生きとし生けるものへ   作:ハクスナ

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どうもHAKUSUNAです。
圧倒的更新速度の遅さ!前話では来週には出せると言ったがあれは嘘だ!!
はい...すいませんでした...もうモチベが湧かなかったんですよ。許してクレメンス次からは気をつけます!(気をつけるとは言っていない)今回は艦娘が結構出るのでお楽しみ〜キャラ崩壊には注意ですけど...


第十二話 偏屈〜提督〜

 

 扉が開く。

 

「失礼します」

 

 その声と共に部屋へと入って来ると、横一列に並んだ。

 

「司令官に敬礼!」

 

 左の艦娘の合図によって艦娘達は敬礼をした。俺もそれに応えるように敬礼を返す。

 

 彼女達を見回すと、ある一人の少女を目にする。

 

 銀髪の長い髪をした少女。どこか死んだ妹の面影があるように思えてしまった。いや、非常に似ている。髪色は違えど、体格や肌の色、目など妹と酷似している。神のいたずらと言うべきなのだろうか、それとも偶然にもそう思わせてしまう程に俺には妹が必要な存在だったのかもしれない。

 

 それは置いておくとして、彼女達の名前を聞かなくてはならない。

 

「入渠空けにすまないが、よく来てくれた」

 

 彼女達を見ていると、ある一人を除いて何処か虚ろな目をしている。誰もこの先の未来が無いかのような目だ。どうせ私達は使われた挙げ句、死ぬんだと思っているかのように思えてしまった。

 

 服も変えが無いから、以前の戦闘で破れた服をそのまま着ているようだ。こんな子達がまだ数十人、いや数百人といる現状に、俺は心底人間に呆れた。

  

「単刀直入だが、君達の名前を教えて欲しい」

 

 俺がそう言うと、彼女達は少し動揺している。彼女達は目を合わせて、誰が最初に言うのか決めかねているようだ。

 

「怖がる事は無い、決めかねているのなら左の子から順にと言うのでどうだろうか?」

 

 俺がそう提案すると彼女達は小さく頷いた。

 

「よし、それで行こうか」

 

「はい、私は朝潮型一番朝潮です」

 

「同じく、朝潮型十番艦霞...」

 

「特三型駆逐艦、暁型駆逐艦二番艦、響」

 

「睦月型駆逐艦...十番艦三日月...です」

 

「陽炎型駆逐艦!八番艦の雪風です!」

 

「川内型軽巡洋艦、一番川内...来ました」

 

「それに合わせ私、大淀型軽巡洋艦、一番艦の大淀となります」

 

 これが今、現状動かせるだけの戦力と言う訳か。一個艦隊があるだけでも心強い事に越したことは無いな。それに以前会った川内も来てくれたようだ。

 

「川内、来てくれたのか、ありがとう」

 

「はい、あの話の後、考えました」

 

 

 

「もう生きたくない、死にたいと、そう今までは思っていました」

 

 

 

「けど...提督が来て、私に救いの手を差し伸べてくれました」

 

「姉妹を失って、何もかも嫌になった...そんな私を助けてくれるための機会を頂けました」

 

 

 

「なら、せめて少しでもお役立ちになりたい...この体で何か償いをしたいと思いました」

 

「私は提督に...ついていきたい...です」

 

 川内はそう言った。姉妹を失った焦燥感と罪悪感は消して彼女からは消えないだろう。しかし、彼女は止まらず先に歩き続ける事を決めたのだ。

 

 俺も川内に応えられるようにしなくてはならない。

 

「川内の力になれて光栄だよ、これからよろしく頼むよ」

 

「は、はい...」

 

 川内との話を終わらせ、俺は本題に移ることにした。

 

「さて、本題に移ろう」

 

「今回君達を呼んだのは、名前の確認と万が一、深海棲艦から攻撃を受けた際の対処に当たって貰うためだ」

 

 そう言うと彼女達は一層表情が暗くなるのが分かる。

 

「まだ、確定した訳では無い、もしもの時の場合だ」

 

「どうせ死んでこいとでも言うんでしょ...」

 

 ある一人の艦娘がそう言った。霞と名乗ったその娘は、声を荒らげながら言い始めた。

 

「いつだってそうじゃない!」

 

「品定めするかのように私達を見て、戦場に送り出す」

 

「ちょっと...霞」

 

 朝潮が止めに入ろうとするが彼女はそれを振り払い、口調が荒々しくなり始める。

 

「それでどれだけの艦娘が犠牲になったかわかる?」

 

「目の前で助けられる命ですら見捨てなきゃいけなかった...」

 

「分からないでしょ!貴方達には!!」

 

「...」

 

「ほら、言えないじゃない!」

 

「どうせ、貴方も彼奴と同じ...私は死ぬんでしょ」

 

 思いが爆発するかのように彼女は、言い放つ。彼女の頬には一筋の涙が出る。一体どれ程耐えていたのだろうか。ダムが決壊するかのように感情のコントロールが出来なくなったのかもしれない。

 

 霞が感情を爆発させた結果か、次第に周りの娘たちまで消極的な感情に寄ってしまっているようだ。

 

 このままではいけない。彼女達を救える方法考えなければ...

 

「いや、死なせない」

 

「...嘘よ、どうせ裏切るんでしょ!」

 

「彼奴みたいに猫被って良いように使って捨てる...消耗品みたいに」

 

 猫を被るか...強ち間違ってないかもかもな。俺は復讐の為にここに来た。深海棲艦を根絶やしにする為、どんな手を使っても惜しまない。その為に艦娘を救おうと考えていた。

 

 しかし、彼女達は予想以上に疲弊していた。今いていてよく分かる。自分の思いを誰にも打ち明けれないまま耐え続けた霞は抑えられなくなり、今ここで出さなければいけない程に追い詰められていた。

 

 それに俺は気づけなかった。上官としては失格だな...自責の念に駆られていると、一人の少女がこう言った

 

「提督は、そんな事しないと...思う」

 

 それを言ったのは川内だった。

 

「提督は私に戦う機会を与えてくれた...」

 

「提督が謝ることでも無い事に謝ってくれた」

 

「私は、提督を信じたい...」

 

「川内さん...」

 

 俺を庇うように川内は言ってくれた。川内が弁護してくれたからなのか、霞も黙ってしまう。

 

 すると、

 

「司令官、すいません」

 

 そう言って謝って来たのは、朝潮。彼女は身震いはして言えど、こちらに向かって視線を合わせている。

 

「私の妹が司令官に無礼を働いた事を私が詫びます、お願いですので霞だけは許してくれませんか?」

 

「朝潮はどうなってもいいので...お願いです」

 

 朝潮は神に懇願するかのようにそう言う。仲間の為なら命を惜しまない。仲間を死ぬ気で守ろうとする彼女達には真の絆がある事がわかる。

 

「ちょっと!何勝手に言ってるの!!」

 

「これは私の責任よ!」

 

「殺すなら私をやりなさい!」

 

 霞は朝潮に反論する如く言った。それを背に他の艦娘達は言い争いを止めるべきなのか、どうすればいいのか迷っている。ここで平行線を辿っても意味がない。早く話を終わらさなければならない。

 

 そう思い俺は言う。

 

「もう一度言うが、私は君達、艦娘を死なせるつもりはない」

 

 

「誰一人見捨てない」

 

 

「約束する」

 

 

「...司令を信じます!」

 

 そう答えた娘は雪風であった。ただ、一人だけ表情を変えずにいた少女。誰もが虚ろにしている中、唯一陽気でいる。何故だかは分からない。しかし、彼女を見ていると元気が貰えるかのようだ。

 

「絶対、大丈夫!」

 

 彼女は他の皆を安心させるかのように言う。その笑顔が皆を救っているのかもな。そう思ってしまう程、彼女の笑顔は素晴らしいものだった。

 

 もしかしたらこの現状を雪風なら変えてくれるかもしれない。大半の艦娘は疲弊して、希望もない艦娘達に手を差し伸べる存在になり得る。人を信用出来ない艦娘でも仲間の艦娘なら信用して貰えるのではないか?

 

 俺はそう思った。

 

「信じてくれてありがとう、雪風」

 

「司令のお役に立てて光栄です!」

 

 雪風と会話を終わらせ、俺は話題と変える事にした。

 

「かなり逸れてしまったが、今回ここに呼んだのは名前の確認、もし敵が攻撃してきた際に君達が出撃してもらうと言う事だ」

 

「見ての通りこの鎮守府は戦力も資源も不足している」

 

「その中での防衛となる非常に厳しい状況だが、最善を尽くしてもらいたい」

 

「私も、君達の為に全力で支援することを約束する」

 

「これから長くなるかは分からないが、よろしく頼むよ」

 

『了解しました』

 

「りょ、了解...しました」

 

 霞は納得いかなそうではあったが、そこにいた艦娘一同が認めた事で、俺は話を締めくくる事にした。

 

「話は以上だ」

 

「下がっていいぞ」

 

「失礼しました」

 

 朝潮が言うと、大淀を残し退出していった。

 

 退出する中、ある一人の少女を目にした、響だ。何処か妹に似ている面影。それが目から離れない。

 

 あの時失った時の無念が晴らされるのではないかと感じてしまう。もっと早く帰っていれば、もっと可愛がっていればなどと思い出せば、出すほど苦しくなる。せめて、彼女だけでも、俺の妹のようにならいようにしなければ...

 

 俺は響を妹とかせねているのだろう。両親が死んだ後、唯一の家族だった妹も叔父によって奪われた。あの叔父が俺達を死んだ叔父兄妹の成り代わりになるようにさせた。俺も響を同じようにしてしまわないかが、心配だ。

 

「提督?」

 

 俺が考え過ぎていたのか、それに気づいた大淀が言ってきた。

 

「すまない、少し考え事をしていた」

 

「そうでしたか、何か凄く思い詰めていように見えまして...」

 

 大淀に心配される程の顔をしていたのか...

 

 出来るだけ無表情を意識してはいたが、自然的に顔が緩んでしまってたのだろう。次からは気をつけておこう。

 

「すまないな、変な顔していたか?」

 

「い、いえ、そんなことはありません」

 

「そうか...ならいい」

 

 何か詰るような言い方であったが気にしないでおこう。

 

 その後、特に何かある訳でもなく日が落ちた。軍医から預かった通信機も反応がない。

 

 そう言えば、久しぶりに何もない時間を過ごした。ここに来てから色々起きすぎてそんな事を考えている暇が無かったからだろうか、何もしていないと妙な不安感に駆られる。

 

 なら何かを考えればいい。俺は明日行われる作戦をまとめる事にした。

 

 日没後に開始する算段だが、トラックが通れる程の道の確保、先遣隊を送って発電所周辺の安全の確保、もし深海棲艦からの攻撃があればそれについての対処もある。

 

 日が落ちれば辺りは暗くなる。敵からの身を隠せる事は出来るが、その代わり周りが見えなくなると言う欠点もある。

 

 なにせ、深海棲艦の空襲で海岸の街は壊滅状態だ。奴等、深海棲艦は効率よく人間を殺す為かインフラ設備まで破壊していやがる。道路もその影響を受けて主要な道は殆ど潰された。使えるとしたら山道か、まだ被害の小さい道を使うしかない。

 

 それを超えれたとして後は奴等だ。攻撃されないことが一番ではあるが、そう簡単にいく奴等ではない。人間を凌ぐほどに奴等は強大になった。

 

 生態系の頂点経っていたと思われていた人間は、新たに現われた深海棲艦に呆気なくその座を渡すことになった。結局は、道具の力だけで成り上がっただけで自然の力には勝てない。それと同じく単純な力でも深海棲艦とは渡り合えない。

 

 だから人は協力し、集団を作る。数の力で押せば勝てる。以下にも単純ではあるが、これが人にとっての最大の武器とも言える。

 

 人と艦娘との協力が明日を切り開く。

 

 俺はそう思っている。

 

「大淀、今日はほぼ昼間に仕事を終わらせてた」

 

「君は、早く寝て明日に備えて欲しい」

 

「私も明日に備え、体を休めることにする」

 

「ええ、分かりました」

 

「それでは、提督の好意に甘えさせて頂きます」

 

「嗚呼」

 

「それでは失礼します」 

 

 大淀も最初会った時とは随分変わったように思える。いい事だ、人と艦娘が別け隔てなく接する事が、この鎮守府を立て直す本来の目的になる。

 

 この鎮守府が彼女達、艦娘にとっての家であるようにしたい。安心して帰れる場所。俺にはもう無いものだが、それでも彼女達の安らぎの場所であるようにしたい。

 

 その為にも、今は深海棲艦を潰す。

 

 必ず、絶対にだ。

 

 




そう言えばイベント始まりましたね〜
自分はまだE-2攻略中です...ブルアカに少し浮気してていつの間にか皆先行っちゃったぜ!(*ノω・*)テヘ
まぁ、時間を開けてから一気に進めようとしてるので今回は完走したいですね!
来週は多分かなり前に出した、人物紹介の奴出そうと感が出るのでほぼ本編とは関係ないです!頑張って来週には出します!

もう少しコアな表現入れても大丈夫ですか?

  • 大丈夫だ、問題ない
  • いやです!これ以上艦娘をいじめないで!
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