俺の家から学校までだいたい九百メートル。徒歩で十五分くらいだ。
当たり前だが通学路とはよく考えられ決められている。
中学生といえどもまだまだ子供。大人に力でも頭脳でも敵わない。故に人の目につく住宅街等を通学路として定められる。
その事実を聞いていたからこそこの道を選んだのだが…
(なんでこういう時に限って人通りが全くないんや…)
いつもはスーパーに行く主婦。学校帰りと思わしき学生。自転車に乗っているおばさんなど無数に人が行ったり来たりしているのだが何故か人影すらも見当たらない。
スーパーの中に入ってみれば店員含めて誰もいない。職員専用の扉の奥からは音が聞こえるので人はいるはずなのだが。なんというか、無意識に避けられている気がする。これが意識的だったら近所の人全員で俺を虐めているという事になる。虐めというより村八分だな。江戸時代じゃないんだからそんなわけもなし。
そして誰かにつけられている。
そう確信したのはスーパーを出てすぐの事。人通りが相変わらず無い道を進む。
人っこ一人いない。はずなのにさっきから視線を感じる。
唯の大人や近所のおじさんなら全くもって構いはしない。いやむしろ近所のおじさんが俺をガン見してたらそれはそれで警察案件だが。
後ろを振り向き確認する。
一瞬だけ黒い影が電柱の脇から見え、そして消える。
猫なのか人間なのか。それとも人間じゃないなにかか。
一度気づくと他にもおかしなところが降って沸く。
ペタペタとなる足音。後ろのみだと勘違いしていた影は前からも伸び、時折くすくすと笑い声のようなものも聞こえてくる。
前から嬌笑が聞こえるたび進路を変え影がちらりと見えるたびに反対方向へ足を進める。そうこうしているうちにどんどん家から離れすでに別の市に来てしまった。
疑惑は確信にかわり困惑は恐怖に変わる。
まさか別の市にいっても誰もいないとは思わなかった。どこに行っても誰もいないGルートごっこをしている場合ではない。
ここから家まで500mくらい。本気で走ればノンストップで家まで駆けこめるだろう。これでも100m走では上位陣に君臨する俺さまにかかればそれくらい簡単だ。
地に手をつけ歩道のど真ん中で額をコンクリにこすりつけクラウチングポーズ。
さっきから足音が近い。これで後ろ振り向いてむさいおっさんがいたら別の意味で命の危機だ。顔を赤らめて息も荒かったりしたらもう昇天もの。さっさと振りほどいてしまおう。
ぜぇーっ、はあっ、ぜぇーっ、はあっ、
床に手を付け切れぎれになった息を整える。口元は涎でべちゃべちゃだ。
ベタベタとゾンビのような動作で部屋に入り荷物を振り捨てる。
洗面台で顔を洗い、ついでに水を飲む。
使い物にならなくなった脳みそがようやく回転してくるようになり居間の椅子に腰掛けぼーっと考える。
流石に0.5kmはキツかった。今も手が震えてまともや物を持つことも敵わない。最低限のポーズはとれているが現在座っているこの椅子がなければ生まれたての子鹿のように立つこともままならないだろう。
ベチャッと顔をテーブルに落とし腕をだらんとさせ楽な体勢を取る。
結局アレは何だったんだ。走り出してからは体と頭の全てを走ることのみに使ったから周りに異常があったとしても俺は気づけない。
だがまあとりあえず、もう大丈夫だろ。あんなに必死に走ったんだ。いくら大人とてあのスピードにはついていけまい。家の中に入られなければ俺の勝ちだ。誰が俺をつけてたか知らんが現代技術を舐めるなよ。うちのマンションのオートロックに精々苦しめられるがいい!
あれ、そういや窓とか閉まってるけ…
バッと反射的に立ち上がり急いで全部屋確認する。居間、自室、便所、風呂場、台所…部屋は沢山ある。ここまでめちゃんこ走ってきて最後窓の戸締まりが原因で後ろからグサーッとかやられたら目も当てられない。
バタバタと駆け回り鍵を確認したが全部屋無事に閉まっていた。
良かった。と心底思いながら居間に戻ろうとした、その瞬間。
ガタッ…
背筋が凍りつく。情報は受け取れたのに戻すことができない。走った弊害もありガタつかせながら首をそちらへ向ける。音源は玄関の扉だ。
動く事ができない。動こうにも全身全霊の力で首だけしか動かないのだ。眼球も俺の意思を無視してひたすらにノブを凝視して止まない。
まさか、家までついてきたのか。あんなに走って撒くどころか俺自身が不審者を家まで案内してしまったのか。
なんで俺にそこまで執着するまさかたからの知り合いかなにかか?たからが俺の事を嫌っていたのは知っていたがここまでしてくるというのかそれともたから自身が俺の家まで付けてきていたのかこの執着具合からしてそれもあり得るいやあいつも捨て台詞を吐く時なにか怯えたような顔面をしていたあれは一体なんだあいつが依頼したんじゃないのかこの扉の向こうにはいったい誰がなんの目的でいるというんだ俺はどうなる誘拐?それとも
いや、落ち着くんだ。
自室に移動し布団の脇に置いてあるペンペンを拾いあげ布の口ばしや脚爪を弄くりながら考える。
まず前提として家にはまだ入られていないんだ。そこは不幸中の幸い。もう入られてて内側から鍵をかけられていた、なんてことも全然あり得たからな。
だからとりあえず警察に連絡だ。付けられていた時点でそうすべきだった。手遅れになる前にさっさと通報しよう。流石の不審者も司法の権力には敵うまい。
右手でペンペンを引っ掴み居間にある電話に向かってゆっくりと向かう。ここで焦って警察に電話をかけたとしても話す内容や住所が思い出せずかえって時間をかけてしまうだけだ。先ずは現状。次に俺ん家の住所を…
ジリリリリ!
受話器を手に取ろうとしたその時、電話がひとりでに鳴り出す。ディスプレイには非通知とだけ表示され俺が電話応対するのをひたすらに耳障りな音と共に待ち続ける。
おち…つけ。これはあれだ。従兄弟ん家からのやつだ。そろそろ従兄弟ん家に遊びにこないかみたいな内容だろうな。きっと。なんで非通知かはよくわからないが邪推するのも道徳的にも倫理的にもよくないだろう。
だから、だから早よ切ってくれ…。切ってくれたら少なくともヤバい奴からじゃないってわかるから…!
しかし俺の期待と裏腹に電話の鳴動音はいつまでも居間に響き渡る。気分は扉の前にいるデンジ君。つまりとてもブルー。
左手を伸ばし受話器に触れる。振動しているのは電話か、それとも俺か。
意を決して俺は電話を取った。
「もしもし…?」
「あ!やっと繋がった!もう遅いよ!私いつまで待ったと思ってるの!」
聞こえてくるのは女の声。聴覚だけを頼りに考察するなら少女のような声だ。
宝かその友人が不審者だと思っていたので女、それも少女が電話口にいるとは思わなかった。
しかし当然のことながら俺は油断しない。聞いたことのない声だが遠い従兄弟が連絡してきたとかなら全て解決だが多分このタイミングでかけてきたってことは…
「は、はあ…えーと、それで、なんの用で…?」
「私ね、メリーさんなんだ」
メリーさん。メリーさんというとあれか。電話をかけてきて段々近づいてくる都市伝説みたいな奴の事か。メリーさんの都市伝説って結局語り手が死んだのか何なのか有耶無耶なまま終わるんだよな。たいてい「私、メリーさん。今、あなたの…」「キャーー!」で終わるんだよな。いやキャーじゃなくて。その後なにが起こったんだ。なんでもいいがR-18G的な展開にはなっていないでほしい。下手したら俺の命運がここで尽きる。
「でも君さ。スマホ持ってないよね。困るんだよねそういうの!君が逃げてる途中に電話かけらんないから『私、メリーさん。今、スーパーの前にいるの…!』とかできないじゃん!」
「…」
めちゃくちゃな事を俺に要求してくる少女。何処に突っ込めばいいのか思案しそうになるがそれよりも気になるのはこの少女が俺を追っていたということ。
そしてもう一つ。さっきから少女の声とともに聞こえてくるもうブォーというファンが回っているかのような音。
「お前…まさか…」
「今、あなたの後ろにーが出来ないのは心残りだけど、もういっか」
じゃ、待っててね
そう告げられ電話を切られる。
警察に今からでも電話しようかと思ったがもはやそれはメリーさんが許してくれないだろう。
少女の後ろから聞こえてきた音…。父の寝室にある空気清浄機の音だ。
つまりもう入られている。鍵もかけたし玄関も施錠したのに何故かもう入られている。
急いで自室に入ろうとノブに手をかけるが一度思いとどまる。はたしてこのまま入って大丈夫なのか。
下校中、メリーさんの影は後ろだけでなく前にも出ていることがあった。そしてメリーさんには鍵が通用しない。もしかしたらメリーさんは壁とか電柱とかの障害物を幽霊のように通り抜ける事ができるのかもしれない。
そんな状態でただでさえ狭い自室に入っちゃったらどうなる?袋のネズミ。前門のメリー。後門の壁。覆水盆に返らず。
居間のど真ん中に置いてあるテーブルを退かし片手に持っていたペンペンを投げ捨て台所に置いてあるまな板と包丁を手に取り居間の真ん中でさながらパラディンのように構える。
どこからメリーさんが出てきてもいいようになるべく死角を減らそうとテーブルを退けたが調理器具でどうしろと。チャイナとかで使われてそうな出刃包丁とかならともかく、うちにある物じゃとても頼りない。まな板は持ちづらいし包丁なんて調理以外で使ったことがまともにないから下手したら自分の腕を切ってしまうかもしれない。なんなら両手塞がってるから物とか掴めないしむしろ邪魔かもしれない。
メリーさんの襲撃を事前に察知しようとキョロキョロと必死に辺りを見回す。依然として気配を掴むことはできない。でも揺れるカーテン、落ちる小物、タンとなる床を蹴り上げる音。確実になにかがいる事だけははっきりと分かった。
ここで俺の勝利条件、助かる道は一つ。人が来るまで耐久することだ。
すばやく前に走り包丁を捨て固定電話の受話器を引っ掴む。110と押し電話をかけた。
誰でもいい。警察でも父さん母さんでも友達でもいい。人さえ来てくれれば背中合わせてじりじり外出て警察とかに保護下に入ることもできる。なんなら警察がここに突入してくれれば一番良い。
不意打ちをされないように変わらず周りを見渡しながら耳に受話器を当てる。まずは何を話せばいいか。住所は必須だよな。後は現在の状況とか?とりあえず殺されそうです!って伝えればよほどのことがない限り来てくれるだろう。
しかし事態はまたもや俺の予想の範疇を超える。電話が繋がらないのだ。
音はなっているので電話線が切られているわけでもない。しかし20コール目に入っても一向に出る気配がない。
チッと慣れない舌打ちをして受話器を投げ捨てる。ゴムの材質でできた電話線が固定電話から伸びてびよーんとはね俺の鼻先を掠る。
意味が分からない。なんで国民を守るはずの司法がこの緊急事態に出てくれないんだ。ストライキでも起こったのか?
まるで火事が起きても働かない外国の消防署のようだ。いくらストライキを起こしたからと言って人の存命に関わる仕事は放棄するなよとは初めて聞いた時思ったがまさか俺が被害者側に回るとは思わなかった。
ヒュッ
イライラして周りに気が回っていなかったのだろう。俺が電話から目を離し今のテーブルの方に目を向けた瞬間、俺の眼前に包丁が飛んでくる。
ドスッ
反射的に手を上げ顔守った俺はその行動をすぐに後悔する。守るべきは顔じゃなく腹。人間の生命活動に重要なものが大量に入っている腹に当たってしまえばどうなってしまうのか。
しかし幸運な事に包丁は握っていたまな板に刺さり危惧していた内臓の機能障害や出血多量にはならずに済んだ。
少しでも手の位置がずれていたら俺は死んでいた。
背筋が凍る。早く居間の中央に戻るべきなのに足が覚束ない。おいおい漫画でみた展開と全然ちげえじゃねえか。こういう時主人公は心を燃え上がらせて殺人鬼をぶち倒すとかそういう王道ストーリーに展開していくもんじゃないのか?
吐きそうだ。怖い。いつまた包丁が俺に飛んでくるのか。いや、刺さって血を流して床に倒れて一人孤独に死んでいくのか。
前を見ないといけないのはわかっている。だけど首が動かない。頭が重い。一歩も歩けない。遂には膝を崩して倒れてしまう。床に目を落としてぼーっと不明瞭な景色を見る。このまま父も母も帰ってこず死んでしまうんだ。
モザイクがかったぼやけた視界にふと白いものが在る事に気づいた。俺が投げ捨てたペンペンだ。
それは俺が小学生の頃。水族館に行ったときに買ってもらったペンギンの人形。男の俺だが意外とかわいいものとかも好きで買ってもらったのを今でも覚えている。
震える手でペンペンを掴み、抱きしめる。目尻にたまった涙が頬を伝い落ちた。
膝を立て立ち上がる。そうだ。結局親が仕事から帰ってくるまで待てばいいだけだ。その間まるでシューティングゲームのように包丁を刺したり投げたりしてくるのを避けるだけ。まるでゲームの世界に入ったみたいじゃないか。ゲームなら何時間でもできる俺ならきっと余裕だ。
ぺんぺんを床に置きまな板に刺さった包丁を抜き取り、構える。
げへへへ。俺に包丁を投げたのは間違いだったなあ殺人鬼さんよお!逆にぶっ殺してやるぜ!
数時間経っただろうか。まだ両親は帰ってこない。リスクを承知で友人に電話をかけてみたがその時にはもう電話線は切られているらしくなにも音がならなかった。
既に日は落ちその間際には部屋の電気をどう点けるかの駆け引きもあった。最初に飛んできた包丁は俺が捨てたものだったので手持ちが尽きれば投げれなくなるのではないかとも思ったがどうやら殺人鬼は台所に置いてある俺の家からだけでなく他の家からもパクッてるらしく飛び道具には回数制限がないらしい。
既に俺の精神は限界を迎え、それを突破していた。
(後ろで床を蹴る音がした。このパターンは包丁を投げてくるな。敵はおそらく空も飛べる。だけど投げる時だけは足の踏ん張りを使うらしいな)
(わざと音源から真後ろ向いて…来たなこれをまな板で防いで持ってる包丁を投げつけよう。さっきから投げられまくってるせいで足元に大量の包丁が落ちてるからすぐに替えを拾える)
(俺の投げた包丁が消えずに壁に刺さった。これは受け止めるのを嫌って避けたな。さっきまでは途中で消えていたのを見ると手が傷だらけにでもなって辞めたのか?)
(あ、今棚のこけし動いた。そこか!…消えた、ってことは刺さったのか?が透明人間の血って赤いのか?受け止めた、と解釈した方がいいか)
(!目の前から包丁。このあからさまな包丁は陽動だな。たぶん二回目が来る。だから死角ができるまな板で受けるより避けた方がいいな)
(…テーブルから音がしたな。これもあからさま。陽動か。このパターンは…)
「ちょっとちょっと。君全然死んでくれないじゃん」
(………??)
テーブルの上に体を乗せプラプラと足を揺らす少女は疲れたようにそうつぶやいた。
??どういう…事だ?
いや、騙されるな。もしかしたら分身の述とかデコイとかで陽動しているのかもしれない。目の前のちびっこから目を離し背後や宙を警戒する。
「ねえ。ねえってば。聞こえてるー?」
俺が目を宙に向けるとその少女は俺の視界に入るように宙に浮かび飛んでくる。
俺が後ろに振り返るとくるっと回り込み手をぶんぶんと振ってくる。
そんな事を10回は繰り返したあたりで俺は別の可能性に気づく。
まさか、逆か?
俺にもう陽動は効かないと判断して陽動の陽動を敢行したのか。
やばいぞ。さっきから目を離しまくってる。無視しまくってるせいで割と誇張抜きで目と鼻の先くらいの位置で少女が俺に一生おーいとか耳元で囁いている。早く目の前のこの少女を意識を割かねば。
「あ。やっとこっち見てくれた。ちょっとお話しようよ!」
「…」
「あれ?聞こえてない?」
少女の事をガン見をして監視する。ここまで全力で見ていたらなにもできまい。包丁を投げられようが拳銃で撃たれようが蘭姉ちゃんのごとく避けきれる自信があるぜ。
「…」
「…恥ずかしいからそんなに見ないでよ」
目と目を合わせひたすらに少女を見る。照れたように細めるその緑色の虹彩はとても綺麗だ。緑がかった灰色のセミロング。黄色のリボンが巻かれた帽子をかぶっていて無性に撫でたくなる。アクセサリーなのか紫色のコードのようなものがハート型にくるりと回り左胸の丸い形をした目につながっている。黒い袖が黄色の生地に繋がり二本白い線が入った緑の襟とひし形の水色のボタンからおしゃれさの苦労が感じられる。そして首元がラフな感じで開き鎖骨が見え隠れしているのが特にヤバい。クラスにこんなえっちぃ奴いたら積極的に荷物運びとか手伝って「良いとこみせちゃうぜ!」とか考えてしまうだろう。それ程までにその鎖骨はヤバい。
「…あぶねえ。お前俺を誑かそうとしてるな?その服装は確かにグッときちまったぜ…」
「やっと口を開いたかと思ったら変な事しか言わないね」
呆れたような、楽しそうな口調で俺に話しかけてくる少女。
だが忘れてはいけない。このかわいらしい少女は俺をぶっ殺そうと包丁を投げまくってきた殺人鬼なのだ。
あまり会話にばかり集中せず手元にも意識を割いた方がいいだろう。
「それで、いきなり俺に話しかけてなんのようだ」
「いやーそれなんだけどさ。困るんだよねそういうの!私としてはブランディングもあるからさくっと殺したいわけ!」
「ブランディング?」
「私さ『願いを叶えてくれるけど叶えた後は殺しちゃう』っていう噂を基に活動してるわけだからさっさと貴方を殺して依頼主をヤッちゃいに行かないと私の箔に傷がついちゃうわけ」
「もしかして依頼主って…」
「知ってると思うけど君の殺害を依頼した岡野宝君だよ!」
あいつ絶対後で殺す。首とかふんじばって口から泡出すところとかみても今なら心全く痛まなそう。
「それでさ、君に提案があるんだよね」
「提案?」
「うん!一緒に宝君殺しにいこうよ!」
…は?
結構歌詞とか見ながら書いてるんだけど知らん設定が生えまくる
電話でないのは無意識を操る能力で電話なるタイミングで離籍させたりとか
でもこの能力他人の無意識いじれたっけ?
ギャグ展開多めで失望した皆さん!ご安心ください。次回殺人するので全体的に話が暗くなります