シリウス所属最凶ウマ娘   作:影後

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主人公はプリティーダービーの世界で龍が如くしてるようなもん。


走り続けるという事、終わるという事

「流石だねアクセル君、タイムが0.8秒も縮んでいるよ」

 

「タキオン、薬の影響だが若干通常よりも疲れてるような気がする。負荷がよりかかってないか?」

 

「ふむ……凄いな、アクセル君の言うとおりだ」

 

俺はタキオンに貰った薬を飲みながら、グラウンドを全力で走っている。

普段よりも加速力が上がっているようにも感じるが、疲労が大きくなる。

 

「君は普段を意識して走ったんだろぅ?モルモット君はカメラ、カフェはデータを」

 

「タキオンの薬を飲む前よりも、踏込が強くなってる様に見える。無意識か?これ」

 

「モルモットさん、アクセルさんのバイタルを見ましたけど普通に走っている状況とまったく同じでした」

 

今、タキオンとの約束である実験に付き合っている。光るという副作用は正直どうでもいい。

自分自身を強くするため、そして…勝つために。

 

「しかし、この薬君の走った跡が光るなんて……」

 

「モルモットさん、なんというか悲しそうですね」

 

「いや……ほら、俺みたいに光らないかと」

 

顔をオレンジ色に蛍光させ、笑っているように光るモルモットさん。

駄目だ、色で判断しないとわからない。

俺自身、モルモットさんの素顔は知らない。

 

「アクセルさん、此方は終わりましたわ!」

 

「うん!マックイーンさん、流石!メジロのステイヤー」

 

「いえ、コンプさんもスプリンターとして素晴しいと思います、それに…トレーナーであるアクセルさんには勝てません」

 

「あはは……お姉ちゃんは最強だからね!」

 

「……最強、最強……違うぞ、コンプ。俺は負けた、勝ち逃げされた!彼奴に勝つまで……最強の称号なんてつくわけがない!」

 

コンプが(あっやばっ…)といった顔をして、マックイーンに小突かれている。

 

「悪いな、仲間にこんな事を……兎に角だ。俺よりも強いやつはいるさ。俺が勝ててるのはオグリやタマ、彼奴等が上に行ったからさ」

 

「……アクセルさんは……いえ」

 

「ふぅ、兎に角だ。トレーニングは終わりだ、少し休むと言いさ。私はもう一仕事だ」

 

「待ってくれ、俺は君のトレーナーじゃないけど…もうオーバーワー」

 

「モルモットさん、俺の限界は俺が知ってる。俺には限界はまだ来てない」

 

「……やれやれ、モルモット君。私は別に問題ない、並走と行くよ。本気のね」

 

「なら、私もです。お友達も言っていますし」

 

何か、ひんやりと冷たい何かが頬をなでている。

 

「止めろ……か、カフェ君のお友達は撫でてくれるのか?」

 

「それは……お友達では」

 

「そう……」

 

 

 

 

ゲートに入れば心はかわる。

怒りも、憎しみも、全てを忘れられる。

ただ一つの勝利のために。

 

これがウマ娘の『性』なんだと。

 

「よし、次だ。お前達、ライブの練習も並行して行うぞ」

 

「はい、理解していますわ」

 

「やっとライブの練習だ」

 

「安心しろ、頭の中に嫌でも叩き込むから。取り敢えず、1着になった時、それ以外も嫌でも覚えてもらうからな」

 

「はーい!」

 

「メジロマックイーン、安心しろ。昨日のスイーツのカロリーは消える」

 

「なんで知ってますの?!」

 

俺のトレーニングは正直、どのチームよりも苦しいものだと思っている。

理由は簡単だ、負けさせない、一着を取らせるために。

だが、それでも負ける時は負ける。

その負ける理由はモチベーションだ、雨天時、重馬場、良馬場、その時の対応の仕方は教えてきた。

雨の中でも走らせた、勿論、風邪を引かないように後で色々とサポートした。

だから、ブリッジコンプも、メジロマックイーンも、他のウマ娘よりもなれている。

 

「ばーてーるーな!」

 

「なんで……おね…ちゃん…こん…疲れ……ない」

 

「シリウスの目玉はウィニングライブ!バックダンサーでも、メインダンサーよりも目立つ!それが私達!ほら」

 

「まっ!待ってくださいまし!!」

 

「カロリー消費しろぉ!このあとボーナスあるから!」

 

「いぃぃぃぃやぁぁぁぁぁぁ」

 

俺達はウィニングライブに力をいれる、ここだけは譲れない。レースも比較的厳し目だが、それは彼女達の限界を知ってからは緩めた。

だからこそ、ライブに関しては限界までやってもらう。

 

「なら……オグリー!!!」

 

「アクセル、そんなに叫ばなくても聞こえるぞ」

 

「という訳でオグリキャップだ、オグリ。ライブやるぞ」

 

「良いが、曲は」

 

「W-B-Xで」

 

「わかった」

 

この世界でも、この曲が好きなんだ。

俺はなれないが、憧れたヒーローの様になれるから。

 

 

 

 

 

アクセル: W-B-X crime and the city

 

オグリ:また誰かが突然ドアをたたく

    事件の予感 Welcome to Windy city

    この街には 涙は似合わないぜ 闇にひそむ

 

オグ アク :キーワード見つけだそう                   

    

オグリ:一人では届かない夢

 

アクセル:(検索する無限のアーカイブ!

      記憶と言う海へと dive!)

 

オグ アク:君と

      

オグリ:なら叶えられる

 

オグ アク:Half and Half

 

アクセル:(~W Boiled Extreme~)

 

オグリ:WBX!二人のbody and Soul

 

アクセル:(他にないさ オンリーつまり相乗り)

 

オグリ:一つに

 

オグ アク:WBX!

 

オグリ:最高のパートナー出逢う時 奇跡を起こる

 

アクセル:(so we can make it)

 

オグ アク:Wをさがせ

 

アクセル:W-B-X crime and the city

 

 

「オォぉぉ!!!」

 

「凄いですわね」

 

「こうしてると……少し恥ずかしいな」

 

「完璧じゃん、オグリ。タキオンとカフェも何か踊る?」

 

「いや、私達も普通にトレーニングするさ。モルモット君が私用のメニューを組んでくれてね、メイクデビューも決まった」

 

「何時だい?」

 

「来週の新バ戦だよ、……この硝子の脚でも足掻ける所を見せてやりたくね」

 

「私はどうしますか?トレーナーさん」

 

「カフェは何時が良い?」

 

「では、再来週で」

 

「その後にマックイーンとブリッジコンプか。……忙しくなるね」

 

二人は同時にデビュー戦をする。

ブリッジコンプはマイル、マックイーンは中距離だ。

 

「その私達と常に並走しつつ、トレーナー業務を行うアクセルさんは何者なんですの」

 

「何って……俺に質問するな。俺は俺だよ」

 

マックイーンの頭を軽く撫でてやり、そして狭くなったチーム部屋に思いをふける。

 

「……タキオン、カフェ、発光トレーナー、」

 

「それヤメてくれない?俺はタキオンのモルモット」

 

「…………モルモットトレーナー」

 

「うん」

 

カフェ、私、マックイーンがドン引きしてるのにイチャコラ始めた二人は置いておく。

兎に角、仲間という家族が増えた今、シリウスに光明か差し込むんだ。

 

「ゲーミングトレーナーに僕らのリーダートレーナーじゃないか、久しいな。戻ったぞ」

 

「ゲーミングトレーナーじゃない、俺はタキオンのモルモットだ」

 

「駄目だな、医者に見せないと」

 

20代前半のフロックコートのトレーナー。

何処か、獣狩の夜をしているようにも感じられる風貌の紳士的な男性だ。

この人はカフェトレ、カフェと相思相愛らしく誰も居ない所でさり気なくカフェを撫でたりしている。

 

「カフェトレ、何してる?」

 

「なに、すこしな」

 

鋼鉄の杖を持ちながら、挨拶をしてくるカフェトレ。

 

「ふむ……リーダーは変わらず、肉体を酷使しているな。何故壊れないのか不思議でならないよ」

 

「自分の限界を超えることと、自分の限界を迎える事は違う。当たり前だろ?」

 

「永遠に成長し続けると?笑わせる、そのうち壊れ、忘れられていくだけだぞ?」

 

「忘れられていく事をおそれはしない、俺が恐れるのは俺が皆を忘れることだ」

 

カフェトレの嘲笑う瞳、だが……そこには確かなトレーナーという熱意が存在している。

 

「リーダー、私は何も言うまいよ。ただ、カフェを泣かせることはしないでくれよ?」

 

「……チームメイトは泣かせない、二度とな」

 

 

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