フジマル・アフター・ライフ   作:のーん

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藤丸たちの立ち会った時計塔のマスターの英霊召喚。
無事に終わった1人目のアーチャーに続いて、2人目が召喚したのはアヴェンジャー。
しかし、召喚直後にマスターを襲った彼はそのまま暴走、藤丸たちはその鎮圧のため戦闘を開始する。

若干ですがLB7のネタバレが含まれますのでご注意を。

以下テンプレ
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誤字報告して下さった方もありがとうございます。

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話数間違えてたので修正しました……


第11話 藤丸、久方の対サーヴァント戦闘

時計塔のマスター、ヴィンセント・ウォードの召喚したアヴェンジャー・フランケンシュタインの怪物は召喚直後に暴走、咄嗟に付与されたマシュのスキルによってマスターの死亡は避けられたが現界は維持され令呪による制止も不能となった。

藤丸とカドックはそれぞれプリテンダー・テノチティトランとキャスター・アナスタシアを令呪で呼出し、この場を鎮められそうなバーサーカー・フランが来るまで時間稼ぎの戦闘を行っていた。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

戦闘開始と同時に藤丸は自身の魔眼を起動し双眸を赤黒に染め、アナスタシア・テノチティトラン両騎は陣地作成で召喚室の魔力供給のうちフランケンシュタインに向けられていたものをカット、逆に自身に向けられるよう組み直すと襲いかかってくる剛腕を水と冷気の併せ技で構築した城壁でガードする。

 

「中々に重たいわね」

「トラマカスキ、指示をお願いします」

 

サーヴァントたちは繰り返される攻撃でヒビ割れだす城壁越しに敵の姿を見ながら、各々のマスターからの指示に備える。

 

「アナスタシア、第1スキルを使って攻撃を頼む」

「テノチティトランは第2・第3スキルでアナスタシアを援護、マシュも第1スキルを使ってから防御をお願い」

 

すぐさま3騎がマスターからの指示を実行すると同時にその意図を汲んだ動きを取り、まずは攻撃の間に城壁を解除するとマシュが盾をかざしてその代わりとなる。

 

「壁で防ぎ切れぬ物を!」

 

フランケンシュタインは城壁よりも弱いと見て、大振りな右腕の一撃で盾ごとマシュを殴り飛ばそうとしたが。

 

「くぅっ、重いですね」

「なっ!?」

 

その1撃は自身よりも小柄なマシュによって完全に防がれ、攻撃後の硬直と驚愕により動きの止まった彼はアナスタシアの魔術攻撃をモロに受けることとなる。

 

「動くな」

 

多数の支援(バフ)で威力を増した極低温の吹雪がフランケンシュタインへ。

寸前で左腕を盾にして直撃だけは防ぎながらバックステップで距離をとったが、その腕は霜に塗れて骨の髄まで凍結している。

 

「コレで左腕は使えないわね」

「右腕もです、よ。アトル!」

 

ターコイズのメッシュが入った黒髪をなびかせて、テノチティトランも負けじとムチで右腕を縛り上げると戦況は一時膠着。

 

「テノチティトラン、雷はなしで!」

 

フラン同様に電気を操りソレを魔力転換することを危惧して藤丸が止めたため、代わりに水を伝わせてフランケンシュタインの首から下を封じていく。

 

「アナスタシア、水が奴を覆ったら氷漬けにしてやれ」

「男の氷像なんて趣味ではないのだけれど、仕方無いわね」

 

水と氷、2段階の拘束から逃れようとフランケンシュタインはムチや水塊を振り解こうと暴れるものの、宝具の部分展開で石造りの巨腕を纏ったテノチティトランがその力で対抗する。

 

「なかなかの怪力ですが所詮は近代の英霊です、ね」

 

その言葉と裏腹にテノチティトランは油断していない。

素の筋力はCランクとはいえ召喚室の魔力でブーストしたそれはB相当、更に宝具の部分展開でAまで引き上げられた自分に拮抗するということは最低でもそれと同ランク。

本気の打撃なら一撃一撃が低ランク宝具並みの攻撃となる。

 

「テノチティトラン、何か来る!」

「甘く、見るなぁっ!!」

 

気合裂帛、藤丸が魔眼で魔力の流れを視た直後、電気がスパークするような炸裂音とともに彼の全身を覆っていた水が弾き飛ばされ全方位へかなりの速度で飛散する。

藤丸とカドックはそれぞれがマシュの盾とアナスタシアの氷壁に庇われる形で無事。

至近のテノチティトランも元が自身の水ということで飛沫自体を動かして回避したが感電避けに鞭と宝具を解いたことでフランケンシュタインは完全に自由になる。

 

「全身をガルバニズムの電気で覆って、水蒸気爆発と左腕の解凍を同時にやったのか?」

 

その無茶な行動にカドックも呆れたような声を上げる。

だけどコレで戦況は仕切り直し、ダメージは相手の方が大きいがガルバニズムでの自己強化が乗っている。

対してコチラはそろそろスキルのバフ切れ、召喚室の魔力を回している分長期戦は有利だが、マスター狙いが分かっている以上短期戦で強引に行かれたらキツイ。

 

”フラン、まだ?”

”う……あと……少し”

 

オーダーチェンジでテノチティトランと位置を置換するにも少し遠い、藤丸はそちらも発動出来るように礼装の術式を用意しながらフランの位置を捕捉しておく。

 

「邪魔をするな!」

 

雷電を纏った拳が再び迫るとテノチティトランは足元からトラロック神の石像を呼び出してそれを踏み台に上方回避、身代わりに拳を叩き込まれた石像はヒビ割れながらも拳を咥えるようにして持ち堪える。

その石像を自身の魔眼で観測した藤丸にはそれがスグには壊れないことが視え、テノチティトランにそのまま使うよう念話で伝える。

 

「なら、トラロック!」

「千切れて割れてしまえ!」

 

フランケンシュタインの怪物が拳を引き抜くまでの間に2騎は石像からの流水と無数の氷柱を浴びせるが、石像の方は威力が足りず反動で自壊、氷柱も鎧のようなガルバニズムの雷電で威力が削がれてしまう。

 

「逆説体の生成完了。マスター、いつでも行けます」

 

そんな状況下、流れ弾からの防御とガルバニズムに対して自身の魔眼で観測を行っていたマシュが藤丸にその完了を告げる。

 

「じゃあ、お願い!」

「はい!」

 

藤丸の指示を受けて迷うことなくマシュは突撃、一気にフランケンシュタインの目前まで迫ると盾の一撃を叩き込む。

 

「やあっ!」

「ふん」

 

先程は止められたが所詮は女の細腕、ガルバニズムで強化された自身なら受け止められる。

そんなフランケンシュタインの思惑とは逆に、黒紫の魔力を帯びた盾は雷電を打ち消しながら勢いそのまま彼へと直撃する。

 

「なに!?」

「これなら、行けます!」

 

魔眼を煌めかせて追撃するマシュにより薄くなる雷電の鎧、アナスタシアはそこを逃さずにピンポイントで氷柱を撃ち込んで確実にフランケンシュタインにダメージを重ねていく。

 

「Damn!!」

 

もとより多勢に無勢、更にガルバニズムも決め手にならずフランケンシュタインが罵声を吐く。

充電は不十分だが再びガルバニズムを使って強引に突破して自らのマスターを狙う、そう決めて魔力を高めるが不意にそれをどう使えば良いか不明確になり、行き先を失った魔力が戻っていく。

 

「何が起きている!?」

 

困惑するフランケンシュタインにマシュの一撃が直撃、大きく後退した所へテノチティトランの水流とアナスタシアの冷気が見舞われ、今度こそ首から下を氷漬けにした拘束が完了する。

 

「獣性付与、そろそろ強引に来ると思ってたけど当たりだったか」

 

冷や汗を1つ流しながらカドックが大きく息を吐いてそう呟く。

対獣魔術の1つである獣性付与は対象のスキルや宝具など理性での制御な必要な技術を封じ込める。

もとより獣寄りのフランケンシュタインには通りが良かったらしく、咄嗟に放ったにしては十分な効果を示していた。

 

「いい働きでしたね、カドック」

「お褒めに預かり光栄だ、アナスタシア」

 

魔力を一気に解放した影響で足跡に霜を残して来たアナスタシアが自身のマスターを褒め、皮肉屋のカドックも素直に受け止める。

 

「マシュ、フランが近付いたから入れ替えるね」

「分かりました。テノチティトランさん、あとはよろしくお願いします」

「良いでしょう。マシュも良い働きでした、ね」

 

この場で水を維持するテノチティトランを残してマシュとフランをオーダーチェンジ、先程まで彼女が居た場所に小柄な赤髪の少女、バーサーカー・フランが入れ替わりであらわれる。

 

「あれ……?」

「そう、今日召喚されたフランケンシュタインの……」

「あだむ」

 

フランがハッキリとそう言ったので今後の呼び名はフランケンシュタインのアダム、もしくはアダムと藤丸たちは決めた。

 

「アダム。暴れたから拘束してるけど、どうにか説得してくれないかな?」

「う、やって……みる」

 

一応、フランを此処に呼んでからは落ち着いているけど、念の為にアダムのマスターは所長に頼んで医務室に運んでもらう。

 

「とりあえず、一段落だな」

「コレで収まってくれればいいんだけどね」

 

あとはフランに託すしかないので、マスター2人は黙ってそれを見守る。

 

 

 

「我がイヴ、なのか?」

 

作られなかったはずの彼女がいることにアダムは驚きの表情を浮かべると共に、その無性に腹立たしい気持ちが凪いでいくのを感じていた。

 

「いゔじゃ……ない。ふらん……ますたーも……もーどれっども……みんなそうよぶ。わたしだけの……名前」

「そうか」

 

彼に自覚があるかは分からないが、その復讐の原動力は創られたのに必要とされず、伴侶を創る約束を破られたこと。

前者は召喚されたことで、後者はその状況下でイヴ(フラン)がいない事で燃え上がり、元凶たるマスターと周囲への害意となってバラ撒かれた。

 

「お前を見て、興が冷めた。必要とされぬなら我が怨念再び燃え上がろうが、お前が居るならばそれを抑えよう」

 

その原動力のうち片方が消えたことで幾ばくか冷静さを取り戻し、彼女とともに居られるならと自身を喚んだマスターへも条件付きで害意を収める。

 

「それ……いい。おこる、つかれる」




このシリーズ初の戦闘シーン、いかがだったでしょうか?
なかなか難しいですね((;'∀')

GWも終わりますが、こちらはもう暫く隔日更新で行きますので安心してください。

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