Doll's FrontLine -Armored Outsiders-   作:天羽々矢

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OP:BAD CANDY/yukaDD(;´∀`)


#09 BLACK BASE RAID 02 ブラック基地襲撃 02

何者かが入ってこようとする家の扉の左にヒロとシズカが、キッチンの奥にチカゲが待ち構え()()()()の準備をする。

 

そして外にいる何者かが家の中を確認しようとゆっくりと扉を開ける。そしてその何者かが家の中に足を踏み入れるタイミングを計り、ヒロはM84 閃光手榴弾(スタングレネード)を開けられたドアから入ってきた人影の正面に転がす。

 

転がる物音と足に何かが触れた感覚で人影は一瞬動きを止め、足元に転がってきた閃光手榴弾(M84)を見る。

 

 

人影が閃光手榴弾(M84)に視線を落とした瞬間、閃光手榴弾(M84)が炸裂。強烈な閃光と爆音が人影の視力と聴力を奪う。

 

炸裂寸前に視線を外し耳を塞いでいたヒロ達は即座に復帰し、各々の得物()を構え直し対象に接近。

 

 

家に侵入してきたのは黒みがかった茶髪ショートヘア、薄い茶色の革ジャンに紺のズボンという恰好の、身長は目測で180前後はありそうな青年。

 

 

視力が回復し切らない内に近距離(クロスレンジ)まで接近。

 

「がッ・・・!?」

 

革ジャンの襟首を掴んで背を伸ばさせ、膝裏を蹴って両膝を(ひざまず)かせ、襟首を掴んだまま床に青年の顔を叩き付ける。

そして床に叩き付けた青年の頭に即座にSFP9の銃口を突き付ける。

 

「テメ・・・!!」

 

「悪いな、大人しくしててもらうぞ?」

 

ヒロがシズカに視線を向け、指示を察したシズカはスカートのポケットから手錠を取り出す。

そしてヒロが拘束する青年の両手を背中に回しまずは左手首に手錠を掛け、そして右手首にも掛ける・・・

 

だがその直前にヒロが気付いた。

 

ドアの外に別の人影が見え、その人影が茶髪の青年に手錠を掛けようとしているシズカに得物()を向けている

 

「シズカ伏せろ!!」

 

ヒロが叫ぶのと同時にダッシュし拘束していた青年から離れ、シズカを突き飛ばして勢いのままに床に伏せる、その直後に短機関銃(サブマシンガン)と思われる発砲音と共に弾幕が降り注ぐ。

弾幕が止んだタイミングで床から起き上がってシズカの右腕を引いて立たせ、急いでチカゲが潜むキッチンまで退避。

 

それを外に居た人影はドアを体当たりで開けて突入し、後退するヒロとチカゲに短機関銃を発砲するもヒロとシズカはチカゲが潜むキッチン調理台裏へ滑り込む。

 

ヒロに拘束されていた茶髪の青年が起き上がり、先程ヒロ達に発砲した人影・・・MP5Kを両手に持つ灰色のミディアムヘアの青年が寄り、()髪の少女が続いて家の中に入ってくる。

 

「スミス、大丈夫か?」

 

「あぁ何とかな、助かったぜレスト」

 

「彼らは何者ですか?」

 

「さぁな、俺が知りてぇよ」

 

“スミス”と呼ばれた茶髪の青年は“レスト”と呼んだ灰色のミディアムヘアに水色のパーカーと白いズボン、左目の下に涙のタトゥーが施された青年と、膝まで届きそうな長い()髪に赤いベレー帽とマフラー、青いネグリジェ風の服と白いインナーの少女はヒロ達の事を知らないらしい、そうなれば敵対勢力(デヴィンターの手下)だろうか?

 

キッチンの調理台越しに見える少女の姿はヒロの記憶に合致する存在がある。

 

 

I.O.P.製のAR(アサルトライフル)の戦術人形“9A-91”だ。

 

 

だが目の前の彼女は広告(カタログ)で見た個体とは違い、下には膝下までの丈の白いスカートを着用している。

 

あの個体だけ特別製なのか?と頭の中で考察していると、僅かに覗かせていた頭を捉えられたかスミスが持つリボルバー拳銃が火を噴いた。

慌てて頭を引っ込めると、キッチン奥の壁に大穴が開いた。明らかに普通の拳銃弾でなくもう1度頭を覗かせてスミスの獲物()を見る。そして思わず目を疑った。

 

陽の光を反射して銀色に輝きながらも重厚感があるそれはS&W(スミス&ウェッソン) M500。1発の威力で言えば拳銃弾で最強クラスの50口径(12.7mm)マグナム弾を使用する装弾数5発の回転式拳銃(リボルバー)だ。

 

あんな物を食らえば間違いなく木端微塵であると直感で理解したヒロは何とか彼らを制圧する手段を捻りだそうとする。

 

視界に入ったのはキッチンから外へ出る勝手口(キッチン)ドアと地下貯蔵室への入口(ハッチ)、ヒロはチカゲとシズカにそれぞれ顔を合わせ、そして頷き合う。

 

一方、スミス、レスト、9A-91はヒロ達3人が潜むキッチンに足音を立てないようゆっくりと近づく。

そして調理台正面に付き、一気に裏へ回ってヒロ達に銃を向ける・・・

 

はずだったのだがそこにはヒロ達に姿が無く、代わりに視界に入ったのは開けられた勝手口ドアと開けられた形跡のある地下貯蔵室への入口。

どっちを使ったのか調べようと更に近づこうとした瞬間、

 

 

ガシャァァァンッ!!

 

 

ガラスが割れる大きな音と共に先程のダイニングの窓を割りながらシズカが突入。サプレッサー付USPを発砲しスミス達の動きを一時的に封じる。

それを受けスミスは舌打ちしながらもM500をシズカに向けるが、今度はヒロが先程手榴弾(M67)でドアが吹き飛んだ出入口から突入、サプレッサー付SFP9を発砲しスミスの右手にあるM500を撃って弾き飛ばす。

 

それを受けスミス、レスト、9A-91は先程までヒロ達が隠れていた調理台裏に隠れ、スミスは左のホルスターに収まるもう1丁のS&W M500を取り出して飛び出し、MP5Kを2丁持ちで構えるレストがそれに続き、それに9A-91も続こうとしたが、

 

それより先に地下貯蔵庫のハッチが音と共に勢い良く開き、中からはスカートから伸びる2本の大鎌状マニピュレーターアームを展開したチカゲが飛び出す。

 

「!?」

 

9A-91はそれに驚いた為に対処が遅れ、あっという間に首元に大鎌が添えられる。

 

「動かないで!」

 

9A-91を人質というヒロにとっては可能な限り避けたい最悪の形で拘束したチカゲが声を上げ、その場にいる全員がチカゲの方を向く。

 

「ノア!」

 

「クソッ・・・!!」

 

レストが“ノア”と呼んだ9A-91の状態に声を荒げ、スミスは悪態をつきながらも迂闊に動けばヒロとシズカが発砲してくるかもしれない為、互いに銃口を向けながら睨み合う形となる。

 

「ッ・・・」

 

ヒロとしても人質を取る事は非常に不本意ではある。あるのだが、相手の装備や能力を自分等と比較した結果この手段を取るしか状況を打開する方法は無く、それを指示した自分に内心霹靂(へきれき)している。

だが目の前の3人が目標(デヴィンター)の一味である可能性も捨てきれない為、確認を取らなければ。

 

「お前達の目的は?デヴィンターの指示か?」

 

「デヴィンター?もしかしてバーナード・デヴィンターか?」

 

ヒロの発言にスミスが反応するが、直ぐに呆れるようにフッと軽く笑う。

 

「冗談だろ?あんなクソ野郎と仲良くする位ならゴキブリと兄弟になった方がマシだね!」

 

「あぁ、そう言うお前達こそデヴィンターの差し金じゃないのか?」

 

レストの発言にヒロが止まりその場で思考を巡らせる。

 

今のスミスとレストの発言から彼らはデヴィンターに対し友好的どころか敵意を持っている。彼らがヒロ達を騙す為に演技しているかとも考えるものの、そうであるなら今いる9A-91(ノア)がデヴィンター指揮下の人形であるにも関わらずあんなに状態が整っているはずがない。それは先程基地を偵察した時に

目撃した97式とACRの様子からも分かる。

 

やがて自分なりの答えを導いたヒロは、

 

「・・・チカゲ、9A-91(その子)解放(はな)してやってくれ」

 

「え?」

 

チカゲに人質である9A-91(ノア)の解放を指示して自分もSFP9の銃口を降ろし、シズカにも銃を降ろすように指示。

納得はいっていないもののヒロの指示である為、チカゲも仕方なく9A-91(ノア)の首筋に向けていた大鎌状マニピュレーターアームを降ろしスカートの中に戻す。

 

「――ッハッ!ハァッ、ハァッ・・・」

 

首筋に当てられた鎌が退かされた事で9A-91(ノア)が思い出したかのように呼吸、それにレストが駆け付ける。

それと入れ替わりでチカゲがヒロの下へ移動する。

 

「どういうつもり?」

 

意図を分かりかね問いかけるチカゲにヒロは答える。

 

「彼らと俺たち、標的(ターゲット)は同じだって事だよ」




ED:Prototype/石川智晶


という訳で、登場したキャラはNTK様作「人形達を守るモノ」よりDG小隊の面々です。
コラボの承認及び協力してくださったNTK様、この場を借りてお礼申し上げます!


※NTK様ご本人からご指摘頂いたので、修正しました。
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