今回は、原作にも登場し他の方々の『あり職作品』では早い登場でハジメを支えたあの『ウォルペン工房』が登場したり、ハジメと創魔が活躍したりします。
それではどうぞ。
リリィ達との“夜の密会„を終えた夜明け前の訓練所に佇む一人の影がいた。その人物は、ポニーテールにした長い黒髪がトレードマークである。切れ長の目は鋭く、しかしその奥には柔らかさも感じられるため、冷たいというよりカッコイイという印象を与える。名は「八重樫雫」勇者(笑)や香織、龍太郎の幼馴染だ。訓練用の“剣„というよりこのトータスには存在しない“刀„を持って個人訓練を行なっている。
そこへ
「おや? どうやら先客がいるようですね」
「だな」
訓練所の入り口から二人の声がした。雫は、警戒して入り口のほうに刀を構えたが聞いたことがある声だったので警戒を解いた。
「あら、まさか早朝から会うなんて奇遇ですね 南雲さん、創魔さん」
「「そうだな/ええ」」
声の正体は、ハジメと創魔だった。ハジメは眠気覚ましに訓練をしようと思い訓練所に行った。創魔は時には朝練をしようと思い訓練所に行った。着く道中二人は偶然にあったためどうせなら二人で行こうということになったのだ。
「こんな早朝から訓練なんて生が出るな」
「そうですね」
「……恐れていんだろ、魔人族を殺すことが」
「……」
「ずっと恐れていたら、いずれ大切な者を失うことになるぞ」
「……え?」
ハジメは「淋しげな目をしていた」と、雫は思った。
その時、少し強めな風が吹いた訓練所に砂埃が舞い、髪が揺れ風が止み、訓練所の壁から日光が射し陽が昇った。
「失礼ですが、あの時初対面にも関わらず私達の正体がよく公安だと気付きましたね」
すると雫は、苦笑で応えた
「あはは……実は実家が道場をやっていまして門下生の中に公安の人も何人かいるんです」
「なるほど」
「つまり…八重樫道場か」
「はいそうです」
八重樫流という剣術道場を営んでおり、雫自身、小学校の頃から剣道の大会で負けなしという猛者である。現代に現れた美少女剣士として雑種の取材を受けることもしばしばあり、熱狂的なファンがいるらしい。
「なあそういえば訓練どうする?」
「「……あっ」」どうやら創魔と雫はすっかり忘れていたらしい
「大丈夫ですよ先ほど終わったらところなので」
「……年も近いしタメ口でいい」
「えっ? じゃあ改めてよろしく南雲さん創魔さん」
「ああ、よろしく八重樫」
「ええ、よろしくお願い致します八重樫様」
その時だった
ぐぅぅぅ
腹の音が誰かから鳴ったようだその人物は
「ハジメ」だった
ハジメは腹の音に気付いたらしく両腕で腹を押さえていた。
創魔と雫はハジメの腹の音に気付き温かな顔を向けた。
「…誰にもいうなよ」
「「さぁ、どうでしょう」」
「おい」
「ふふっ、主様がお腹を空いたようなので食堂へ行きましょう」
「「はい!/……ああ」」
三人は朝食を立てに行く途中、ハジメの幼馴染とデンジと行くことにした。
朝食を食べ終えたハジメと創魔はデンジ達と別れ迎えに来たメルドとリリィ、クゼリーに促され騎士団の宿舎に説明を聞きながら案内された
「創魔、ハジメ、回復魔法で怪我人の騎士団一人一人は時間がかかると思ってな全員を一箇所に集めている。錆びたり欠けてしまった武器や防具も同様だ」
「「わかりました/了解致しました」」
二人はメルドに案内され騎士団の宿舎に到着した
そこには四肢、両目・片目を魔人族との戦争で失った怪我人、炎・雷属性魔法が当たり身体に焦げ跡がある騎士団員が包帯にぐるぐる巻きにされている。少なくとも数百人はいた。今も治癒師の人達に治療されているが治癒師の数が少ないため治療が一向に終わらない。
少し離れたところには治癒師が飲んだとされる回復薬の瓶が数え切れない程床に転がっていた。
これだといずれ回復薬が尽きる可能性がある。
さらに少し離れたところに騎士団員の武器や防具が破損になって山積みになっていた。
するとメルドが手を叩きその場にいた全員がメルドに視線を向けた。
メルドは声を張り上げて言った。
「お前達!待たせて悪かったな!だが、もう安心しろ!武器や防具の破損!怪我人の治療については、此処には優秀なやつ二人を連れてきたからな! 早速だがハジメは、武具の修復!創魔はその“再生魔法„とやらで治療を頼めるか!」
「「了解です」」
ハジメは錬成の派生技能[+複製錬成]を使い武具の修復、創魔は"再生魔法„を使い騎士団員の治療に移った。
「「"錬成„・“再生„」」
すると同時に武具が一気に錆びや欠けているところがなくなり元通りになり、騎士団員は灰色の光に包まれ四肢が生えたり眼球が再生して治った。しかも創魔は、『無詠唱無陣』で行った。その空間に喜びの大喝采が巻き起こした。
「ありがとうな!ハジメ!創魔!本当にありがとう!」
「感謝しきれません!ありがとうございます!」
「ハジメ様!創魔様!ありがとうございます!」
メルドとリリィ、クゼリーは号泣・お辞儀をしながらハジメと創魔に感謝のお礼をいった。
「ふふっよかったですね」
「だな。だがやることがまだあるぞ」
「あ〜そうでしたすみません。私とクゼリーは、創魔様に回復薬の作製、メルドはハジメ様をウォルペンのところにお連れしてください」
「「はっ!了解です」」
「それではご案内いたします」
「ハジメ、ウォルペン工房に案内するついて来い!」
「創魔様、回復薬の作製をお伝えいたしますのでご案内します」
「「わかりました/了解です」」
「じゃあ後でな創魔」
「ええ後でお会いしましょう主様」
二人はメルドとリリィ、クゼリーに促され別れた。
創魔視点
私はリリィ様、クゼリー様に促され王宮の一室に案内されました。
「此方へどうぞ」
クゼリー様がドアを開けるとそこには、既に回復薬作製に必要な材料と書物と道具一職が揃っていました。どうやらリリィ様は、メイドの方々に指示を与えていたようでした。
「それでは回復薬の作製についてお話しいたします」
「ええ」
そっからは作り方の説明でした。全て聞き終えた私は“錬金„を使い試しに作りました。回復薬の他にも魔力回復、魔力向上、身体強化などを作製しました。そこで確認のため自らナイフで指の腹を切り回復薬を飲用すると回復できるかの確認をリリィ様、クゼリー様の前でしました。
「それではいきます」
「「はい」」
二人の確認を取りナイフを指の腹に切ったら血が滲み出てきました。そこへすぐさま回復薬を飲用するとナイフで切った指の腹は一瞬で治りました。
「成功致しました」
「よかったです!」
「これなら安心できます!」
二人から歓声が上がりました。
そこへクゼリー様から困惑の声が上がりました。
「あっでも材料が尽きたらどうしましょう」
「そうでした!なんとかして材料を集めないと!どうしましょう!」
確かに材料が尽きたら錬金は不可能ですが、私には秘密兵器があります!
「リリィ様、クゼリー様御安心を私に考えがあります」
「それはなんでしょうか」
リリィ様が問う
「それは私の錬金の派生技能[+数量操作]を使えばよろしんですよ」
「“数量操作„ですか?」
「ええ」
“数量操作„
在庫の数を自分で操る魔法。だが一つ条件があり、全て使い終えた“0„の時には使用不可能で数が“余った時にしか使えない„というちょっと変わった魔法
「この魔法を使えば、いずれ数が尽きることはありません」
「そ、そうですか…」
「それはすごいですね」
「ふふっそういえば主様が気になりますそれと同時に王国直属公認の工房“ウォルペン工房„というのも気になります是非この目で見学したいものです。代わりに錬金作業は分身体に任せていきます」
「そうですかそれではご案内いたします」
私は隣に手を翳し分身と唱えたすると魔法陣が出現し灰色の輝きもう一体の私を出した。
「ええ“分身„任せたぞ」
『ああ、わかったリリィ様、クゼリー様お任せください」
「了解いたしました。リリアーナ様?リリアーナ様!」
「……はっはい!わかりました!ご案内いたします!」
(何という失態を晒してしまったのでしょう!うっ王女として恥ずかしい!)
後ろにいたリリィ様は顔が赤くなっていました。そういえば以前、菫様からお聞きしたことがあります。『異世界の女の子はね!自分の魔法を見せ続けると惚れてしまうのよ!』ということらしい。つまりリリィ様は私の魔法に惚れてしまったらしい…ということでしょうか?
リリィ様とクゼリー様に促され主様のいる『ウォルペン工房』へ向かいました。
ハジメ視点
俺はメルドさんに促され“ハイリヒ王国直属筆頭錬成師„のウォルペン工房へと案内された。
「着いたぞハジメここがハイリヒ王国に公認された直属のウォルペン工房だ」
そこには、鉄を熱して冷水に勢いよく硬化したり、道具を使い鉄と鉄がカンッカンッと激しい響音を轟かせたり、錬成を上手く使っている。手には錬成師の手袋をして汗を流しているウォルペン筆頭の錬成師がいた。
そこで錬成師の一人が俺とメルドさんに気づいたらしくウォルペンらしき人に話しかけている。どうやら気づいたらしく錬成師達が作業を一旦やめこっちに向かってきた。
「リリアーナ王女から話しは聞いているお前さんが、南雲ハジメだな」
「はい、南雲ハジメです。よろしくお願い致します」
「ああ、話しは聞いていると思うが改めて自己紹介をさせてもらう俺は、王国直属筆頭錬成師“ウォルペン・スターク„だよろしくな呼び名は、好きなやつでいい」
「そうですかそれでは“師匠„と呼びます」
「ああ、わかった」
すると一人の錬成師が師匠に話しかけてきた。
「あのー親方そろそろ作業を再開したほうが」
「ああそうだなメルド後は任せろ」
「ああ頼むぞ」
するとメルドさんは後ろを振り返り去っていった。
師匠は、真剣な眼差しを俺に向けた。
「さて、ハジメまずはお前がどれほどの腕があるかどうかを実際に確かめたい。そこで一時的な試験を受けてもらえたい。試験はこの武具を修復することだ」
どうやら俺は試験を受けるらしい。師匠から渡されたのは先程の騎士団員の武具とは違い完全に錆び・破損していた武具だった。触ると表面がザラザラしていた。
「わかりました。“錬成„」
俺は武具を受け取り“錬成„を唱え修復した。すると、高速で武具が瞬時に治っていった。おそらく先程大量の武具を一気に治し終わった時に出ていたかもしれない”高速錬成„が。
『『『『『!?』』』』』
師匠や他の錬成師が目を見開いていた。
「師匠、修復終わりました」
「……おっ、おお…わかった…これは中々だな」
師匠に渡した武具は先程と違い錆び・破損が綺麗さっぱりに断面がピカピカと輝いてる。俺は思わず内心こう思った。『なんということでしょう』某解体リフォーム番組のナレーションの人がいつもいっている台詞だなと。
「……フッ……合格だ。ハジメようこそ我がウォルペン工房へ」
「はい!」
試験は合格だった。
そこからは色々あった。ハジメが合格したあの日、創魔が工房に見学をしに来て目をキラキラと輝いていたり、ハジメは工房と王宮に行かなければならない多忙な日々だった。そこでハジメはリリィに頼んだ『訓練所なんだが、俺を王宮から工房に移してくれないか。どうやら俺は訓練所より工房に行く方が効率がいいからな。天職的に』リリィは承諾してメルドに伝えた。結果は成功した。工房では、ハジメのおかげで作業のスペースが進んだり、冒険者ギルドへ行って仕事の依頼をこなしてギルドの職員や冒険者達との交流(ちなみにギルドへに行く時は創魔とデンジが行っている。ハジメは時間が空いたときに行っている)、生徒の一人白崎香織から馴れ馴れしく抱きついてたり構ってられたりしている(ハジメは抱きついてくる直前に交わしたり、香織の頭をガシッと掴み雫や優花、恵里に渡している。雫は謝っているがハジメも三人に申し訳ないと謝っている。ちなみにハジメは、香織のことを嫌ってはいないが、心底“鬱陶しい„と思っている)そのせいで勇者(笑)、小悪党四人組など周囲から殺意・嫉妬の視線を浴びられているが、ハジメはスルーしている。ハジメは夜中に自室で秘密兵器を作製をしている。
ある日、夕食の時間はまで自由時間となるのだが、今回はメルド団長から伝えることがあると引き止められた。ハジメは創魔からそ何事かと注目するハジメ達三人と幼馴染達、生徒達に、メルド団長は野太い声で告げる。
「明日から、実戦訓練の一環として【オルクス大迷宮】へ遠征に行く。必要なものはこちらで用意してあるが、今までの王都外との実戦訓練とは一線を画すと思ってくれ! まぁ、要するに気合い入れろってことだ! 今日はゆっくり休めよ! では、解散!」
そう言って伝えることだけ伝えるとさっさと行ってしまった。ざわざわと喧騒に包まれる。どうやらついに【七大迷宮】の一つ【オルクス大迷宮】に遠征に行くことが決定した。ハジメは、「さて、秘密兵器のお披露目と行こうじゃないか」と内心不敵な笑みを浮かばせた。
いかがでしたか。
“再生魔法„流石でしたね。いよいよ本編が進行いたします。
ハジメの秘密兵器とは一体!?
次回 月下の語らい
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