ふたりはヒーロー   作:かきねん

3 / 4
うまいつなぎ方が思いつかなかったのでとりあえず投稿
短いです


嘘つきのヒーロー

ーーー冥土帰しの病院ーーー

 

インデックスは走る。

 

転びそうになっても看護師に注意されても走り続ける。

 

自分を助けてくれると言った彼のために。

 

自分を助けようとして怪我を負った彼のために。

 

自分のせいで彼が倒れてしまったのかと考えるだけで喉が干上がる。

 

記憶喪失前の友人2人と仲直りできたのはいいが、その過程で彼が被害を受けるのは許せない。

 

"僕たちは彼を助けることができなかった。"

 

"申し訳ありません……インデックス。"

 

"彼はとても危険な状態だったんだね?"

 

それらの言葉を聞いた時はショックで気を失いそうだったほどだ。

 

彼の病室であるという部屋の前に着いた。

 

気がはやる気持ちを抑えながら、ゆっくりとドアを開ける。

 

ベッドに座り、窓の外を眺めている彼。

 

彼がある程度元気そうな姿を見た瞬間、思わず声が漏れた。

 

「"とうま!!"」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっと……どちら様ですか? 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「とう……ま? 」

 

彼は無機質な目でこちらを見ている。

 

「病室……間違ってませんかね? 」

 

「とうま……」

 

インデックスの目からは大粒の涙が流れる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なーーんてな!!!ドッキリ大成功!!! 」

 

「………………………………えっ? 」

 

「「「大成功!!!! 」」」

 

後ろのドアからはドッキリ大成功と書かれたボードを持った友人2人とカエル顔の医者が現れた。

 

「いやー、悪かったなインデックス。俺って別に記憶喪失でもなんでもないんだ!! 」

 

「申し訳ありません、インデックス。彼がどうしてもと言うので……」

 

「……君を元気づけるためだと聞いてやったのに逆効果だったじゃないか……」

 

「ごめんね?僕は患者に必要なものは全て揃えなければいけないんだね? 」

 

「…………とうまあああああーーー!!!!! 」

 

どういうわけかインデックスの犬歯が伸びた。

 

そして上条に飛びかかり……。

 

「えっ、ちょっ、ごめってぎゃああああああああああ!!!! 」

 

(痛ェェェェえええええ!!!!なンだこりゃァ!!!)

 

頭にかぶりついた。

 

ーーー第19学区 廃工場ーーー

 

上条の頭の上には無数の羽根が降り注いできている。

 

神裂とステイルは迂闊に動くことができない。

 

いっそ自分の身をも捨てて彼を救いに行こうかと思った瞬間、上条の体がビクンと跳ねた。

 

「上条当麻!?まだ動けるというのですか!?? 」

 

「…まだ死ねないんだ……」

 

「「え? 」」

 

上条の口から何事かが呟かれる。

 

「ここで死んだらインデックスが悲しむんだ……一方通行の願いを叶えてやらないといけないんだ……御坂妹も助けないと……父さんだってこのままじゃ殺されちまうんだ……ローマ正教に世界が征服されちまうんだ……テッラは誰が止めるんだ…風斬は誰が助けるんだ……第三次大戦は誰が決着をつけるんだ……バードウェイは?グレムリンは?オティヌスは?命と引き換えに俺をここに送ったオッレルスは?俺は何のためにここに来たんだ……? 」

 

「……うおああああああああああああ!!!!!! 」

 

「!?まだ立てると言うのかい!? 」

 

上条は大声で叫ぶと、今にも死んでしまいそうなほどヨロヨロではあるが、立ち上がった。

 

ほぼ倒れかかるように羽根が降って来ていない神裂とステイル側に駆け寄り、地面に倒れてしまった。

 

上条の口からは赤黒い血が流れていた。

 

ーーーファストフード店ーーー

 

結局、あのドッキリ事件から約10日は経過した。

 

インデックスの気持ちを踏みにじった罰として毎日アイスを一週間買い続ける羽目になったのが地味にキツかったのだが……。

 

今日は姫神のこともあるのでとりあえずあのファストフード店に向かった方がいいかと判断し、そこで昼食を摂ることにした。

 

ハンバーガー無料券の束もしっかり手に入れているのでインデックスが食べ過ぎても安心である。

 

「チーズバーガーとバニラシェ……(ブラックコーヒーにしろォ)……やっぱりブラックコーヒーでお願いします」

 

「えーっと……とりあえずハンバーガーを20個なんだよ!! 」

 

「か、かっ、かしこまりました! 」

 

インデックスの注文を聞いて顔を引きつらせながらも立派に仕事をこなす店員は賞賛に値するだろう。

 

「お、お会計は3400円になります! 」

 

「あ、じゃあハンバーガー20個はこの無料券で」

 

上条が20枚分のハンバーガー無料券を差し出すと、店員は一瞬よろめいたがすぐに立ち直った。

 

「かっ、かしこまりましたあー!!! 」

 

(なンか不憫だなァ……)

 

声が裏返りながらも厨房にオーダーを伝えた店員を見て言う。

 

この後ハンバーガー20個ができるまでに20分はかかったという。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。