【星野アイと謎生物】
「オゥワァ〜」
「ッ〜〜〜///いつも最ッ高にかわいいよっ!カノープス〜!」
私の目の前に寝転がっている謎生物との出会いは今から二年前。
当時、アイドルを始めて二年経った私はメンバー間で感じる格差や、軋轢に少し辟易していた。
原因はどう考えても私なんだけど、だからってわざと人気を落とすわけにもいかない。
メンバー間とも仲良くしたいけど、それを解決するには本来の目的である人を愛する事を控えなきゃいけない。
どうすればいいのかがわからない私はあまり良い状態とはいえなかったんだと思う。
そんな日の夜だった。
私の家の前に謎の大きなけむくじゃらが鎮座していたのだ。
真っ先に感じたことは困惑。
猫みたいな見た目をしてるけど大きさが猫では無い。大型犬よりも更に大きいソレは私と目があっても一切動きを見せなかった。
(とにかく今はこの子を退かさないと家に入れないよね...)
そう思った私は、とりあえず話しかけてみる事にした。冷静でなかった私は意味のない事をしてしまったのだが...。
「あのね?ちょっとそこどいてもらってもいいかな?」
「オゥワァ...」
その生き物は私の意図を汲んでドアの前から退いてくれたのだ。
この光景から私の脳裏に電流が走った。同時に胸あたりにも暖かいものを感じた。
犬でも猫でもない正体不明だけど賢い生き物。大きいけれど無気力系のその顔ともふもふボディに秘められた魔力。
そう、この子に会ったのは運命っ!!
あまり考えずにその場で行動を起こしてしまう自分にこの時だけは感謝したい。
「ねぇ、良かったらウチの子にならない?」
「オゥ...?」
その子は私の言った言葉の意味を説いているように思えた。だから私は分かりやすく言い換えた。
「私の家族になってくれないかな?」
「...オゥワァ〜」
一瞬考えるそぶりを見せたあと、一鳴きして私にそのもふもふヘッドを擦り付けてくれた。
「...ッ!うん、ありがとう!」
私は家族が出来たことの嬉しさやこの子のかわいさに対する感情とかがごちゃごちゃになって、とにかくその子に抱きついた。
家の中に入れてリビングでその子と私は目線を合わせていた。
地べたに座るとその子の方が高いから私は椅子に座っている。
撫でようと手を伸ばすと、頭を差し出して素直に撫でられてくれる姿は見ていて自然と口角が上がってくる。
しかも気持ちよさそーに目を細めるのっ!かわいいしかないよねっ!
尊すぎる〜っ!!!
因みにこの子の名前はカノープスっていう名前にした。
ホントは一番星に因んだ名前をつけたかったんだけどイメージに合わなかったから二番星のカノープスから貰った。
この子に会ってから私の生活は輝きに満ちた。
モヤモヤした事があればこの子に抱きついて息を吸えば、幸せな気持ちになれるし、ずっと抱きついていても全く嫌がるそぶりを見せない。
私の追求していた愛ってこういう事だったんだなってわかってからカノープスがより愛おしく感じちゃって、その時アイドル業が乗りに乗っていたんだけど一緒にいる時間を確保したくてつい辞めちゃった☆
カノープスの黒いモフモフボディを撫でながら今日も囁く。
「カノープス、愛してるよ〜♪」
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謎生物
名前:カノープス
どう見ても黒猫だが犬みたいに座った時の全高が1m50cmするとかいう、あまりに大きすぎる謎生物。
もふもふボディとプニプニ肉球、気だるそうな雰囲気がチャームポイントの生き物。
なぜあの場所にいたかは不明。
知能が高く、忠誠心が高い。
大きさ以外は猫と犬のいいとこ取りをしたハイブリッド生物。
主人の危機を察知すれば異様な素早さで主人の元へ現れる。
普段は収納されていて見えないが鋭利な牙や爪を持っている。緊急時だけ飛び出る。
鳴き声も形容しづらい低い鳴き声で聴く人によれば気持ち悪いと思われる。アイはソレもチャームポイントだと思っている。
雑食動物だが、どちらかというと植物を好む。図体が大きい割に少食だが、よく動いた後はそれなりに食べることもある。
光合成をしていたりとおかしい点はあるがアイは一切気にしていない。
寿命は最低でも60年だが、基本的に主人に寿命を合わせることが多い。
ほんとなんなんだこの生き物。
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星野アイのアイドル引退時期は16歳。
現在はつべで個人チャンネルを運営している。
将来、アイドルオーラを駆使して莫大に富を得る事はまだ誰も知り得ない。
アイがモフモフに抱きついて幸せそうにしてるものが見たかった...。
人ってペットを飼うと結婚が遅れるらしいですね。
余談:カノープスの元ネタは私の昔書いた異世界ファンタジーモノで主人公の相棒だった謎生物です。