なんかまっ○ろくろすけに懐かれた。   作:レトルトところてん

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山あり谷ありにした方がいいんでしょうかね……できるかどうかは別としてね!!!

いやマジですごいと思う面白く起承転結できる人。だらだらと日常を書くことしかできねぇよぉ!


はい、続きです。


未知との闘争。もしくは気付き。

 

 

 

 

 

 ガラガラ、ちりんちりん。

 

 

 玄関をスライドさせる音がした。開け放たれた玄関から、春の陽気な風が我が家の廊下を吹き抜けていく。風が通り過ぎたことを世に知らしめるかのように猫の風鈴が音を鳴らした。

 

 

 ついにこの時が来たか。

 

 

 時間を確認する。10時01分……冗談だろ? まさか違う人か? あの星野がきちんと時間通りに我が家に来れるはずがない。

 

 配達でも頼んだのかなおばあちゃん。

 

 いやでもおばあちゃん今仕事中だしなー。休日返上でばかどもを相手にしてくるって言ってたし。

 

 ちゃぶ台の上にはおばあちゃん特製の桜餅も用意されてる。星野が10時くらいに来る予定だったので、おばあちゃんも張り切ってお餅を作っていたのだ。

 

 おっと、考える前にお客さんの相手をしなくては。

 

 俺は瞑想し、心を整えるのをやめて玄関へと移動する。

 

 

「佐藤くーん! 私が来たよー! ……わ、よく見たらこの人形可愛い……たぬきもある!」

 

 

 玄関まで行くと玄関を開けたまま、謎の棚にコレクションされたおばあちゃんの収集品を鑑賞する星野が居た。

 

 晴れやかな春の日差し、麗らかな爽風の香り、そして巨大人型まっ○ろくろすけ。いつ見ても違和感しかない見た目だ。

 

 

「おはよ、星野。とりあえず上がっててくれ」

 

「はーい……えっ! 佐藤くんそんな服着るんだね。かわいい……」

 

 

 俺の今の服はおばあちゃんが買ってきたデフォルメされた黒猫のパーカーである。下は適当にジーンズ。

 

 星野も何かお洒落してきたんだろうか。気になる。これだからまっ○ろくろすけはダメなんだ! だが、この宿泊にてまっ○ろくろすけを剥がす作戦も立ててある。貴様の素顔を晒すときが来たぞ! 星野ォ!

 

 

「おばあちゃんの趣味だ。茶でも出してやる」

 

「私、飲むなら玄米茶がいいかも。あと甘いもの!」

 

「君結構厚かましいよね」

 

「はー疲れたなー? 施設からここまで来るのにもうくたくただよ〜!」

 

「はいはい、適当にチョコでも作ってやる。その間……そうだな。ウィーでも用意しててもらおう」

 

 

 勢いで星野を招待したが、もちろん俺もこの数週間、復讐にだけ全振りしていたわけではない。いやしてたけど。

 

 楽しませることも重要なのだ。感情の落差を生み出し、天国から地獄へと叩き落とす。

 

 普通の小学生が今どき何を楽しむのか。何を友達同士で遊ぶのか。正直俺は知らなかったが、どうやら今どきの子供はゲームを一緒に遊ぶらしい。

 

 ということで少し前に出たウィーを事前に買ってきておいたわけである。

 

 

 考え事をしながら星野を茶の間に連れていき、座布団に座らせる。ちゃぶ台にはピンクと青のリモコンが2つ、鎮座していた。

 

 ええ、買いましたとも。ちなみにまだ遊んだことない。買ってきたソフトはマ○オカート、○鉄、リ○ム天国、ウィーパーティだ。ネットでよく見かけるやつを買ってきた。

 

 星野はおそらくこれらのゲームを遊んだことはないだろう。だからこそ、俺もこれらを遊ぶわけにはいかなかった。同じ条件、同じシチュエーションでの勝利にこそ、輝ける勝利の美酒を味わえるのだ!

 

 

「……おぉー。これがテレビでよく見るウィー。思ってたより頑丈そうだね」

 

 

 まっ○ろくろすけがピンクのリモコンを振り回しているが、それを後目に台所へと俺は引っ込んでいく。

 

 玄米茶と……そうだな。チョコクッキーでも焼くか。

 

 

「星野くーん? ゲームのソフトのパッケージ破っておいてくださいね〜!」

 

「はーい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私、1回遊んでみたかったんだ〜これ! ○鉄! 佐藤くんはやったことあるの?」

 

「フンッ……勿論ないッ! 対等なバトルをしようじゃァないか。無論、俺が勝つことは確定してるがな」

 

「すごい自信満々だけど結構運が大切らしいよ?」

 

「大丈夫。僕、最強だから」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハァァァァ!? うそだろおまえ! く、来るな! 俺のそばに、近寄るなぁァァァァッ!!?」

 

「恐怖の大王はいつも唐突にやってくるんだよ佐藤くん。それいけ☆キングボン○ー! あはは! そっか、なるほどね。ここでダイスを増やせば……!」

 

「バカやろぉぉぉ! いやまだだ。まだ俺には愛すべき借金を帳消しにする最強の手段がある! こい、来てくれ徳政令! !? 来ちゃー! 星野ォ! お前の天下もこれで終わr」

 

「んー……? あっ、これカード奪えるんだ!」

 

「豪運か貴様ァ!? ええええ? こんな一方的になることある? うそだろ」

 

 

 

 無事ボコボコにされました。おかしい……何かがおかしい。爆速でルールを理解し、エリアを買い占めることでボーナスを得る……あらゆる面で効率よく行ってたはずなのに、やつの豪運で全てが崩れ去った……。天が、運命がやつに味方しているッ!

 

 チキショーォォォッ!

 

 

 だがまだだ。まだ終わらんよ! まだマ○オカート、リ○ム天国、ウィーパーティーが残っている。○鉄……やつは四天王の中でも最弱。

 

 

「認めよう……星野。お前は運という面では俺の遙か上を往く存在らしい」

 

「うん! 佐藤くん運悪そうだし」

 

「シャラァップ! 俺が悪いんじゃない、星野の運が良いの!」

 

「まーもう1回やろ?」

 

「勘弁してください……まだ他にも3つ残ってんだぜ、俺の手札はよー! マ○オカート……てめぇの出番だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

「おいおい、どうしたんだい星野クゥン? 順位を見させてもらおうじゃあないか。おや、おやおや? 4位? 今4位なのかい?」

 

「……ふふ、あんまり調子乗ってると痛い目見るんだよ? こんな風に」

 

「ギャーッ! おま、空飛んでるやつに電撃は犯罪だろ!」

 

「おや、佐藤くーん? 今の順位は……あれー? 何位か言ってみて?」

 

「く、くそ! 雲乗ってるハゲ! 早く俺を復帰させろ!」

 

「何位か教えてよ〜佐藤くーん!」

 

「ろ、6位……ですけど、まぁ? すぐ追いつけるんで?」

 

「あっ、スター来た。このゲーム、なんかたくさんスター来るね!」

 

 

 

 無事ボコボコにされました。どうなってるんだ……? おかしい。この天才少年が、こんなにも一方的にやられることがあるのか? あっていいのか! 否、断じて否だ。

 

 現状、運が絡むと敗北する傾向にある。ならば運が絡まないやつで遊べばいいじゃない!

 

 残りのゲームはリ○ム天国とウィーパーティー。運が絡む要素は……ないッ!

 

 これって……あぁ。俺の勝ちだ。

 

 

 その前に飯でも食うか。もう1時くらいになってるしな。

 

 

「なー星野ー、昼飯は何がいい?」

 

「んー、オムライス……とか? というか、佐藤くん料理できるの?」

 

「あったりまえじゃい! あんだけチョコ作れる俺が料理できないわけないだろ」

 

「確かに佐藤くんのチョコすっごく美味しいもんね」

 

「そうだろうそうだろう? 30分掛からないから、テレビでも見て待ってて」

 

 

 さっさと作るか。俺はリモコンをちゃぶ台に置き、台所へ入っていく。キャスターがついた子供用の脚立が非常に便利なんですよ。まだ小さな俺でも軽々と台所で作業できる。

 

 卵はあるし、ケチャップもある。米は昨日のがあって炒めるには丁度いい乾き具合。後は玉ねぎに肉もあるし……ハムも入れちゃうか? ぶなしめじも刻んで入れようかな……。

 

 いかん。今日は星野も居るんだし、大人しく普通のオムライスを作ろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「出来たぞ〜……ってありゃ、おい星野〜?」

 

 

 大きなオムライスを皿に盛って、茶の間に戻ると座布団に横になっている星野の姿があった。なんか芋虫みたい。

 

 うつ伏せのカ○ナシみたいな感じだ。

 

 寝てんのか? そう思いちゃぶ台にオムライスを載せて、星野を足で突っついてみる。

 

 ちょんちょん。

 

 

「……」

 

 

 返事がない。ただの寝落ち小学生のようだ。

 

 

 流石の星野もあんだけ騒げば体力もなくなるか。なんなら俺もちょっと眠いし。

 

 ふーむ、どうしよっかな〜。

 

 

 ……待てよ? なんで寝てんのに黒いんだよこいつ! そうだ、俺の星野の素顔寝てる間なら見れるんじゃね作戦が早々に破綻してしまったじゃないか!

 

 くそ、どうしてだ? 何故寝てる間にも嘘をついてる判定になる。俺の目はとうとうイカれたというのか。

 

 

 星野の隣に腰を下ろし、玄米茶をすすりながら考える。

 

 

 星野を見つめるが、やはりいつも通り嘘の煙の嵐だ。いや、なんならいつもより嘘の密度が濃い……?

 

 気のせいか? いや、確かにより濃く、より大量に嘘が溢れている。これは、一体……?

 

 

 

 

 

 





次回は涼くんの考察パートに入りそうですね。
なんとなく書いてたら設定が戻ってきた気がします。あと携帯変えたので前の携帯のメモ帳も見なくちゃなぁ。
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