テノチティトランとアナスタシアを労うついでに食堂でだらけていたところ、ダヴィンチちゃんから健康診断を受けるようにとお誘いが。
若干ですがLB7のネタバレが含まれますのでご注意を。
以下テンプレ
UA7,000を突破、皆様ありがとうございます。
感想・評価を頂けると頑張れるので、よろしくお願いします。
サーヴァント召喚の立会が暴走したサーヴァント、フランケンシュタインのアダムの制圧戦闘となった夕方、ひとまずアダムは監視と反省を兼ねて懲罰室に、マスターも目が覚めるまで医務室に世話になることとなった。
「もしかしてとは思ってたけど、あそこまで激しくなるとは」
「まったくだよ。自分のサーヴァントの手綱も握れなかったアイツのせいでとんだ災難だ」
ひとまずの報告を終えた藤丸、カドックは夕食の時間まで食堂で時間を潰していた。
「そんなに大変だったのに、立香君のお役に立てなくてごめんね」
そう言いながら盆に載せてお茶を持って来たのは楊貴妃、せめて藤丸を労おうと自分からお茶汲みをやっていた。
「気にしなくていいのよユゥファン。貴方の炎と私の冷気では噛み合わせが悪いですし、フジマルがテノチティトランを喚ぶのは理に適っていました。それよりもお茶をお願い」
「はい、ただいま」
そんなフォローとともに促され、アナスタシアとカドックには紅茶とジャム、自分と藤丸には緑茶と楽雁を置いて一服。
「流石は唐の妃ね、お茶もジャムも申し分無いわ」
「お褒め頂きありがとうございます、アナスタシア皇女」
普段の悪戯っぽい様子に忘れそうになるが2人共生前は高貴な身分、こうしてお茶を嗜んでいる姿は東西の違いこそあれど実に絵になる。
「ところで何時までそのままでいるつもりなんだ?」
敢えて触れないようにしていたが、そろそろ突っ込みを我慢するのも限界に達したカドックが藤丸の左腕に抱き着くテノチティトランに問う。
先程戦闘を終えてから、第2再臨の現代服となった彼女は殆どの時間をその状態で過ごしている。
自身に迷惑が、アナスタシアが私もと言わんばかりに腕を掴むのを除けば、あるわけでは無いが、目の前で男女がイチャつくのは流石に気まずい。
「無論、先の報酬として愛しきトラマカスキが私を満足させるまでです、ね」
「テノチティトランさん、ずっとそのままだったんですか!? ユゥユゥそれは見逃せません、右をいただきますね」
何故だ、というか突っ込みをすべきか悩んで思考を放棄したカドックは渋面を浮かべて紅茶を飲む。
渋い紅茶のはずだが、妙に甘ったるい空気にはもっと濃くてもいい。
「ユゥファン、コレは私の報酬です」
「ならば恋人の権利です」
その静かな攻防に挟まれた藤丸も困って一言。
「とりあえず、どっちか離して貰えると助かるんだけど。ユゥユゥ、駄目かな?」
あとでマイルームに戻ったら相手してあげるから、という言葉で渋々手を離した楊貴妃と勝ち誇った笑みを浮かべるテノチティトラン。
しかも、わざわざ谷間で腕を包むように密着度を強めているので楊貴妃と藤丸は赤面して呆気にとられる。
「ちょ、こんなところで!!」
「諦めてください、女神とは昔から気まぐれで嫉妬深いものですから」
もう、なるようにしかならないと諦めて受け入れた藤丸はそれを最後に抗弁せず、楊貴妃はマイルームで待ち受けようとそちらへ向かうのだった。
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そんなこととは露知らず、マシュは医務室でメディカルチェックを受けていた。
「よし、結果は問題なし。久々の本格戦闘だったけど肉体、魔術回路、霊基、それに魔眼も全部健康そのものだ。……肉体と魔術回路は良過ぎるくらいにね」
「ありがとうございます、ダヴィンチちゃん」
上着を脱いだマシュは結果を受け取りながらダヴィンチちゃんから細かい話を聞く。
最後の戦いを終えてマシュの霊基は完全な英霊そのものとなり、肉体や魔術回路もそれによって変性しつつあった。
普段は人並みに抑えている力は先程のような戦闘ではデミを超えた純正の英霊に匹敵し、本来は過負荷で自身を蝕むはずの物。
それを扱ってむしろ健康体でいるということは。
「いつかは来ると思っていたけど1年経たずで、もはや君は受肉した英霊そのものだ。それにその魔眼、映るものと相剋する魔力を生み出す【刻転の魔眼】も馴染んでいる。君達には真っ当な人生を終えて欲しかったんだけどな」
異星との最後の戦いの後、ある理由で完全な英霊となることを選んだのはマシュ自身。
死後ではなく生きたまま英霊となった彼女を見たら、ロマンは何と言っただろうか。
「これが私達の選んだ道なので。それではダヴィンチちゃん、先輩を呼んできますね」
「頼むよマシュ。藤丸君も魔眼を使いっぱなしだったようだし、それの検査をしたい」
というわけで食堂に向かったマシュは途中で楊貴妃とすれ違いながら到着、そしてテノチティトランに抱き着かれている
「”先輩を”、ダヴィンチちゃんが呼んでいますので一緒に行きましょう」
先輩を強調してそう告げたマシュはテノチティトランを半ば強引に置き去りにし、しっかりと藤丸の右腕を両手で抱き締めながら医務室に向かうのであった。
「マシュ、ちょっと苦しい」
藤丸の抗議にムスッとした表情で少し頬を膨らませて答える。
「ダメです、医務室に着くまでの間は私が抱き締めておきます。同じように活躍したテノチティトランさんが良かったのですからこ、恋人の私はもっと良いはずです」
どうしよう、マシュが可愛い。
そんな愛しい恋人の嫉妬混じりの行動だと分かればその苦しさも好ましくなってしまい、マシュと手を合わせて指同士を絡ませてしまう。
「先輩……」
「マシュ……」
そして互いにどちらともなくより身体を密着させ、といい感じになったタイミングで医務室に到着。
「今夜は、その」
「ごめん、マシュ。今夜はもうユゥユゥとの約束があるから……」
申し訳無さそうにそう言った藤丸はマシュを抱き寄せ、片手で頭を撫でながら代案を告げる。
「代わりにマシュが満足するまでこうするんじゃ、駄目?」
顔を赤くしながら困った表情でそう言った恋人を見上げるマシュは黙って頷くと胸元に顔を埋め、暫しの間恋人を全身で堪能した。
5分後。
「では、先輩」
「うん、また後でね」
そう言って別れた藤丸は医務室に入ったのだがそこでダヴィンチちゃんから一言。
「藤丸く〜ん、マシュとイチャつくのは良いけど部屋の前は止めた方がいいよ。インターホン越しにバッチリ見えるから」
……忘れてた、部屋のインターホンはカメラで外の様子が見れるのも、インターホンの存在も。
「イゴキヲツケマス」
「私としては若い2人の恋模様を見るのは楽しいけどね。じゃあメディカルチェックしようかー」
終始ニヤニヤ顔のダヴィンチちゃんが眼科で使うような機器を使って眼の検査をして最後に問診をしてチェック完了、時間は30分程といったところか。
「健康体でよろしい、【刻寿の魔眼】も完全に馴染んでいるようだね」
「最初の頃は不意に視えたりしてビックリしたけど、今はそういうのも無いからね」
【刻寿の魔眼】、式の持つ【直死の魔眼】と似た対象の寿命を視る眼。
開眼してしばらくはソレが何を視ているのか、何の寿命を示しているのかすら解らなかったが、今は制御下に置いて必要な時に必要な物だけの寿命を視ることもできる。
「まぁ、学校で怒った時に暴発したんだけど」
「マシュから聞いたよ、チャラ男に言い寄られてキレたんだって?」
「お恥ずかしながら。だけどダヴィンチちゃん、その時に凄い怖がられたんだよね。なんでだろう?」
流石に一般人の前に晒すものではないのであれ以後は他人に使ってないけど、あの怖がりようは異常だった。
また暴発しないとも限らないし、訊くだけは訊いてみよう。
「うーん、推測だけどマシュの【刻転の魔眼】と一緒に視たのが原因じゃないかな。知っての通りにブラックバレルの影響で変質したのが藤丸君とマシュの魔眼だ」
改めてのダヴィンチちゃんの説明に頷きながら頭の中で確認。
ブラックバレルの使い過ぎで照準器と砲身、それぞれの影響を受けて出来たのが【刻寿】と【刻転】だとダヴィンチちゃんとシオンからは説明を受けた。
「そして君とマシュの間にはとても強い
「視たのが原因じゃなくて、その魔力が原因ってことか」
ダヴィンチちゃんの説明は筋が通っているし、実際にあの時はマシュと近距離で同時に相手を視た。
それじゃあ仮に魔力を当てていたら……。
「結構危ういとこだった?」
「そんなに大事にはならなかったと思うけどね。マシュの魔眼には投射する意思が必要だ、その時は自分の寿命を確実に縮める存在を感じて魂が恐れたんだと思うよ」
このことはマシュともよく話をしよう。
「まっ、今後も身体には気を付けてね」
「身体以外も色々気を付けます」
改めて思うけど、やっぱり寿命を視れるのは人を殺せることに直結する。
そんな訳で軽く2人の魔眼についての解説もはさんだ12話、読んでいただきありがとうございます。
感想で何書けばいいか悩んでいる方は「~~が可愛い」「~~ってどうなってるの?」とかでも構わないですし、描けないけど思う所が在る方は評価で点数を。
お仕事行かないで原稿してたいな・・・・・・
感想・評価送るのはハードル高いですかね?
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メッチャ高い、無理
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高い、勇気がいる
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少し、何書けばいい?
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興味がない
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