拠点としている閻魔亭別館に戻ると見覚えのある氷の城があって?
独自設定、独自考察、オリジナルサーヴァントを含む作品ですのでそこらへん了解の上でお読みください。
以下テンプレ
UA24,000を突破、読んでいただいている皆様ありがとうございます。
第2エリア得捜探庭をクリアした一行が閻魔亭別館に帰り着くと、その横には何処と無く見覚えのある氷の城が建っていた。
「お前さん方、帰って来まちたか」
「紅閻魔ただいま〜、大丈夫?」
気疲れというのか、紅閻魔は少しグッタリとした様子。
他に宿泊客が居ないとはいえ隣にあんなモノが建てば仕方ないか。
「あの方々とコレを建てる場所をどうするかで1日一緒にいた上に、結局隣に建てられてはこうもなるでち」
「よしよし、スカディさんにはよく言っておくから」
頭を撫でて慰めながら城の主にはしっかりと言って聞かせねばと決心を固める。
駄目なわけじゃないけれど、一応皆のマスターとして困らせられたサーヴァントには味方しないと。
「では、あちきは夕食の支度に行くので」
「りょうかーい、楽しみにしてるね」
それで少しは安心したのか、いつもの様にキリッとした彼女を見送ってから立香は城の扉を叩く。
するとすぐに内から扉が開かれてオルトリンデとイルス、2騎の水着霊基のワルキューレが出迎えにあらわれた。
「おかえりなさい、マスター」
「大丈夫かい? 大分魔力を使ったとダヴィンチから聞いているよ」
「ただいま、身体の方は芥先輩から魔力を分けてもらったから大丈夫だよ」
心配してくれた2人に感謝を告げつつ、地面に触れて気配探知で他に来ているサーヴァントを探ると全部で9人。
ワルキューレ6姉妹に加えてシグブリュ夫婦、そしてスカディかな。
「スカサハ=スカディに会えるかな?」
「はい、最上階に居ますのでご案内します」
「マシュや他の皆も来ると良いよ、空き部屋もあるからコッチに泊まっていいし」
イルスの言葉に甘えて全員で入場、外だけでなく内側も氷で出来た城は色も相まって体感気温がぐっと下がる。
「リッカ、スカサハ=スカディというのは異聞帯の王の?」
その廊下をを歩く途中、マクラーレンさんがそんなことを訊いてきた。
異聞帯絡みのサーヴァント、特にククルカンとモルガン以外の王は大抵自室か工房、もしくは私の部屋に居るから余り会ったことは無いらしい。
そのため、どういう英霊かを聞きたいとのこと。
「スカディは優しい
異聞帯で唯一共闘と敵対双方を経験した、そして持ちうる全ての愛を北欧異聞帯(あそこ)に置いてきた王。
私にとってはキャスターのクー・フーリンと同じくルーン魔術の師匠であり、頼れるけども少し天然な、そして何よりも愛情深い女王様。
そういった細かい部分は抜きにして、大雑把な所だけを話すと一応納得してくれたらしく。
「そうか」
の一言だけを言って沈黙。
ちなみに氷の城は大雑把に1階:広間兼食堂、2階:客室(エコノミー)、最上階:客室(スイート)という構造。
そんなスイートの中でも特に広い一室で、スカサハ=スカディは第2再臨の姿で私達を迎えてくれた。
「うむ、よく来たなマスター」
「スカサハ=スカディ、紅閻魔がお疲れだったからあとで謝った方がいいよ」
開口1番に少しだけお説教、隣のギョッとしてるマクラーレンさん? ナイナイ、この程度で驚いてるようじゃカルデアのトンチキイベントでショック死しちゃうから慣れないと。
「そうか、ならばあとで氷菓子でも贈るとしよう」
「ちゃんと謝ってね?」
「分かっておる。それと私が此処に来た理由だがな」
適当に聞き流されたようだけど、分かったと言うなら良しとしよう。
それにしても、杖を一振りしながら説明する理由とは?
「ダヴィンチからな、お前が魔力で困らぬようにとコレを渡されたのだ。コレの管理以外は好きにしても良いと言われておるし、ワルキューレ達とあの2人を連れて行けるならと引き受けたのだ」
そう告げられながら杖が示す先を見ると透けた氷床の先に白金の輝きを放つ魔力炉が1つ、ソレと同質のものを見慣れている立香達はその正体を直ぐに看破した。
「グレイル・エンジン、わざわざ持って来てくれたんだ」
「そうだ。魔力の乏しいマスターに女王からの恵みである、ありがたく受け取るが良いぞ」
グレイル・エンジン、別名・聖杯機関。
カルデアに無数に保管されている聖杯を炉心にした魔力炉で南極のカルデアには7連炉心2機が設置されて電力・魔力・熱の供給を担っている。
スカサハ=スカディが持って来たのはその1炉心版で立香の魔力に合わせて調整された特注品、これから供給を受ければ立香の魔力問題はほぼ解決である。
「斯様な魔術師にありがとうございます、スカディ様」
「良い、代わりに次のエリアで私達を案内するのだ。お前の故郷の祭なのだからな、任せるぞ」
「かしこまりました」
と、茶番のようで心だけは篭もったやり取りを終えた立香にふと疑問が湧いた。
「ちなみに、来ようと思った理由はなんですか? エンジン持ってくるだけならワルキューレ達やシグブリュ夫婦だけでも良いはずですけど」
山奥とはいえ夏の特異点、暑さが苦手なスカディがわざわざやって来るような理由が直ぐには出て来なかった。
「今度のクリスマスの参考にしようかと思ったのだが、それがどうしたか?」
「半年前から……」
小声で呟いたそれは隣のオルトリンデには聞こえていたようで、そっと耳打ちしてくれた。
「スカディ様、以前のクリスマスと夏とでやってしまった汚名を返上しようと張り切っていらして」
「なるほど」
とはいえ北欧組の増援に加えて魔力の不安が無くなったのはありがたい。
再度スカサハ=スカディにお礼を行った立香はこちらに泊まると言うカドック&アナスタシアを残し、紅閻魔のお詫び兼お土産の氷菓子を持たされて閻魔亭別館へと戻るのだった。
夕食も食べて温泉にも入り、楊貴妃とマシュともたっぷり話もした。
そうして眠りについた立香はまだ日の登らない午前3時に目を覚ましていた。
(生理的な眠いも、魔力が足りなくて眠いも無いしどうしよう)
右を見ればマシュ、左を見れば楊貴妃の寝顔を見れるので日の出まで時間を潰す方法には困らないが、3時間何もしないのも微妙に辛い。
そして何よりも喉が渇いた。
(仕方ないか)
「ふたりともゴメンね」
誰の耳にも聞こえない程度に部屋を出ることへ謝罪の言葉を述べてから布団を抜けた立香は水を汲んで戻って来ると、広縁の椅子に腰掛けて2人の寝顔を見つめる。
そんな外から差す月明かりに照らされる2人の顔を見て、立香はふと気付いた。
「おーい、2人とも起きてるんじゃないの〜?」
その言葉に規則的だったマシュの呼吸が一瞬止まる。
それでもなお狸寝入りを続ける2人に、立香は手に持った水を飲み干してマシュの布団に潜り込む。
そしてそのまま後ろから軽く抱き締めながら耳元でこう囁く。
「眠ったフリをしてるならキスしちゃうよ」
わざとらしく口から息を吐いて唇を近付けるとマシュが身を硬くして頬を紅く染めるのを見て、立香の嗜虐心がそそられていく。
「眠っているなら気にしないよね」
唇が歪んだ笑み浮かべるのを自覚しながら、それが触れようとしたところで……。
「ストーップ!! マシュさんも何時まで寝たフリしているんですか!」
「ユ、ユゥユゥさん……」
「やっぱり起きてた。チュッ」
「はぅっ!?」
どうせそうだろうと思っていたのでキスはストップしない、マシュのマシュマロほっぺを唇で少し咥えてから離す。
それに驚いたマシュの声が可愛くて、ギュッと強く抱き締めて頬を擦り合わせるとすべすべした肌が吸い付いてくる。
そんな心地良さを感じながらユゥユゥを向くと拗ねた表情を隠そうともせずコチラを見ていた。
「ユゥユゥもする〜?」
「しますけど、寝なくて大丈夫かは確認させてくださいね」
という訳でマシュの端末で私のバイタルをチェック、何を言わずに閉じたので大丈夫かな?
「流石に連夜の夜更しは咎めたいですが、本当に大丈夫そうですね」
そう嘆息したマシュから離れてユゥユゥをハグ。
マシュよりも少しだけ肉感的な身体を抱き締めながらそれについて今更な話をする。
「マシュやユゥユゥもよく分かってるでしょ、機能としての睡眠が備わっていても必要とは限らないって。それに、全然寝てない訳じゃないし」
実際、就寝した時は眠気を感じていたし3時頃までは眠っていた。
満足するだけ眠って眠気がないし、嗜好品としての睡眠を取る気にもならなかったので起きていただけ。
ユゥユゥのプックリほっぺにもマシュにしたのと同じようなキスをして、自分の頬と合わせるとこれまたいい肌触りだね。
「あと夜更しは2人も同じでしょ」
「ふやぁ〜、立香ちゃんのハグとスリスリ極楽です」
ふふ、っと笑ってユゥユゥを抱き締める力を少しだけ強めるとマシュは困ったような表情を浮かべてコチラを見つめる。
「マシュ、心配してくれるのは嬉しいけどそこまで軟弱じゃないよ。それに、マシュと一緒に色々と普通じゃなくなってるのは知ってるでしょ?」
「それはそうですけど、やっぱり心配なものは心配です」
2度も人理を救って、その過程と終わりに得てしまったいくつかのモノ。
性転換や魔眼もそうだが、その他にも互いに普通から外れてしまった最愛の人にそれでも心配だと言う。
その気持ちだけで立香には十分だった。
「ありがとう、その言葉だけで嬉しいよ。ところで、朝ご飯まであと2時間くらいあるし何する?」
少しだけ湿っぽい話をして沈んだ空気を晴らすよう笑みを浮かべて立香がそう尋ねると、マシュも顔を朗らかにして答える。
「でしたら、先輩の行ったことのある日本の夏祭りについて教えていただけますか」
「私も気になります。どういうお店があるのかとか美味しいお食事とか、立香ちゃんのお好きな出店とか教えて頂けますか」
そう、次のエリアは祭りの醍醐味の1つ、屋台や露店が立ち並ぶ【通店享覧】。
そこにどんな物があるのか興味津々な2人はタップリと日本の祭に出ている店について話を聞くのだった。
何故か眠れない藤丸立香、マナを吸えたり味が分かったりちょいちょい普通じゃない描写が。
たぶん、分かる人には分かってると思いますが喋らないでいただければ幸いです。
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