生きとし生けるものへ   作:ハクスナ

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どうも~HAKUSUNAです
今回は結構長めになりましたので前後編に分けることにしました〜
後かなり前にアンケート取っていたやつ完全に忘れてました…申し訳ない。とりあえず票が多い方で決めます。
そして今回は艦娘の回想って事で川内です!後編からは走り書きなのだ…


第十五話 決心 前編〜川内〜

 

 私達はなんでまた戦っているのだろう。

 

 私は川内型軽巡洋艦として生を受けた。以前とは違い船では無くて人と同じ様な姿になっていた。

 

 と、言ってもそこまで昔の事は覚えてない。夜戦中に誰かにぶつかりそうになって避けた事は覚えている。誰だったかは、はっきりと覚えてないけど多分駆逐艦の子だったかな?そんな事は今になってはどうでもいい事なんだけど。

 

 そうやって私はまた生まれた?生まれ変わったでいいのかな?分からないけどそんな感じだった。

 

 最初はそりゃもう驚かれたよ。なんせ船だった頃の記憶があるって言う子が海から来るんだから。

 

 日本に帰って来れたことは嬉しかったし、それを人々は喜んで歓迎してくれた。どうやら今の人は、とある種族と戦争?をしているらしい。それもあってなのか私達は以前と同じ様に海軍への所属が決まった。

 

 けど、名前が昔とは違って()()()()()って言うらしい。それも色々あったようで、敵との戦闘が本格的になったからか法律?難しいくて分からないけど戦争のルールが変わったみたい。だから以前の海軍と変わらないらしい。

 

 そんな訳で私達は()()()()と言う奴らと戦う事になった。

 

 どうやらこの国、世界は深海棲艦によって攻撃されているから私達に力を貸して欲しいそうだ。その代わりと言うのか分からないけど衣食住の保証をしてくれるみたい。行く宛も無かったしね。

 

 それからはかなりいい暮らしをさせてくれた。一瞬で世界の救世主と持て囃されて嬉しかった。こうやってまたみんなの為に出来ることがある、必要としてくれる。

 

 私はそれから神通と那珂に会った。何年ぶりの再会だろう。もうあれから何年も会って無い姉妹との再会なんて嬉しいに決まってる!

 

 那珂はなんかすごくはっちゃけていた。那珂が言うには、

 

「最近の流行りなんだよ~♪」

 

「アイドルってのがあって那珂ちゃんすごく!気になります♪」

 

 那珂はそう言ってた。アイドルになりたいらしい。私にはよくわからないけど踊りと歌を混ぜているみたい。アイドルになる為にはファンが必要とも那珂は言っていたな…。

 

 那珂は今の日本にかなり溶け込めていると感じた。やっぱり私の妹なんだなぁ。

 

 それで神通にも会ってみた。神通は大人しめの子ぽかった。私や那珂みたいに何も考えずガンガン行くんじゃ無くて一歩先の事を考えて行動しているみたいだった。なんか私よりもお姉さん感強くて逆にあれこれ言われてしまいました。

 

「姉さん!ダメですよ!!」

 

「姉さん、これはこうやってするんですよ」

 

 あれこれ言われてるけど結局、大半は神通がやってくれるし、しなくても大丈夫だよね?そんなことを考えていました。

 

 お姉ちゃん失格です…。

 

 そんなこともあったけど、姉妹とも会えてよかった。

 

 次第に深海棲艦との戦闘が増えていった。けど、そこまで強くなかった。ロ級やハ級、ホ級が増えた所で戦況が厳しくなる事はなかった。それよりも逆に深海棲艦に占領された地域を奪還する事が出来た。

 

 私は大好きな夜戦が出来て嬉しかった。神通も那珂それに付き合ってくれるしね。

 

 そうやって奪還して行くことで深海棲艦も追い詰めて行った。それはもうもの凄い勢いで。

 

 これで戦争が終わる。

 

 けど戦争が終わったら何をすればいいんだろう。

 

 那珂はアイドルになるためと言う目標があるし、神通は神通で何でも出来そうだし。

 

 だとして私は何が出来るんだろう。

 

 ...

 

 戦後なんて考える暇があった。

 

 そんなことが出来ていた日も今では懐かしい。

 

 皆が楽しく暮らせていた。人間も艦娘も隔たり無く。

 

 戦争が起きてるのにみんな生き生きしてた。

 

 あはは...笑えるよね、この後何が起きるかも知らずにいた事を。

 

 ある日から深海棲艦の動きが変わっていった。何かを守るように。

 

 生き物ってその環境に適応するために進化するって聞いたことがある。もし、なら奴らも生き物なら進化するんじゃないかなって。今考えても遅いけどね。

 

 それに倣うなら深海棲艦も進化した。奴らは私達艦娘の様な姿を模倣するような形で進化した。私はそう思ってる。

 

 それから奴らは戦い方が変わった。奴らは単純な攻撃から複雑な攻撃方法へと変わっていった。

 

 ある日、新種の人型深海棲艦によって沿岸部を攻撃された。

 

 それを何故か人々は、

 

「艦娘が人を攻撃!」

 

「艦娘が人を襲う!友好関係とは!?」

 

「英雄からテロリストへと成り下がった!それは嘗ての友、艦娘!?」

 

「艦娘は深海棲艦と同じ悪魔!」

 

 ニュースやインターネットなどで誤報である情報が拡散されていった。もちろん私達も反論はしたよ。でも彼らは許してくれなかった。信じてくれなかった。大きなショックだけが過大解釈されて広まった。

 

「艦娘は深海棲艦だ!殺せ」

 

「だから他種族を信じるのは駄目なんだよ」

 

「こうなるから俺は艦娘を信用するなって言ってたの」

 

「まんまと騙されたな、これで艦娘も深海棲艦と同じって訳だ」

 

 そうやってインターネットで拡散されて行って世界中に広がった。

 

 なんでここまでするの。あんなに仲良くやっていたのに。

 

 私が思っていたような世界は簡単に崩れ去った。あんなに楽しかったのに、今では裏切り者と言われて石を投げられる。

 

 次第に戦況も悪化していった。奪還された地域ですら再占領された。

 

 そうなればなる程、私達への非難が増えた。最初は一部の人からだった批判がより多くの人に広がって行った。

 

 裏切られ、恨まれ、憎悪されて終いには戦争の原因とされていきました。

 

 ここまで出来る人に私は恐怖を覚えた。深海棲艦とは違う、ドス黒い何かを見てしまったように感じた。

 

 それでも私は挫けないようにした。神通、那珂がいるし。ここで挫けたら妹達に顔向け出来ないからね。

 

 戦況は悪化していって艦娘達にも大きな被害が増えていった。

 

 そんな時、ある提督が着任した。

 

 艦娘に対しては優しく接しているように見えた。鎮守府外の人々から罵倒される中で、そうやって優しく接してくれる提督に恋愛感情を持つ子もいた。けど、彼は機嫌が悪いとたまに物や人に当たることがあった。それでもみんなは彼に尽くそうとしていた。

 

 けど、戦況は変わらず悪化していくと次第に彼の機嫌が悪い日が続いた。

 

 そんな日が続き、彼は無慈悲な人に変わっていった。

 

 昔の様に艦娘に対しての優しさなど無い、無慈悲な人。

 

 艦娘を道具の様にしか思ってないようだった。

 

 なら最初からそうすれば良かったのに。なんで優しくしてからこんな事するのか理解できなかった。彼の本性はあの時のニュース、インターネットの人達と変わらない、そう思った。

 

 その後、彼はある人と関係も持ったと聞いた。どうやら将官クラスの人との関係を使って何かをやっているようだ。

 

 気になるけど関わったら妹達や他の子が危なくなる気がして出来なかった。

 

 一人また一人と失って行く中で心の支えになってくれたのは神通、那珂だけだった。姉妹の絆って言うのは簡単に切れない。そうだよね。

 

「大丈夫です、姉さん」

 

「そうそう♪安心して!」

 

 神通や那珂はいつもそう言ってくれた。嬉しかった。お姉ちゃんとしてちゃんとしないと。

 

 こんな状況でもいつか誰が手を差し伸べてくれる。優しい人はいる。そう信じて私は妹達や駆逐艦の子を励ました。

 

 それでも救いは来なかった。彼に叱責され、殴られる毎日。

 

「どうしてこんな事も出来ないんだ!」

 

「お前等は艦娘だろ?」

 

「なんでだ?」

 

「使えない」

 

「お前等は俺の命令だけに従うべきなんだよ!」

 

 正直、本当に嫌だった。叱責されるだけならそれでよかった。けど彼は私達を殴りつけて来た。駆逐艦でも軽巡であっても。立場が弱ければ関係ないようだった。

 

 そんな中で戦果を上げられる筈もなく、任務に失敗、殴れるの悪循環。仲間を戦場で亡くしたとしても彼は何をしてくれなかった。

 

「なんだ、あいつ死んだのか」

 

「まぁ口うるさかったし、調子いいか」

 

「出来るなら沈む前に准将に売った方がよかったか?」

 

 紙をめくりながら彼はそう呟く。もう昔の優しかった彼はいない。今は物欲と私欲だけに支配された悪魔みたいな人だ。

 

 私達はそんな中、必死で生きようとした。まともに与えられなくなった食事。みんなで分け合って食べなければいけない程に少なくなっている。

 

 最近は集中力が続かない。夜戦でもミスが多くなってきた。この前は危うく魚雷に当たる所だった。

 

 そんなある日のこと、私達の部隊が呼び出された。

 

「君達に名誉ある任務が任された」

 

「君達は敵の機動部隊に肉薄し敵の機動部隊、若しくは空母を撃破する事だ!」

 

「帰還は許されていない!」

 

「素晴らしい戦果を期待しているぞ!!」

 

 なんで…そんな、ここまで頑張って来たのに。彼から言われたのは死ねと言う命令だった。嘘だ、こんなの残酷過ぎるよ。

 

 でもみんなに言わないと。

 

「姉さん、どうかされましたか?」

 

 私が執務室から出て来た所に丁度よく出会してしまった。

 

「ううん、大丈夫だよ!」

 

「提督から呼ばれいましたけど何かあったんですか?」

 

「いやぁ、次の任務だよ!」

 

 駄目だ、言いたくない。

 

「姉さん、何か隠し事しているでしょ」

 

「い、いやぁ〜そんなことないよ」

 

「本当、まったく姉さんは嘘をつくのが下手ですね」

 

「う、嘘なんか」

 

「何かあったんでしょ私が相談に乗るから」

 

「大丈夫って言ってるでしょ!!」

 

「もう放っといてよ!」

 

 いけない、強く言い過ぎてしまった。

 

「...」

 

「...ごめんなさい、姉さん」

 

「あっ、いや...これは違くて...」

 

 駄目だ、何を言えばいいのかわからない。命令のこと...?謝罪の言葉?何だっけもう分からなくなってきた。

 

「姉さん」

 

 神通が抱きしめてきた。いやだ、私はお姉ちゃんなんだからしっかりしないと駄目なのに...なんで涙が...

 

「泣いていいんですよ」

 

「抱え込まないで下さい」

 

「私達は姉妹なんでしょ?」

 

「うぅ...ぐす......」

 

「大丈夫ですよ」

 

「私達がいるんですから」

 

 その後の事はわからない。

 

 何を言ったのか、何をしたのか。でも神通がそれを受け止めてくれた事は覚えている。

 

 それから神通は那珂と一緒に整備長と話していた。

 

 何を言ったのかは知らない。もう聞けないから。

 

 




自分でもこんだけ書けるとは思ってませんでした!まぁスープを薄めるような感じで書いてる気がするけども…
取り敢えずは後編も見てくれると幸いです!

もう少しコアな表現入れても大丈夫ですか?

  • 大丈夫だ、問題ない
  • いやです!これ以上艦娘をいじめないで!
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