凄腕諜報員 レン   作:イーグル15

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第5話

  ピンガとキャンティ

 

 

 5/3 5:00 習志野駐屯地 

  

 「おい!さっさと吐いちまえよ!こっちは情報を掴んでるんだよ。」

 黙り続ける女と怒鳴る男。男の方は特務機関所属の尋問官だった。

 ここには、バレる可能性がある監視カメラはないし、電流を流す役の職員しかいない。

 彼は電流を死にかける直前ほどの大きさで流すように指示する。そうすると、キャンティの体が波打つように痙攣し、倒れるがさらに微弱な電流を流し、目を覚まさせる。

 「吐かないと、さらに痛みが増すぞ~。」

 尋問官はこれを既に1時間続けているが、なかなかキャンティは吐かなかった。

 別に尋問官の尋問が緩いわけでない。

 20分が経過したとき、必殺のつめを剥いでみたり、手にナイフを刺してみたりしたけど、なかなか折れなかった。

 普通のスパイならそろそろ折れてもおかしくない。

 しかし、キャンティの精神力が強かったことも大きいが、組織は例え話してしまったら地の果てまで追ってきて残虐な方法で自分を殺すだろうとキャンティは考えていた。

 それならば、情報を漏らさない方が良い。

 しかし、電流攻撃でその決意も揺らいでいた。

 

 

 5/3 6:00 スズキラグジュアリーホテル

 

 あのコナンとの会話との後、彼らはホテルに戻り、一旦休息を取っていた。コナンは目暮警部と話していたようだが、レンは休めるときに休むべきだと思ったので早々に寝た。

 そして、3時間ほど睡眠を取ったレンは、七海と再びパシフィックブイに行く準備を進めていた。 

 近海に待機中のひゅうがはあくまで航空型護衛艦であり、対潜水艦作戦のスペシャリストではない。対潜ヘリは積んでいるが、万全に万全を取りたかったので、今日の15時頃に周辺海域に到着するのを待つべきだ思っていた。

 さらに言えば、彼らが潜水艦という見つけにくいものに乗っている以上、彼らをおびき寄せなければならない。

 非常に難しい作戦であった。

 特務機関からは習志野で厳しい拷問を行ってはいるもののなかなか吐かないと連絡を受けていた。

 どんな次の行動を起こすべきか。彼らは考えていた。

 

 

 5/3 7:00 空の上

 

 「なに?キャンティが捕まった??」

 ジンはウォッカから連絡を受けて思わず聞き返した。

 ただの八丈島での作戦でそんなことになるとは思っていなかったからだ。 

 ウォッカは右往左往していて、ジンの判断を仰いでいた。

 ジンは悩んだ。

 彼の乗る飛行機は日本に向かってきて、到着後に組織のヘリに乗って潜水艦に向かうという予定であった。

 ジンの中ではミステリートレインで死んだと思っていたジェリーに老若認証システムが同一人物とした小学生ぐらいのシェリーが本物なのかを確かめるのは重要な事項であったが、キャンティは組織の重要な構成員であり、スナイパーである。

 また、組織においてそこまで詳しくはないものの重要な情報を持っているメンバーでもあった。

 ジンは迷ったあげく、行方が分からないキャンティは後回しにして潜水艦に向かうことにした。

 彼はウォッカに老若認証システムを使ってキャンティを探すように指示したが、見つからなかったことから相当手練れな組織であることが判明したので優先順位をつけたのだ。

 そして、キャンティが捕まったことを知ったベルモットが動き出した。 

 彼女がするべきある事をした後で。

 

 

 5/3 14:00 パシフィックブイ

 

 レンと七海はパシフィックブイに朝から向かおうとしたが、キャンティの事件と島内の監視カメラの確認、スズキラグジュアリーホテルでの銃撃戦の後始末に追われていた。

 さらに、護衛艦ひゅうがと協力して潜水艦を見つける作業を行っていたためパシフィックブイに到着するのが遅くなっていた。

 もちろん、コナン君からパシフィックブイ内でレオンハルト?とかいうエンジニアが自殺に見せかけれて殺されたということを聞いて、彼は余計にゆっくり向かっていた。

 彼はパシフィックブイ内に国際シンジゲートのスパイがいることはほぼ確定だと思っていた。

 実は今日の朝、島内の監視カメラを調べたが改ざんされたであろう痕跡が見つかったのだ。

 そんな中、パシフィックブイでの自殺事件。明らかにそのスパイがヘマしていることは明白であった。

 まぁそこは江戸川コナン君に任せよう。

 それがレンの判断であった。

 そもそも防衛省の人間が目立ちすぎるのは良くない。

 我々の仕事はこの国の安全を守ることだ。

 犯人逮捕は警察の仕事であった。

 

 

 5/3 16:00

 

 空自の早期警戒機が高速で当該海域に接近するヘリを捉えた。

 明らかに黒の組織のヘリだろう。

 コナン君からの連絡によれば、犯人の目星はついたらしい。

 しかし、その前に2人の救出である。

 どうやら潜水艦の中に閉じ込められている灰原哀ちゃんと直美アルジェントは自力で脱出するとのことだった。

 魚雷発射管に向かい、そこから海中に脱出し、コナン君が近くまで迎えに行って水中スクーターで脱出するとのことだった。

 レンは自分がそのヘリから人間が降りたときに強襲し、潜水艦に乗り移り、潜水艦内でドンパチするつもりでいたが、それよりも安全性が高そうな作戦に乗った。

 それよりももう1人の組織のメンバーであろう人間をコナンから聞いたレンはパシフィックブイに向かい、彼の監視をするとともに、潜水艦の対策を練り始めた。

 

 5/3 16:30 パシフィックブイ

 

 「海上自衛隊の潜水艦が当該海域に到着しました。」

 七海は彼にそう耳打ちした。

 どうやら2人の脱出は成功し、コナンが彼女たちを救出し、潜水艦は彼らを追っていたがどこかに消えたらしい。

 そこに海自の潜水艦の到着の報が入った。

 「潜水艦はパシフィックブイから15㎞の地点の海底で待機し、敵潜水艦を発見次第攻撃する予定です。」

 七海はそう言うと少し離れた。

 彼らの目はグレースに向いていた。

 2人も凄腕の諜報員である。

 グレースの行動がフランス人として少しおかしいことには気づいた。さらには、骨格的に少しごついなとも感じていたのだ。

 彼らの目標は取り敢えずグレースの行動に注視し、彼を捕らえること。

 第二目標は敵潜水艦を撃破すること。

 その2点であった。  

 既に付近には潜水艦の他に対潜ヘリも準備しており黒の組織の潜水艦はそこに突入しようとしていた。

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

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