愉悦部 in キヴォトス   作:山崎五郎

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キリエ・エレイソン(お気に入り登録&UA&評価&誤字報告&感想ありがとうございます)

今回は『伝説の超三毛猫』先生の『HENTAIの野望〜キヴォトス同人誌化計画〜』(https://syosetu.org/novel/311789/#)とのコラボ編でございます。
三毛猫先生ありがとうございます。


【コラボ編】検証!あの技この技出来るかね?

平行世界、if、カーニバルファンタズム。

 

この世には同じ世界同じ人、同じものが存在しても違う道をたどる世界が存在する…という説がある。

 

そして、このキヴォトスにおいてそれはあり得ることだと色彩は証明してみせた。

が、それは必ずしも何もかも同じということはなく。

 

 

 

 

 

 

 

「ふむ…ここはこんな感じなんだな。

懺悔室のこの話し口は…もう少し位置を低くすれば…」

 

「…朝っぱらから突然押し掛けたかと思えば、懺悔室などシスターフッドにもあるだろう。

わざわざこんな場所まで押し掛けて来ないでもらいたいな」

 

「あー?別にいいだろどうせ人なんて来ないんだから。

それにトリニティの方だと正実の連中とか他の一般生徒共がやかましいんだよ…」

 

「まあ、そうだろうな」

 

とあるキヴォトスには存在しないはずの教会で、存在しないはずの生徒二人が言葉を交わしている。

 

黒いメッシュの刻まれた金髪、紫に染まった片翼の少女は間島スバル。

トリニティにて『プレアデス性団』なる漫研サークル系の部活で団長を務める存在。

 

青髪のロングコートに、首にロザリオをかけた少女は清川シエル。

ゲヘナにて中等部でありながら高等部の風紀委員会に名を連ね、委員長代行の権限を持つもの。

 

これは、本来存在し得ない少女二人が同時に存在し、なおかつ出会ってしまったとある世界の物語。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「せいッ!ハァッ!!」

 

「フン…」

 

ゲヘナとトリニティの境界の、少し寂れた広場…

 

二人の少女(スバルとシエル)は、そこで鍛錬を兼ねて手合わせをしていた。

…無論、『手合わせ』とはあくまでも彼女たちの実力から見ての尺度であり、他の一般生徒から見ればそれは化け物同士の決闘レベルであった。

 

「箭疾歩」

 

「ぐおッ!やるな…『剃』!」

 

たった一歩の踏み込みで間合いを詰めたシエルの拳を、本能的に回避するスバル。

ならばこちらも、と某海賊王世界の諜報機関の技により、高速で移動する。

 

「ぬッ…!」

 

常人ならば動きを一歩遅れで追うのが精一杯のそれを利用した攻撃を、シエルは防いでみせる。

が、このままでは一方的な展開になるのは目に見えている。

 

 

 

 

「…『セット』」

 

「おわっ!?」

 

シエルの言葉とともにどこからともなく魔法陣が開く。

そこから彼女の愛用品の一つである黒鍵が数本飛びだし、シエルの周囲の地面に突き刺さった。

スバルは思わず足を止め、距離を取る。

 

「コンニャロ…そんなこと出来るなんて聞いてねぇんだが?」

 

「当然だろう。こちらも教えた覚えなど無いからな」

 

「ヘっ…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ところで間島スバル。お前に聞いておきたいことがある」

 

「あん?お前が俺に聞きたいこと?」

 

「ああ。お前が使う技の数々だが…」

 

「オイ、その話前もしたよな?著作権が云々ってのは…」

 

「そうではない。ただ、お前が使える技と使えない技(・・・・・・・・・・)の区別とか、そういうものはあるのかと思ってな」

 

「…ほう」

 

ここで、間島スバルという少女の戦闘スタイルを振り返ってみよう。

『ストリートファイター』の波動拳や昇龍拳、『ドラゴンボール』のかめはめ波、『ワンピース』の六式やゾロの剣術。

 

これだけ見れば彼女に出来ないことなど無いのでは、と思うだろう。

だが、私は疑問を持った。

 

『ONE PIECE』といえばルフィの『ゴムゴム』シリーズではないのか?と。

 

そこで、以前それとなく問いかけてみたのだが。

 

『あー…それか。

前にもやってみようとしたんだがな。やっぱ無理だったんだよ。

ルフィがああいうこと出来るのってゴムゴムの実を食べたゴム人間だから、って条件付きだろ?』と、彼女は答えた。

 

そこで私は仮説を立てた。

『技術以外に何かしら明確に必要なものが存在する技は再現できないのでは…?』と。

 

そこで今回、出来る技出来ない技を確かめてみよう、というわけだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うおー…だだっ広い海岸だ」

 

「ここはゲヘナでも使われなくなったほどの海洋だ。

大技をぶっ放しても咎められることもない。存分に力を振るいたまえ」

 

「おう。…で、何をすれば良いんだ?」

 

「とりあえず簡単にリストを作っておいた。

まずは…この4つだ」

 

「……………お前、お前さぁ…人のこと言えないだろ、このラインナップ…」

 

『この世界で著作権を問われることはない』、と言ったのはお前だぞ、間島スバル。

さあ、実験を始めようか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

約束された(エクス)――――

 

 

 

 

――――勝利の剣(カリバー)!!!」

 

ズドォオオオオン!と十数メートル先の海面で大きな爆発が起こった。

検証その①、『Fate』シリーズ最強にして最有の宝具、約束された勝利の剣(エクスカリバー)

 

かのアーサー王の伝説が元となっている、Fateシリーズで数多くの聖剣、宝剣、魔剣の中で今なお最強を謳われるものだ。

 

 

「…とはいえ、本家本元に比べればいささか弱い…いや、だいぶ弱めだな」

 

「当たり前だろ。アレはアーサー王伝説の知名度補正+セイバーの魔力+聖剣そのものの強さが重なり合った結果なんだからな。

俺のはただ神秘の力をこの模造剣に集めてぶっ放すだけのもんだ。

形だけ真似てこれなら上々だろ」

 

ふむ、言われてみればそうか。

加えて、セイバーの『約束された勝利の剣』は人々の「こうであって欲しい」という想念が星の内部で結晶・精製された神造兵装だ。

ただ形だけ似せた模造剣ではこの程度でも仕方なし。

 

とはいえ、敵に対しては十二分に使えるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

検証その②

 

「…アルクェイド…ああ、『月姫』か。

空想具現化(マーブルファンタズム)』?

 

空想の実体化…だと?」

 

「ああ。手っ取り早く何か出してみてもらおう。

『鎖』『蔦』『ホワイトボード』。この内どれか出せるか?」

 

「…どれも無理だな。出来るのはせいぜい武器とか拳に炎だの雷だのを纏わせたり…そんなとこだ」

 

成る程、『ONE PIECE』の火拳や『聖闘士星矢』のアトミックサンダーボルトなどが出来たのはそういう事か。

とはいえ、アルクェイド程の自由度はない、という結果だな。

 

まあ、これが使えるやつは真祖の姫だったり死徒の中でも指折りの連中だったりするから、仕方がないか。

 

 

 

 

 

 

検証その③

 

「………『第5魔法』?なんだこれ」

 

「私自身も完全に理解しているわけではない…というか公式(型月)もすべてを明かしていた訳ではないのだが、少なくとも私が見た限りでは『時間』の概念に干渉しうる力…といったところか」

 

「あ、無理だなソレ」

 

「あ、無理ですか」

 

まあそんなもん出来たら恐ろしすぎるな。

他人の過去の記憶を借りて全盛期の自分になったり、自分の肉体だけを別の時空間に飛ばして攻撃を無効化したり、死の事実を遥かな未来へとぶっ飛ばして先送りにしたり。

 

…というか、これが副産物扱いなのだからもし完全再現出来てしまったら最悪この世が終わる可能性すらある。

 

 

 

というわけで第5魔法は使えない…というかこういう魔法系はほぼ無理だな。

 

 

「スフィア!ブレイク!!スライダー!!!」

 

右腕、左腕それぞれの正拳突きとともに蒼く輝く魔術ビームが放たれ、トドメに薙ぎ払うように振るった右足から放たれるビームが海面に次々爆発を起こした。

 

どうやら常識の範疇をあまりにも超越しているような魔法系は使えないが、ビームをぶっ放したり炎や雷を出す魔術系は使えるようだ。

 

 

 

 

 

 

検証その④

 

「…『直死の魔眼』か。なるほどな」

 

「使うことが出来ればこれほど恐ろしく心強いことはない。

が、その分私生活にも大いに影響が出るだろうが…どうだ?」

 

「んー。まあ無理だな。

志貴とか式が使えるようになったのは『死』のイメージに近づいたからだし、そもそも使うための脳とかそっち系も揃ってないしな」

 

「ほう…つまりお前を九割九分殺せば発現する可能性がある、と」

 

「!?」

 

「冗談だ」

 

そもそもそんなもの使えたら私どころかキヴォトスの如何なる存在もコイツに太刀打ちできなくなるだろう。

 

線をなぞったり点を突くだけであらゆる物を『殺せる』なんて反則も良いところだ。

それにあの身体能力が上乗せされるのだからたまったものではない。

 

使えなくてむしろ安心だな。

 

 

 

 

 

 

 

 

その後も、あれやこれやと実験は続いた。

 

「『刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルク)』!

 

…ただぶっ刺してるだけだコレ!」

 

「槍そのものの呪いによる因果逆転だったからな…心臓に突き立てるのは無理でも、無数に枝分かれするものならば、あるいは…」

 

 

 

 

 

「ツンデレとかもう沢山よーーーーーッ!!!」

 

「秋葉の当主ビーム、形だけならば再現可…

 

『略奪』の力は出来なかったか。これも先天的な問題か…」

 

 

 

 

 

 

「ネロの『招き蕩う黄金劇場(アエストゥス・ドムス・アウレア)』、タマモの『水天日光天照八野鎮石』、無銘とかアーチャーの『無限の剣製(アンリミテッドブレイドワークス)』…空間系も無理だな…まあネロの剣技位なら出来るか?

 

炎を纏って…童女謳う華の帝政(ラウス・セント・クラウディウス)』!!

 

「キャスターとアーチャーに関しては無理があるか。

アーチャーの投影魔術は…」

 

「ムリ。そんな事できたらエンジニア部に武器製作して貰ってねェ」

 

「だな。で、タマモの技だが…」

 

「え?アイツ一応キャスターだろ?それなら俺も…まあ、炎とか氷とか出すぐらいなら」

 

「本家本元には遠いだろうな。が、安心しろ。

お前でもしっかり本家に負けず劣らずの威力を叩き出せる技が一つあったぞ」

 

「何…?」

 

 

 

 

 

 

「まずは金的!次も金的!懺悔しやがれ…」

 

「これがトドメの金的だァーーーー!!」

 

一夫多妻去勢拳こと、呪法・玉天崩。

Fate/EXTRA-CCCにおけるキャス狐ことタマモの最強技。

 

キャスターのくせにキ○タマに蹴りを2発、ライダーキックよろしくの飛び蹴りを一発浴びせるという殿方ならば思わず『ヒエッ…』と股の間が冷えるであろうな技だ。

 

話を戻そう。まあこの通り魔法的なものは一切使わないシンプル・イズ・ベストな体術技のため、スバルも見事に再現可能というわけだ。

 

いざという時に先生を脅すのにも使えそうだな。ワハハ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして夕暮れ。

 

周囲がうっすらとしか見えなくなってきた頃に、ようやく実験は終了した。

 

「はぁ…くたびれた。

ま、自分の出来る/出来ない技の区別も改めてハッキリさせられたし、今後にも期待が持てそうだし結果オーライかね」

 

「ほう。満足してもらえたならば何よりだな。

ところで、これを持ってくれるか」

 

「?これは…槍?なんか見覚えが…ん?」

 

 

ザバァァアアン!!

 

 

ウガァガオアアアアアアアアアア!!!

 

 

 

「…えっ何アレ」

 

ゲヘナ(うち)の生徒が山海経からくすねてきた薬で産み出した巨大海トカゲくんだ。

この海域が封鎖されてたのはアイツが原因だったりするんだなぁこれが」

 

「…お前、技を海に向けて撃たせてたのは」

 

「なんのことだ?

まあ確かにいつ目覚めるか分からない(・・・・・・・・・・・)上、アレが居る限り漁場としても使えないので誰かに退治してもらえれば(・・・・・・・・・・・・)とも思ってはいたが…

 

今回のは偶然だぞ?」

 

「…その愉悦神父や外道シスターみてぇな笑みをもう少し包み隠そうとは思わねぇのか」

 

「ん?今の私はそんな顔をしているのか。

さて、海面を鏡代わりに確かめたいところだが…そうも行かないみたいだぞ?」

 

こちらに気がついたであろう海トカゲくんは、大波をザバザバと立てながらこちらに向かってくる。

サッサと退治してしまわなくては。

 

「…で、退治するってどうやって?

 

ぶっ飛ばせっつーならエクスカリバーでも良かったんじゃねぇのか」

 

「フフフ…槍に関する大技なら一つあるだろう。

海と蒸発させるほどの爆発的な炎と雷による一刺しが」

 

「………うわ。マジでやれって?

最悪海面蒸発するぞ」

 

「あんな化け物がいるような海などいっそいくらかぶっ飛んでくれたほうがありがたい。

熱殺菌も出来そうだ。」

 

「マジかよ…うわ、もう近づいてきてら…!」

 

「スバルさんのォ!ちょっといいトコ見てみたいあソレハイハイハイハイ」

 

「………(後で一発ぶっ飛ばそう)」

 

やれやれという態度をしつつも技の構えに入った。

よし。

 

私も(・・)一つ用意をしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「神々の王の慈悲を知れ…!」

 

 

「神性領域拡大、空間固定」

 

 

「インドラよ、刮目しろ!」

 

 

「神罰執行期限設定、全承認」

 

 

「絶滅とは是、この一刺し!」

 

 

「シヴァの怒りをもって、汝らの命をここで絶つ」

 

 

 

 

 

「灼き尽くせ…!!

 

日輪よ、死に随え(ヴァザヴィ・シャクティ)!」

 

 

 

「…破壊神の手翳(パーシュパタ)!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天に立った太陽神を思わせるスバルの槍から放たれた焔と雷の閃光と、創造と破壊の神の破壊の力を封じた鏃がシエルの弓から放たれ、

 

朱い閃光と蒼い波動は巨大な海竜に衝突し。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

瞬間。

 

世界は崩壊した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……………と、以上がゲヘナ領における爆発、崩壊事故の原因だと判明いたしましたが。

 

………トリニティ代表、桐藤ナギサさん。

………ゲヘナ代表、羽沼マコトさん。何か言いたいことがあれば、どうぞ」

 

「「…………………………」」

 

両者は白目をひん剥いて気絶した。

 

 

 

ちなみにスバルとシエルは巨大怪生物撃破による功績を得ることとなったが、(近隣に誰も居なかったとはいえ)ゲヘナ領土に大きな被害をもたらしたとして先生からこっぴどく説教されて、各々の学園で謹慎処分となりましたとさ。

 

めでたしめでたし。







や  っ  つ  け

ちなみにキヴォトスが無事で済んでるのはスバルとシエルによる技だったからです。

本家本元がやったらキヴォトス消失します。


三毛猫先生申し訳ありません。
そしてありがとうございました!
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