少し間の空いた更新ですが今回も会話オンリーです。
ぶっちゃけ作者の楊貴妃が好きなところを藤丸君に語ってもらってます。
復刻リリム・ハーロットが始まりましたね
宝箱でリンゴ食べた分、今回はまったり行こうかな
夕食も終えた隙間時間、たまには自室でお酒を嗜もうかと訪れ酒庫で思わぬ先客と遭遇しました。
「あれ、
「マスターも珍しいですね、一応は学生なのですから飲酒はあまり褒められたものではありませんよ」
今の私の主である彼、藤丸立香は高校生であり本来は未成年でもあるので飲酒は御法度。
主君が道を誤るのならそれを正すのも臣下の役目ではありますが、とある事情により強く否とは言えません。
酒瓶を探す手を止めたマスターも自覚しているのか、少し手を止めて私に一言。
「そうだね、此処では経過した分の時間を戻してるけど俺はまだ学生だった。この1本だけにするから、良さんが監督してくれないかな」
藤丸の、というよりもノウム・カルデアが人理漂白を解決するまでに要した主観時間は約7年。
普段はその分だけ肉体年齢を戻して世間と帳尻を合わせているが、カルデアではしていないので学生という身分を除けば飲酒を咎められる理由はない。
なので良玉も苦笑しながら頷いて、主の飲酒を許す。
「仕方ないですね、私の部屋で1本だけですよ」
「ありがとう良さん」
私も呑むつもりだったので部屋に誘って私は紹興酒でマスターは日本酒、互いの故郷の酒とついでにオツマミを持って互いに並んで歩く。
幸い途中でマタ・ハリや他の方に会うことはなく、マスターを部屋に招いた私は安心して一息吐いてしまった。
「良さんでも男の人を部屋に入れるのは緊張するの?」
だけどマスターはそれを違う意味と勘違いしたようです。
私は首を横に振って否定しながら席を進め、グラスと皿を出しながら理由を話した。
「マスターは既にお付き合いされている方が居るじゃないですか、それなのに私の部屋に連れ込んでいるようなところを見られなくて良かったな思いまして」
「あー、うん、俺がまた手を出す相手を増やすとかそういう方向かぁ……」
がっくりと項垂れる藤丸は落ち込んでいるようで、しかし逆に天井を仰ぎ見るとスッキリしたような顔で良玉に向き直った。
「8人も恋人が居るから是非も無いけどネ」
「マスター、そこは図太くなりましたね」
「こればっかりは図太くないと皆に申し訳無いし。うん、この話は終わりにして呑もうか」
強引に自分の女性関係の話を打ち切った藤丸は先に良玉のグラスに日本酒を注いでから自分のグラスにも注ぎ、顔の高さで掲げた。
良玉も慌ててグラスを持つと少しだけ低い位置に掲げる。
「とりあえず、ノンビリお酒を呑めることに乾杯」
「乾杯」
良い香りがする透明な液体を一口飲めばアルコールの辛さと米の甘みを感じ、複雑な香気が鼻に抜けていく。
「ふぅ、美味しいですね」
「本当、俺も良さんも東アジア生まれだから余計にそう感じるのかも」
「水と材料がお酒の全てらしいので、馴染みある方が美味しいのも当然ですか」
軽く会話をしながらまた一口、そうやってオツマミをいただきながら他愛も無い話をして呑んでいるとグラスが空になったので私から注がせてもらいましょう。
「はいマスター、今度は私のお酌をお受けください」
「良さんありがとう、紹興酒って実は初めてなんだよね」
良玉によって藤丸のグラスに
日本酒よりも甘い香りとトロミを帯びた液体で満たされたグラスを2人は再び掲げた。
「今度は私から、マスターが無事に帰国されることに乾杯」
「ちょっと気が早いけど乾杯」
日本酒と似た、けど少し癖のある匂いの液体は甘くて複雑な味がする。
スッキリと1本通った味の日本酒と比べて濃い味がいくつも重なった感じだけど、その風味はどこか覚えがある。
「紹興酒も米から作るお酒だよね」
何の風味だろうかと考えつつ、良さんにヒントを求めてみる。
「そうです、餅米に少量の小麦を加えて発酵させたものですよ」
一気にグラス半分ほどを飲んだ良玉は少し顔を赤くしながら藤丸に答え、ナッツを摘みながら少し残りを乾していく。
「餅米と小麦で甘い味、みたらし団子系か」
材料から団子と醤油、そしてそれらが混ざった物を想起するとタレから塩辛さを抜いたような味の気がする。
そんな慣れない酒を一口ずつ、塩の効いたクラッカーをお供にゆっくり飲んでいると先に良さんのグラスが空に。
「おかわりいただけますか、マスター!」
ピッチ早いかもと思いつつ彼女の紹興酒に手を伸ばして注ごうとしたが首を振られたので、代わりに俺の日本酒をコップ半分ほど注ぐ。
「少なくないですー?」
「ちょっとゆっくり飲みなさい」
「うぅ、分かりました」
ただでさえ普段の勇猛さと気を抜いたときの可愛らしさのギャップがある人なのに、お酒が入ったせいか可愛いに寄ってる。
自分より年上の大人が酔って可愛く見えるのは俺も酔っているからなのか、それとも俺の恋人である彼女と似た見た目だからだろうか。
「ところでますたー、質問があります」
「なんだい良さーん」
そのままダラダラ飲んで瓶の中身もわずか、すっかり出来上がった様子の良さんは俺の隣に移りながらこんな質問をした。
「楊貴妃さんのドコを好きになったんですか?」
少し予想外の質問、しかもユゥユゥだけとはどうしてかというのは続く言葉で明らかになる。
「マシュさんは分かりますよ? 歳も近くてあんな出会い方をしてからずっと側で冒険をされたら、恋に落ちてとーぜんです。その上可愛くてスタイル抜群で器量良しですから」
「うん、マシュは可愛くて優しいけど、何よりもずっと俺を側で支え続けてくれた最高のファースト・サーヴァントだよ。それにちょっと天然なところとか何事にも一生懸命でー」
まずはマシュについて好きなところをいっぱい語ろう、俺の恋人でもある後輩の良さを布教しなければ。
「マシュさんの好きなところはそこまでにしておきましょう、そして楊貴妃さんの方をお願いします」
「アッハイ」
残念ながら良さんが聞きたいのはユゥユゥの方だけらしい。
とは言ったもののどう語るか、彼女の好きなところも沢山あるわけで、悩んでしまった俺に良さんから助け舟的な質問が。
「まずは初対面の印象からどうぞ」
「かなり下世話で俗物的だけど、完全に好みの見た目だった」
酔ってるせいで理性が弱い、けど他に人居ないし酒の席だしぶっちゃけて行こう。
「なるほど、最初は外見からですか」
在ったような無かったような虚数大海戦の出来事でノーチラスに召喚された彼女を初めて見て、内心でタイプだと思ってしまった。
スレンダーな身体付きなのに出るところは十分に出てて、肉感的にスラリと伸びた脚と艶やかな黒髪は正直好みのド真ん中。
それに悪戯っぽいけど可愛らしい目つきやコロコロと変わる表情、そんな姿はあの時間ではマシュに次ぐ癒やしだった。
今思い返せばメルトからの視線が時々痛かったのはそれを見抜かれていたからかな?
「良さんはそーいうの軽蔑しない?」
「しませんよ。外見から好きになるのはふつうですし、そのあとちゃんと他も好きなれば大丈夫です」
テーブルに頭を載せて楽しそうにしている良さんはそう言うと続きを催促してくる。
「で、虚数空間ではアレコレあったけど本心からゴッホちゃんの為に頑張ったり、結構気を利かせてくれるのを見て良い娘だなって思ったんだ」
もっとも、ユゥユゥ自身が真の黒幕であったと判明したのだが、それには触れずにグラスを傾けて話を続ける。
「カルデアに来てからもふーやーちゃんに怒られつつ自分を高めようとしたり、バレンタインで楊貴妃でなく楊玉環としてプレゼントを贈ろうとしてくれたり、頑張り屋さんでも自己評価低めな内面も好きになりまして」
「ほぅほぅ、ちょっとマスターに似てる部分があったと」
確かに内面が似ている人に惹かれるとは聞く。
そういった意味では半端者同士のマシュと頑張っても自己評価が低いユゥユゥとは似た者同士かもしれない。
「でもその頃ユゥユゥから向けられてる好意は天子様と重ねてるからだと思ってたし、自分からは好きって言えなかったんだ」
せっかく霊基が邪神の影響から脱しようとしているのに邪魔をしてはいけない、そんな理由で自分の好意は隠していた。
「それも人理漂白が解決してユゥユゥさんとマシュさんが告白したから解消した訳ですか」
「天子様じゃなくて俺が好きだってハッキリしたからね。なので好きなところは先ず見た目と頑張り屋さんなところ、次に良くも悪くも他人の機微に敏いところ、何より俺の欲張りな好きを受け止めてくれたところだね」
タダでさえマシュと2人体制だった所へ更に6人、ユゥユゥだけでは無いが8人も愛する人がいるのを許してくれた皆には一生頭が上がらない。
「はぁー、すごい惚気を聞かされてしまいました」
「好きなところはもっと語れるけど今回は好きになったところだから、ここまでで」
話し終えて残り少ないグラスを飲み干し、お代わりを飲もうとすると良さんが注いでくれたので半分ほどを一気に呷る。
「ところで私の見た目もマスター好みだと思いますが、そこはどうですか?」
「ゲッホゲホッ、良さん!?」
そんな様子をニヤニヤしながら見つめていた良玉の発言に藤丸が咽る。
幸い酒を吹き出すことは避けたが咳は止まらず、ますますニヤける良玉を涙目で睨み返すことしか出来ない。
「ケホッ、いきなりでビックリした」
「でもそうですよね? 流石に女性らしさは負けますけど髪とかスタイルとか似てますし」
確かに黒髪で引き締まった身体、脚の肉付がいいのは似ている。
性格は真面目一遍道で真逆と言っていいけど、一生懸命なところは好感しかない。
「あぁ、うん、ソダネ」
「で、好みですか?」
「正直、好みと言えば好みでス」
ただまぁ、ライクの方でラブは無い。
「だけど、憧れの歳上って感じで恋愛感情とは違う感じでして」
なので言い訳じみた言葉を口にしてしまうが、良さんは腕を組んでもたれ掛かった。
「マスターは正直ですね」
「嘘ついても仕方ないし」
「ちなみに私は望まれれば夜枷の相手も吝かではないありませんので。では、瓶も空ですから寝ましょうか」
お団子を解いて髪がなびかせた良さんが普段と違う雰囲気になって、それに少し心奪われた俺はゆっくりと息を吐いてから答える。
「うん、俺も部屋に戻るね。シャワーくらいは浴びて寝なよ」
「マスター」
部屋から出ようと扉に手をかけた俺に良さんが呼びかける。
「私は多分、女性としてあなたを好きと想っている節がありますから、いつかハッキリしたら告白しますね」
「分かったよ良さん、俺もその時はちゃんと応えるね」
「では、おやすみなさい藤丸さん」
「おやすみなさい、良さん」
マイルームに戻ってシャワーを浴び、ベッドに入って悶々とする。
まさか良さんに想われていようとは。
「明日から普通に接せるかなぁ……」
-藤丸立香
好きなタイプはセルフケアがちゃんとしてる人、具体的には髪・肌が綺麗でスタイルがだらしなくない人。
本人も元々気にしている+メイヴちゃんの指導で結構こだわり派。
人間なので見た目の好みくらいはある。
作者の性癖が反映されているので太腿フェチが入ってる。
恋人は正妻ポジのマシュと楊貴妃、側室ポジのモルガン、アルトリア・アヴァロン、シャルロット、ジャンヌ・オルタ、メルトリリス、テノチティトランの8人であり、色々あってこうなった。
愛されて・愛して良いか真剣に悩むので無闇には増えない……はず。
-秦良玉
何故かケルト組と同系統のピッチリスーツランサー、忘れられがちだけど未亡人。
バレンタインシナリオでマタ・ハリに唆されたりしている隠れマスターLOVE勢、このシリーズの藤丸に対しては年下の気になる異性という感覚。
再婚に厳しい時代・地域の英霊なので自制心は利いている。
マタ・ハリ「亡夫に操は立てていても死んでいるからノーカンよ」
秦良玉「だからって酔った勢いでしようとするほど馬鹿じゃないですよ!?」
-楊貴妃
霊基登録されていないのにイマジナリ・スクランブルで召喚されたフォーリナー、ご存知の通りイベントでは真の黒幕。
ゴッホちゃんが藤丸に引っ掛って先にカルデアに来てしまった為に記録宇宙では起きなかったが、虚数宇宙で経験済みの扱いで記憶はある。
霊基が邪神の支配から脱しても藤丸くんが好きなのは恋では!? という感じでカップル成立。
良玉がガチ告白したら1番応援しそうな筆頭。
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