イムの娘(いむのこ)   作:槙 秀人

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00-プロローグ
00-00話:プロローグ


 「は?」

 

 目の前を覆うような、巨大なモニターに表示された文字を見て、私は思わず疑問の声を上げてしまった。でもそれは、仕方のない事だと思う。

 

 ”あなたは今、ONE PIECEの世界に生まれました。”

 

 そこには、そう書かれていたのだから…。

 

 「・・・はい?」

 

 なにこれ?いったい、なんの冗談ですか!?

 

 っていうか、”生まれました”って何?…これは、ひょっとして…転生ってやつなのかしら?

 

 前世の記憶は……あるっちゃあるんだけど、転生ねェ…。ほんとに転生…なのかな?なんかよくわからないんだけど?

 

 もしこれが転生だとするなら、私は死んだって事…になるのよね?

 

 死んだ覚えなんかないんだけどな?事故かな?それとも、原因はわからないけど、寝ている間に、例えば、建物の下敷きになっちゃったとか?突然死なら、覚えがなくて当然だものね。

 まぁ、転生じゃなかったら、この状況はなんなのさ!って話になっちゃうんだけど…

 

 《そもそも、ONE PIECEの世界って言われても、今が”いつ”なのか、ここが”どこ”なのかもわからない。》

 

 ”今は、ロジャーの処刑から4年後の世界。あなたのいる場所は、マリージョアです。”

 

 《・・・》

 

 びっくりした。どうやら私の疑問に、目の前のモニターが、応えてくれたみたいだ。

 落ち着いてよく見てみると、巨大ながらもこれは、タブレットのように見える。

 

 《もしかして、これで、いろいろ検索したりとかも出来るのかな?》

 

 ”この世界および、もとの世界の情報を検索する事が可能。この世界の事であれば立場上、すべての情報を、閲覧可する事ができます。”

 

 それはすごいな。これはなかなか便利そうな気がする。

 

 《たぶん、生まれた私は今眠っているのかな?ところで、このタブレットは、起きている時にも見る事はできるのかしら?》

 

 ”あなたは睡眠中です。閲覧はいつでも可能。ただし見聞きする事が出来るのはあなただけです。”

 

 そりゃそうでしょうね。たぶんこのタブレット(?)は頭の中(?)にあるんでしょうから。他の人が見る事なんて、できないでしょうよ。

 

 でもなんか、無感情な感じ。文字だから、そう感じるのかもしれないけどね。それはしかたないか。

 

 《そういえば、さっき立場上って書いてあったけど…、どういう事?》

 

 ”あなたはイムの娘です。”

 

 そう、イムの娘ね…。えっ!?

 

 「はぁ!?・・・うぇっ!」

 

 一番の衝撃をくらった次の瞬間、突然頭の中に、知識を詰め込まれるような感覚に襲われた。

 

 怒涛のように押し寄せる、情報の波に飲まれ、私はあえなく意識を手放したのだった。

 

 

 

 

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