【閻魔亭別館】にて一夜を過ごしたのち彼らが向かうは1番最初のエリア、巴御前が管理する水とVRの遊び場である。
以下テンプレ
UA15000間近、読んでいただいている皆様ありがとうございます。
毎回投稿の度に1,000くらい増えているのでそのくらいは固定の方がいるのか―
と思っています。
感想・評価を下さった方々ありがとうございます、励みになります。
遊び場、ということで量は少なくカロリーと栄養は多目でという注文をした朝食を完食した立夏たち一行。
まずはカルデアからの追加レイシフト組との合流のため、乗り気でなく閻魔亭別館を警備するという名目で残った虞美人と項羽を残し、一行は閻魔亭から少し離れた空き地で彼女たちを待っていた。
「宮本武蔵と葛飾北斎、そして微姉妹か」
確認するようにマクラーレンが名前を挙げた3騎が昨夜の話し合いを経て最終的にレイシフトすることになっている。
他にも夏霊基・霊衣持ちのセイバーということで伊吹童子やシグルド、沖田オルタも候補に挙がったのだが特異点から弾かれそうな伊吹童子がまず脱落、新人にはショックが大きいということでシグルド(とブリュンヒルデ)も同じく、沖田オルタは武蔵との同時レイシフトが不可能だったので微姉妹に枠を譲った。
というわけで無事に3騎4名のレイシフトに成功して15名近い大所帯となった一行は望月千代女のガイドで巴御前が支配人を務めるエリア、《離水遊園》へと徒歩で向かう。
「先輩、浴衣で歩きづらくは無いですか?」
「大丈夫、ちょっとズルしてるから」
そう言って少しだけ浴衣礼装の裾を持ち上げて見せた立香の足元は揃いの草履では無く極地礼装のブーツ、道中の道のりに不安を感じ最初から履いていたらしい。
「そう言うマシュは大丈夫そうだね」
「はい、無問題です」
今のところ足元は平坦、草履を履き慣れない立香ならともかくサンダルのマシュには無問題である。
「マスター、私は心配してくれないんですか?」
そんな2人に同じくサンダル姿の楊貴妃が話しかけるがそっけない返答が。
「フワフワ浮いてる子の心配はしてあげませんー」
「えぇ~!?」
緩い、レイシフト先で一応敵地だというのに緊張感が無い。
宮本武蔵は並行世界の人物らしく女性なのは良いとしても星条旗ビキニにブーツ、北斎も水着なのはこの際別としてもアナスタシアにせがんで度々風景写真を撮る始末で真面目なのは自分達と微姉妹、あとはカドックが……。
「アナスタシア、なぜ僕が君の日傘持ちなんだ?」
「良いじゃない、貴方も強い日光は好きではないでしょう?」
「そうだけどな……」
撤回、日傘を持ってあっちこっちで写真を撮ろうとするアナスタシアの世話をしている彼は真面目とは言い切れない。
そのくせ先頭を歩く望月千代女からそう離れていくわけでも無く、全員が一定のペースを維持しているのは不真面目ではない証拠か。
「あんまり気を張り詰め過ぎても仕方ありませんよ」
「姉さんの言う通り。マスターやアーチャー、管制室が見てるからそうそう不意打ちなんてないよ」
悩みの気配を察したのか微姉妹がマクラーレンに話しかける。
先程までは王同士ということでヘンリー5世と話していたはずだがその状況でもこちらに気を配っていたらしい。
「カドック!」
「二人とも!」
「マスター!」
そんな道中にアナスタシア、立香、ヘンリー5世の声が響き一瞬で空気が緊張感に包まれる。
《敵性反応アリ! 相手は魔猪、藤丸いけるか?》
そこへムニエルのオペレートで情報が送られ、立香は地面に手を付いてこれからの戦況を考える。
「もちろん! カドックとマクラーレンさんは援護お願い、マシュは私たちのガードで武蔵ちゃんたちは前衛、楊貴妃は4人のサポート」
地面に手を付いたまま、キッとした表情で敵性体の方向を見据えると矢継ぎ早に指示を出す彼女に全員が従う。
思わずマクラーレンも従ってしまった有無を言わせない指示の速さと余りにも手慣れたそれ、本当にお飾りのマスターだったのかという疑問が浮かぶが一旦は棚上げにするしかない。
「ブフォオォウ!」
「これが本物の魔猪か」
一見巨大な猪だがその身に帯びた神秘は本物、大気を揺らがせる澱んだ魔力とその獣臭に知らず知らずに一歩引きさがってしまった自分を奮い立たせるため、意識して声を張り上げる。
「アーチャー!」
「了解した、我がマスター」
その声が魔猪を刺激したのかこちらに突進、その軌道上から回避しようとマクラーレンは脚を強化して跳躍に備えるが立香とカドックはマシュの後ろで相手を見据えるだけ。
“どうするつもりだ!?”
ある程度近くに居なければ魔力供給もおぼつかないはずの立香はともかく、カドックすら回避しようとしない様子にマクラーレンは困惑するがその理由はすぐに判ることとなった。
「マシュ、雪花の壁をお願い!」
「はい、マスター。シールドエフェクト、発揮します!」
マシュの盾が煌めくと本人も含めた全員へその加護が行き渡り、防御の力が付与されたことが分かる。
その本人は両手で盾を構えるとあろうことか優に5倍はあろうかという魔猪の前から一歩も引かず、その突進を真正面から受け止めようとする。
「なんのぉ!」
それがどうなるか分からなかったマクラーレンは目を逸らすが聞こえてきたのは気合十分なマシュの声と響き渡る鈍い音、見ればマシュは微かに後退したものの魔猪の突進を受け止めて背後に居る2人には泥1つ付けていない。
「アナスタシア、第1、第2スキルだ」
「ようし、やっちゃうわよ。サマーコーデ、よいしょッと!」
そこから無言で連携したカドックとアナスタシアはスキルによる自己強化と浮き輪?を巨大化したヴィイに持たせての一撃を叩き込み、その間に立香たち4人は距離を取っている。
「ほぅ、やるではないか。ならば我も働こう」
そう言うやヘンリー5世はマスターからの指示なしでスキルを発動、カルデア勢と魔猪の間に魔力の木杭が並びその動きをけん制する。
《アジンコートの杭囲》、アジンコートの戦いでヘンリー5世が採用した対騎馬用の戦術を再現したスキルで魔力による木杭による戦場構築、対騎乗特効の付与、回避解除を行う複合スキル。
今回はスキルに不適な山中な上に巨大な魔猪相手に約1.8mの木杭では十分な足止めは期待できないが武蔵・北斎・微姉妹には有利、魔猪には不利となる陣地を即座に構築してサポートとしては十分な働きを見せる。
「徴姉妹、第1スキル! マクラーレンさん、ヘンリー5世もカリスマ系のスキルが在ったらお願いします」
「軽やかに」
「しなやかに!」
前衛3騎が徴姉妹の《反乱のカリスマ》によるブーストを受けて動きの精度を一気に上げ、四方から剣激により1体目の魔猪を討伐するが直後に森を突き破って2、3体目の魔猪が出現する。
咄嗟にアナスタシアがカドックからの支援魔術を受けて牽制を始めるがスキルの効果切れもあってじりじりと距離を詰められていく。
「アーチャー、《両国のカリスマ》」
そのタイミングで立香に促されたマクラーレンがヘンリー5世へスキルの使用を指示、《カリスマ》共通の攻撃力強化と固有のクイック・バスター強化に加え彼自身の牽制射もあって2頭の魔猪を分断、セイバーたちが肉薄する。
「武蔵ちゃんとお栄さんで1頭、徴姉妹はさらに第2スキル使ってもう1頭、あと礼装起動《夏の演舞》!」
徴姉妹は《姉妹の絆》で自身のバスター・アーツを強化し礼装スキル《夏の演舞》で回避を付与、その恩恵で魔猪の一撃を躱すと連続攻撃さらにその威力を高めながら2体目を単騎で撃破。
3体目も2騎のアーチャーが集中砲火で気を逸らした隙を狙って北斎が脳天、武蔵が腹に深々と獲物を沈めて掻っ捌き、ほぼ同時に2体の魔猪が血の海に沈む。。
《気を付けろ、残り1つの反応はデカいぞ!》
そのムニエルからの警告に使える札は全力投入。
「楊貴妃、全スキルを使用して回復は武蔵ちゃんに」
「焔のような舞を、氷のような調を、2つを重ねて!」
「ありがとうねユゥユゥちゃん、甘露甘露!」
水着の楊貴妃が使ったスキルは普段の火傷主体からスキル封印主体に変わり、第2スキルはNPドレインから味方へのバフへと大きく変化している。
その第2スキル《九成宮の甘湧水》の効果によって特に消耗の激しかった武蔵のHPを回復、さらに味方全体の魔力効率を高めて宝具を打ちやすくするが既に徴姉妹が魔力充填済。
「徴姉妹、宝具を!」
「任せて、真名」
「開放!」
バキバキと、木立をへし折りながら現れたのは先程までのよりも2回り以上巨大な魔猪。
ここら一体の主らしく、牙に残る無数の傷や荒れ放題の体毛がその年季を物語る。
だがこちらが対するはベトナムの反乱者にして雨の神たる徴聖王、カルデア随一のそのコンビネーションが一気に炸裂する。
「「2人で一緒に!」」
徴弐の剣戟に意識が逸らされた所に徴側の水弾、どちらも十分な魔力と水圧を伴った水によって威力が増幅されるとともに魔猪の主の視界を塞いで次の段への繋ぎとなる。
「「合体、メコンデルタ!」」
今度は2人が形成した水の傘による殴打、辺り一面が余波の水で洗われ立香たちの元へもそれが近づくがマシュの陣地防御で一滴たりとも到達することは無い。
そして十分に高め合った姉妹はついに宝具の開帳に至る。
「悪辣にして無法なる者達よ、退け!」
「願うはただ、皆が正しく生きられる安寧の地」
「そのためなら、私達はどこまでも進む!」
「「《
象の使い魔が自身よりも巨大な魔猪を打ち上げ、鼻からの水流も加えてさらにその高度を増していく。
そこに左右から水色と桃色、2色の2重螺旋を描くような連続攻撃を徴姉妹が見舞いながら最高地点に到達すると今度は一転、先と同じく水の傘を生成して逆落としによる止めを加えるがその規模は絶大。
《反乱》と《両国》、2つのカリスマに加えて自身の《姉妹の絆》による多重バフを得た水傘は魔猪を呑み込んで尚余りある大きさとなり、その質量を以て魔猪を絶命させるとともに辺り一面の血糊すらスッキリと圧し流してしまった。
「戦闘終了、みんなお疲れ様!」
地面から手を放して立ち上がった立香の向日葵の如き安堵の笑顔、追加の敵性反応がないことを確認して彼女のサーヴァントに向けられたソレがこの戦いの幕引きだった。
「それにしても千代女さん、さっきはなんで戦闘に参加しなかったの?」
普段ならお館様の危機と言って率先する戦闘に参加するタイプの彼女が今回は近くで控えるどころか木の上で様子見に徹していた。
それがどうにも気になった立香がもうすぐ離水遊園というタイミングで尋ねる。
「うっ、それでござるが……」
「別に責めてるわけじゃなくてね、戦えない理由があるなら今のうちに訊いておいた方がいいかなって」
これまでも霊基が分裂したり、ロックされたり、特定の相手は無理だったり、事情があって戦えないパターンはいくつかあった。
今回の千代女さんも霊基を酒呑童子に弄られて、ガイドという役割を与えられている以上は制限があるのかと立香は推測したのだ。
「お恥ずかしながらその通りにござる。自衛や通常戦闘ならばいざ知らず、道中においてはガイドとして戦闘の影響を受けない代わりに道案内しかできないのでござる」
その言葉に対するは 責か落胆か、どちらが来てもいい様に千代女は備えるがそこには予期せぬ言葉が掛けられた。
「それって斥候としては最適では……?」
「はっ!?」
最近はすっかり戦闘職が板についていたがくノ一、というよりも歩き巫女である望月千代女の本業は斥候、しかも今のクラスは暗殺者(アサシン)ではなく案内人(ライダー)。
となれば……。
「拙者、此度の特異点では歩き巫女としての斥候役、しかと務めさせていただきます!」
「うん! よろしくね、私の
立香、無事に望月千代女の再起に成功。
そしてガイドする千代女によって一度の接敵も無く、辿り着いたのは巴御前が管理人を務める水上遊園、離水遊園に到達。
話とパンフレットによれば綺麗な散策・釣りエリアと水上ステージというべきVR複合の遊戯エリアが在るはずだったのだが……。
「申し訳ありません、魔猪のせいと思われる鉄砲水で泥だらけに……」
謝罪する巴御前に事故とはいえこの事態を招いた徴姉妹はひたすら平謝りであった。
徴姉妹、悪気はないけど事故により泥流を……
そして今回の捕捉は水着楊貴妃ー
今話での外見:
第3再臨のパレオ水着にサンダル、描写のようにフワフワ浮いてます
スキル一覧:
三千寵愛在一身(夏)A+
自身に無敵状態を付与(1ターン)&毎ターンスター獲得状態を付与(3ターン)&NPを獲得&ターゲット集中状態を付与(1ターン)
九成宮の甘湧水B-
味方単体の弱体状態を解除&HPを中回復&味方全体のNP獲得量をアップ
極冠の冰輪A
自身に【生ける氷炎】状態「被ダメージ時に敵単体の防御力をダウン(3ターン)&スキル封印状態を付与(3ターン)する状態」を付与(3回・3ターン)&NPを獲得
なぜ氷?というのはそのうち補足します(たぶん)。
感想・評価送るのはハードル高いですかね?
-
メッチャ高い、無理
-
高い、勇気がいる
-
少し、何書けばいい?
-
興味がない
-
高くない