨に近づき注射器を打とうとする。
「近づくな!」
「落ち着け、君に危害を加えるわけではない!」
「うるさい!うるさいうるさいうるさい...」
ここは力尽くでやるしか無いな。俺は彼女を押し倒し、馬乗りになる体制になった。
「すまんな、時雨」
「力尽くでしか君を落ち着かせられない」
そう言い俺は彼女に注射器を刺す。
「いたっ!」
中に入っていた液体が彼女の中に入っていく。
「うっ...ぐ...」
見る見ると彼女の抵抗が弱まっていく。
「う...」
彼女に刺した注射器は睡眠薬だったようだ。すやすやと眠り始めた。
「やったようですね...」
そう言い軍医が立ち上がった。
「おい、大丈夫なのか?」
「ええ、何とか受け身を取りましたので骨は折れてません」
「提督もご無事で?」
「ああ、それよりも彼女をベッドの上に上げるぞ」
時雨をベッドに戻す。さっきまであれ程理性を失っていたと言うのに赤子のように眠っている。
「これから彼女をどうする?」
「次またいつあのようになるか分かりません...」
「そのため寝たまま、拘束しようと考えております」
「いや、それは駄目だ」
彼女がこちら側に不信感を持ってしまったら二度と協力出来るようになれるとは思えない。あの時目、あれは殺す目をしていた。
飼い主を殺された犬が殺した相手を噛み殺すように、彼女もそんな目をしていた。
「拘束してしまえば信頼関係が崩れてしまう」
「それではどうしろと...」
「また、彼女が目覚めた時私を呼んでくれ」
「もしもの時の為に警備担当をこちらに振り分けさせる」
「...分かりました」
「色々と迷惑を掛けるな...」
「いいえ、提督が命じられた命ですので、従うのみです」
「すまないな...」
「後は私が見ていますので提督はお戻り下さい」
そう軍医が言った。本当に色々と迷惑を掛けてしう結果になったな。
「ありがとう、後は頼むぞ」
「はい」
「それでは失礼する」
俺は部屋を後にした。
時雨は仲間、いや姉妹を失った。いつも隣にいた姉妹が消えてしまうのだ。
俺と同じように。
俺も怒り止まらなくなるほど俺は深海棲艦が憎い。憎くて憎くて仕方がない。
俺は彼女に同情しているのかもしれない。
怒りは人を壊す。艦娘にも言えることなのだろう。
これ以上時雨のような艦娘を増やしてはいけない。
俺はそう心に誓った。
流石にやり過ぎたと今更ながら後悔してます...書いてる時は興奮しすぎて考えてなかったのですがやっぱり不味いですよね!?
今後は気をつけてたいと思います(するとは言ってry)
次はもっと余裕を持って出したいですね。
もう少しコアな表現入れても大丈夫ですか?
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大丈夫だ、問題ない
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いやです!これ以上艦娘をいじめないで!