【星を守る逸般人】   作:白ノ宮

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お久しぶりです。
なんか今日は暑いですね。


超短編04

【倉敷藍の朝】

 

「うぅ、寒い。」

 

春も真っ只中なのに気温の上下が激しすぎるよ...。

 

昨日ちょっと暑かったから薄着で寝たら、この有様だし。

 

いや、わかってたよ?

天気予報で明日は寒くなる見込みって散々やってたから分かってたけども。

 

それでも過ちを冒してしまうのが人間て者だと思うの私は。

 

リビングに出た私は朝食を作っている紅羽さんに挨拶する。

 

「おはよー、紅羽さん。今日も早いね〜...」

 

「倉敷さんこそいつもより30分も早いですね。...あ、薄着で寝てたから冷えたんですか?」

 

「す、鋭いね。その通りだよ、高校生なのにこんなミスをしちゃうなんてまだまだだね」

 

「まだ、高校生なんですから大丈夫です。中には大人でさえ体温調節失敗する人もいるんですし、倉敷さんは同じ過ちは繰り返さないでしょう?」

 

「うーん...繰り返さないとは言い切れないけど、何回も同じミスはしないかな」

 

「ならそれでいいじゃないですか、朝ごはんはもう少し待っていてくださいね。今出来たばかりのコーンスープでも飲んで体を温めていてくださいね」

 

「流石紅羽さん、準備いいね」

 

「もちろんです、プロですから」

 

夜風紅羽さん、最近一緒に住み始めたお姉さん。

 

私と似た容姿をしてるんだけど、瞳の色や雰囲気が違う。

 

今年で30歳らしいがどう見ても私と同じ年齢に見えるのは本当に謎だけど、とても頼りになるお姉さんだということは間違いない。

 

紅羽さん特製のコーンスープはすごく美味しい。

 

市販のものに少し別の素材を加えて作っているらしいのだが、それだけでこんなに深みがあってまろやかな味に仕上がるのだろうか?

 

以前私も同じ工程と同じ素材で作ってみたが本物とは全然違う、市販特有の普通の味わいになった。

 

何が違うのかわからず聞いてみると、

 

「愛情...ですね」

 

と真顔で言っていたので、紅羽さんも冗談言うんだな〜って意外だった。

 

愛情で味が変わるなんてあるわけないのに。

それにしてもさっきからすごい甘い匂いがしてくる。

 

今日はデザート系なのかな?いや、朝からそんな甘いものは紅羽さんでも作らないか。

 

そう思いながらテレビ番組を視聴していると

 

「さぁ、出来ましたよ。どちらがいいですか?」

 

「へぇ、今日は選択制か〜。...ん???」

 

目をこすって何回か瞬きをして出されたものを見る。

 

「あの....。紅羽さん?」

 

「どうしましたか?」

 

「これ...どちらも朝向きじゃないと思うなぁ」

 

「そうですかね?好き嫌いは良くないですよ?」

 

私の前に差し出されたのは、生クリームとチョコソースがふんだんに使われているホットケーキ4枚重ねとショートケーキワンホールだった。

 

(これで好き嫌いってワード普通出るかなぁ...?)

 

紅羽さんと私で何か認識の齟齬でもあるのかもしれない。

 

「じゃあ、ホットケーキの方でお願いします...」

 

「想定通りですね。それでは頂きましょうか」

 

「アッハイ」(想定通り...?というか紅羽さんは朝からケーキワンホール食べられるのっ!?)

 

ともかくこのままボーっとしているのは作ってくれた紅羽さんに失礼なので、ホットケーキを食べ始める。

 

(これチョコソース市販のじゃないな...。苦味が強い。生クリームとホットケーキの甘さに合っていて全然クドさが無い)

 

時々疑問に思う。

 

紅羽さんってアイさんのボディガードなんだよね?

 

正直言って料理関係の仕事をしていると言われた方がしっくり来るんだけど。

 

(やっぱり紅羽さん、若いな〜)

 

「ん、どうしましたか?」

 

「ううん、なんでもないよ」

 

「そうですか」

 

(....え?ワンホールの75%食べ切ってるんだけど...。早すぎない?まだ食べ始めて3、4分だと思う...実際3分しか経っていないし)

 

一口が豪快でもなく、上品にさえ思える食べ方でこんな短時間。

 

ますます紅羽さんのことが分からなくなる。

とりあえず、今は思考を放棄してホットケーキを食べきることだけに集中した。

 

「ふぅ...ご馳走さまでしたぁ〜。紅羽さん、今日も美味しい料理をありがとう♪」

 

「ええ、倉敷さんも美味しく食べてくれてありがとうございます」

 

(大人の魅力とキラキラオーラが混ざった微笑みが眩しすぎる...!この人、アイドルとかやらないのかな?」

 

「やりませんよ?」

「うぇっ!?」

 

私の驚いた反応を見て紅羽さんが苦笑する。

 

「もしかして、口に出てました?」

 

「ええ、それはもうばっちり出てましたよ」

 

「あはは...」

 

「それにしても倉敷さんもアイさんと同じ事を仰るんですね」

 

「あれ?そうなんだ」

 

「はい、もう10年前から...あ、倉敷さん」

 

「え?」

 

紅羽さんが指差した先の時計は午前7時30分を指しており、それを見た瞬間私はコップの中のものを飲み干して勢い良く席から立ち上がった。

 

今から出てギリギリセーフってところだろうか。

 

「教えてくれてありがとっ!行ってきます!」

 

「ええ、学校頑張ってくださいね」

 

「紅羽さんもお仕事頑張ってっ!」

 

今日も楽しい1日が始まる。

 

 




原作8巻から11巻を買って読みました。
やっぱ紙を読むっていうのが一番しっくりきますね。
近いうちに8巻からスタートする話でもぶっ込んでみようかなって思ってます。
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