Doll's FrontLine -Armored Outsiders-   作:天羽々矢

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実は今回含め数話はとある方とコラボさせて頂くつもりなのですが、現在交渉中です。

OP:BAD CANDY/yukaDD(;´∀`)


#08 BLACK BASE RAID 01 ブラック基地襲撃 01

長い陸路を途中給油や食事休憩で停まりながらも進み、B03地区626基地が存在するボスニア・ヘルツェゴヴィナに入ったヒロ達。

今はフェンリルの技術チームが用意したドローンを用い基地の様子を偵察している。

 

ドローンの機体下部にはカメラが搭載され、撮影された映像はリアルタイムにコントローラーへ送られる。

 

「古い城塞をそのまま基地として利用してるんだな・・・」

 

呟くヒロの視線の先にはドローンが撮影する映像、その中には川沿いに立つ古めかしい石壁とその上に設置された対空砲や榴弾砲。

 

「地元は反発しなかったのかしら?」

 

「実際反発したらしいけど、城の修繕費をグリフィンが肩代わりする事と城そのものに手を加えない事を条件に使用を認めたらしい」

 

チカゲの懸念は最もだが確認した限りでは確かに城壁の上に対空砲や榴弾砲が設置されており、城の壁を加工したり物資搬入の為に壁に穴を開けていたり等はしていないようだ。

 

だがあの城壁1枚を隔てた先にはフェンリルの仲間を負傷させた上に横領や密売等、汚職の限りを尽くす悪徳指揮官(クソッタレ)がいる。

 

まずはどうやって基地に忍び込むかを考えなければだが、大きく見て侵入が可能そうなルートは2つ。

 

まずは基地正門に繋がる石橋。一番手っ取り早い上に近道にもなるが、グリフィンにとって部外者(アウトサイダー)であるヒロ達がノックしたところで素直に通してもらえるはずがない。

正門にはI.O.P.製のAR(アサルトライフル)の戦術人形であるACRと97式が巡回しているが、衣服はボロボロで所々に包帯が巻かれていたり絆創膏が貼られていたりと痛々しい姿である。彼女等は設定されたプロトコルのせいで指揮官であるデヴィンターには逆らえない。

 

もう1つは川から基地に繋がっていると思われる旧世紀時代の水路。基地に確実に繋がっているという確証こそ無いがその分見張りは手薄そうだ。

 

とにかく偵察はここまで。ヒロはそう思い至りコントローラーを操作してドローンを戻す。

 

それにいざという時の為に備え別の逃走手段も考えた方がいいだろう。デヴィンターと組んでいる暴走族が追ってこない保証も無く、もし(マスタング)が破壊され脱出不可能に陥るような事態になれば目も当てられない。

 

ユウゴも支援部隊の準備が完了次第向かうと言ってくれたがそれが何時になるかも分からない。

到着までに事を済ませられればそれが最善だが、偵察から得た情報からそれは難しいかもしれない。

 

何せヒロ達はヒロ、チカゲ、シズカの3人しかいない。対してB03地区626基地には最低でも十数体の戦術人形に榴弾砲、装甲車もあればデヴィンダーと組む暴走族までいる。

 

ヘリアンが明言したのはB03地区におけるヒロ達フェンリルの行動の黙認だけ。支援は得られない。

 

基地の人形達に協力を取り付けるか、それともデヴィンターに反感を持っている別勢力と手を組むか出来れば幾分かやり易くはなるだろうがそれにも手段が要る。

 

一先ず車を隠し落ち着こう、怒りで沸騰(ヒート)した頭のままでは物事は上手く考えられない。

 

 

 

一時の隠れ家(セーフハウス)としてヒロが選択したのは今は廃村となっている基地からそう遠くはない小さな集落の空き家、生憎と車を停められるようなガレージは無かった為に堂々と玄関前に停める事になったもののここは廃村となった今では人通りは皆無に等しい。

 

それにこの辺はグリフィンと事実上の敵対関係にある鉄血工造の人形部隊も通らない事もフェンリルのチームが事前に調べてくれた。お陰である程度は落ち着ける。

 

そんな彼らはちょっと遅めの朝食タイム、と言えどカップ麺等の非常に簡単な物だ。

 

腹が減っては(作戦)は出来ぬ。

 

キャンプ用の折り畳み式ガスコンロで沸かしたポッドの熱湯をカップきつねうどんの容器に注ぎ、容器に記載された時間後にチカゲが2階で双眼鏡を片手に基地周辺を偵察するヒロの下へ運ぶ。

 

「はい、朝ごはん」

 

「サンキュー」

 

カップきつねうどんを受け取ったヒロは早速割り箸を割り容器の蓋を取ってうどんを(すす)る。

下の階でもチカゲとシズカがカップラーメンで手早く食事を済ませる。

 

きつねうどんを食べ終えたヒロが2階から降り、廃棄物(ゴミ)を袋に纏めた後に基地周辺の地図を広げ、改めて3人で基地への潜入方法を相談。

 

ヒロはやはり手薄であろう旧世紀時代の水路から潜入する方法を提案するが、

 

「わざわざ地下に潜ってまた上がる必要あるかしら?正門からぶつかって・・・」

 

「無茶ですよチカゲさん、それでは消耗戦になってしまいます!」

 

「シズカに同意。俺達は3人しかいないんだ」

 

ヒロの言葉を遮ってチカゲが意見具申するものの、シズカが発言しそれに同意するヒロ。

 

真正面から衝突し消耗戦になれば時間かかかる分人数の少ないヒロ達が追い込まれる上、デヴィンターに逃げる時間を与える事に繋がってしまう。

可能な限り敵に悟られずかつ時間を掛けない潜入作戦(スニーキングミッション)が理想ではあるが、はてさてどうしたものか・・・

 

思案を巡らせる中、外から微かに聞こえる物音を耳が拾った。

3人は作戦会議を一時中断しヒロは消音器(サプレッサー)が装着されたH&K SFP9、チカゲは消音器(サプレッサー)装着済みのSIG SAUER P226、シズカは消音器(サプレッサー)装着済みのH&K USPをそれぞれ構え、家に入ってこようとする何者かを待ち構える。




ED:Prototype/石川智晶
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